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第3章 再会、苦悩。
8・ただ黒へと進む
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「ま、ちょっと座って話そうよ。それともなに、もうすぐやりたいわけ?」
ホテルの部屋に入って、室内の音響を慣れた手つきでいじりながら彼――シンヤさんは訊いてきた。馴れ馴れしいのは好きじゃない。でも、今日このときだけだから、まぁ仕方ないや。
好みのチャンネルに合わせ終わったらしいシンヤさんは、膝をついていたベッドにそのまま腰掛けて、おいでおいでをしながらわたしに向かって微笑む。わたしが1歩近付くと、「そーそー」と言いながら自分の隣をぽんぽん、と叩いていた。
だから、言われるままに彼の隣に座ると、やっぱり嬉しそうに笑って「ふ~ん、やっぱり可愛いねマイちゃん」と舐めまわすようにじろじろ見つめながら口を開いた。
「ちょっと触っていい?」
「はい」
……元々そういう目的で来たくせに。
そう言いたくなったけど、余計なことは言わない。そして、答えたすぐ後からシンヤさんの愛撫は始まっていた。話なんてする気ないみたいに。制服から出てる太股を指先で浅くなぞられる。ずっと、ずっと。一気になぞるんじゃなくて、ちょっとずつ指を動かしながらなぞったりしながら、シンヤさんは「マイちゃんの脚スベスベだね」と楽しそうに囁いてくる。
「ん……」
指先で軽く、浅く、擦られ続ける。
段々身体の中に物足りなさが生まれてくる。
もっと強く触ってほしい。
もっと違う場所も。
このままだと、気持ちがいいような痒いような感覚がずっと続いてしまうと、何かがおかしくなりそうで。
でも、シンヤさんは笑うだけ。
「へぇ、じゃあマイちゃんは毎日楽しいでしょ。まだまだこれからだもんなぁ~」
うんうん、なんて適当な頷きをしながらも、シンヤさんの指先はずっとわたしの太股を行ったり来たりしている。たまに下着の上からあそこを触られるようにはなったけど、でも基本的にはずっと太股から指が離れない。
「友達とどっか遊びに行ったりしないの?」
「みんな、あんまり予定とか、合わなくて、――っ」
「へぇ~、でもそれでエンはマズくない? ロクな大人にならないぞ~?」
言いながら、今度もまた狙ったようなタイミングで下着の上から指を挿入れられる。思わず「んひっ」なんておかしな声が漏れたけど、シンヤさんは笑うばかり。
「――――ぁ、は」
下着の布越しに膣内に伝わるシンヤさんの指の感触、動き。
まるで今こうして話しているお兄さんとは全く別の生き物なんだって言われてもおかしくないくらいで、――っ。
どんどん濡れてきてる。
きっと下着なんかじゃカバーできなくて、シンヤさんの指もびしょっびしょかも知れない。恥ずかしいような、でもそんなのよりもっとずっと、体の奥が切なくておかしくなりそうな感じが高まっていって。
「お風呂入ろっか」
そう誘われるままにお風呂に入って。
そこでもたっぷり、おかしくなるくらい遊ばれて。セックスのこと以外考えられないくらい弄られて。何回かその場で頭がフワッてなって。
お風呂から上がるころには、わたしの方がシンヤさんをほしくて仕方がなくなってた。
頭が蕩けそうになりながら、ふとシンヤさんの視線の先が気になって。
「シンヤさん……?」
思わず尋ねたとき。
「あー、あれだわ。たぶんマイちゃん、俺の妹と同級生だわ」
「え?」
「あいつからよく友達の話聞くからさぁ……、みよちゃんっしょ?」
こんなところで、そんな呼び方聞きたくなかった。
ホテルの部屋に入って、室内の音響を慣れた手つきでいじりながら彼――シンヤさんは訊いてきた。馴れ馴れしいのは好きじゃない。でも、今日このときだけだから、まぁ仕方ないや。
好みのチャンネルに合わせ終わったらしいシンヤさんは、膝をついていたベッドにそのまま腰掛けて、おいでおいでをしながらわたしに向かって微笑む。わたしが1歩近付くと、「そーそー」と言いながら自分の隣をぽんぽん、と叩いていた。
だから、言われるままに彼の隣に座ると、やっぱり嬉しそうに笑って「ふ~ん、やっぱり可愛いねマイちゃん」と舐めまわすようにじろじろ見つめながら口を開いた。
「ちょっと触っていい?」
「はい」
……元々そういう目的で来たくせに。
そう言いたくなったけど、余計なことは言わない。そして、答えたすぐ後からシンヤさんの愛撫は始まっていた。話なんてする気ないみたいに。制服から出てる太股を指先で浅くなぞられる。ずっと、ずっと。一気になぞるんじゃなくて、ちょっとずつ指を動かしながらなぞったりしながら、シンヤさんは「マイちゃんの脚スベスベだね」と楽しそうに囁いてくる。
「ん……」
指先で軽く、浅く、擦られ続ける。
段々身体の中に物足りなさが生まれてくる。
もっと強く触ってほしい。
もっと違う場所も。
このままだと、気持ちがいいような痒いような感覚がずっと続いてしまうと、何かがおかしくなりそうで。
でも、シンヤさんは笑うだけ。
「へぇ、じゃあマイちゃんは毎日楽しいでしょ。まだまだこれからだもんなぁ~」
うんうん、なんて適当な頷きをしながらも、シンヤさんの指先はずっとわたしの太股を行ったり来たりしている。たまに下着の上からあそこを触られるようにはなったけど、でも基本的にはずっと太股から指が離れない。
「友達とどっか遊びに行ったりしないの?」
「みんな、あんまり予定とか、合わなくて、――っ」
「へぇ~、でもそれでエンはマズくない? ロクな大人にならないぞ~?」
言いながら、今度もまた狙ったようなタイミングで下着の上から指を挿入れられる。思わず「んひっ」なんておかしな声が漏れたけど、シンヤさんは笑うばかり。
「――――ぁ、は」
下着の布越しに膣内に伝わるシンヤさんの指の感触、動き。
まるで今こうして話しているお兄さんとは全く別の生き物なんだって言われてもおかしくないくらいで、――っ。
どんどん濡れてきてる。
きっと下着なんかじゃカバーできなくて、シンヤさんの指もびしょっびしょかも知れない。恥ずかしいような、でもそんなのよりもっとずっと、体の奥が切なくておかしくなりそうな感じが高まっていって。
「お風呂入ろっか」
そう誘われるままにお風呂に入って。
そこでもたっぷり、おかしくなるくらい遊ばれて。セックスのこと以外考えられないくらい弄られて。何回かその場で頭がフワッてなって。
お風呂から上がるころには、わたしの方がシンヤさんをほしくて仕方がなくなってた。
頭が蕩けそうになりながら、ふとシンヤさんの視線の先が気になって。
「シンヤさん……?」
思わず尋ねたとき。
「あー、あれだわ。たぶんマイちゃん、俺の妹と同級生だわ」
「え?」
「あいつからよく友達の話聞くからさぁ……、みよちゃんっしょ?」
こんなところで、そんな呼び方聞きたくなかった。
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