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25 昏倒
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翌朝、ジオルドは約束通り採血させてくれた。ただ彼は終始無言のままで、どうして機嫌が悪いのかとわたしはビクビクしていた。
作業を終え、ジオルドが部屋から出て行った時には安堵のあまり腰が抜けそうだった。
どうしてそんなに機嫌が悪いの?
わたしはちゃんと、あなたの言う通りにしたでしょう。
まだ昨日の生々しい感触が残っている。思い出すと背筋がぞわぞわしてくるので、ずっと資料を睨んで昨日の事は考えないようにしていた。それでもふとした瞬間に、ジオルドの表情や手の動きが蘇ってくるのだ。
彼が立てなくなると言ったのは正しかった。あんなキスをしたのは初めてで、わたしは最初から最後までジオルドのなすがままだった。
キスをすると言うのは冗談で、またわたしを猫にしてイジメて楽しむ気なんだろうなと思っていたのに。
あんな、がつがつと貪るみたいなキスをするなんて。
まさか―――まさかジオルドは、わたしの事が好きなんだろうか?
以前シュウに聞いた、ジオルドの好みの女性を思い出す。彼は黒髪の美女が好きらしい、とシュウは言っていた。そしてジオルド本人は、「俺が気になる女は少し釣りあがった大きな目だ」とかなんとか言っていたような。
ドレッサーの前に座り、自分の姿を鏡に映してみた。鏡の中の女は、釣りあがった目をしている―――ような気がする。自信はないけれど。
あとは何だったろうか、「鼻と口は小さい」とも言っていたような?
ニッと鏡に向かって笑いかける。口の端がぐにっと伸びて、思ったよりも大きい印象を受けた。
……やっぱりわたしじゃないかも。ジオルドはただ単に、女体に飢えてただけかも。
急に馬鹿ばかしくなり、頭が冷えてきた。
こんな事をしている場合じゃない。さっさとジオルドの血を検査に回そう。
今は冬休み期間中だが、研究生のために大学の門は開いているはずだ。わたしは出かける用意をして、シュウに一声かけてから屋敷を出た。
大学の門をくぐり、真っ直ぐに研究室を目指す。サイラス先生がいらっしゃったので、頼んで検査機器を使わせてもらった。
大学内で調べることの出来る検査は全て試し、書類にジオルドの検査結果を書き込んだ。ジオルドの生体情報だと思うと微妙な気持ちになるので、ある魔力の高い成人男性だ、と思っておく。
検査に没頭している間にバレン様とマーガレットも来ていたらしい。わたしは昨日思いついた、ジオルドとバレン様を比較する計画を全て話した。ただし、ジオルドの名前は伏せ、魔力の高い知り合いの人という事にしたけれど。
ひと通り話を聞いたバレン様は、「僕の血も詳しく調べてほしい」と言い、わたしは彼の血液も採取させてもらう事が出来た。バレン様の血液も検査機器を使って詳しく調べた。
そして今、公爵家に戻ったわたしの手元には、二人の男性の血液サンプルと検査結果を記した書類が握られている。血液は特殊な魔術陣の中で保存し、書類を持って机に向かった。
これから一つひとつの検査項目に関して、二人の男性の相違点をしらみ潰しに挙げていこう、というわけである。
ここ数年、魔術回路のおかげで検査機器は目覚しく発達した。そのお陰で検査できる項目は増えたけれど、五十を超える数だ。かなり時間が掛かるかもしれない。
バレン様の治療に間に合うだろうか? わたしの考えは合っているだろうか?
不安になったけれど、頬をぱんっと叩いて気持ちを入れ替える。
今はとにかくやれるだけの事を試そう。途中で何か違うと思ったら、別の方法を考えればいい。
書類のよこに医学書を置き、調査を始めた。
冬休みが開けてからも、わたしの日々はほとんど変わらなかった。大学から帰ったあとは、ただひたすら部屋に篭って二人分の検査データを調べている。
机の上は本と書類だらけになり、部屋の中も狭くなってきた。ベッドに戻るのも億劫で、机に向かったまま朝を迎えることもあった。
あの日以来ジオルドには会っていない。でもやる事がとにかく膨大すぎて彼のことは忘れていた。ジオルドはわたしが起きる前に出かけ、わたしが部屋に篭っている間に屋敷に戻っているようだった。
「駄目だ、これでもない……」
肝臓でもない、すい臓でもない。二人の臓器に関する検査結果は違うといえば違うのだが、決定的と言える程ではない。じゃあ、一体何が原因なんだろう。
何枚もの書類を前にして、わたしは途方に暮れていた。
ジオルドとバレン様はまず体格からして全く違うが、それは魔力硬化症に関係がないことは分かっている。この病気は発症する年齢さえバラバラで、患者同士の共通点は魔力が高いことだけ。
でもあの二人には、何か決定的な違いがあるはずなのだ。絶対に何かあるはずなのに。
のろのろと顔を上げると、窓の外は真っ暗だった。いまは何時だろう。少し寒気がするから、温かい飲み物でも淹れようかな。
椅子から立ち上がった瞬間、くらりと目眩がした。頭の先から冷たくなるような感覚と、少しの吐き気。ああ、わたし、貧血を起こしている。
しゃがみ込もうとしたが、気付いた時には床に倒れていた。打ちつけた肩と腰が痛み、視界はぐらぐらと揺れている。脳震盪だ、と他人事のように思った。
少しずつ目の前が暗くなっていく。意識を失う寸前、誰かの切羽詰った声を聞いた気がした。
作業を終え、ジオルドが部屋から出て行った時には安堵のあまり腰が抜けそうだった。
どうしてそんなに機嫌が悪いの?
わたしはちゃんと、あなたの言う通りにしたでしょう。
まだ昨日の生々しい感触が残っている。思い出すと背筋がぞわぞわしてくるので、ずっと資料を睨んで昨日の事は考えないようにしていた。それでもふとした瞬間に、ジオルドの表情や手の動きが蘇ってくるのだ。
彼が立てなくなると言ったのは正しかった。あんなキスをしたのは初めてで、わたしは最初から最後までジオルドのなすがままだった。
キスをすると言うのは冗談で、またわたしを猫にしてイジメて楽しむ気なんだろうなと思っていたのに。
あんな、がつがつと貪るみたいなキスをするなんて。
まさか―――まさかジオルドは、わたしの事が好きなんだろうか?
以前シュウに聞いた、ジオルドの好みの女性を思い出す。彼は黒髪の美女が好きらしい、とシュウは言っていた。そしてジオルド本人は、「俺が気になる女は少し釣りあがった大きな目だ」とかなんとか言っていたような。
ドレッサーの前に座り、自分の姿を鏡に映してみた。鏡の中の女は、釣りあがった目をしている―――ような気がする。自信はないけれど。
あとは何だったろうか、「鼻と口は小さい」とも言っていたような?
ニッと鏡に向かって笑いかける。口の端がぐにっと伸びて、思ったよりも大きい印象を受けた。
……やっぱりわたしじゃないかも。ジオルドはただ単に、女体に飢えてただけかも。
急に馬鹿ばかしくなり、頭が冷えてきた。
こんな事をしている場合じゃない。さっさとジオルドの血を検査に回そう。
今は冬休み期間中だが、研究生のために大学の門は開いているはずだ。わたしは出かける用意をして、シュウに一声かけてから屋敷を出た。
大学の門をくぐり、真っ直ぐに研究室を目指す。サイラス先生がいらっしゃったので、頼んで検査機器を使わせてもらった。
大学内で調べることの出来る検査は全て試し、書類にジオルドの検査結果を書き込んだ。ジオルドの生体情報だと思うと微妙な気持ちになるので、ある魔力の高い成人男性だ、と思っておく。
検査に没頭している間にバレン様とマーガレットも来ていたらしい。わたしは昨日思いついた、ジオルドとバレン様を比較する計画を全て話した。ただし、ジオルドの名前は伏せ、魔力の高い知り合いの人という事にしたけれど。
ひと通り話を聞いたバレン様は、「僕の血も詳しく調べてほしい」と言い、わたしは彼の血液も採取させてもらう事が出来た。バレン様の血液も検査機器を使って詳しく調べた。
そして今、公爵家に戻ったわたしの手元には、二人の男性の血液サンプルと検査結果を記した書類が握られている。血液は特殊な魔術陣の中で保存し、書類を持って机に向かった。
これから一つひとつの検査項目に関して、二人の男性の相違点をしらみ潰しに挙げていこう、というわけである。
ここ数年、魔術回路のおかげで検査機器は目覚しく発達した。そのお陰で検査できる項目は増えたけれど、五十を超える数だ。かなり時間が掛かるかもしれない。
バレン様の治療に間に合うだろうか? わたしの考えは合っているだろうか?
不安になったけれど、頬をぱんっと叩いて気持ちを入れ替える。
今はとにかくやれるだけの事を試そう。途中で何か違うと思ったら、別の方法を考えればいい。
書類のよこに医学書を置き、調査を始めた。
冬休みが開けてからも、わたしの日々はほとんど変わらなかった。大学から帰ったあとは、ただひたすら部屋に篭って二人分の検査データを調べている。
机の上は本と書類だらけになり、部屋の中も狭くなってきた。ベッドに戻るのも億劫で、机に向かったまま朝を迎えることもあった。
あの日以来ジオルドには会っていない。でもやる事がとにかく膨大すぎて彼のことは忘れていた。ジオルドはわたしが起きる前に出かけ、わたしが部屋に篭っている間に屋敷に戻っているようだった。
「駄目だ、これでもない……」
肝臓でもない、すい臓でもない。二人の臓器に関する検査結果は違うといえば違うのだが、決定的と言える程ではない。じゃあ、一体何が原因なんだろう。
何枚もの書類を前にして、わたしは途方に暮れていた。
ジオルドとバレン様はまず体格からして全く違うが、それは魔力硬化症に関係がないことは分かっている。この病気は発症する年齢さえバラバラで、患者同士の共通点は魔力が高いことだけ。
でもあの二人には、何か決定的な違いがあるはずなのだ。絶対に何かあるはずなのに。
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しゃがみ込もうとしたが、気付いた時には床に倒れていた。打ちつけた肩と腰が痛み、視界はぐらぐらと揺れている。脳震盪だ、と他人事のように思った。
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