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第四章
02
しおりを挟む「サランを舐めまわすように見るなんて、その目を見えなくしてやりましょうか?」
多少首に傷がつこうが関係ない。
私よりもサランに何かあるなんて許せない
こんな人数の男達と殺り合う機会など1度も今まで無かったが旅の道中何度か山賊に出会った、そんな時やはり騎士が居て私の背後を守ってくれて、適わないと思った時も私を守り抜いてくれた。
だけど今ここに居て欲しい、騎士はいない。
彼女を守れるのは私だけ。
「…なんだってぇ、はははっ!お嬢ちゃん言っていい事と悪いことが世の中あるんだぜぃ、今のは聞き流せねぇなぁーあ!おい!」
怒り叫んだ男に周りの奴らが気を取られたことにより、多少喉の皮膚に刃先がくい込んだが、頭を前に勢いが付けれるぐらい下げ、真後ろにいる男が少しでも体を近付けるように自分の腕も前に引っ張る。
その勢いで、男が「おい!」と声を上げるタイミングと同時に真後ろに勢いを付けて男の顔面狙って頭突きをかます。その流れで、短剣を持っていた男の腕を狙って片膝を上げると勢いと男に隙が出来ていたこともあり短剣は地面に落ちた。
取られる前に、そのまま足先を使って短剣を足先に乗せて真上に飛ばす。
腕を拘束していた男も、当たりどこが良かったようで地面に大の字でのびているので手が自由になり真上に飛ばした短剣を片手でキャッチして横の男に捻りを効かせた蹴りを腰あたりにドスンと入れる。
そのままバランスを崩して前に倒れてきた男をかわして、サランを人質のようにしているリーダー格の目の前の男に的を絞り短剣を持ち直して一直線に走る。
目の前は雨の雫で見づらいが、それが男二人を倒せれた結果にも繋がっていると信じ、サランを守りたい一心で突き進んだ。
そう、あともう一歩、もう一歩のところで背後からトンと音と振動が伝わったかと思えば、意識が暗転した。
「…サ…ラン」
「お嬢様あああぁ!!!」
サランの悲痛な叫び声が聞こえたまま意識を失うなんて、私は何をやってるの?
目を開けなきゃ、しっかりしなきゃ。
頭ではわかってるのに、身体が瞼が言うことをきかず意識から手を離すことになってしまった。
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