視界を埋めるのは貴方だけ

奏 -sou-

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折った筈のフラグが復活した

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そう思った翌日

まずまず滅多に来ない書斎に二日続けて
ノックしている状況に眉間にシワがよりそうになる。

『まさか、まさかね?』どうか嫌な感が当たりませんように。

「お父様、本日はどう言ったご用件でしょう?」

笑顔は絶やさずに問う

「昨日の今日で済まないんだが、、」

なんとも言いずらそうに、
両手を握っておでこをあてがい

大きなため息をつく父

「ジェシカ、断りを入れたら相手さんが1度で良いから見合いをした上で断るなら直接断って欲しい。とお望みで、お願いをされてしまってね・・」

「お父様・・・」

「お見合いの席で最初は私も相手の親御さんも同伴する、その上で二人になるのは長くても30分そこらだろう。どうだ、私の顔を立てるためにも1度でいいから相手さんと会ってくれないか?」

やはり感は当たるものね。
これ以上、父を困らせることはできない。

「お父様、断ることは可能なんですね」
「あぁ、気に入らないなら断ってくれていいとおっしゃってくれている。」

再確認もしたし、断る前提で
相手には失礼かもしれないけど

「かしこまりました。その縁談お受けいたします」
「ジェシカ、ありがとう」

『父に礼を言われるなんて相当大企業の息子さんか何かね、ここまで困らせてしまうなんてこの1度きりにしたいところ』


その日の夕食、
父に相手方との見合いの日時を伝えられる。

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