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第78話 仲間
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「ふん!失礼しちゃうわね!年に2、3回ぐらいの事じゃない!!」
アンリルが頬を膨らませてムッとしている。
ミハエルはアンリルの脇腹を人差し指で刺す!
「こら!!」
ぷすっ!!
「やんっ!!」
「年に何回も森を焼け野原にしちゃ駄目だよ!!特に今のアンリルさんはステータスの桁が違うんだからね!下手すると森が地図から消えちゃうよ?!」
「あうぅ・・そ、そうよね・・いつもと同じだとまずいわね・・ミハエル君・・後であの指輪作ってね。」
アンリルがミハエルに手を合わせて拝む・・
「うん。もう作ってあるから。はいこれ。」
アンリルに1センチ幅のシルバーのリングを2個差し出した。
「流石!ミハエル君!ありがとう!!」
アンリルは指輪を受け取ると左手の小指と人差し指にはめて眺めていた。
(ふふ。なんだか本当の親子みたいね・・・)
(そうね・・誤解されても仕方ないよね・・)
(遥かご先祖は親子だったりして・・・)
3人が微笑ましくアンリルとミハエルのやり取りを見ていた。
「さあ!早く宿を取って御飯にしましょう!」
アンリル達が気を取り直して街へ入るとなんだか懐かしい雰囲気を感じる。
「何・・?この感覚は・・前に来た時はこんな感覚無かったわ・・」
「私・・ここへ来た事があるのかしら・・」
「私はここへ来た事は無いわ。だけど・・来た感覚はあるわ・・・」
「僕もだ・・なんでだろう・・・っ?!これは・・・」
突然アンリル達の頭の中に映像が流れ込んで来る!
広く荒廃した大地を埋め尽くした凶悪そうな魔物の軍勢。その軍勢の上に浮かぶ黒い大きなオーラに包まれた人間が佇む。
そして対するは光に包まれた女性が宙に浮かび地上には魔導士であろう杖を持った5人の男女とその後ろには鎧を着た人間数百人、魔法使い数十人が整列していた。
そして映像が途切れる。
・・これは・・・闇と光の戦い・・
ミハエルは我に返ると、アンリル達が一点を見つめているのに気付いた。
あ、あれ?まさか・・アンリルさん達も見てるのか?!・・何故・・
アンリル達も我に返り呆然としていた。
「な、何?今のは・・」
「闇と光が対峙していましたよね・・これって・・」
「うん・・闇と光の物語・・・」
「・・でも何故僕達に見えるんだ?〈光の加護〉を持ったミハエル君だけに見えるんじゃなかったの・・・?」
・・加護・・・か・・説明がつかない事があるけど・・可能性は一つしか無いわね。
アンリルは仮説を立てて肩の力を抜く。
「よーし!取り敢えず御飯にしましょう!お腹が空いてたら頭が回らないわ!」
「そうだね。食べながら考えようか。」
「賛成!!お腹空いたわ!」
「私も!」「僕もぺこぺこだよ!」
ミハエル達は歩き出したアンリルの後をついて行くのだった。
・・残念・・1人いない・・
・・・でも・・会っているわ・・
・・・楽しみ・・・ね・・
アンリルがフォークを肉に刺して目の前に立てる。
「多分、さっきのは私達の加護に関係していると思うわ。
恐らく私達の加護は唯一無二の加護なのよ。その加護を持った人間が光のメイシスの仲間としてあの場にいたのよ。ここにはその思念が強く残っているわ。だからその加護に反応してあの記録を見れたのよ。」
「・・という事は光のメイシスの仲間の子孫が僕達って事なの?」
ライナードが嬉しそうにアンリルを見る。
「んー・・そう言いたいんだけど私の場合〈太陽神の加護〉は生まれつきあった訳じゃ無いのよ。
もしその辺が詳しく分かれば良いんだけどね今はそれしか言えないわ。」
目の前に立てた肉を口に放り込んで噛み締める。
「それじゃあ・・今日それが解明されるかも知れないのよね?!ふふっ!なんだか面白くなって来たじゃない!!」
サリアが持っているパンを握り潰しながらニヤリと笑う。
「これは偶然なの?それとも運命なのかな?どっちにしてもワクワクするね!」
「でも・・こんな偶然があるのかなぁ?この広い世界でたった6人の仲間が探しもしないのに集まったんだよ?!逆に悪い前兆って事もあるんじゃないかな?」
ライナードが目線を落として飲み掛けのコップを置く。
「うん。僕もそれを考えていたよ。確かに偶然にしては出来過ぎな気がするよ。何か悪い事が起きなければ良いけどね・・・」
ミハエルはおかわりをしたシチューを啜るのであった。
アンリルが頬を膨らませてムッとしている。
ミハエルはアンリルの脇腹を人差し指で刺す!
「こら!!」
ぷすっ!!
「やんっ!!」
「年に何回も森を焼け野原にしちゃ駄目だよ!!特に今のアンリルさんはステータスの桁が違うんだからね!下手すると森が地図から消えちゃうよ?!」
「あうぅ・・そ、そうよね・・いつもと同じだとまずいわね・・ミハエル君・・後であの指輪作ってね。」
アンリルがミハエルに手を合わせて拝む・・
「うん。もう作ってあるから。はいこれ。」
アンリルに1センチ幅のシルバーのリングを2個差し出した。
「流石!ミハエル君!ありがとう!!」
アンリルは指輪を受け取ると左手の小指と人差し指にはめて眺めていた。
(ふふ。なんだか本当の親子みたいね・・・)
(そうね・・誤解されても仕方ないよね・・)
(遥かご先祖は親子だったりして・・・)
3人が微笑ましくアンリルとミハエルのやり取りを見ていた。
「さあ!早く宿を取って御飯にしましょう!」
アンリル達が気を取り直して街へ入るとなんだか懐かしい雰囲気を感じる。
「何・・?この感覚は・・前に来た時はこんな感覚無かったわ・・」
「私・・ここへ来た事があるのかしら・・」
「私はここへ来た事は無いわ。だけど・・来た感覚はあるわ・・・」
「僕もだ・・なんでだろう・・・っ?!これは・・・」
突然アンリル達の頭の中に映像が流れ込んで来る!
広く荒廃した大地を埋め尽くした凶悪そうな魔物の軍勢。その軍勢の上に浮かぶ黒い大きなオーラに包まれた人間が佇む。
そして対するは光に包まれた女性が宙に浮かび地上には魔導士であろう杖を持った5人の男女とその後ろには鎧を着た人間数百人、魔法使い数十人が整列していた。
そして映像が途切れる。
・・これは・・・闇と光の戦い・・
ミハエルは我に返ると、アンリル達が一点を見つめているのに気付いた。
あ、あれ?まさか・・アンリルさん達も見てるのか?!・・何故・・
アンリル達も我に返り呆然としていた。
「な、何?今のは・・」
「闇と光が対峙していましたよね・・これって・・」
「うん・・闇と光の物語・・・」
「・・でも何故僕達に見えるんだ?〈光の加護〉を持ったミハエル君だけに見えるんじゃなかったの・・・?」
・・加護・・・か・・説明がつかない事があるけど・・可能性は一つしか無いわね。
アンリルは仮説を立てて肩の力を抜く。
「よーし!取り敢えず御飯にしましょう!お腹が空いてたら頭が回らないわ!」
「そうだね。食べながら考えようか。」
「賛成!!お腹空いたわ!」
「私も!」「僕もぺこぺこだよ!」
ミハエル達は歩き出したアンリルの後をついて行くのだった。
・・残念・・1人いない・・
・・・でも・・会っているわ・・
・・・楽しみ・・・ね・・
アンリルがフォークを肉に刺して目の前に立てる。
「多分、さっきのは私達の加護に関係していると思うわ。
恐らく私達の加護は唯一無二の加護なのよ。その加護を持った人間が光のメイシスの仲間としてあの場にいたのよ。ここにはその思念が強く残っているわ。だからその加護に反応してあの記録を見れたのよ。」
「・・という事は光のメイシスの仲間の子孫が僕達って事なの?」
ライナードが嬉しそうにアンリルを見る。
「んー・・そう言いたいんだけど私の場合〈太陽神の加護〉は生まれつきあった訳じゃ無いのよ。
もしその辺が詳しく分かれば良いんだけどね今はそれしか言えないわ。」
目の前に立てた肉を口に放り込んで噛み締める。
「それじゃあ・・今日それが解明されるかも知れないのよね?!ふふっ!なんだか面白くなって来たじゃない!!」
サリアが持っているパンを握り潰しながらニヤリと笑う。
「これは偶然なの?それとも運命なのかな?どっちにしてもワクワクするね!」
「でも・・こんな偶然があるのかなぁ?この広い世界でたった6人の仲間が探しもしないのに集まったんだよ?!逆に悪い前兆って事もあるんじゃないかな?」
ライナードが目線を落として飲み掛けのコップを置く。
「うん。僕もそれを考えていたよ。確かに偶然にしては出来過ぎな気がするよ。何か悪い事が起きなければ良いけどね・・・」
ミハエルはおかわりをしたシチューを啜るのであった。
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