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第五章 黎明
転移門
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王から呼び出しがあったのは、それから数日後だ。
未だスティーナからは返事がなくて、届いたのかどうかも判断つかなかったその日。
僕が、使者を今か今かと待っていると、王城から使者が来た。
早馬が駆けてくるのが見えて期待していた分、僕は少しがっかりした。
待っていたのは、そっちじゃない。
どうして、今日に限って王から呼び出しが来たんだろう。
僕が肩を落としていると、リディアンが傍に来て、ぽんぽんと宥めるように背中を叩いた。
そして、使者から王の言葉を聞こうと礼を取ると、書状を広げて思いも寄らないことを言った。
「王の元へ、サガン様お一人で来るようにとのことです」
これまでリディアンと呼ばれたことはあっても、僕一人ということはなかった。
「王は、一体どういうつもりでタカトを呼び出したんだ」
「私では、わかりかねます」
使者はそう言って、僕を伺っている。
これで僕が断れば、使者は罰を受ける可能性がある。
僕は安心させるように、笑ってから答えた。
「これからすぐに向かいます。そうお伝えください」
「タカト」
僕を諫めるように、リディアンは名前を呼んだ。
リディアンにとっては心配で仕方のないことなのかもしれないけれど、僕にとって好都合だ。
王に聞きたいことも、言いたいことも、山のようにある。
その中には、リディアンには聞かせたくないような話もあった。
「行ってきます」
僕は着替えを済ませると、まだ納得していないリディアンを置いて、馬車で王城に向かった。
王が僕を呼び出した理由。
話の内容は、心当たりがあり過ぎた。
どの件について僕に問い、何を決めたいのだろう。
いずれにせよ、王に謁見する機会を得られたことを、僕はチャンスだと捉えていた。
王城に入り、案内された場所は、先日呼ばれた応接室のような部屋だった。
謁見の間とは比較にならないほど小さく、王との距離も近い。
部屋の中には、ベドナーシュと王だけがいて、ゴドフレドの姿はない。
先に部屋で待っていた王の真ん前に行き、僕は膝を突いて礼をした。
すると、すぐに王は口を開く。
「リディアンのサガンよ。そなたに聞きたいことがある」
一体どの話だろうかと答えを用意していると、王は思いも寄らないことを言い出した。
「転移門のことだ。──そなたが開いていられる時間は、どの程度か」
転移門?
僕は驚いて顔を上げた。
王は、どうやってそのことを知ったんだろう。
バルツァールが話すとは思えない。
あと知っている人間は、いないはずだ。
勘付くにしても、機会はなかったはずだ。
ぐるぐると考えて、答えることができずにいると、王は重ねて問い掛けた。
「人と物、どちらも通ることは可能であるか?」
その問いを聞いた瞬間、身体が熱くなり、目の前がぶれたような心地がした。
これは、怒りだ。
抑えきれない怒りが、ふつふつと湧き上がり、全身に満ちていく。
僕は、堪らず顔を上げて睨み付け、王に問うた。
「そんなことを聞くために、僕を呼んだんですか? もっと、話すべきことがあるんじゃないでしょうか」
声が鋭く険しくなり、控えていたベドナーシュ宰相が動揺を見せた。
そして、僕を止めようと前に進み出る。
でもそこで、王は遮るように僕に言った。
「何の話だ。申してみよ」
王の声は、僕とは違って落ち着いていて、感情は読み取れない。
きっと、僕程度の言葉なんて、歯牙にもかけないんだろう。
それでも、僕は訴えた。
「王都に蔓延している黒い靄。ピクスの流行の兆しだという話ですが、その出所を王はどうお考えになっていますか?」
「考える?」
僕の問いという形の批判に、王は訊き返してきた。
「そなた同様、知ってはいる。考えることではない」
王の言葉に、僕は全身が打ち震えた。
知っている? マティアスがその元凶であることを?
一体いつから?
知っていて、今まで放置していたって言うのか?
やるせない怒りに、身体がわなわなと震えて、僕は奥歯を噛み締めて心を鎮める。
そして、怒りを押さえ込んでから、王に告げた。
「わかりました。王がそういうお立場なら。僕は僕として動きます」
もう、いちいち王の出方を待ちはしない。
王が問題を明らかにしないというのなら、僕がやるだけのことだ。
一刻の猶予もないんだ。
王のように悠長に構えていられるわけがない。
僕はそこで考えを改めた後、この機会にどうしても聞きたかったことを問うことにした。
「もう一つ、お聞きしたいことがあります。リディアンのことです」
リディアンの予言。
王は、あれをどう認識し、なぜアデラ城に追いやったのか。
その真意を、どうしても聞いておきたかった。
返答いかんによっては、今後の僕の身の振り方を変える。
そう思っての問いだったんだけれど。
王は、眉一つ動かすことなく、言葉を返した。
「問うのは自由だ。だが、わしは答えるとは言ってはおらん」
今度は、機先を制された。
僕は、王のやりように、今にも詰め寄りたくなっていた。
どちらも、あなたの息子だ。
王であると同時に父であり、王子であると同時に息子ではないんだろうか。
それともこれは、庶民育ちの僕が、国の成り立ちをわかっていないせいなんだろうか。
だけど、息子を突き放し、国益にしか関心を示さないのがノブリス・オブリージュだというのなら、僕はそんなもの、わかりたくもない。
僕が床を睨みつけ、唇を噛んでいると、王は再び口を開いた。
「そんなことよりも、転移門の話だ。知り得る限りのことを、申してみよ」
僕は思わず王を怒鳴りつけそうになり、必死に感情を抑えて言った。
「それこそ、そんなことを聞いてどうしたいんです? 転移門が何だというんですか? こんな非常事態に、何を言っているんです。勘違いしないでください。僕は──リディアンのサガンです。国益のために、仕事をするために召喚されたわけじゃない」
「口が過ぎるぞ、ナカモト」
ベドナーシュが割って入ったが、王はそれを手で制した。
「よい」
王は僕の非礼を気にした様子はなく、むしろどこか面白がっている節さえある。
「そなたが、リディアンのサガンであることは、重々承知しておる。だからこそ、わしは問うておるのだ。そなたには、転移だけではなく、転移門を開く能力がある。それは間違いないな」
「──はい」
たしかに僕には、転移門を開く能力がある。
目印を元に転移するのではなく、ある場所に向けて門を開いて出入りすることも可能にする能力だ。この場合は、特に目印となるものはなくていい。要するに、物や人の移動を一定期間可能にする。もちろん、重ね掛けも可能で、そうすると随時開きっぱなしにすることだってできる。
人と物の移動をする。
もしかしたら、転移門を使って、何か貿易のようなものをするつもりなのかもしれない。
僕はそう思ったからこそ、余計に王に対していい印象を持たなかった。
今この時に──マティアスがピクスを蔓延させるかもしれないという瀬戸際に、そんなことを言っている場合じゃないというのに。
僕は、そこに苛立っていた。
すると、王は肘掛けに身体を凭れさせ、僕を見据えた。まるで何か謀をする時のような顔つきに、僕は警戒心を強める。そして、僕の様子をよそに、王は核心に触れた。
「では、重ねて問おう。なぜ、リディアンに教えてやらんのだ?」
「……っ」
身体が強張り、声が出なかった。
まさか、そこまで王に見透かされているとは思わなかったからだ。
ここに来ている間、絶対に頭に思い浮かべたり考えたりしたことはない。
それでも、王には筒抜けということか。
「わしがなぜ沈黙しているか、これでそなたにもわかっただろう。スラファン・シュリカのサガンよ。──以上だ」
手で追い払われて、帰れと指示されたのはわかった。
けれども僕は、なかなか立ち上がることができなかった。
時間をかけてやっとの思いで立ち上がる。
扉の方へと向かう足取りが、不確かなものとなり、部屋を出たところでしゃがみ込みそうになった。
こんなに弱い僕のどこが、スラファン・シュリカのサガンなのか。
でも──だからこそ、僕は心を決めた。
スティーナに会いに行こう。
すべてはそこからだ。
未だスティーナからは返事がなくて、届いたのかどうかも判断つかなかったその日。
僕が、使者を今か今かと待っていると、王城から使者が来た。
早馬が駆けてくるのが見えて期待していた分、僕は少しがっかりした。
待っていたのは、そっちじゃない。
どうして、今日に限って王から呼び出しが来たんだろう。
僕が肩を落としていると、リディアンが傍に来て、ぽんぽんと宥めるように背中を叩いた。
そして、使者から王の言葉を聞こうと礼を取ると、書状を広げて思いも寄らないことを言った。
「王の元へ、サガン様お一人で来るようにとのことです」
これまでリディアンと呼ばれたことはあっても、僕一人ということはなかった。
「王は、一体どういうつもりでタカトを呼び出したんだ」
「私では、わかりかねます」
使者はそう言って、僕を伺っている。
これで僕が断れば、使者は罰を受ける可能性がある。
僕は安心させるように、笑ってから答えた。
「これからすぐに向かいます。そうお伝えください」
「タカト」
僕を諫めるように、リディアンは名前を呼んだ。
リディアンにとっては心配で仕方のないことなのかもしれないけれど、僕にとって好都合だ。
王に聞きたいことも、言いたいことも、山のようにある。
その中には、リディアンには聞かせたくないような話もあった。
「行ってきます」
僕は着替えを済ませると、まだ納得していないリディアンを置いて、馬車で王城に向かった。
王が僕を呼び出した理由。
話の内容は、心当たりがあり過ぎた。
どの件について僕に問い、何を決めたいのだろう。
いずれにせよ、王に謁見する機会を得られたことを、僕はチャンスだと捉えていた。
王城に入り、案内された場所は、先日呼ばれた応接室のような部屋だった。
謁見の間とは比較にならないほど小さく、王との距離も近い。
部屋の中には、ベドナーシュと王だけがいて、ゴドフレドの姿はない。
先に部屋で待っていた王の真ん前に行き、僕は膝を突いて礼をした。
すると、すぐに王は口を開く。
「リディアンのサガンよ。そなたに聞きたいことがある」
一体どの話だろうかと答えを用意していると、王は思いも寄らないことを言い出した。
「転移門のことだ。──そなたが開いていられる時間は、どの程度か」
転移門?
僕は驚いて顔を上げた。
王は、どうやってそのことを知ったんだろう。
バルツァールが話すとは思えない。
あと知っている人間は、いないはずだ。
勘付くにしても、機会はなかったはずだ。
ぐるぐると考えて、答えることができずにいると、王は重ねて問い掛けた。
「人と物、どちらも通ることは可能であるか?」
その問いを聞いた瞬間、身体が熱くなり、目の前がぶれたような心地がした。
これは、怒りだ。
抑えきれない怒りが、ふつふつと湧き上がり、全身に満ちていく。
僕は、堪らず顔を上げて睨み付け、王に問うた。
「そんなことを聞くために、僕を呼んだんですか? もっと、話すべきことがあるんじゃないでしょうか」
声が鋭く険しくなり、控えていたベドナーシュ宰相が動揺を見せた。
そして、僕を止めようと前に進み出る。
でもそこで、王は遮るように僕に言った。
「何の話だ。申してみよ」
王の声は、僕とは違って落ち着いていて、感情は読み取れない。
きっと、僕程度の言葉なんて、歯牙にもかけないんだろう。
それでも、僕は訴えた。
「王都に蔓延している黒い靄。ピクスの流行の兆しだという話ですが、その出所を王はどうお考えになっていますか?」
「考える?」
僕の問いという形の批判に、王は訊き返してきた。
「そなた同様、知ってはいる。考えることではない」
王の言葉に、僕は全身が打ち震えた。
知っている? マティアスがその元凶であることを?
一体いつから?
知っていて、今まで放置していたって言うのか?
やるせない怒りに、身体がわなわなと震えて、僕は奥歯を噛み締めて心を鎮める。
そして、怒りを押さえ込んでから、王に告げた。
「わかりました。王がそういうお立場なら。僕は僕として動きます」
もう、いちいち王の出方を待ちはしない。
王が問題を明らかにしないというのなら、僕がやるだけのことだ。
一刻の猶予もないんだ。
王のように悠長に構えていられるわけがない。
僕はそこで考えを改めた後、この機会にどうしても聞きたかったことを問うことにした。
「もう一つ、お聞きしたいことがあります。リディアンのことです」
リディアンの予言。
王は、あれをどう認識し、なぜアデラ城に追いやったのか。
その真意を、どうしても聞いておきたかった。
返答いかんによっては、今後の僕の身の振り方を変える。
そう思っての問いだったんだけれど。
王は、眉一つ動かすことなく、言葉を返した。
「問うのは自由だ。だが、わしは答えるとは言ってはおらん」
今度は、機先を制された。
僕は、王のやりように、今にも詰め寄りたくなっていた。
どちらも、あなたの息子だ。
王であると同時に父であり、王子であると同時に息子ではないんだろうか。
それともこれは、庶民育ちの僕が、国の成り立ちをわかっていないせいなんだろうか。
だけど、息子を突き放し、国益にしか関心を示さないのがノブリス・オブリージュだというのなら、僕はそんなもの、わかりたくもない。
僕が床を睨みつけ、唇を噛んでいると、王は再び口を開いた。
「そんなことよりも、転移門の話だ。知り得る限りのことを、申してみよ」
僕は思わず王を怒鳴りつけそうになり、必死に感情を抑えて言った。
「それこそ、そんなことを聞いてどうしたいんです? 転移門が何だというんですか? こんな非常事態に、何を言っているんです。勘違いしないでください。僕は──リディアンのサガンです。国益のために、仕事をするために召喚されたわけじゃない」
「口が過ぎるぞ、ナカモト」
ベドナーシュが割って入ったが、王はそれを手で制した。
「よい」
王は僕の非礼を気にした様子はなく、むしろどこか面白がっている節さえある。
「そなたが、リディアンのサガンであることは、重々承知しておる。だからこそ、わしは問うておるのだ。そなたには、転移だけではなく、転移門を開く能力がある。それは間違いないな」
「──はい」
たしかに僕には、転移門を開く能力がある。
目印を元に転移するのではなく、ある場所に向けて門を開いて出入りすることも可能にする能力だ。この場合は、特に目印となるものはなくていい。要するに、物や人の移動を一定期間可能にする。もちろん、重ね掛けも可能で、そうすると随時開きっぱなしにすることだってできる。
人と物の移動をする。
もしかしたら、転移門を使って、何か貿易のようなものをするつもりなのかもしれない。
僕はそう思ったからこそ、余計に王に対していい印象を持たなかった。
今この時に──マティアスがピクスを蔓延させるかもしれないという瀬戸際に、そんなことを言っている場合じゃないというのに。
僕は、そこに苛立っていた。
すると、王は肘掛けに身体を凭れさせ、僕を見据えた。まるで何か謀をする時のような顔つきに、僕は警戒心を強める。そして、僕の様子をよそに、王は核心に触れた。
「では、重ねて問おう。なぜ、リディアンに教えてやらんのだ?」
「……っ」
身体が強張り、声が出なかった。
まさか、そこまで王に見透かされているとは思わなかったからだ。
ここに来ている間、絶対に頭に思い浮かべたり考えたりしたことはない。
それでも、王には筒抜けということか。
「わしがなぜ沈黙しているか、これでそなたにもわかっただろう。スラファン・シュリカのサガンよ。──以上だ」
手で追い払われて、帰れと指示されたのはわかった。
けれども僕は、なかなか立ち上がることができなかった。
時間をかけてやっとの思いで立ち上がる。
扉の方へと向かう足取りが、不確かなものとなり、部屋を出たところでしゃがみ込みそうになった。
こんなに弱い僕のどこが、スラファン・シュリカのサガンなのか。
でも──だからこそ、僕は心を決めた。
スティーナに会いに行こう。
すべてはそこからだ。
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