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家族
転生
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声がする。大人の声。優しい声が聞こえる。目を開けようにも開かない。手も足も動かない。
眠い・・・・目を開けたいのに眠すぎて・・・・・————
新しい声・・・懐かしい。温かい声
「・・・ク・・・・キク・・・・キ・ク!キク!」
大きい声で呼ばれて飛び起きた。驚いて辺りを見渡す。その反応が面白かったのか起こしたであろう人物の笑い声が聞こえた。
「・・・・サ、サクラ?」
起こした人物の名前が合っているのか不思議に思いながら言う。
「そそ!私サクラ!何で、どうゆうこと?私は転生の番人のはずですよね。どうして私まで、ねぇ、キク!何か知らない?」
「・・・・し、知らない。僕も今、びっくりしてる・・・・」
僕は内心喜んでいた。顔をに出さないようにサクラを見る。
「・・・・どうすれば良いのでしょう。・・・・え?あ、キク!見てください。これ・・・」
「これは?手紙?」
サクラから手渡されたのは手紙だった。取り出した手紙を広げると綺麗な字で文字が書いてあった。それを読み上げる。
『転生の番人・・・サクラ。良い名前を貰ったな。そこで新たな転生の番人を見つけてな。そう言う訳でその者と一緒に転生して貰おうと考えた。それでは良い転生ライフを。追記:勝手な都合で転生させるので以前の記憶はあるままで転生させよう。されではなサクラ。by神様』
「叔父様・・・。はぁ~。・・・まぁ良いでしょう。キク!これからは番人ではなく普通の人としてよろしくお願いします。」
ニコッとして言うサクラに見惚れながら手紙を渡した。
「・・・そういえば。僕達はどこの誰に転生したの?もうだいぶ成長しているみたいだけど・・・・」
「あ!説明しないとですね。え~と、」
「サクラ!敬語やめよう。」
「あ、はい。・・・・それです・・それでね。まずは私とキクは姉弟として転生したみたい。私はトアキ・サクラ。キクはトアキ・キク。トアキ家の娘、息子として産まれ、育てられたの。キクはこれまでの記憶は無いの?」
「・・・・う~ん。・・・・思い出せないけど名前は分かる。親の名前もこれまで合ってきた人の名前は分かる。でも、どんな会話をしたのか、どんな遊びをしたかは覚えていない。・・・あ!勉強と剣術とかは覚えてる。・・・うん」
「・・・・何が起きたんだろう。私は平気なのに・・・・」
腕を組んで考えるサクラに「僕は大丈夫だから。気にしないで」と言った。サクラは「でも・・・」と言っていたが僕が何度も「大丈夫」と言っているうちに不服ながらも頷いてくれた。
「そういえば、サクラが言ってたご褒美ってなに?前に『もう一つは私が選んで』って言ってたでしょう?」
「!そういえばそうでした。・・・・えぇ、あるにはあるのですが・・・もう少し大人にならないといけないところにあるので・・・・・キク!ごめん。もう一回寝てください。」
「え?どういうこと?」
急に変なことを言ったサクラに戸惑いを隠せずに言う。サクラは何度も「ごめんなさい」「すぐ終わります」と言っていた。僕はため息をついて
「起きたらちゃんと事情を話してね?」
「それはもちろん。では・・・おやすみなさい・・・十五年後に・・・・」
「え————・・・ス————」
キクを眠らせた。
「15歳になったら起こします・・・あ、敬語、治りませんね。」
この世界で十五歳は成人。十五歳なら『彼女』に会える。
キクは私からのご褒美喜んでくれますでしょうか・・・・楽しみです。早く十五年後になって欲しです
彼女も首を長くして待っているはずです。
「キク、お休みなさい。」
「お母様!キクが・・・」
サクラはキクを抱えて家の扉を開けて叫んだ。
キクは眠りに入った。サクラが起こすまで・・・・・・・・
眠い・・・・目を開けたいのに眠すぎて・・・・・————
新しい声・・・懐かしい。温かい声
「・・・ク・・・・キク・・・・キ・ク!キク!」
大きい声で呼ばれて飛び起きた。驚いて辺りを見渡す。その反応が面白かったのか起こしたであろう人物の笑い声が聞こえた。
「・・・・サ、サクラ?」
起こした人物の名前が合っているのか不思議に思いながら言う。
「そそ!私サクラ!何で、どうゆうこと?私は転生の番人のはずですよね。どうして私まで、ねぇ、キク!何か知らない?」
「・・・・し、知らない。僕も今、びっくりしてる・・・・」
僕は内心喜んでいた。顔をに出さないようにサクラを見る。
「・・・・どうすれば良いのでしょう。・・・・え?あ、キク!見てください。これ・・・」
「これは?手紙?」
サクラから手渡されたのは手紙だった。取り出した手紙を広げると綺麗な字で文字が書いてあった。それを読み上げる。
『転生の番人・・・サクラ。良い名前を貰ったな。そこで新たな転生の番人を見つけてな。そう言う訳でその者と一緒に転生して貰おうと考えた。それでは良い転生ライフを。追記:勝手な都合で転生させるので以前の記憶はあるままで転生させよう。されではなサクラ。by神様』
「叔父様・・・。はぁ~。・・・まぁ良いでしょう。キク!これからは番人ではなく普通の人としてよろしくお願いします。」
ニコッとして言うサクラに見惚れながら手紙を渡した。
「・・・そういえば。僕達はどこの誰に転生したの?もうだいぶ成長しているみたいだけど・・・・」
「あ!説明しないとですね。え~と、」
「サクラ!敬語やめよう。」
「あ、はい。・・・・それです・・それでね。まずは私とキクは姉弟として転生したみたい。私はトアキ・サクラ。キクはトアキ・キク。トアキ家の娘、息子として産まれ、育てられたの。キクはこれまでの記憶は無いの?」
「・・・・う~ん。・・・・思い出せないけど名前は分かる。親の名前もこれまで合ってきた人の名前は分かる。でも、どんな会話をしたのか、どんな遊びをしたかは覚えていない。・・・あ!勉強と剣術とかは覚えてる。・・・うん」
「・・・・何が起きたんだろう。私は平気なのに・・・・」
腕を組んで考えるサクラに「僕は大丈夫だから。気にしないで」と言った。サクラは「でも・・・」と言っていたが僕が何度も「大丈夫」と言っているうちに不服ながらも頷いてくれた。
「そういえば、サクラが言ってたご褒美ってなに?前に『もう一つは私が選んで』って言ってたでしょう?」
「!そういえばそうでした。・・・・えぇ、あるにはあるのですが・・・もう少し大人にならないといけないところにあるので・・・・・キク!ごめん。もう一回寝てください。」
「え?どういうこと?」
急に変なことを言ったサクラに戸惑いを隠せずに言う。サクラは何度も「ごめんなさい」「すぐ終わります」と言っていた。僕はため息をついて
「起きたらちゃんと事情を話してね?」
「それはもちろん。では・・・おやすみなさい・・・十五年後に・・・・」
「え————・・・ス————」
キクを眠らせた。
「15歳になったら起こします・・・あ、敬語、治りませんね。」
この世界で十五歳は成人。十五歳なら『彼女』に会える。
キクは私からのご褒美喜んでくれますでしょうか・・・・楽しみです。早く十五年後になって欲しです
彼女も首を長くして待っているはずです。
「キク、お休みなさい。」
「お母様!キクが・・・」
サクラはキクを抱えて家の扉を開けて叫んだ。
キクは眠りに入った。サクラが起こすまで・・・・・・・・
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