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最終章
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あの後、体を綺麗にしたいから湯に浸かりたいと言えば「なら一緒に入ろう」と何故か一緒に入ることになり、断りたくとも断れない空気に頭が痛くなる。
どうして此処にもメイドはおろか護衛達もいないのよ!
ユーグス陛下の気が済むまでお世話をされ、湯船に先に浸かると同時に自分の体を洗い、さっさと終わらせたユーグス陛下が私の背後にまわり自分の膝の上に有無言わさず座らさせられる。
腰に何か当たっているように感じたが、お湯とユーグス陛下に挟まれているのでお風呂場の壁ではないことは確かとなれば…えぇ、気の所為ね。
体がホカホカに温まった後、脱衣所にでた私にまた世話を焼くユーグス陛下
「ユーグス陛下、私自分で出来ますのでどうぞご自身の体をお拭きになって」
「…拭いてくれないのか?」
この男は、なにを言ってるの
こんな大きな子を産んだ覚えは無いわ。
「サフィ、風邪ひきそうだ」
甘えるんじゃないわよ。
メイドに拭いてもらえばいいじゃない。
「ユーグス陛下メイドに…いえ、私が拭きますわ」
メイドに拭いてもらえばいいなんて言える目じゃない。なんでそんな、人を一人殺しそうな目で見てくるのよ!?
「あぁ、頼む。」
笑顔で見てくるんじゃないわよ。
綺麗に畳まれていたタオルを手に取って拭こうとしてふと考える。身長差で普通に立ってられると肩辺りを拭くのもひと苦労だと、しゃがんで欲しいと言えばいいけど腰をかけるような物が見当たらない。さて、どうしたものか?と考えていれば
「サフィどうした?」
「腰は拭けますが手が届かない場所が出ますのでそちらをどうにかして頂きたいですわ。」
「あぁ、分かった」
私の前で片足を立てたしゃがみ方をするユーグス陛下の行動に、慌てて周りを見まわす。
「ユーグス陛下、何をなさってるの?」
「…拭きにくいというからしゃがんだ」
「そうは言いましたけど、立場をご理解なさって」
「立場か、俺が唯一誓う相手はサフィお前だけだ」
チュッとヘソ下にキスをして、腰を抱きしめて私の顔を下から覗くように見上げるユーグス陛下
「…髪の毛を拭きますわ。」
その言葉には答えず髪をある程度拭いて、後頭部から首筋をたどり肩を拭くそのまま背中まで拭こうかと思ったが裸体のまま上半身を曲げて拭くにはユーグス陛下の背中側に回らない限り肌が触れてしまうと、1度拭くことをやめて背後に回るために
「ユーグス陛下、背中を拭きたいので手を離して頂きたいですわ。」
「あぁ」
私のヘソ下にキスを落として名残惜しそうに手を離す。
『さっさと着替えなきゃ湯冷めしてしまうわ。』と、背中に回り肩から腰まで拭きあげる。
「さぁ、ユーグス陛下できましたわ。」
「サフィ前も頼む」
「えぇ、」
どうせ断れないんでしょ。とまた前に戻って肩から胸板とおへそまで拭く。
「…ユーグス陛下、後はご自身でお願いしますわ」
いやでも視界に入るので、なるべく目を背けてはいるが下半身は自分で拭いて欲しいとタオルを手渡す。
「サフィ拭いてくれないのか?」
「えぇ」
「何故だ」
『貴方の息子が上を向いているからよ』なんて言えるわけもなく、この男は容姿も体型もいい上国王だから許されていることであり、他の女性なら貴方が何を言わずしとも求めるようにしてくれるのでしょうけど私からすればただの変態オヤジきまわりないわ。
「ユーグス陛下が一番ご存知なのでは?」
「これが通常だ」
嘘おっしゃい!私が殿方とまだ男女の交わりを行ったことが1度も無いからと言えど、昔から私とお風呂に入りたがった貴方の体を見ていて違いに気づかないとでもお思いなのかしら。
「ユーグス陛下、寒くなってきましたわ」
意地でも拭かない為に話を変えることにした。
「服を着たいのでご自身で拭いていただきたいわ」
「あぁ、手伝う。」
「いえ、ユーグス陛下も風邪をひかれてしまうわ、私は私のことをしますのでご自身のことをして欲しいですわ。」
その言葉に、適当に下半身を拭きそのままそのタオルを腰に巻いて次は私の番だと言わんばかりの瞳と目線が合った。
どうして此処にもメイドはおろか護衛達もいないのよ!
ユーグス陛下の気が済むまでお世話をされ、湯船に先に浸かると同時に自分の体を洗い、さっさと終わらせたユーグス陛下が私の背後にまわり自分の膝の上に有無言わさず座らさせられる。
腰に何か当たっているように感じたが、お湯とユーグス陛下に挟まれているのでお風呂場の壁ではないことは確かとなれば…えぇ、気の所為ね。
体がホカホカに温まった後、脱衣所にでた私にまた世話を焼くユーグス陛下
「ユーグス陛下、私自分で出来ますのでどうぞご自身の体をお拭きになって」
「…拭いてくれないのか?」
この男は、なにを言ってるの
こんな大きな子を産んだ覚えは無いわ。
「サフィ、風邪ひきそうだ」
甘えるんじゃないわよ。
メイドに拭いてもらえばいいじゃない。
「ユーグス陛下メイドに…いえ、私が拭きますわ」
メイドに拭いてもらえばいいなんて言える目じゃない。なんでそんな、人を一人殺しそうな目で見てくるのよ!?
「あぁ、頼む。」
笑顔で見てくるんじゃないわよ。
綺麗に畳まれていたタオルを手に取って拭こうとしてふと考える。身長差で普通に立ってられると肩辺りを拭くのもひと苦労だと、しゃがんで欲しいと言えばいいけど腰をかけるような物が見当たらない。さて、どうしたものか?と考えていれば
「サフィどうした?」
「腰は拭けますが手が届かない場所が出ますのでそちらをどうにかして頂きたいですわ。」
「あぁ、分かった」
私の前で片足を立てたしゃがみ方をするユーグス陛下の行動に、慌てて周りを見まわす。
「ユーグス陛下、何をなさってるの?」
「…拭きにくいというからしゃがんだ」
「そうは言いましたけど、立場をご理解なさって」
「立場か、俺が唯一誓う相手はサフィお前だけだ」
チュッとヘソ下にキスをして、腰を抱きしめて私の顔を下から覗くように見上げるユーグス陛下
「…髪の毛を拭きますわ。」
その言葉には答えず髪をある程度拭いて、後頭部から首筋をたどり肩を拭くそのまま背中まで拭こうかと思ったが裸体のまま上半身を曲げて拭くにはユーグス陛下の背中側に回らない限り肌が触れてしまうと、1度拭くことをやめて背後に回るために
「ユーグス陛下、背中を拭きたいので手を離して頂きたいですわ。」
「あぁ」
私のヘソ下にキスを落として名残惜しそうに手を離す。
『さっさと着替えなきゃ湯冷めしてしまうわ。』と、背中に回り肩から腰まで拭きあげる。
「さぁ、ユーグス陛下できましたわ。」
「サフィ前も頼む」
「えぇ、」
どうせ断れないんでしょ。とまた前に戻って肩から胸板とおへそまで拭く。
「…ユーグス陛下、後はご自身でお願いしますわ」
いやでも視界に入るので、なるべく目を背けてはいるが下半身は自分で拭いて欲しいとタオルを手渡す。
「サフィ拭いてくれないのか?」
「えぇ」
「何故だ」
『貴方の息子が上を向いているからよ』なんて言えるわけもなく、この男は容姿も体型もいい上国王だから許されていることであり、他の女性なら貴方が何を言わずしとも求めるようにしてくれるのでしょうけど私からすればただの変態オヤジきまわりないわ。
「ユーグス陛下が一番ご存知なのでは?」
「これが通常だ」
嘘おっしゃい!私が殿方とまだ男女の交わりを行ったことが1度も無いからと言えど、昔から私とお風呂に入りたがった貴方の体を見ていて違いに気づかないとでもお思いなのかしら。
「ユーグス陛下、寒くなってきましたわ」
意地でも拭かない為に話を変えることにした。
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「あぁ、手伝う。」
「いえ、ユーグス陛下も風邪をひかれてしまうわ、私は私のことをしますのでご自身のことをして欲しいですわ。」
その言葉に、適当に下半身を拭きそのままそのタオルを腰に巻いて次は私の番だと言わんばかりの瞳と目線が合った。
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