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前日

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 キク、サクラ、椿はハツラルに行くことにしその前の説明をしていた。
 「ハツラルに行くのは良いんだけど・・体力大丈夫かな・・寝てたから」
 「大丈夫だよ。キクは『身体強化+武器強化』の魔法を貰ってたでしょう?」
 「あぁ、そうだった。」
 椿をそっちのけにしてキクと椿が話している。椿はキョトンとしながら首を傾げていた。
 「フフ、椿さん。キクは生を全うした報酬として五つ魔法をプレゼントしたんです。」
 「そう、『身体強化+武器強化』『学習知識無限+全言語理解可能』『創作自由』『全部封印』。言えるのは四つだけど・・・」
 「もう!良い加減教えてよ。五つ目!」
 「封印してるから無理」
 「封印してたら見れないの?」
 「最後の『全部封印』はどんなものでもロックがかかれて発動者以外は見れないようになってる。」
 「お兄ちゃん・・・貰い物なのにロックかけてるの?」
 「・・・だって見られたくない」
 「椿さん気になりますよね?」
 「うん!お兄ちゃんが何隠してるのか気になるよ」
 「椿・・・もうお兄ちゃんじゃないから名前で呼んでそれに今の歳で言うと椿の方が年上だし・・・」 
 「だって顔がお兄ちゃんなんだもん・・・」
 「?」
 「え~と実は・・・私と椿さん、キクを見ている姿が違うんです。私はキク本来の顔を見てるんですが椿さんは、え~と泉華せんか?さんの顔を見てるんです。」
 「初耳なんだけど!」
 「す、すみません。初めてキクを椿さんが見た時は普通のキクの顔だったけど昨日は顔合わせだからって理由で・・・」
 「あぁだからあの時お兄ちゃんがお兄ちゃんだって気づかなかったんだ!」
 「すみません」
 「はぁ~。まぁ良い。でもサクラ戻して。歳上にお兄ちゃんはきつい。」
 「あ、はい」
 サクラは椿の頭を触って「戻れ」と呟いた。
 「頭がスッキリした気がする。」
 頭を触りながら椿が言う。
 「椿さん、キクを見てください。」
 頷いて隣を見た。
 「!!キク君!」
 「う~ん・・・モドカシイ。」
 そんな会話をしながらいつの間にか日が暮れようとしていた。
 「うーん、もう夜か。一日が早いなぁ」
 伸びをしながらキクがポツリと呟く。
 「サクラさん。お風呂どうぞ」
 「ありがとうございます♪」
 いつにも増してサクラは楽しそうだった。

 
 「フフ、早く明日になって欲しいです。」
 私はお風呂の中で小さく呟く。
 「ららら~貴方に出会えて私は幸せです・・・」
 気持ちが良くて歌を歌ったいた。

 サクラの歌声が聴こえて僕と椿は一緒に笑った。
 「サクラさん楽しそうだね。」
 「そうだね。僕も初めて見て、聴いたよ。」
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