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14 浴室にて
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当然だが、夕食もクロノスと一緒だった。
セイラはげっそりしながら、海老が刺さったフォークを口へと運んでいる。
まさか24時間ずっと一緒とか……お風呂はさすがに別々だよね?
夕食のあとそそくさと席を立とうとしたが、ドアから出る前にクロノスに呼び止められてしまった。
「どこ行くの、巫女。一緒にお風呂に入ろうよ」
一緒に入ろうよ、て。
あなたは24歳で、わたしは16歳なんですけど?
「だ、旦那さま。リナとナナの仕事を奪ってしまいますし、今日のところは別々でいいのでは?」
「ああ、なるほど。そうきたか……じゃあ君は服を脱がなくていいから、俺の体を洗ってくれない?」
「…………それなら何とか」
一緒に入るよりはずっとマシだ。なるべく下のほうを見ないようにしておけばいいだろう。
城主夫妻の寝室の隣にある広い浴室に、クロノスと一緒に入る。他の使用人には二人で大丈夫だと伝えたが、皆、なぜか生温かい笑顔でうんうんと頷いていた。
脱衣所でクロノスが服を脱いでいる間、セイラは背中まである髪をまとめて結い上げておいた。服は濡れないように腕をまくり、スカートは膝の上ぐらいでぎゅっと縛っておく。
「その姿、結構そそるね。スカートから覗く太ももが見えそうで見えないというか……」
クロノスはブツブツ言いながら腰のベルトを外している。カチャカチャという音を聞きながら、セイラは彼の頭に視点を固定した。
下は見ない、下は見ない!!
背中から見ても彼の体がよく鍛えられていることが分かる。細いのに適度に筋肉が付いた姿は美しい。じっと見てたら恥ずかしくなってきて、思わず視線を下に向けそうになったが根性と気合で元に戻した。
もういっそ天井でも見ておこう。
「? 天井に何かあるの?」
「いえ、別に! さあ洗いましょう!」
先に浴室へと入ると、模様の入った硝子のタイルが壁と床にびっしりと貼ってあった。
木の実、花、鳥。まるで硝子の中に別の世界が閉じ込めてあるみたいだ。
「わあ、かわいい……」
「気に入った? 欲しいのがあったら、一緒に神殿まで買いに行こうよ」
「……神殿? 神殿で売ってるんですか?」
「うん。この硝子のタイルは神官たちが作ったんだよ」
おじいさん達、すごい。
タイルを観察しながら、セイラは浴槽へと視線を移した。たっぷりお湯が張ってある。
山暮らしの時、夏はせいぜい水浴びするぐらいだったから、こんな風にお湯を使えるなんて幸せだ。
「この石鹸を使ったらいいですか?」
「うん。頭からつま先まで洗ってね」
「……はあ」
まさか全部洗わなくてもいいよね?
セイラは月桂樹の香りがする石鹸にお湯を掛けて、わしゃわしゃと泡立てた。出てきた泡をクロノスの銀の髪にのせて、指の腹を使って丁寧に洗っていく。
桧のバスチェアに座ったクロノスの首や背中、腕も同じように洗ったあと、一度お湯で泡を流した。
「……旦那さま。前の方はご自分で洗ってもらえませんか?」
「なんで?」
「なんで、って……。その、触っちゃったら困るでしょう?」
「俺はなにも困らないけど」
「わたしが困るんです! 足は洗ってあげますから、あの……大事なとこは自分でやってください!」
「はは。恥ずかしがってるの? 可愛いなあ」
クロノスは濡れた前髪を手でかき上げると顔を上げた。顔が綺麗だから何だか色っぽい。
彼が自分で体を洗っているのを横目で見ながら、セイラはそっと溜め息をついた。クロノスにはずっと振り回されっぱなしだ。
「あっそうだ! わたし、目隠ししてもいいですか?」
「突然どうしたの。何のプレイ?」
「プレイじゃなくて! 見えなければ恥ずかしくないと思ったんです」
「……へえ。いいよ、やってみれば」
何だか引っかかる言い方だが、セイラは脱衣所まで戻って細いタオルを持ってきた。クロノスの元へと戻り、石鹸の場所を確認してから目隠しする。
「……なんかこう、イタズラしたくなるね」
「や、やめてくださいよ! 何かしたら、もう体は洗ってあげませんから」
「はいはい」
何を考えてるんだ、この人は。
セイラは目を閉じたまま、手探りで石鹸を手にとってクロノスの足を洗った。予想に反して彼はじっとしている。何かイタズラされるのかと思っていたのに。
「ちょっとくすぐったいね」
「流しますよ」
バスタブから桶でお湯を汲んで泡を流す。これでセイラの仕事は終わりだ。
ほっとしていると急に手を取られ、クロノスの方へ引き寄せられた。
「? 何ですか……ひっ!」
指に何かぬるぬるした物が当たっている。セイラは怖くなって手をクロノスから引き離そうとしたが、手首を握られていて動かせない。
中指が硬いもので、かり、と挟まれた。
これはもしかして―――歯、だろうか?
「なっなんで指、舐めてるんですか!?」
「よく分かったね」
「や、やあっ! はなしてください!」
クロノスはセイラの手をはなすと同時に、彼女の目隠しを取った。エメラルドの瞳が見えてくる。吸い込まれるように、小さな桃色の唇を塞いだ。
「んんっ」
セイラの体がぴくん、とはねる。クロノスはひとしきり彼女の唇を貪ってから、細い体を解放した。
「一緒に湯船に入ろうよ。それで終わりにしてあげる」
「ほっ、ほんと、ですか……?」
セイラは苦しそうに呼吸しながら答えた。クロノスは彼女を抱き上げてそっと湯船に体を沈めていく。セイラを後ろから抱きしめるようにして一緒に入ると、お湯がざざあ、と音を立てて溢れた。
「気持ちいい?」
「は、はい……」
本当は服を脱いで、一人で入りたかったけど。
セイラがぼんやりと揺れる水面を見ていると、クロノスが耳元で囁いた。
「服が透けてるから、隠した方がいいよ」
「……!!」
セイラは慌てて胸元を隠した。手に当たったお湯がぱしゃん、とはねて顔まで飛んでくる。
「ねえ巫女。まだ俺のことは欲しくならない?」
クロノスが後ろから抱き付いてくる。逞しい腕の中でセイラは震えた。もうすでに彼とは夫婦になったのだから、いつ求められてもおかしくないのだ。今はただ、クロノスが待ってくれているだけで。
「も、もう少しだけ……時間を、ください」
「……まあ、仕方ないか。女性は好きな人が相手じゃないと、辛いだけだろうしね」
「…………」
その言い方だとまるで、クロノスは好きじゃない女性でも構わないと言っているように聞こえる。
なぜだか胸が苦しくなってきて、セイラは唇を噛んで肩を落とした。
自分がクロノスにとって玩具かペットのようなものだとは分かっていたけど。
女性としての機能が備わっていれば、もう誰だってよかったと……そう彼は思っているんだろうか。
「……っ」
涙が出てきて、お湯で濡れた手でごしごしと顔を擦った。
「泣いてるの? 心配しなくても、無理強いはしない。君が俺を愛すまで待つという約束は守るよ」
「……ちが……」
違う。そうじゃないの。
ただ、悲しいだけ。
セイラは涙をお湯で流して、はあ、と溜め息をついた。
「ごめん。怖がらせちゃったみたいだね。リナとナナを呼んでくるから、君はここで待っているといい」
「はい……」
クロノスが浴室から出て行ったあとも、セイラはお湯の中で座り込んでいた。
しばらくして浴室に来たリナとナナに湯浴みを手伝ってもらい、セイラは夜着に着替えた。
「巫女様、大丈夫ですか? 少しお顔が赤いようですけど……」
「冷たい水をお持ちしましたからどうぞ」
ありがとう、とグラスを受け取る。冷たい水が喉を通ると気分も落ち着いてきた。
「ちょっと二人に相談があるんだけど、いいかしら?」
「はい、何なりと」
「どのようなご相談ですか?」
セイラは昼間考えていたことを二人に話した。ただし、これを実行するにはクロノスから自由時間をもらわなければ無理なのだけど。
セイラはげっそりしながら、海老が刺さったフォークを口へと運んでいる。
まさか24時間ずっと一緒とか……お風呂はさすがに別々だよね?
夕食のあとそそくさと席を立とうとしたが、ドアから出る前にクロノスに呼び止められてしまった。
「どこ行くの、巫女。一緒にお風呂に入ろうよ」
一緒に入ろうよ、て。
あなたは24歳で、わたしは16歳なんですけど?
「だ、旦那さま。リナとナナの仕事を奪ってしまいますし、今日のところは別々でいいのでは?」
「ああ、なるほど。そうきたか……じゃあ君は服を脱がなくていいから、俺の体を洗ってくれない?」
「…………それなら何とか」
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城主夫妻の寝室の隣にある広い浴室に、クロノスと一緒に入る。他の使用人には二人で大丈夫だと伝えたが、皆、なぜか生温かい笑顔でうんうんと頷いていた。
脱衣所でクロノスが服を脱いでいる間、セイラは背中まである髪をまとめて結い上げておいた。服は濡れないように腕をまくり、スカートは膝の上ぐらいでぎゅっと縛っておく。
「その姿、結構そそるね。スカートから覗く太ももが見えそうで見えないというか……」
クロノスはブツブツ言いながら腰のベルトを外している。カチャカチャという音を聞きながら、セイラは彼の頭に視点を固定した。
下は見ない、下は見ない!!
背中から見ても彼の体がよく鍛えられていることが分かる。細いのに適度に筋肉が付いた姿は美しい。じっと見てたら恥ずかしくなってきて、思わず視線を下に向けそうになったが根性と気合で元に戻した。
もういっそ天井でも見ておこう。
「? 天井に何かあるの?」
「いえ、別に! さあ洗いましょう!」
先に浴室へと入ると、模様の入った硝子のタイルが壁と床にびっしりと貼ってあった。
木の実、花、鳥。まるで硝子の中に別の世界が閉じ込めてあるみたいだ。
「わあ、かわいい……」
「気に入った? 欲しいのがあったら、一緒に神殿まで買いに行こうよ」
「……神殿? 神殿で売ってるんですか?」
「うん。この硝子のタイルは神官たちが作ったんだよ」
おじいさん達、すごい。
タイルを観察しながら、セイラは浴槽へと視線を移した。たっぷりお湯が張ってある。
山暮らしの時、夏はせいぜい水浴びするぐらいだったから、こんな風にお湯を使えるなんて幸せだ。
「この石鹸を使ったらいいですか?」
「うん。頭からつま先まで洗ってね」
「……はあ」
まさか全部洗わなくてもいいよね?
セイラは月桂樹の香りがする石鹸にお湯を掛けて、わしゃわしゃと泡立てた。出てきた泡をクロノスの銀の髪にのせて、指の腹を使って丁寧に洗っていく。
桧のバスチェアに座ったクロノスの首や背中、腕も同じように洗ったあと、一度お湯で泡を流した。
「……旦那さま。前の方はご自分で洗ってもらえませんか?」
「なんで?」
「なんで、って……。その、触っちゃったら困るでしょう?」
「俺はなにも困らないけど」
「わたしが困るんです! 足は洗ってあげますから、あの……大事なとこは自分でやってください!」
「はは。恥ずかしがってるの? 可愛いなあ」
クロノスは濡れた前髪を手でかき上げると顔を上げた。顔が綺麗だから何だか色っぽい。
彼が自分で体を洗っているのを横目で見ながら、セイラはそっと溜め息をついた。クロノスにはずっと振り回されっぱなしだ。
「あっそうだ! わたし、目隠ししてもいいですか?」
「突然どうしたの。何のプレイ?」
「プレイじゃなくて! 見えなければ恥ずかしくないと思ったんです」
「……へえ。いいよ、やってみれば」
何だか引っかかる言い方だが、セイラは脱衣所まで戻って細いタオルを持ってきた。クロノスの元へと戻り、石鹸の場所を確認してから目隠しする。
「……なんかこう、イタズラしたくなるね」
「や、やめてくださいよ! 何かしたら、もう体は洗ってあげませんから」
「はいはい」
何を考えてるんだ、この人は。
セイラは目を閉じたまま、手探りで石鹸を手にとってクロノスの足を洗った。予想に反して彼はじっとしている。何かイタズラされるのかと思っていたのに。
「ちょっとくすぐったいね」
「流しますよ」
バスタブから桶でお湯を汲んで泡を流す。これでセイラの仕事は終わりだ。
ほっとしていると急に手を取られ、クロノスの方へ引き寄せられた。
「? 何ですか……ひっ!」
指に何かぬるぬるした物が当たっている。セイラは怖くなって手をクロノスから引き離そうとしたが、手首を握られていて動かせない。
中指が硬いもので、かり、と挟まれた。
これはもしかして―――歯、だろうか?
「なっなんで指、舐めてるんですか!?」
「よく分かったね」
「や、やあっ! はなしてください!」
クロノスはセイラの手をはなすと同時に、彼女の目隠しを取った。エメラルドの瞳が見えてくる。吸い込まれるように、小さな桃色の唇を塞いだ。
「んんっ」
セイラの体がぴくん、とはねる。クロノスはひとしきり彼女の唇を貪ってから、細い体を解放した。
「一緒に湯船に入ろうよ。それで終わりにしてあげる」
「ほっ、ほんと、ですか……?」
セイラは苦しそうに呼吸しながら答えた。クロノスは彼女を抱き上げてそっと湯船に体を沈めていく。セイラを後ろから抱きしめるようにして一緒に入ると、お湯がざざあ、と音を立てて溢れた。
「気持ちいい?」
「は、はい……」
本当は服を脱いで、一人で入りたかったけど。
セイラがぼんやりと揺れる水面を見ていると、クロノスが耳元で囁いた。
「服が透けてるから、隠した方がいいよ」
「……!!」
セイラは慌てて胸元を隠した。手に当たったお湯がぱしゃん、とはねて顔まで飛んでくる。
「ねえ巫女。まだ俺のことは欲しくならない?」
クロノスが後ろから抱き付いてくる。逞しい腕の中でセイラは震えた。もうすでに彼とは夫婦になったのだから、いつ求められてもおかしくないのだ。今はただ、クロノスが待ってくれているだけで。
「も、もう少しだけ……時間を、ください」
「……まあ、仕方ないか。女性は好きな人が相手じゃないと、辛いだけだろうしね」
「…………」
その言い方だとまるで、クロノスは好きじゃない女性でも構わないと言っているように聞こえる。
なぜだか胸が苦しくなってきて、セイラは唇を噛んで肩を落とした。
自分がクロノスにとって玩具かペットのようなものだとは分かっていたけど。
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「……っ」
涙が出てきて、お湯で濡れた手でごしごしと顔を擦った。
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「……ちが……」
違う。そうじゃないの。
ただ、悲しいだけ。
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「ごめん。怖がらせちゃったみたいだね。リナとナナを呼んでくるから、君はここで待っているといい」
「はい……」
クロノスが浴室から出て行ったあとも、セイラはお湯の中で座り込んでいた。
しばらくして浴室に来たリナとナナに湯浴みを手伝ってもらい、セイラは夜着に着替えた。
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「冷たい水をお持ちしましたからどうぞ」
ありがとう、とグラスを受け取る。冷たい水が喉を通ると気分も落ち着いてきた。
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「はい、何なりと」
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