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第89話 決戦4
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兵士達は目の前の光景に唖然としていた・・
6千もの魔物が焼かれ、吹き飛ばされ、裁断され闇に飲まれていく・・・辛うじて逃れてこちらへ向かってくる魔物達は傷つきふらふらであった。それを兵士達が止めを刺して行った。
「こ、これが・・〈神の加護人〉の力か・・・」
「あぁ・・じ、人知を超えているぞ・・・」
「あんた達!!気を付けて!!何か来たわよ!!」
「ええっ?!」
兵士達がアリナスが見る方向に目を凝らすと魔物の群れの中から勢いよく空へ飛び出した何者かが放物線を描いてこちらへ向かって来ていた。
「・・・うぉぉぉぉりぁぁぁぁ・・・・」
段々と距離が縮まり若そうな男が自由落下で降りて来る!!
「させない!!〈アイスバレット〉!!!」
アリナスの周りに人間の頭程の氷の塊が無数に浮かぶとそのまま男に襲いかかった!!
どががががががっ!!!!!」
「どぶえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
男は空中で避ける事も出来ずに無数の氷の塊を全身に受けて落ちて来る・・・
どさぁ・・・
「ごふっ!・・ば、馬鹿な・・・着地までするまで・・待てよ・・・」
兵士達は空中でボロボロになった男に少しだけ同情してしまった。
(うわ・・・多分あいつ着地して、名乗りを挙げてってタイプのやつだよな?)
(あぁ、絶対そうだ・・・満を辞して登場したのにな・・・)
(おっ!あいつ・・立ち上がるぞ!)
男はあちこちにアザを作り頭からは血を流し苦悶の表情でヨロヨロと立ち上がった。
「き、貴様ぁぁ・・卑怯な真似しやがって・・・着地するまで待つのが・・礼儀だろうが!!」
「あんた馬鹿なの?!戦場で無防備で敵が落ち来たら攻撃するに決まってるじゃない!!」
「くっ!!・・・正論並べやがって!!お、俺は魔王軍六魔将が1人・・・」
「うるさい!!〈アイスエッジ〉!!!」
問答無用で氷の絨毯が男に迫って行くと男の足を捕らえどんどん身体を氷で包んで行く!!
「お、おいぃぃぃぃ!!!お前ぇぇぇ!!名乗るまで待つのが礼儀だろうがぁぁぁぁ・・・・」
男は名乗る事も無く他の魔物同様氷の彫刻のように立ち尽くして動かなくなった。
「ふん!呑気に戦場で自己紹介してるんじゃないわよ!!あんた達!行くわよ!!」
「お、おう!!」
(た、確かに・・言っている事は分かるが・・)
(・・なんだろう・・なんか引っ掛かるよな・・・)
(ま、まあ・・男の感覚は女には分からないって事だろうな・・・)
兵士達は何も出来ずに氷の彫刻となった男を憐れみの目で見ながらアリナスの後を追うのであった。
「サーシャ!来てくれたのね!」
目の前に自分と同じブロンドで童顔の女性が駆け寄ってくる。
「あなたがリナね!もちろんよ!こんなイベントに私だけ除け者なんて我慢出来ないわ!!」
サーシャは〈闇と光の戦い〉の映像を見て感動していた。
本でしか知らない物語が目の前で繰り広げられているのだ。
「凄いわ・・物語の裏にはこんな戦いがあったのね。・・・こんな事なら最初から着いてこれば良かったわ・・・」
「サーシャ。大丈夫よ!メイシスの仲間ならいつでも見れるわよ!
それより〈暗黒神ルビラス〉の復活が問題よ!
あいつは負の心につけ込んで操るのが得意なのよ。だから魔族の人間に対する負の感情を操ってあんな軍団をつくったのよ!!みんなで力を合わせて戦わないと勝てないわ!」
「そんなの大丈夫よ!そんな軍団が来たってミハエル君がやっつけちゃうわよ!!ついでに〈暗黒神ルビラス〉だってミハエル君が何とかしちゃうわ!
さらに私達も強くなれば心配無いわよ!!」
胸を張るサーシャにリナは子供の言う事だと苦笑いするのだった。
〈???????〉
(みんな集まりましたね。思っていたより早かったですね。それにしても・・・まさか〈世界神ゼムス〉様が関わってくるなんて予想外でした。私の運命の力を狂わせ越えた存在・・・ミハエル君・・・なんとも言えないこの胸につっかえた気持ちはなんでしょうか・・・
6千もの魔物が焼かれ、吹き飛ばされ、裁断され闇に飲まれていく・・・辛うじて逃れてこちらへ向かってくる魔物達は傷つきふらふらであった。それを兵士達が止めを刺して行った。
「こ、これが・・〈神の加護人〉の力か・・・」
「あぁ・・じ、人知を超えているぞ・・・」
「あんた達!!気を付けて!!何か来たわよ!!」
「ええっ?!」
兵士達がアリナスが見る方向に目を凝らすと魔物の群れの中から勢いよく空へ飛び出した何者かが放物線を描いてこちらへ向かって来ていた。
「・・・うぉぉぉぉりぁぁぁぁ・・・・」
段々と距離が縮まり若そうな男が自由落下で降りて来る!!
「させない!!〈アイスバレット〉!!!」
アリナスの周りに人間の頭程の氷の塊が無数に浮かぶとそのまま男に襲いかかった!!
どががががががっ!!!!!」
「どぶえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
男は空中で避ける事も出来ずに無数の氷の塊を全身に受けて落ちて来る・・・
どさぁ・・・
「ごふっ!・・ば、馬鹿な・・・着地までするまで・・待てよ・・・」
兵士達は空中でボロボロになった男に少しだけ同情してしまった。
(うわ・・・多分あいつ着地して、名乗りを挙げてってタイプのやつだよな?)
(あぁ、絶対そうだ・・・満を辞して登場したのにな・・・)
(おっ!あいつ・・立ち上がるぞ!)
男はあちこちにアザを作り頭からは血を流し苦悶の表情でヨロヨロと立ち上がった。
「き、貴様ぁぁ・・卑怯な真似しやがって・・・着地するまで待つのが・・礼儀だろうが!!」
「あんた馬鹿なの?!戦場で無防備で敵が落ち来たら攻撃するに決まってるじゃない!!」
「くっ!!・・・正論並べやがって!!お、俺は魔王軍六魔将が1人・・・」
「うるさい!!〈アイスエッジ〉!!!」
問答無用で氷の絨毯が男に迫って行くと男の足を捕らえどんどん身体を氷で包んで行く!!
「お、おいぃぃぃぃ!!!お前ぇぇぇ!!名乗るまで待つのが礼儀だろうがぁぁぁぁ・・・・」
男は名乗る事も無く他の魔物同様氷の彫刻のように立ち尽くして動かなくなった。
「ふん!呑気に戦場で自己紹介してるんじゃないわよ!!あんた達!行くわよ!!」
「お、おう!!」
(た、確かに・・言っている事は分かるが・・)
(・・なんだろう・・なんか引っ掛かるよな・・・)
(ま、まあ・・男の感覚は女には分からないって事だろうな・・・)
兵士達は何も出来ずに氷の彫刻となった男を憐れみの目で見ながらアリナスの後を追うのであった。
「サーシャ!来てくれたのね!」
目の前に自分と同じブロンドで童顔の女性が駆け寄ってくる。
「あなたがリナね!もちろんよ!こんなイベントに私だけ除け者なんて我慢出来ないわ!!」
サーシャは〈闇と光の戦い〉の映像を見て感動していた。
本でしか知らない物語が目の前で繰り広げられているのだ。
「凄いわ・・物語の裏にはこんな戦いがあったのね。・・・こんな事なら最初から着いてこれば良かったわ・・・」
「サーシャ。大丈夫よ!メイシスの仲間ならいつでも見れるわよ!
それより〈暗黒神ルビラス〉の復活が問題よ!
あいつは負の心につけ込んで操るのが得意なのよ。だから魔族の人間に対する負の感情を操ってあんな軍団をつくったのよ!!みんなで力を合わせて戦わないと勝てないわ!」
「そんなの大丈夫よ!そんな軍団が来たってミハエル君がやっつけちゃうわよ!!ついでに〈暗黒神ルビラス〉だってミハエル君が何とかしちゃうわ!
さらに私達も強くなれば心配無いわよ!!」
胸を張るサーシャにリナは子供の言う事だと苦笑いするのだった。
〈???????〉
(みんな集まりましたね。思っていたより早かったですね。それにしても・・・まさか〈世界神ゼムス〉様が関わってくるなんて予想外でした。私の運命の力を狂わせ越えた存在・・・ミハエル君・・・なんとも言えないこの胸につっかえた気持ちはなんでしょうか・・・
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