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四杯目 うさぎうどん
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まんまるより、ほんの少し痩せた月が明るく灯る夜でした。
誰も居ない河原の土手で、反対の川岸に見えるお里の灯りを眺めながら、ペンギンの仔はお椀にお汁を入れて、茹でたうどんを流しながら呟きます。
「あそこまで行けば今までよりもっとたくさんの人が居るんだね」
ちゅるりとひとくち、うどんをすすり、
「うん、今夜も美味しくできたよ。それに……」
今夜のうどんはちょっと特別です。
麺だけの何も具の無い素うどんですが、白い麺の上に、少し形は歪んでいるけど美味しそうな黄色い灯が揺れています。
「じいさんのお店には月見うどんっていうのがあったけど、あたしは卵を買うお金を持っていないからね。
本物のお月さまで、卵の代わりだよ」
お月さまがお椀の中で暖かな湯気に囲まれて、ふわんふわんと揺れています。それは本当にとろとろの甘い卵の味を思い出させてくれて、ペンギンの仔のお腹の底が暖かくなってくるのです。
あぁ、美味しいな。
じいさん、今夜も美味しくうどんができたよ。
ペンギンの仔がちゅるっとうどんをすすっていると、不意に後ろから声が聞こえてきました。
「それは何ていう食べものなの? とても美味しそうな匂い」
振り返ると、草むらの中からぴょこんと黒い影が飛び出てきました。
黒い艶々の毛に、長い耳。ぴょんと跳ねて近寄ってきた小さな仔は、ガラスのような黒い瞳で、お椀をじっと見つめています。
「これはうどんだよ」
「美味しそう。私にも食べさせてちょうだい?」
小さな仔のお腹が、きゅぅっと鳴いているのが聞こえました。
「いいよ」
ペンギンの仔はにっこり笑って、マグカップに半分よそって、小さな仔にお椀を手渡しました。
ふたりは並んで座って、うどんをちゅるちゅるすすります。
小さな仔は自分のことを「うーちゃん」と名乗りました。
可愛いカナちゃんと、優しいお母さん、お父さんと暮らしていたのだけど、ちょっと前の満月の夜に、窓から差し込んだ灯りがあまりにもきれいだったので、ちょっと外に出てみたら道がわからなくなって帰れなくなってしまったのでした。
「カナちゃんはお月さまに私のお友達が居るのよ、って、いつもお話ししてくれたの。
だから私、あのお月さまを追いかけたらお友達に会えるのかしらって思ったのよ」
けれど、走れども走れどもお月さまには追いつけません。
気が付けば家とは全然違う景色の中に居て、夜は怖いし、食べる物は草ばかり。
「こんなに美味しいもの、ずっと食べていなかったわ。どうもありがとう」
ふたりはぺろりとたいらげて空になった器の底を見つめて、「あ」と同時に声を上げました。
全部食べてしまった器の底に、少しだけ残されたお汁。
その中に、ゆらりと黄色いお月さまがゆらゆら揺れていたのです。
「卵がまだ残っているよ」
「私のお友達のお里がここにあるわ」
ふたりは「え?」と顔を見合わせて、くすくすっと笑って最後のお汁を飲み干しました。
不思議だね。
半分こに分けたうどんなのに、卵はまるいままだったよ。
割れないで、崩れないで、まるっと一個の卵のまま、まるで増えたみたいだったよ。
ちょっと得した気分だね。
不思議でお得で、美味しかったね。
ふたりはその日から一緒に旅を始めました。
まず向かうのは、反対の川岸です。
人が暮らすお里に行けば、ちょっと畑をお手伝いしたりして、うどんの材料を分けてもらうことが出来るのです。
「この小麦粉はね、山に住むおばあさんから、草むしりのお礼に、ってもらったんだよ」
「すごいねぇ、ペンギンちゃんは何でもできるんだねぇ」
うーちゃんが目を丸くしながら褒めてくれるので、ペンギンの仔はえへん、とちょっと自慢気になります。
やがて月がどんどん膨らんで、本当のまんまるになった夜も、ふたりは並んでうどんを食べていました。
ペンギンの仔は、
「里に出たらうーちゃんのお椀をどこかでわけてもらおうね」と言い、
うーちゃんは
「そうしたら私も何かできるお手伝いを探して、もうひとつマグカップを譲ってもらいましょう」と言いました。
丸くなったお月さまは、今度は少しずつ痩せていきます。
ふたりは変ってゆくお月さまの姿を見ている間も楽しく笑って過ごします。
ふたりで食べるうどん。いつでもふたり。
「いただきます」
と言えば
「いただきます」
と返事が返ってきます。
「美味しかったね」
と言えば
「美味しかったね」
と、こだまのように返ってきます。
ふたりともそれがとても嬉しくて楽しかったのです。
人里にやっとで辿り着いた夜も、月の明るい夜でした。
いつも通りにペンギンの仔がうどんを作り、うーちゃんがマグカップとお椀にお汁を注ぎます。
お腹がいっぱいになったら瞼が重くなってきて、ふたりは肩を寄せあって眠りにつきます。
明日になったら、お手伝いを探そうね。
そして、新しいお椀とマグカップをひとつずつ……
むにゃむにゃと眠るペンギンの仔の耳に人の声が聞こえてきました。
『うーちゃん、うーちゃん』
誰でしょう。うーちゃんの名前を読んでいます。
誰かしら? ペンギンの仔は薄く瞼を開けたけれど、お月さまの灯りがまぶしすぎて、声の主を確かめることができません。
『うーちゃん、探したよぉ。急に居なくなってとっても心配したんだよ』
『良かったわね、カナちゃん。毎晩探して歩いた甲斐があったわね』
眠っているうーちゃんの小さな体が、するするちと宙に浮いて、まるでお月さまに吸い込まれていくようです。
そして遠くへ。
小さな体はもっともっと小さくなって、とうとう見えなくなってしまいました。
どこへ行くんだい?
うーちゃん、お月さまのお友達の所へ行ってしまうのかい?
声にならない呼びかけを、喉の奥でぎゅうぎゅうと響かせながら、再び訪れた眠気に逆らえないままぐっすりと深い暗闇に瞳を閉じてしまいました。
「あぁ、怖い夢を見ちゃったよ。うーちゃん、きみが居なくなっちゃうんだ」
朝を迎えて隣で眠っている黒い毛皮を撫でようとした小さなお手々が、『ぽすん』とお布団代わりの雑草の上に落ちます。
「うーちゃん?」
ご飯を食べることも忘れて、ペンギンの仔は走り出しました。
誰かうーちゃんを知らないかい?
黒いきれいな艶々の毛皮に、大きな黒い耳の女の子だよ。
ガラスのようなきらきら光る黒い瞳の可愛い仔だよ。
けれど、誰も首を縦に振ってくれません。
ぽつんと座って、やがてお月さまが明るく輝きだす夜が来て、お腹の奥が『きゅぅっ』と鳴いて、「あぁ、あたしはお腹が減っているんだね」と、気が付きます。
今夜は半分こではなくて、まるっとひとりぶんのうどんです。
久しぶりに持ったひとりぶんのうどんのお椀は、とても重く感じました。
そして、その中で……
なんでかな?
半分のお月さま。
ふたりで半分こしても、お月さまは減らなかったのに、ひとりで食べる今夜は片方が欠けているよ。
「ちゃんとひとりぶんなんだから、お月さまも増えてもいいんじゃないのかい?」
ぽたりと、お汁の中に小さな滴が落ちて、半分のお月さまを揺らして崩しました。
このうどんを食べたら、今夜のうちにこのお里を出てゆくよ。
夜通し歩いて遠くに遠くに離れていかなきゃいけないんだ。
うーちゃんを連れていった半分のお月さまを追いかけたら、うーちゃんが居なくなってもぞもぞするお腹の底も落ち着くような気がするんだ。
ペンギンの仔が急ぎ足で歩く小道の、通り過ぎたひとつのお家の窓が『コンコン』と鳴ったけれど、その音はとても小さくてペンギンの仔の耳に届きませんでした。
窓の向こう側で小さな黒い仔が、くすんと鼻をすすりました。
ぺんぎんちゃん、ごめんなさい。
私は懐かしいお家に帰ってきてしまったの。
大好きなカナちゃんと、お母さんたちがいるお家なの。
もっとペンギンちゃんと旅をしたいと思っていたけれど、このお家も私にとっては大切な宝物なの。
そして小さな黒いウサギは、半分の月を仰いで瞳を閉じました。
早くまた、まんまるのお月さまに戻ってペンギンちゃんのお腹をいっぱいにしてあげてください、とお祈りしました。
お月さまに住んでいる私のお友達が、私の代わりに旅を続けてくれますように……と。
半分のお月さまが照らす道。
走って、走って。
次は誰と出会うのでしょう。
できれば、また、うどんを半分こにしても、美味しい嬉しい楽しいを、増やしてくれる誰かがいいな。
===== 続く =====
誰も居ない河原の土手で、反対の川岸に見えるお里の灯りを眺めながら、ペンギンの仔はお椀にお汁を入れて、茹でたうどんを流しながら呟きます。
「あそこまで行けば今までよりもっとたくさんの人が居るんだね」
ちゅるりとひとくち、うどんをすすり、
「うん、今夜も美味しくできたよ。それに……」
今夜のうどんはちょっと特別です。
麺だけの何も具の無い素うどんですが、白い麺の上に、少し形は歪んでいるけど美味しそうな黄色い灯が揺れています。
「じいさんのお店には月見うどんっていうのがあったけど、あたしは卵を買うお金を持っていないからね。
本物のお月さまで、卵の代わりだよ」
お月さまがお椀の中で暖かな湯気に囲まれて、ふわんふわんと揺れています。それは本当にとろとろの甘い卵の味を思い出させてくれて、ペンギンの仔のお腹の底が暖かくなってくるのです。
あぁ、美味しいな。
じいさん、今夜も美味しくうどんができたよ。
ペンギンの仔がちゅるっとうどんをすすっていると、不意に後ろから声が聞こえてきました。
「それは何ていう食べものなの? とても美味しそうな匂い」
振り返ると、草むらの中からぴょこんと黒い影が飛び出てきました。
黒い艶々の毛に、長い耳。ぴょんと跳ねて近寄ってきた小さな仔は、ガラスのような黒い瞳で、お椀をじっと見つめています。
「これはうどんだよ」
「美味しそう。私にも食べさせてちょうだい?」
小さな仔のお腹が、きゅぅっと鳴いているのが聞こえました。
「いいよ」
ペンギンの仔はにっこり笑って、マグカップに半分よそって、小さな仔にお椀を手渡しました。
ふたりは並んで座って、うどんをちゅるちゅるすすります。
小さな仔は自分のことを「うーちゃん」と名乗りました。
可愛いカナちゃんと、優しいお母さん、お父さんと暮らしていたのだけど、ちょっと前の満月の夜に、窓から差し込んだ灯りがあまりにもきれいだったので、ちょっと外に出てみたら道がわからなくなって帰れなくなってしまったのでした。
「カナちゃんはお月さまに私のお友達が居るのよ、って、いつもお話ししてくれたの。
だから私、あのお月さまを追いかけたらお友達に会えるのかしらって思ったのよ」
けれど、走れども走れどもお月さまには追いつけません。
気が付けば家とは全然違う景色の中に居て、夜は怖いし、食べる物は草ばかり。
「こんなに美味しいもの、ずっと食べていなかったわ。どうもありがとう」
ふたりはぺろりとたいらげて空になった器の底を見つめて、「あ」と同時に声を上げました。
全部食べてしまった器の底に、少しだけ残されたお汁。
その中に、ゆらりと黄色いお月さまがゆらゆら揺れていたのです。
「卵がまだ残っているよ」
「私のお友達のお里がここにあるわ」
ふたりは「え?」と顔を見合わせて、くすくすっと笑って最後のお汁を飲み干しました。
不思議だね。
半分こに分けたうどんなのに、卵はまるいままだったよ。
割れないで、崩れないで、まるっと一個の卵のまま、まるで増えたみたいだったよ。
ちょっと得した気分だね。
不思議でお得で、美味しかったね。
ふたりはその日から一緒に旅を始めました。
まず向かうのは、反対の川岸です。
人が暮らすお里に行けば、ちょっと畑をお手伝いしたりして、うどんの材料を分けてもらうことが出来るのです。
「この小麦粉はね、山に住むおばあさんから、草むしりのお礼に、ってもらったんだよ」
「すごいねぇ、ペンギンちゃんは何でもできるんだねぇ」
うーちゃんが目を丸くしながら褒めてくれるので、ペンギンの仔はえへん、とちょっと自慢気になります。
やがて月がどんどん膨らんで、本当のまんまるになった夜も、ふたりは並んでうどんを食べていました。
ペンギンの仔は、
「里に出たらうーちゃんのお椀をどこかでわけてもらおうね」と言い、
うーちゃんは
「そうしたら私も何かできるお手伝いを探して、もうひとつマグカップを譲ってもらいましょう」と言いました。
丸くなったお月さまは、今度は少しずつ痩せていきます。
ふたりは変ってゆくお月さまの姿を見ている間も楽しく笑って過ごします。
ふたりで食べるうどん。いつでもふたり。
「いただきます」
と言えば
「いただきます」
と返事が返ってきます。
「美味しかったね」
と言えば
「美味しかったね」
と、こだまのように返ってきます。
ふたりともそれがとても嬉しくて楽しかったのです。
人里にやっとで辿り着いた夜も、月の明るい夜でした。
いつも通りにペンギンの仔がうどんを作り、うーちゃんがマグカップとお椀にお汁を注ぎます。
お腹がいっぱいになったら瞼が重くなってきて、ふたりは肩を寄せあって眠りにつきます。
明日になったら、お手伝いを探そうね。
そして、新しいお椀とマグカップをひとつずつ……
むにゃむにゃと眠るペンギンの仔の耳に人の声が聞こえてきました。
『うーちゃん、うーちゃん』
誰でしょう。うーちゃんの名前を読んでいます。
誰かしら? ペンギンの仔は薄く瞼を開けたけれど、お月さまの灯りがまぶしすぎて、声の主を確かめることができません。
『うーちゃん、探したよぉ。急に居なくなってとっても心配したんだよ』
『良かったわね、カナちゃん。毎晩探して歩いた甲斐があったわね』
眠っているうーちゃんの小さな体が、するするちと宙に浮いて、まるでお月さまに吸い込まれていくようです。
そして遠くへ。
小さな体はもっともっと小さくなって、とうとう見えなくなってしまいました。
どこへ行くんだい?
うーちゃん、お月さまのお友達の所へ行ってしまうのかい?
声にならない呼びかけを、喉の奥でぎゅうぎゅうと響かせながら、再び訪れた眠気に逆らえないままぐっすりと深い暗闇に瞳を閉じてしまいました。
「あぁ、怖い夢を見ちゃったよ。うーちゃん、きみが居なくなっちゃうんだ」
朝を迎えて隣で眠っている黒い毛皮を撫でようとした小さなお手々が、『ぽすん』とお布団代わりの雑草の上に落ちます。
「うーちゃん?」
ご飯を食べることも忘れて、ペンギンの仔は走り出しました。
誰かうーちゃんを知らないかい?
黒いきれいな艶々の毛皮に、大きな黒い耳の女の子だよ。
ガラスのようなきらきら光る黒い瞳の可愛い仔だよ。
けれど、誰も首を縦に振ってくれません。
ぽつんと座って、やがてお月さまが明るく輝きだす夜が来て、お腹の奥が『きゅぅっ』と鳴いて、「あぁ、あたしはお腹が減っているんだね」と、気が付きます。
今夜は半分こではなくて、まるっとひとりぶんのうどんです。
久しぶりに持ったひとりぶんのうどんのお椀は、とても重く感じました。
そして、その中で……
なんでかな?
半分のお月さま。
ふたりで半分こしても、お月さまは減らなかったのに、ひとりで食べる今夜は片方が欠けているよ。
「ちゃんとひとりぶんなんだから、お月さまも増えてもいいんじゃないのかい?」
ぽたりと、お汁の中に小さな滴が落ちて、半分のお月さまを揺らして崩しました。
このうどんを食べたら、今夜のうちにこのお里を出てゆくよ。
夜通し歩いて遠くに遠くに離れていかなきゃいけないんだ。
うーちゃんを連れていった半分のお月さまを追いかけたら、うーちゃんが居なくなってもぞもぞするお腹の底も落ち着くような気がするんだ。
ペンギンの仔が急ぎ足で歩く小道の、通り過ぎたひとつのお家の窓が『コンコン』と鳴ったけれど、その音はとても小さくてペンギンの仔の耳に届きませんでした。
窓の向こう側で小さな黒い仔が、くすんと鼻をすすりました。
ぺんぎんちゃん、ごめんなさい。
私は懐かしいお家に帰ってきてしまったの。
大好きなカナちゃんと、お母さんたちがいるお家なの。
もっとペンギンちゃんと旅をしたいと思っていたけれど、このお家も私にとっては大切な宝物なの。
そして小さな黒いウサギは、半分の月を仰いで瞳を閉じました。
早くまた、まんまるのお月さまに戻ってペンギンちゃんのお腹をいっぱいにしてあげてください、とお祈りしました。
お月さまに住んでいる私のお友達が、私の代わりに旅を続けてくれますように……と。
半分のお月さまが照らす道。
走って、走って。
次は誰と出会うのでしょう。
できれば、また、うどんを半分こにしても、美味しい嬉しい楽しいを、増やしてくれる誰かがいいな。
===== 続く =====
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