彼の瞳に映らないように

その後

えぇ、街娘には慣れてます。

「バーナさん、女将さん」

厨房で話し合ってた二人に声をかける

「ベルちゃん」

女将さんの驚いた表情と声に
緊張が高まるが息を吸って

「今までお手伝いすらしたことがなくて上手くできるかわからないけど精一杯頑張るのでよろしくお願いいたします」

お腹の前で手を添えてお辞儀をする。

「ふふふ、なんだいかしこまっちゃって、お客さんの前じゃビシバシいくからね!!なーんてのは嘘で楽しくやってこうじゃないかい、よろしくね」

「あぁ、その髪の色も似合ってるぞ」

バーナさんの発言に顔を上げて笑みがこぼれる。

「はい!ありがとうございます!!」


何もかもが初めてで新鮮だけど、女将さんとバーナさんに心配をかけてしまった1日目


今日もいい意味でドタバタと終了


『明日は朝からパン屋さんにアタックしに行かなきゃ』


そう考えてベットに潜り込んだ瞬間

疲れから自然と目が閉じて眠りに誘われる。

明日もいい1日になりますよーに。


そう願いを込めて



ベルになって2日目ーー