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異世界転生
意識
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・・・ここは?暗い。
下に落ちたはずなのに宙に浮いているみたいだった。辺りを見渡す。すると目の前に映像が出て来た。懐かしい映像が・・・
・・・転生する前の映像・・・僕の過去か。どうして見せるんだろう。見せなくてもいいのに・・・
そんなことを呟いても映像は進んでいく。
はぁ~。仕方ない・・・・最後に振り返るか・・・・・もう二度と見れないのだから・・・
映像を見る。生まれたての赤ちゃんを抱いている大人。声が聞こえる。
『可愛いなぁ~。良くやった。お疲れ様。』
『本当・・・可愛いわね。ねぇ、あなた、名前どうする?』
『そうだね。俺達花の名前だから花の名前から取るのはどう?』
『ふふ。実は私も同じこと考えていたの。お腹にいる時にね。見て・・』
女の人から手帳らしき物を受け取った男の人は『う~ん』と考え込んだ。
『これ!これいいんじゃない?『泉華』ちなみに由来は?』
『これはね『鳳仙花』をイメージしたの。由来は・・・・・・・』
由来の先が雑音で聞こえなかった。
『この子にぴったりだ。・・・でも鳳仙花って他の意味なかったか?』
『・・・えぇ。確か・・・・・・』
女の人が何かを言う途中で映像が変わった。赤ちゃんだった男の子・・・僕が成長して多分小四ぐらいの映像になった。
『・・・・・泉華。ごめん』
『お、お母さん?』
・・・・もう見たくない。もういい。もういいから。早く転生させてよッ
『・・・お母さん!お母さん・・・お母さん・・・・何で、何で僕を置いて行くの・・・・僕は・・・』
・・・いやだ、いやだ。もういい。これ以上見たくない・・・・思い出させないで・・・どうして
『・・・泉華!黙れ・・・うるさぁ・・・』
男の声が最後まで聞こえずにまた映像が変わる。外、雪が降っている。
『さ、寒い。寒いよ・・・お父さん・・・お、お父さん・・・』
・・冷たい。・・・体が冷たい。寒い・・・寒い・・・・・・・よ、良かった。寒くなくなった。まだ、大丈夫。
『お父さん。いつまで外に居ればいいの?』
『・・・寒いか?』
『うんん。まだ大丈夫。寒くないよ。』
『は?さ、寒くないのか?二時間も外に居るのに・・・・』
・・・お、お父さん。やっと、やっと僕を中に入れてくれる・・・の?・・・ど、どうして。どうしてそんな化け物を見たような顔をしてるの?ちゃんと待ってたよ。待ってたのに何で?・・・・お父さん・・・
『お父さん?』
『あ、いや。・・・・許した訳では無いからな・・・。・・・・・』
また変わる。誰かが目の前で手を広げている。
『お父さん!お兄ちゃん、死んじゃうよ。』
『・・帰って来たのか。あ、悪い。・・・・手当を頼む。ごめん・・・』
『・・・・どうしてそんな顔をするの・・・お父さん』
・・・・・もういい。もう見たくない。いやだ。いやだ。
『お兄ちゃん、大丈夫?』
惨めだ。
『ごめん。ごめんな————。』
・・・・・・・・・・・いつまでやるの?
そう呟いた瞬間。映像は終わった。
・・・・妹はどうなったかな・・・妹はこれから誰にどうやって過ごして行くのだろう
・・・・もう関係ないか。名前も思い出せないぐらい嫌っていたんだから・・・・
あ、そうか。僕は妹を嫌ってたんだ。
僕の気持ちを知らずに父に愛されて育った妹を。
妹の約束『ずっと一緒にいて』はその日にその約束は糸が切れたように真っ二つになった。もう繋げることのできないものに・・・・
転生の番人に付けた名前は僕が唯一いい思い出と呼べるのが妹が生まれる前に家族三人で見た物が『桜』だったから。だからサクラに言った由来は僕の中では正しく無い。桜は僕の中で一番美しくもう見ることのできない風景。だから僕は彼女に『サクラ』と名付けた。
サクラは喜んでくれたよね?
サクラは僕と一緒にいてくれるよね?だってサクラは『美しい』のだから。僕を置いて、嫌悪しないでずっと側にいてくれるよね?
[スキル発動 永遠の愛]
五つ目のスキル『永遠の愛』
効果:名を与えた者同士、名を捨てるまで永遠の人生を・・・
転生が異世界が楽しみになった。
・・・・・サクラ、僕の桜で居てね・・・
下に落ちたはずなのに宙に浮いているみたいだった。辺りを見渡す。すると目の前に映像が出て来た。懐かしい映像が・・・
・・・転生する前の映像・・・僕の過去か。どうして見せるんだろう。見せなくてもいいのに・・・
そんなことを呟いても映像は進んでいく。
はぁ~。仕方ない・・・・最後に振り返るか・・・・・もう二度と見れないのだから・・・
映像を見る。生まれたての赤ちゃんを抱いている大人。声が聞こえる。
『可愛いなぁ~。良くやった。お疲れ様。』
『本当・・・可愛いわね。ねぇ、あなた、名前どうする?』
『そうだね。俺達花の名前だから花の名前から取るのはどう?』
『ふふ。実は私も同じこと考えていたの。お腹にいる時にね。見て・・』
女の人から手帳らしき物を受け取った男の人は『う~ん』と考え込んだ。
『これ!これいいんじゃない?『泉華』ちなみに由来は?』
『これはね『鳳仙花』をイメージしたの。由来は・・・・・・・』
由来の先が雑音で聞こえなかった。
『この子にぴったりだ。・・・でも鳳仙花って他の意味なかったか?』
『・・・えぇ。確か・・・・・・』
女の人が何かを言う途中で映像が変わった。赤ちゃんだった男の子・・・僕が成長して多分小四ぐらいの映像になった。
『・・・・・泉華。ごめん』
『お、お母さん?』
・・・・もう見たくない。もういい。もういいから。早く転生させてよッ
『・・・お母さん!お母さん・・・お母さん・・・・何で、何で僕を置いて行くの・・・・僕は・・・』
・・・いやだ、いやだ。もういい。これ以上見たくない・・・・思い出させないで・・・どうして
『・・・泉華!黙れ・・・うるさぁ・・・』
男の声が最後まで聞こえずにまた映像が変わる。外、雪が降っている。
『さ、寒い。寒いよ・・・お父さん・・・お、お父さん・・・』
・・冷たい。・・・体が冷たい。寒い・・・寒い・・・・・・・よ、良かった。寒くなくなった。まだ、大丈夫。
『お父さん。いつまで外に居ればいいの?』
『・・・寒いか?』
『うんん。まだ大丈夫。寒くないよ。』
『は?さ、寒くないのか?二時間も外に居るのに・・・・』
・・・お、お父さん。やっと、やっと僕を中に入れてくれる・・・の?・・・ど、どうして。どうしてそんな化け物を見たような顔をしてるの?ちゃんと待ってたよ。待ってたのに何で?・・・・お父さん・・・
『お父さん?』
『あ、いや。・・・・許した訳では無いからな・・・。・・・・・』
また変わる。誰かが目の前で手を広げている。
『お父さん!お兄ちゃん、死んじゃうよ。』
『・・帰って来たのか。あ、悪い。・・・・手当を頼む。ごめん・・・』
『・・・・どうしてそんな顔をするの・・・お父さん』
・・・・・もういい。もう見たくない。いやだ。いやだ。
『お兄ちゃん、大丈夫?』
惨めだ。
『ごめん。ごめんな————。』
・・・・・・・・・・・いつまでやるの?
そう呟いた瞬間。映像は終わった。
・・・・妹はどうなったかな・・・妹はこれから誰にどうやって過ごして行くのだろう
・・・・もう関係ないか。名前も思い出せないぐらい嫌っていたんだから・・・・
あ、そうか。僕は妹を嫌ってたんだ。
僕の気持ちを知らずに父に愛されて育った妹を。
妹の約束『ずっと一緒にいて』はその日にその約束は糸が切れたように真っ二つになった。もう繋げることのできないものに・・・・
転生の番人に付けた名前は僕が唯一いい思い出と呼べるのが妹が生まれる前に家族三人で見た物が『桜』だったから。だからサクラに言った由来は僕の中では正しく無い。桜は僕の中で一番美しくもう見ることのできない風景。だから僕は彼女に『サクラ』と名付けた。
サクラは喜んでくれたよね?
サクラは僕と一緒にいてくれるよね?だってサクラは『美しい』のだから。僕を置いて、嫌悪しないでずっと側にいてくれるよね?
[スキル発動 永遠の愛]
五つ目のスキル『永遠の愛』
効果:名を与えた者同士、名を捨てるまで永遠の人生を・・・
転生が異世界が楽しみになった。
・・・・・サクラ、僕の桜で居てね・・・
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