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第44話 魔鬼人三武衆
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「ば・・・馬鹿な・・何があったの・・?遅いと思って来てみたら・・・私の使い魔を倒した?!神獣フェンリルを?!
ま、まさか・・・いえ・・そんな筈はない!そうだとしても・・・くっ!!
許さない・・私のフェンリルを!!皆殺しだ!!!」
ルベーラは訳が分からなかった・・しかし自分が必死で従えたフェンリルを倒された怒りの方が大きかったのだった。
「ミハエル君!!!」
ネバル達が手を振りながら全てをやり遂げ清々しい笑顔で駆け寄ってくる。
「ふう。何とか勝てたね。」
ミハエルはパンパンと砂埃を払いながら立ち上がると軽く手を振りながらニッコリ笑う。
「さすがだね!・・本当に倒しちゃったね!・・・アスラン君が食べられた時はびっくりしたけど・・・」
涎でベタベタのアスランを苦笑いしながら見る・・・
「ミハエル君!」
フェリスがここぞとばかりにミハエルに抱きつく!!!
「見てくれた?!見てくれた?!私の伝説の魔法を!!凄い?凄い?」
「あぁ!凄かったよ!!魔法は才能とセンスだからね!よく出来たね!!」
「へへへへ・・・」
フェリスが満足げにニヤけていた。
その後ろではちメリルとルミナが頬を膨らませて仕方なくその姿を見ていた。
ヴェイグとアスランも達成感を滲ませながらミハエルに近づいてくる。
「ふん!ミハエル!助かったぜ!」
「あぁ、僕が食べられる所まで分かってたんだからね・・・凄いよね・・取り敢えず、お風呂に入りたいよ。」
ミハエルはアイテムボックスがポーションを取り出して皆んなに渡した。
「疲れたよね!!これは僕が作ったポーションだよ!体力と魔力が回復するから飲んでみて!」
フェリスがポーションを飲んで笑顔になる。
「凄い!美味しい!!それに魔力が・・全回復してる・・・」
「本当!!凄い!!」
「作り方教えて欲しいわ!」
「ふん!俺はもう驚かないぜ!ミハエルは何でもありだ!」
「そうだね!もう驚きすぎて疲れたよ・・」
ネバルが頭を掻きながら笑う。
「あぁ。凄い体験と可能性を教えてもらった。ありがとうミハエル君!」
ん?ポーション・・・
アスランは少し違和感を感じたが答えが出ずにミハエルと握手を交わし助かった嬉しさとフェンリルを倒した喜びで笑い合うのだった。
しかし・・・この雰囲気を打ち破るようにミハエルの〈悪意感知〉が鳴り響く!!
「っ!!!気を付けて!!!・・・また何か来る!!」
Sクラスの面々が一瞬で身構える!
「おい、おい、次は何だよ?!」
ヴェイグはうんざりした顔をして剣を抜く!
ミハエルは悪意のする方へ目を凝らして見ると黒いフードを被った人影がゆっくりとこちらに向かって歩いて来るのが見えた。
〈鑑定〉・・・
やっぱりね・・・こんな所にフェンリルが居るなんておかしいんだ。
残る可能性は連れてくるしかない・・・あの人が・・いや・・あの魔族がフェンリルの飼い主か・・・確かに強いね。
ルベーラ
Lv 1270
【称号】魔獣使い
攻撃力 12796990
防御力 8547973
素早さ 10549848
魔力 18589548
魔法力 39053773
【加護】魔神の加護
【スキル】〈獣の心〉
〈状態異常耐性・中〉
〈物理防御・中〉
【装備付与】〈影収納〉
さてと・・・穏やかにお話し合いをしようなんて雰囲気では無いね・・・
「おい!ミハエル!あいつは何者だ?!」
ヴェイグも黒フードの人影に気付く。
「うん。多分フェンリルの飼い主だよ。恐らく魔族だ。」
「魔族?!なんでこんな所に魔族が?!」
「それは僕にも分からないんだ。言える事は飼い主は怒っているって事だけだよ。」
さてどうする・・・〈魔獣使い〉か・・・
フェンリルは〈索敵〉では居なかった。・・・だけど突然現れた・・・やっぱりこれはまずいね・・・
「ネバル君!!フェリス!メリル!ルミナ!君達は今すぐに先生達と街へ帰って欲しいんだ!そしてこの事態をギルド報告にして街の防御を指示するんだ!!
君達はそのままギルドに協力して街の防御を頼むよ!」
ネバルはミハエルの真剣な表情で事態の深刻さを察知した。
「分かったよ!ヤバいんだね?」
「あぁ、フェンリルと同じぐらいヤバいんだ。」
するとフェリスが不安気な表情でミハエルの手を取る。
「大丈夫だよね?作戦があるんだよね?」
「うん。大丈夫だよ。だから先生達を頼んだよ。」
ミハエルの明るい表情を見てフェリスは少し安心する。
「分かったわ!気を付けてね!!」
ネバルとフェリス達は先生達の元へ駆けて行った。
ミハエルはネバル達を見送ると、ヴェイグとアスランに振り向き微笑む。
「さて。2人共・・悪いんだけど、もう少し付き合って欲しいんだ。いいかな?」
「ふん!ここまで来て帰れるかよ!とことん付き合ってやるよ!」
「右に同じだよ。だけどもう食べられるのはごめんだよ!」
2人は当然のように笑い近づいてくる黒フードの方を見る。
さてと、とうとう来たね・・・どう出るかな・・・とにかく時間を稼がないと・・
ミハエルは取り敢えず魔力を収めて様子を見る事にするのだった。
黒フードの人影がミハエル達の前方50mで立ち止まった。
確かに子供にしては強そうね・・・だけど・・・それだけでフェンリルには勝てないわ・・スキルか・・・それともマジックアイテムか・・・それとも両方か・・・?
ルベーラは勢いでここまで来たもののフェンリルを倒した人間の子供に近付けないでいた。下手に近付けば・・・同じ目に合うのだ。
いきなり姿を見せた事を後悔するのだった。
「お、お前らか?!私のフェンリルを殺したのはぁ?!」
緊張して思わず声が上ずってしまった。
女の人?!ははぁーん・・警戒して近寄れないんだね・・それなら・・・
ミハエルはルベーラにわざとらしく強気で口を開く。
「そうだよ!!まあまあ強かったよ!!
ところででお姉さんは何者なの?!」
ルベーラは驚愕して警戒を最大に引き上げる。
ハ、ハッタリか・・・?こんな子供にフェンリルが?!一体どうやって・・・どうする・・・・ん?あれは・・・
ルベーラは100m程後方に立つ3体のゴーレムに気が付く。
あれは・・・ゴーレム?!・・・なるほど・・こいつは私と同じ〈テイマー〉か・・もしくは〈召喚士〉だわ・・・なら納得できる・・だけど・・それ程の切り札を使ったのなら・・・もう手はない筈・・・ふふっ!やっぱりハッタリね・・・
ルベーラは黒フードの服を颯爽と脱ぎ去る!
「ふん!!私は魔王軍〈魔鬼人三武衆〉が1人
魔獣使いのルベーラよ!!
魔王ベルモス様の為!死んでもらうわ!!」
よし!乗って来た!絶対逃がさないよ。
ま、まさか・・・いえ・・そんな筈はない!そうだとしても・・・くっ!!
許さない・・私のフェンリルを!!皆殺しだ!!!」
ルベーラは訳が分からなかった・・しかし自分が必死で従えたフェンリルを倒された怒りの方が大きかったのだった。
「ミハエル君!!!」
ネバル達が手を振りながら全てをやり遂げ清々しい笑顔で駆け寄ってくる。
「ふう。何とか勝てたね。」
ミハエルはパンパンと砂埃を払いながら立ち上がると軽く手を振りながらニッコリ笑う。
「さすがだね!・・本当に倒しちゃったね!・・・アスラン君が食べられた時はびっくりしたけど・・・」
涎でベタベタのアスランを苦笑いしながら見る・・・
「ミハエル君!」
フェリスがここぞとばかりにミハエルに抱きつく!!!
「見てくれた?!見てくれた?!私の伝説の魔法を!!凄い?凄い?」
「あぁ!凄かったよ!!魔法は才能とセンスだからね!よく出来たね!!」
「へへへへ・・・」
フェリスが満足げにニヤけていた。
その後ろではちメリルとルミナが頬を膨らませて仕方なくその姿を見ていた。
ヴェイグとアスランも達成感を滲ませながらミハエルに近づいてくる。
「ふん!ミハエル!助かったぜ!」
「あぁ、僕が食べられる所まで分かってたんだからね・・・凄いよね・・取り敢えず、お風呂に入りたいよ。」
ミハエルはアイテムボックスがポーションを取り出して皆んなに渡した。
「疲れたよね!!これは僕が作ったポーションだよ!体力と魔力が回復するから飲んでみて!」
フェリスがポーションを飲んで笑顔になる。
「凄い!美味しい!!それに魔力が・・全回復してる・・・」
「本当!!凄い!!」
「作り方教えて欲しいわ!」
「ふん!俺はもう驚かないぜ!ミハエルは何でもありだ!」
「そうだね!もう驚きすぎて疲れたよ・・」
ネバルが頭を掻きながら笑う。
「あぁ。凄い体験と可能性を教えてもらった。ありがとうミハエル君!」
ん?ポーション・・・
アスランは少し違和感を感じたが答えが出ずにミハエルと握手を交わし助かった嬉しさとフェンリルを倒した喜びで笑い合うのだった。
しかし・・・この雰囲気を打ち破るようにミハエルの〈悪意感知〉が鳴り響く!!
「っ!!!気を付けて!!!・・・また何か来る!!」
Sクラスの面々が一瞬で身構える!
「おい、おい、次は何だよ?!」
ヴェイグはうんざりした顔をして剣を抜く!
ミハエルは悪意のする方へ目を凝らして見ると黒いフードを被った人影がゆっくりとこちらに向かって歩いて来るのが見えた。
〈鑑定〉・・・
やっぱりね・・・こんな所にフェンリルが居るなんておかしいんだ。
残る可能性は連れてくるしかない・・・あの人が・・いや・・あの魔族がフェンリルの飼い主か・・・確かに強いね。
ルベーラ
Lv 1270
【称号】魔獣使い
攻撃力 12796990
防御力 8547973
素早さ 10549848
魔力 18589548
魔法力 39053773
【加護】魔神の加護
【スキル】〈獣の心〉
〈状態異常耐性・中〉
〈物理防御・中〉
【装備付与】〈影収納〉
さてと・・・穏やかにお話し合いをしようなんて雰囲気では無いね・・・
「おい!ミハエル!あいつは何者だ?!」
ヴェイグも黒フードの人影に気付く。
「うん。多分フェンリルの飼い主だよ。恐らく魔族だ。」
「魔族?!なんでこんな所に魔族が?!」
「それは僕にも分からないんだ。言える事は飼い主は怒っているって事だけだよ。」
さてどうする・・・〈魔獣使い〉か・・・
フェンリルは〈索敵〉では居なかった。・・・だけど突然現れた・・・やっぱりこれはまずいね・・・
「ネバル君!!フェリス!メリル!ルミナ!君達は今すぐに先生達と街へ帰って欲しいんだ!そしてこの事態をギルド報告にして街の防御を指示するんだ!!
君達はそのままギルドに協力して街の防御を頼むよ!」
ネバルはミハエルの真剣な表情で事態の深刻さを察知した。
「分かったよ!ヤバいんだね?」
「あぁ、フェンリルと同じぐらいヤバいんだ。」
するとフェリスが不安気な表情でミハエルの手を取る。
「大丈夫だよね?作戦があるんだよね?」
「うん。大丈夫だよ。だから先生達を頼んだよ。」
ミハエルの明るい表情を見てフェリスは少し安心する。
「分かったわ!気を付けてね!!」
ネバルとフェリス達は先生達の元へ駆けて行った。
ミハエルはネバル達を見送ると、ヴェイグとアスランに振り向き微笑む。
「さて。2人共・・悪いんだけど、もう少し付き合って欲しいんだ。いいかな?」
「ふん!ここまで来て帰れるかよ!とことん付き合ってやるよ!」
「右に同じだよ。だけどもう食べられるのはごめんだよ!」
2人は当然のように笑い近づいてくる黒フードの方を見る。
さてと、とうとう来たね・・・どう出るかな・・・とにかく時間を稼がないと・・
ミハエルは取り敢えず魔力を収めて様子を見る事にするのだった。
黒フードの人影がミハエル達の前方50mで立ち止まった。
確かに子供にしては強そうね・・・だけど・・・それだけでフェンリルには勝てないわ・・スキルか・・・それともマジックアイテムか・・・それとも両方か・・・?
ルベーラは勢いでここまで来たもののフェンリルを倒した人間の子供に近付けないでいた。下手に近付けば・・・同じ目に合うのだ。
いきなり姿を見せた事を後悔するのだった。
「お、お前らか?!私のフェンリルを殺したのはぁ?!」
緊張して思わず声が上ずってしまった。
女の人?!ははぁーん・・警戒して近寄れないんだね・・それなら・・・
ミハエルはルベーラにわざとらしく強気で口を開く。
「そうだよ!!まあまあ強かったよ!!
ところででお姉さんは何者なの?!」
ルベーラは驚愕して警戒を最大に引き上げる。
ハ、ハッタリか・・・?こんな子供にフェンリルが?!一体どうやって・・・どうする・・・・ん?あれは・・・
ルベーラは100m程後方に立つ3体のゴーレムに気が付く。
あれは・・・ゴーレム?!・・・なるほど・・こいつは私と同じ〈テイマー〉か・・もしくは〈召喚士〉だわ・・・なら納得できる・・だけど・・それ程の切り札を使ったのなら・・・もう手はない筈・・・ふふっ!やっぱりハッタリね・・・
ルベーラは黒フードの服を颯爽と脱ぎ去る!
「ふん!!私は魔王軍〈魔鬼人三武衆〉が1人
魔獣使いのルベーラよ!!
魔王ベルモス様の為!死んでもらうわ!!」
よし!乗って来た!絶対逃がさないよ。
応援ありがとうございます!
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