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第23話 インフォメーション・ブローカー
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仲介屋の所在がわかった
南方の港町でバカンス中だという
ナインとサイとティジャーンはすぐに向かった
モンミライユ
ランサースの第2の都市で
エウロペ大陸最大級の港町で貿易の拠点
いくつもの避暑地である離れ島があり
その一つであるデシャン島に
その仲介屋がいるという
ジャン・リガナ
元々ファラカ大陸で傭兵をしていたが
引退して仲介屋として
生計を立てているという
避暑地でバカンスをしているという事は
それなりに羽振りもいいらしい
待ち合わせのホテルのロビーには
いかにもバカンスをいうラフな格好に
貴金属で身を固めた
40ほどの男が新聞を読みながら待っていた
肌はやや浅黒いくらい
白人と黒人のハーフだろうか
3人が近づくと
ティジャーンに気づき新聞を畳んだ
「おうティジャーン
生きてたか
傭兵団クビになったってな」
「そうなのか?」
ナインとサイは初めてその事実を知った
「いやー
マフィアの借金のせいだニャ~
団に取り立てが来たんだけど
そいつらをうちの団の連中が
皆殺にしちゃってさ」
「お前らの団
ほんと運営大丈夫なの?」
ナインはあきれる
「で
何が知りたいんだって?」
リガナの問いに
ナインは事情といきさつを手短に話した
「なるほど
あんたの仇が獅子竜の護衛を付けてるから
その消息を追いたいと」
仲介屋をやるだけあって
物分かりが早い
「実は連絡が取り辛いっていう件だと
まずは
ルイゼン方面の連中だ
ルイゼンとその東の大国パルテが
近々戦争状態に入るんじゃないかって噂がある
数人はそれにかりだされてる」
ルイゼン鉄血竜国
ゲーオルク鋼鉄竜が守護竜の
ランサースの直ぐ東にある大国
近年軍備の強化が進められていると噂されている
パルテ雷竜国
イッラ雷帝竜が守護竜の
エウロパ大陸の北東全域をその領土とする大国
国土の大半を雪に覆われた国だが
豊富な資源で大国の仲間入りをしている
仲介屋が続ける
「その動きに呼応して
このランサースもルイゼンの背後を突こうと
軍備と整えているとの話だ」
「そんな大きな戦争が始まるってのか?」
「ああ
それで何人かはこのランサースにいる
だがルーズなこいつらだから
俺はここに来て統制を取ろうってつもりだった」
「じゃあ
連絡の取れない連中ってのは
このランサースかルイゼンにいるってのか?」
仲介屋はナインの質問に
直ぐには答えない
テーブルにある酒のグラスを傾ける
「ここからがビジネスの話しだ」
「情報料か
いくらほしい」
「あんたの拠点はイリアスだっけか
1000ギニーでどうだい」
「ああ
問題ない
ティジャーンにツケておけ」
「なんで俺なんだニャ~」
「お前の診察代金だよ
ミネルバ姐さんの診察をタダで
受けられるとでも思ったか」
リガナが釘をさす
「ティジャーンのツケはきかないよ
あんたもこいつの借金癖は知ってるだろう」
「まったく
しょうがないな
ティジャーン
お前の後でちゃんと取り立てるからな」
ナインはあきらめる
「分かったよ
支払いは送金しておく」
「いや
俺は現金主義でね
即金じゃないとこれ以上の情報は無しだ」
「あいにくと持ち合わせが無い」
「じゃあ稼いでくるんだ
この国にも傭兵ギルドはある」
「分かったよ
3日待ってろ」
「OKだ
ただ来週には俺も次の場所に向かうつもりだ
それまでに来た方がいいぞ」
「その情報は
確かなんだろうな」
「俺はこの仕事を30年やってる
信用と信頼が全てなんだよ
この仕事は」
ナインたちはその足で
モンミライユの傭兵ギルドに向かった
南方の港町でバカンス中だという
ナインとサイとティジャーンはすぐに向かった
モンミライユ
ランサースの第2の都市で
エウロペ大陸最大級の港町で貿易の拠点
いくつもの避暑地である離れ島があり
その一つであるデシャン島に
その仲介屋がいるという
ジャン・リガナ
元々ファラカ大陸で傭兵をしていたが
引退して仲介屋として
生計を立てているという
避暑地でバカンスをしているという事は
それなりに羽振りもいいらしい
待ち合わせのホテルのロビーには
いかにもバカンスをいうラフな格好に
貴金属で身を固めた
40ほどの男が新聞を読みながら待っていた
肌はやや浅黒いくらい
白人と黒人のハーフだろうか
3人が近づくと
ティジャーンに気づき新聞を畳んだ
「おうティジャーン
生きてたか
傭兵団クビになったってな」
「そうなのか?」
ナインとサイは初めてその事実を知った
「いやー
マフィアの借金のせいだニャ~
団に取り立てが来たんだけど
そいつらをうちの団の連中が
皆殺にしちゃってさ」
「お前らの団
ほんと運営大丈夫なの?」
ナインはあきれる
「で
何が知りたいんだって?」
リガナの問いに
ナインは事情といきさつを手短に話した
「なるほど
あんたの仇が獅子竜の護衛を付けてるから
その消息を追いたいと」
仲介屋をやるだけあって
物分かりが早い
「実は連絡が取り辛いっていう件だと
まずは
ルイゼン方面の連中だ
ルイゼンとその東の大国パルテが
近々戦争状態に入るんじゃないかって噂がある
数人はそれにかりだされてる」
ルイゼン鉄血竜国
ゲーオルク鋼鉄竜が守護竜の
ランサースの直ぐ東にある大国
近年軍備の強化が進められていると噂されている
パルテ雷竜国
イッラ雷帝竜が守護竜の
エウロパ大陸の北東全域をその領土とする大国
国土の大半を雪に覆われた国だが
豊富な資源で大国の仲間入りをしている
仲介屋が続ける
「その動きに呼応して
このランサースもルイゼンの背後を突こうと
軍備と整えているとの話だ」
「そんな大きな戦争が始まるってのか?」
「ああ
それで何人かはこのランサースにいる
だがルーズなこいつらだから
俺はここに来て統制を取ろうってつもりだった」
「じゃあ
連絡の取れない連中ってのは
このランサースかルイゼンにいるってのか?」
仲介屋はナインの質問に
直ぐには答えない
テーブルにある酒のグラスを傾ける
「ここからがビジネスの話しだ」
「情報料か
いくらほしい」
「あんたの拠点はイリアスだっけか
1000ギニーでどうだい」
「ああ
問題ない
ティジャーンにツケておけ」
「なんで俺なんだニャ~」
「お前の診察代金だよ
ミネルバ姐さんの診察をタダで
受けられるとでも思ったか」
リガナが釘をさす
「ティジャーンのツケはきかないよ
あんたもこいつの借金癖は知ってるだろう」
「まったく
しょうがないな
ティジャーン
お前の後でちゃんと取り立てるからな」
ナインはあきらめる
「分かったよ
支払いは送金しておく」
「いや
俺は現金主義でね
即金じゃないとこれ以上の情報は無しだ」
「あいにくと持ち合わせが無い」
「じゃあ稼いでくるんだ
この国にも傭兵ギルドはある」
「分かったよ
3日待ってろ」
「OKだ
ただ来週には俺も次の場所に向かうつもりだ
それまでに来た方がいいぞ」
「その情報は
確かなんだろうな」
「俺はこの仕事を30年やってる
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この仕事は」
ナインたちはその足で
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