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倒した筈のフラグが生きてた…
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パチリと目を開けて上半身を起こして両手を上にあげて大きく息を吸う。
まだ重く感じる瞼を無理やり開けて見えたぼやけた視界
『何時なのかしら?』
目覚ましが鳴るようにセットしていたけど、鳴っていないと言うことはまだ起きる時間じゃないのかと思いつつ、いつも置いてあるベッド横の棚の時計を探す。
ポンポンと触るも範囲ないが布で中々棚にたどり着けづ寝ぼけながらに疑問を抱く。
『私のベッドはシングルのはずよ、そんなに広かったかしら?』
状況把握しようと目をこする。
「ジェシカ、目を傷つけてしまいますよ」
何だか聞き覚えのある声がしたと思ったら、こすっていた腕を優しく掴まれて引き寄せられる。
「え?」
「ふふっ、寝ぼけているんですか?可愛いですね」
『ちょっと待って!!!これは夢?現実?』
あれだけ浮遊していた意識がパチリと覚めて抱き寄せてきた背にある温もりの主を首を曲げてみる。
「ビストン、さん?」
「ジェシカ、君もビストンだよ」
そう言って頰にキスを落とすビストンに付いて行けず目をパチパチとして固まる。
「どう言うことですか?」
「ん?ジェシカと私が結婚したのだから夫婦だと言うことだけど?」
疑問形で聞いたのに、疑問形で返ってきた。
「え?嘘...」
「嘘だなんてひどいな、指を見てごらん」
言われた通り、彼の視線がいってる左の薬指に目線を移せばシンプルな銀の輪っかがはまっているではないか。
思わず、自分の頰をつねる。
「痛い...」
「ふふふっ、可愛いことをするね。現実だよ」
愛おしそうに見つめてくるこの男は誰?
現実だと言うのなら何かのドッキリであってほしい。
プライドが傷ついた腹いせにドッキリを行ってると思えば現実だと理解できる。
『人が寝てる時に仕掛けるなんてたちの悪いドッキリね、どこにカメラかネタバし要因がいるの かしら?』
「ジェシカ、どんだけ探してもカメラも仕掛け人もいないよ」
「なん「何でも君の考えることならわかるさ」」
きっと酷い悪夢なんだと、彼の側から離れようと前に進もうとすればお腹に腕を回されてぴったりと固定されてしまい、そのまま力を入れられてその苦しさから小さく唸り声が自然と出る
「うっ..」
「ジェシカ、ごめんね。苦しかったよね、でも私の存在を認めようとしてくれないジェシカも悪いんだよ?」
そう言いながら、力を緩めたあとお腹を優しくさすって頬から首筋までキスの雨。
理解が追いつかず、家であるなら叫べば両親が助けてくれるんじゃないかってあたりを固定されたまま目だけで見回すが、薄暗くわかるのは自分の部屋ではないと言うことだけ。
「ジェシカ..私のジェシカ、愛してるよ」
気が狂ったかのように、私の名を呼ぶ
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