道理恋慕

華子

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道理と恋慕

道理と恋慕7

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「え、ここが家?引っ越したの?」

 母親が鍵を開けたのは、地元の駅から5駅離れたアパートの一室。

「当たり前でしょ。あんな血ばっか飛び散ったとこに住める?それにご近所さんの目も気になるし」
「だったらもっと遠く行けば」
「嫌よ、逃げてるみたいで格好悪い」

 せぬ回答に、俺は首を傾げた。

「ただいまー」

 はじめましての自宅にこの言葉は変かなと思いつつも、俺は中にいるであろう家族に向けて言った。

「お兄ちゃん!」

 その声に気付いた桜子は、俺めがけて一目散に走ってくると、飛びついてきた。

「お兄ちゃんお兄ちゃん!おかえりー!!」

 懐かしい温もりにふと昔が蘇り、心が安らぐ。

「ただいま、桜子」
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