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第90話 決戦5
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〈神の加護人〉達は快進撃を続けて魔族の幹部達も魔物と変わらず薙ぎ倒して行った。
「おい!お前ら!!俺は魔王軍ろk・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
男が現れた瞬間にイフリートの炎に焼かれ断末魔の叫びと共に男が崩れ落ちる。
「サルビナ様!今何か話しかけて来た者がいたみたいですが?」
「そう?聞こえなかったわ!精霊達が敵だと判断したなら気にしないで良いわ!行くわよ!」
「は、はい!」
クルレラが迫り来る魔物の群れに不敵な笑いを溢す。
「ふふっ・・・哀れな者達・・・深き闇に堕ちなさい・・冥界魔法〈アビスゲート〉!!」
クルレラが地面に手を置くと魔物達の足元に巨大な黒い穴がポッカリと開き魔物達を問答無用で吸い込んで行く!!
その中に今からクルレラの前に飛び出そうとしていた幹部の女が地面に突き出ている岩に腕の力だけで捕まりアビスゲートの吸引力に争っていた。
「な、何よ!!何なのあの穴は?!す、吸い込まれる!!・・・も、もう駄目・・・力が・・・きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
幹部の女は何も出来ないまま人知れず闇に堕ちて行くのだった・・・
「す、すげぇ・・・まるで風呂の栓を抜いたみたいだぜ・・・」
「あぁ・・・あの中はどうなってるんだ?俺は震えが止まらないぞ・・・」
「なあ、なんか悲鳴が聞こえたのは気のせいか・・?」
「一気に行くぜ!!天空魔法〈ゴッドサンダー〉!!!!!!」
ローグが勢いよく叫び空に手をかざすと天空から黄金の極太の柱が轟音と共に地上に到達する!!!
どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!
その衝撃は魔物を跡形も無く吹き飛ばし魔物達で埋め尽くされた大地を曝け出した!そして更に稲妻は獲物を探すように大地を滑り走り出す!
「ベルナ!大丈夫か?!・・な、何なんだあいつらは・・・本当に人間なのか・・・げほっ!」
「な、何とかね・・・くっ・・あんな化け物・・私達がどうこう出来る相手では無いわ・・・ね、ねえ・・バルガ・・一緒に逃げようよ!・・・ね?・・・えっ?!な、何?!あれは・・・」
ベルナがバルガの背後に最後に見た光景は大地を覆い迫り来る黄金の荊棘の絨毯であった・・・2人は声を出す事も出来ずに、なす術もなく一瞬で塵と化したのだった・・・
「クックック・・・俺の相手はこんなおチビちゃんか?・・まあいい。
俺は魔王軍六魔将最強戦士ドラグナードだ!!どっからでも掛かって来い!!」
・・・おチビちゃん・・・?!
目の前には身長2mを越え褐色の肌ではち切れんばかりの筋肉の鎧を装備した男が大きな片手斧を肩に担いで仁王立ちで待ち構えていた。
「リ、リナ殿!こ、ここは俺達が盾になります!!その隙に・・・」
兵士数名がリナの側へ駆け寄り進言するがリナは何故か不機嫌な顔で兵士の顔を覗き込む。
「・・・ねえ?あなた達も私があの木偶の棒に勝てないと思っているの?
おチビちゃんだから勝てないと思っているの?」
リナが黒目を大きくして全身から蒼白いオーラを溢れさせると兵士の男は全身の毛穴から汗とは違う物が噴き出す感覚に襲われ後ずさる・・・
「あ・・い・・いえ・・お、俺達に・・で、出来る事が・・あればと・・・」
兵士の男がカタカタと震えながら答えるとリナの表情が少しだけ緩んだ。
「そう・・・それならそこで見てて・・私を怒らせるとどうなるか教えてあげるわ・・」
そう言うとリナはトコトコとドラグナードの正面に立った。
「おいおい!!マジで俺と正面からやろうってのか?!」
「五月蝿い!あんたの土俵でぶっ飛ばしてあげるわ!!天界神聖魔法〈オーバーオール〉・・・」
リナの身体が蒼白いオーラに包まれるとリナの身体が成長したかのように大きくなり上下の服の間から白い肌が覗いていた。
天界神聖魔法〈オーバーオール〉は術者の攻撃力、防御力、ステータスを爆発的に底上げする魔法である。
ドラグナードは自分よりも小さなリナの姿が見上げる程の巨人を見ているかのように錯覚していた。
「こ、この迫力・・・ふ、ふん!少しはやるようだな!だが!この体格差はどうしようもあるまい!!!喰らえ〈ヘル・トマホーク〉!!!」
ドラグナードは錯覚を振り払うように全力で闘気の篭った巨大な斧をリナの頭上に振り下ろす!
「リ、リナ殿!!!」
兵士達から声が漏れるがリナは慌てる事なく振り下ろされる斧に右手を伸ばし受け止めた!
ずずんっっ!!!
するとその衝撃でリナの足元がクレーターのように凹む!
「ふーん・・・あんたの力はこの程度なの?」
リナは余裕の表情で不敵に笑う。そしてドラグナードは自分の腕とは比べ物にならないくらいの細腕でピタリと自分の渾身の攻撃を止められた事実に困惑し嫌な汗が噴き出る。
「お、お、俺の渾身の攻撃を片手で受け止めただと・・・う、嘘だろ・・・うっ?!動かん・・・」
ドラグナードはリナが掴んだ斧を引こうとしたがピクリとも動かなかった。
「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「あ、あの攻撃を・・・片手でぇぇぇ?!」
「ど、どうなってんだよ・・・」
ぴきっ!ぺきっ!・・・ばきんっ!!
リナが掴む手に力を入れると斧全体にヒビが走り掴んだ部分が砕けた!
「な、な、何だとぉぉぉぉ!!!俺の斧を砕いただとぉぉぉぉぉぉ!!!
い、一体・・・お前は・・・チビの癖に・・・」
ぴきっ!
リナのこめかみに青筋が浮かぶ・・・
「だぁぁぁれがぁぁぁぁ!!チビよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
イラついたリナの拳がドラグナードの腹筋にめり込んだ!!
どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!
「ごぉぉうぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
ドラグナードは巨人の拳と錯覚する程の衝撃を受けたまらず膝を付き両手を地面に付いた。
「ごふっ・・げはっ・・・な、何だ・・この力は!?・・あ、あんなに小さな拳なのに・・・」
ぴききっ!
再びリナのこめかみに青筋が浮かぶ!
「だぁぁぁれがぁぁぁぁ!!小さいのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
リナのフルスイングの拳がドラグナードの顎を下から捉える!!
「ずごぉぉぉぉぉぉぉん!!!」
「ぶごぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ドラグナードは顎を砕かれて吹っ飛び魔物達の中へ消えて行った・・・
「ふん!失礼しちゃうわ!!ついでに纏めてやっちゃおう!!天界神聖魔法〈アストラルウェイブ〉!!!」
〈オーバーオール〉でステータスが底上げされたリナが魔物の群れに手をかざす!!
するとリナの目の前に蒼白いオーラが横一列にそそり立ち津波のように魔物達を飲み込み吹き飛ばしながらうねりを上げて遥か彼方まで突き進んで行った・・・
リナはパンパンと手を払うと兵士達に振り向く。
「と、まあ・・こんな事になるのよ!!」
兵士達は目の前の出来事に未だに理解が追い付かず瞳孔が開きっぱなしになっていた。
「は、はは・・・べ、勉強になりました・・」
「よ、よく分かりました・・・」
・・・リナ殿に・・身長の事は禁句だと言う事がな・・・
兵士達はしっかりと心に刻むのであった。
「おい!お前ら!!俺は魔王軍ろk・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
男が現れた瞬間にイフリートの炎に焼かれ断末魔の叫びと共に男が崩れ落ちる。
「サルビナ様!今何か話しかけて来た者がいたみたいですが?」
「そう?聞こえなかったわ!精霊達が敵だと判断したなら気にしないで良いわ!行くわよ!」
「は、はい!」
クルレラが迫り来る魔物の群れに不敵な笑いを溢す。
「ふふっ・・・哀れな者達・・・深き闇に堕ちなさい・・冥界魔法〈アビスゲート〉!!」
クルレラが地面に手を置くと魔物達の足元に巨大な黒い穴がポッカリと開き魔物達を問答無用で吸い込んで行く!!
その中に今からクルレラの前に飛び出そうとしていた幹部の女が地面に突き出ている岩に腕の力だけで捕まりアビスゲートの吸引力に争っていた。
「な、何よ!!何なのあの穴は?!す、吸い込まれる!!・・・も、もう駄目・・・力が・・・きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
幹部の女は何も出来ないまま人知れず闇に堕ちて行くのだった・・・
「す、すげぇ・・・まるで風呂の栓を抜いたみたいだぜ・・・」
「あぁ・・・あの中はどうなってるんだ?俺は震えが止まらないぞ・・・」
「なあ、なんか悲鳴が聞こえたのは気のせいか・・?」
「一気に行くぜ!!天空魔法〈ゴッドサンダー〉!!!!!!」
ローグが勢いよく叫び空に手をかざすと天空から黄金の極太の柱が轟音と共に地上に到達する!!!
どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!
その衝撃は魔物を跡形も無く吹き飛ばし魔物達で埋め尽くされた大地を曝け出した!そして更に稲妻は獲物を探すように大地を滑り走り出す!
「ベルナ!大丈夫か?!・・な、何なんだあいつらは・・・本当に人間なのか・・・げほっ!」
「な、何とかね・・・くっ・・あんな化け物・・私達がどうこう出来る相手では無いわ・・・ね、ねえ・・バルガ・・一緒に逃げようよ!・・・ね?・・・えっ?!な、何?!あれは・・・」
ベルナがバルガの背後に最後に見た光景は大地を覆い迫り来る黄金の荊棘の絨毯であった・・・2人は声を出す事も出来ずに、なす術もなく一瞬で塵と化したのだった・・・
「クックック・・・俺の相手はこんなおチビちゃんか?・・まあいい。
俺は魔王軍六魔将最強戦士ドラグナードだ!!どっからでも掛かって来い!!」
・・・おチビちゃん・・・?!
目の前には身長2mを越え褐色の肌ではち切れんばかりの筋肉の鎧を装備した男が大きな片手斧を肩に担いで仁王立ちで待ち構えていた。
「リ、リナ殿!こ、ここは俺達が盾になります!!その隙に・・・」
兵士数名がリナの側へ駆け寄り進言するがリナは何故か不機嫌な顔で兵士の顔を覗き込む。
「・・・ねえ?あなた達も私があの木偶の棒に勝てないと思っているの?
おチビちゃんだから勝てないと思っているの?」
リナが黒目を大きくして全身から蒼白いオーラを溢れさせると兵士の男は全身の毛穴から汗とは違う物が噴き出す感覚に襲われ後ずさる・・・
「あ・・い・・いえ・・お、俺達に・・で、出来る事が・・あればと・・・」
兵士の男がカタカタと震えながら答えるとリナの表情が少しだけ緩んだ。
「そう・・・それならそこで見てて・・私を怒らせるとどうなるか教えてあげるわ・・」
そう言うとリナはトコトコとドラグナードの正面に立った。
「おいおい!!マジで俺と正面からやろうってのか?!」
「五月蝿い!あんたの土俵でぶっ飛ばしてあげるわ!!天界神聖魔法〈オーバーオール〉・・・」
リナの身体が蒼白いオーラに包まれるとリナの身体が成長したかのように大きくなり上下の服の間から白い肌が覗いていた。
天界神聖魔法〈オーバーオール〉は術者の攻撃力、防御力、ステータスを爆発的に底上げする魔法である。
ドラグナードは自分よりも小さなリナの姿が見上げる程の巨人を見ているかのように錯覚していた。
「こ、この迫力・・・ふ、ふん!少しはやるようだな!だが!この体格差はどうしようもあるまい!!!喰らえ〈ヘル・トマホーク〉!!!」
ドラグナードは錯覚を振り払うように全力で闘気の篭った巨大な斧をリナの頭上に振り下ろす!
「リ、リナ殿!!!」
兵士達から声が漏れるがリナは慌てる事なく振り下ろされる斧に右手を伸ばし受け止めた!
ずずんっっ!!!
するとその衝撃でリナの足元がクレーターのように凹む!
「ふーん・・・あんたの力はこの程度なの?」
リナは余裕の表情で不敵に笑う。そしてドラグナードは自分の腕とは比べ物にならないくらいの細腕でピタリと自分の渾身の攻撃を止められた事実に困惑し嫌な汗が噴き出る。
「お、お、俺の渾身の攻撃を片手で受け止めただと・・・う、嘘だろ・・・うっ?!動かん・・・」
ドラグナードはリナが掴んだ斧を引こうとしたがピクリとも動かなかった。
「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「あ、あの攻撃を・・・片手でぇぇぇ?!」
「ど、どうなってんだよ・・・」
ぴきっ!ぺきっ!・・・ばきんっ!!
リナが掴む手に力を入れると斧全体にヒビが走り掴んだ部分が砕けた!
「な、な、何だとぉぉぉぉ!!!俺の斧を砕いただとぉぉぉぉぉぉ!!!
い、一体・・・お前は・・・チビの癖に・・・」
ぴきっ!
リナのこめかみに青筋が浮かぶ・・・
「だぁぁぁれがぁぁぁぁ!!チビよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
イラついたリナの拳がドラグナードの腹筋にめり込んだ!!
どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!
「ごぉぉうぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
ドラグナードは巨人の拳と錯覚する程の衝撃を受けたまらず膝を付き両手を地面に付いた。
「ごふっ・・げはっ・・・な、何だ・・この力は!?・・あ、あんなに小さな拳なのに・・・」
ぴききっ!
再びリナのこめかみに青筋が浮かぶ!
「だぁぁぁれがぁぁぁぁ!!小さいのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
リナのフルスイングの拳がドラグナードの顎を下から捉える!!
「ずごぉぉぉぉぉぉぉん!!!」
「ぶごぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ドラグナードは顎を砕かれて吹っ飛び魔物達の中へ消えて行った・・・
「ふん!失礼しちゃうわ!!ついでに纏めてやっちゃおう!!天界神聖魔法〈アストラルウェイブ〉!!!」
〈オーバーオール〉でステータスが底上げされたリナが魔物の群れに手をかざす!!
するとリナの目の前に蒼白いオーラが横一列にそそり立ち津波のように魔物達を飲み込み吹き飛ばしながらうねりを上げて遥か彼方まで突き進んで行った・・・
リナはパンパンと手を払うと兵士達に振り向く。
「と、まあ・・こんな事になるのよ!!」
兵士達は目の前の出来事に未だに理解が追い付かず瞳孔が開きっぱなしになっていた。
「は、はは・・・べ、勉強になりました・・」
「よ、よく分かりました・・・」
・・・リナ殿に・・身長の事は禁句だと言う事がな・・・
兵士達はしっかりと心に刻むのであった。
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