視界を埋めるのは貴方だけ

奏 -sou-

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初めての出会い

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幼き日の記憶、 

5歳差だったか、否、10歳差だったか
そのぐらい私と年が離れていると思う

見知らない整った顔のお兄さんと出会った。

きっかけは
私の父とそのお兄さんのお父さんが

挨拶を交わした時にちょうど

私もお兄さんも
自分の父の隣にいたから

お兄さんと交わした言葉はたった一言

お兄さんの方からキラキラと
輝くような満面の笑みで手を差し出し

「よろしくね。」

学園はどこを見ても女の子ばっかり
そんな環境で男慣れしているわけでもない

お兄さんの今まで
出会ったことのないようなその輝きに

私はドキドキするどころか
苦手だと思ってしまい

差し出された手に
上手く応える事も言葉にもできずに

ぺこりと頭を縦に1度振っただけで
挨拶は終わった。


たったそれだけ、お兄さんとは

もう今後会う事もないんだろうなって

幼いながらに思った。

だから幼きあの日で
終わったと思っていたのに







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