54 / 62
54 大切な夜
しおりを挟む
湯浴みも終わったし、もう寝ようと思っていたのに。来てほしくなかったのに。
ルルシェは寝台に腰かけ、隣に座る男を恨めしくちらりと見る。相手もなぜか緊張している様子で、自分から訪ねてきたくせに何も言おうとしない。手に握った細長い布の包みをくるくる回しながら、どう言おうかと悩んでいる様子だ。
ルルシェはたまりかね、自分から口を開いた。
「陛下。何のご用でいらしたんですか」
声を掛けた瞬間、イグニスはびくりと震えて背をぴんと伸ばした。先生に怒られた子供みたいである。
「あまり言いたくはありませんが、夜間に女性の部屋を訪ねるのはどうかと思います」
「……すまん。でも夜じゃないと目立つだろ。俺がこれから言うことは、おまえ以外の人間には聞かせたくないんだ」
(私以外の人には聞かせたくないこと? なにを言うつもりなのよ。そんなこと言われたら、一人で聞くのが怖くなるじゃないの)
ルルシェはびくびくしながらイグニスの言葉を待った。酒に酔ったことを叱られるのか。酔ったおまえは酷かったと愚痴られるのか。
どうしてよりにもよって、好きな人の前で酔っ払ってしまったのだろう。今さらながら悔やまれる。
怯えるルルシェの前でイグニスは深呼吸をし、布の包みを開いた。中には一本の真っ赤な薔薇が入っている。棘まできれいに取り去ってある薔薇だ。彼はそれを壊れ物でも扱うようにそっと持ち、ルルシェの方へ向けた。
そして――。
「愛している。俺と、結婚してほしい」
ルルシェはぽかんとし、イグニスと薔薇を見比べた。
愛してる? 結婚?
確かに真紅の薔薇の花言葉は「あなたを永遠に愛す」だったと思うが、酔っぱらった事実確認をすっ飛ばして求婚というのは何なのか。あの夜になにがあったのか、めちゃくちゃ気になる。
それにもう一つ、彼に聞いておかねばならない事があった。
「私を傷物にしたことを気にして、責任を取ろうとしてるんですか?」
今度はイグニスがぽかんとした。彼の手が震え、薔薇までぶるぶると揺れている。やがてイグニスはがくっと肩を落とし、うつむいて床の一点を凝視した。
その格好はぽきりと折れた花のようだったが、獣の唸り声のような低い響きがどこからか伝わってくる。
「…………けんなよ」
「えっ?」
「ふざけんなよ! 俺がいつからおまえを好きだったと思ってんだ!? 十五だぞ、十五歳! 俺はもう、九年間も初恋を引きずってんだよ!」
「じゅ、十五!? そのとき私はまだ十歳じゃないですか。あなたの気のせいじゃ――」
「気のせいじゃない! おまえ、十歳のときに熱を出しただろ。あの日からおまえのことを、弟だと思えなくなったんだ」
イグニスは何があったのかを話し出した。十歳のルルシェを彼が看病した話だ。有難いと思う反面、もう少しで女だとバレていたかもしれないと怖くなった。
「熱を出して寝ているおまえは綺麗だった。俺はおまえの顔に見とれて、ドキドキして……でもあの頃は男だと思っていたからな。それから何年も、俺は男が好きなのかと悩んだよ」
「……すみません」
イグニスの女嫌いは、ルルシェのせいでもあったのだ。好きな相手が少年だなんて、十五歳のイグニスは相当悩んだに違いない。
「謝るなよ。もういいんだ、おまえが女だと知ったんだから。なあ……どうか、俺の初恋を叶えてほしい。あの夜みたいに、素直に応えてくれよ」
「――“あの夜”? それってまさか……」
「おまえが酔っぱらった夜だ。酔ったおまえはめちゃくちゃ可愛くてな。俺がどこかへ行こうとすると、行かないでと泣いてすがり付いたり、結婚しちゃうの?と訊いてきたりして」
「…………」
ルルシェは愕然とし、デレデレするイグニスから視線を外した。どれだけ彼が喜ぼうと、自分の失態を恥じずにはいられない。
(もう二度と、絶対に、酒なんか飲まない!)
固く心に誓う。
「あの夜なら、おまえは何の抵抗もなく花を受け取ってくれたんだろうな。リョーシィも言っていたが、おまえは精神が強すぎて自分さえ騙している。本当はどうしたいのか、ちゃんと分かってるか?」
「わ、分かってますよ。私は、スタレートンの領主になって……」
「ほら、やっぱり食い違ってる。酔ったときは『僕にスタレートンへ帰ってほしいの?』と俺に言って、泣いていたじゃないか」
「そんな……そんなこと言われても、覚えてない。私、本当に…………」
追い詰められたルルシェは泣き出してしまった。悲しいのではない。悔しいわけでもない。ただどうしたらいいのか分からず、心細くて涙が出てくる。
うつむいて顔をこすっていると、長い腕が伸びてきてルルシェの体を包み込んだ。よしよしと背中を撫でられる。
「責めているわけじゃない。でもそろそろ本心を聞かせてくれてもいいだろう? 俺のことをどう思っているのか、教えてほしい」
「…………。私、あなたのことが好きです。リョーシィ姫が来たときも、あなたと姫が婚約するんだと思って悲しかった」
「うん」
「ずっとあなたの傍にいたい。でも、スタレートンのことも見捨てられない。父と母の期待に応えなきゃって、思って……」
「俺の妻になっても――王妃になったとしても、スタレートンの領主はおまえだ。ただ、領地を実際に管理するのはおまえの父になるだろう。それでは駄目か? 俺は……おまえに傍にいてほしい。どうか俺を選んでくれ」
イグニスの顔が近づいてきても、ルルシェは避けなかった。彼の口付けを受けいれ、大きな体を抱きしめる。唇が離れたときには彼の手から薔薇を受けとった。
「あなたの求婚はお受けします。でも、一度スタレートンへ戻って両親と話をさせてください。今度こそ必ず、あなたの元へ戻ってきます」
「……分かった。おまえが戻ってくるのを、ずっと待っているよ」
イグニスはもう一度キスをして部屋を出て行った。真紅の薔薇を花瓶にいけて窓辺に飾ると、質素な部屋が急に華やいだようだった。
好きな人から求婚されたことが嬉しくてたまらず、いつまでも薔薇を見つめてしまう。自分は意外と現金な人間だったらしい。ルルシェは寝台に寝転び、ニヤニヤしながら眠りについた。
ルルシェは寝台に腰かけ、隣に座る男を恨めしくちらりと見る。相手もなぜか緊張している様子で、自分から訪ねてきたくせに何も言おうとしない。手に握った細長い布の包みをくるくる回しながら、どう言おうかと悩んでいる様子だ。
ルルシェはたまりかね、自分から口を開いた。
「陛下。何のご用でいらしたんですか」
声を掛けた瞬間、イグニスはびくりと震えて背をぴんと伸ばした。先生に怒られた子供みたいである。
「あまり言いたくはありませんが、夜間に女性の部屋を訪ねるのはどうかと思います」
「……すまん。でも夜じゃないと目立つだろ。俺がこれから言うことは、おまえ以外の人間には聞かせたくないんだ」
(私以外の人には聞かせたくないこと? なにを言うつもりなのよ。そんなこと言われたら、一人で聞くのが怖くなるじゃないの)
ルルシェはびくびくしながらイグニスの言葉を待った。酒に酔ったことを叱られるのか。酔ったおまえは酷かったと愚痴られるのか。
どうしてよりにもよって、好きな人の前で酔っ払ってしまったのだろう。今さらながら悔やまれる。
怯えるルルシェの前でイグニスは深呼吸をし、布の包みを開いた。中には一本の真っ赤な薔薇が入っている。棘まできれいに取り去ってある薔薇だ。彼はそれを壊れ物でも扱うようにそっと持ち、ルルシェの方へ向けた。
そして――。
「愛している。俺と、結婚してほしい」
ルルシェはぽかんとし、イグニスと薔薇を見比べた。
愛してる? 結婚?
確かに真紅の薔薇の花言葉は「あなたを永遠に愛す」だったと思うが、酔っぱらった事実確認をすっ飛ばして求婚というのは何なのか。あの夜になにがあったのか、めちゃくちゃ気になる。
それにもう一つ、彼に聞いておかねばならない事があった。
「私を傷物にしたことを気にして、責任を取ろうとしてるんですか?」
今度はイグニスがぽかんとした。彼の手が震え、薔薇までぶるぶると揺れている。やがてイグニスはがくっと肩を落とし、うつむいて床の一点を凝視した。
その格好はぽきりと折れた花のようだったが、獣の唸り声のような低い響きがどこからか伝わってくる。
「…………けんなよ」
「えっ?」
「ふざけんなよ! 俺がいつからおまえを好きだったと思ってんだ!? 十五だぞ、十五歳! 俺はもう、九年間も初恋を引きずってんだよ!」
「じゅ、十五!? そのとき私はまだ十歳じゃないですか。あなたの気のせいじゃ――」
「気のせいじゃない! おまえ、十歳のときに熱を出しただろ。あの日からおまえのことを、弟だと思えなくなったんだ」
イグニスは何があったのかを話し出した。十歳のルルシェを彼が看病した話だ。有難いと思う反面、もう少しで女だとバレていたかもしれないと怖くなった。
「熱を出して寝ているおまえは綺麗だった。俺はおまえの顔に見とれて、ドキドキして……でもあの頃は男だと思っていたからな。それから何年も、俺は男が好きなのかと悩んだよ」
「……すみません」
イグニスの女嫌いは、ルルシェのせいでもあったのだ。好きな相手が少年だなんて、十五歳のイグニスは相当悩んだに違いない。
「謝るなよ。もういいんだ、おまえが女だと知ったんだから。なあ……どうか、俺の初恋を叶えてほしい。あの夜みたいに、素直に応えてくれよ」
「――“あの夜”? それってまさか……」
「おまえが酔っぱらった夜だ。酔ったおまえはめちゃくちゃ可愛くてな。俺がどこかへ行こうとすると、行かないでと泣いてすがり付いたり、結婚しちゃうの?と訊いてきたりして」
「…………」
ルルシェは愕然とし、デレデレするイグニスから視線を外した。どれだけ彼が喜ぼうと、自分の失態を恥じずにはいられない。
(もう二度と、絶対に、酒なんか飲まない!)
固く心に誓う。
「あの夜なら、おまえは何の抵抗もなく花を受け取ってくれたんだろうな。リョーシィも言っていたが、おまえは精神が強すぎて自分さえ騙している。本当はどうしたいのか、ちゃんと分かってるか?」
「わ、分かってますよ。私は、スタレートンの領主になって……」
「ほら、やっぱり食い違ってる。酔ったときは『僕にスタレートンへ帰ってほしいの?』と俺に言って、泣いていたじゃないか」
「そんな……そんなこと言われても、覚えてない。私、本当に…………」
追い詰められたルルシェは泣き出してしまった。悲しいのではない。悔しいわけでもない。ただどうしたらいいのか分からず、心細くて涙が出てくる。
うつむいて顔をこすっていると、長い腕が伸びてきてルルシェの体を包み込んだ。よしよしと背中を撫でられる。
「責めているわけじゃない。でもそろそろ本心を聞かせてくれてもいいだろう? 俺のことをどう思っているのか、教えてほしい」
「…………。私、あなたのことが好きです。リョーシィ姫が来たときも、あなたと姫が婚約するんだと思って悲しかった」
「うん」
「ずっとあなたの傍にいたい。でも、スタレートンのことも見捨てられない。父と母の期待に応えなきゃって、思って……」
「俺の妻になっても――王妃になったとしても、スタレートンの領主はおまえだ。ただ、領地を実際に管理するのはおまえの父になるだろう。それでは駄目か? 俺は……おまえに傍にいてほしい。どうか俺を選んでくれ」
イグニスの顔が近づいてきても、ルルシェは避けなかった。彼の口付けを受けいれ、大きな体を抱きしめる。唇が離れたときには彼の手から薔薇を受けとった。
「あなたの求婚はお受けします。でも、一度スタレートンへ戻って両親と話をさせてください。今度こそ必ず、あなたの元へ戻ってきます」
「……分かった。おまえが戻ってくるのを、ずっと待っているよ」
イグニスはもう一度キスをして部屋を出て行った。真紅の薔薇を花瓶にいけて窓辺に飾ると、質素な部屋が急に華やいだようだった。
好きな人から求婚されたことが嬉しくてたまらず、いつまでも薔薇を見つめてしまう。自分は意外と現金な人間だったらしい。ルルシェは寝台に寝転び、ニヤニヤしながら眠りについた。
23
お気に入りに追加
2,247
あなたにおすすめの小説

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
責任を取らなくていいので溺愛しないでください
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
漆黒騎士団の女騎士であるシャンテルは任務の途中で一人の男にまんまと美味しくいただかれてしまった。どうやらその男は以前から彼女を狙っていたらしい。
だが任務のため、そんなことにはお構いなしのシャンテル。むしろ邪魔。その男から逃げながら任務をこなす日々。だが、その男の正体に気づいたとき――。
※2023.6.14:アルファポリスノーチェブックスより書籍化されました。
※ノーチェ作品の何かをレンタルしますと特別番外編(鍵付き)がお読みいただけます。
オオカミ課長は、部下のウサギちゃんを溺愛したくてたまらない
若松だんご
恋愛
――俺には、将来を誓った相手がいるんです。
お昼休み。通りがかった一階ロビーで繰り広げられてた修羅場。あ~課長だあ~、大変だな~、女性の方、とっても美人だな~、ぐらいで通り過ぎようと思ってたのに。
――この人です! この人と結婚を前提につき合ってるんです。
ほげええっ!?
ちょっ、ちょっと待ってください、課長!
あたしと課長って、ただの上司と部下ですよねっ!? いつから本人の了承もなく、そういう関係になったんですかっ!? あたし、おっそろしいオオカミ課長とそんな未来は予定しておりませんがっ!?
課長が、専務の令嬢とのおつき合いを断るネタにされてしまったあたし。それだけでも大変なのに、あたしの住むアパートの部屋が、上の住人の失態で水浸しになって引っ越しを余儀なくされて。
――俺のところに来い。
オオカミ課長に、強引に同居させられた。
――この方が、恋人らしいだろ。
うん。そうなんだけど。そうなんですけど。
気分は、オオカミの巣穴に連れ込まれたウサギ。
イケメンだけどおっかないオオカミ課長と、どんくさくって天然の部下ウサギ。
(仮)の恋人なのに、どうやらオオカミ課長は、ウサギをかまいたくてしかたないようで――???
すれ違いと勘違いと溺愛がすぎる二人の物語。

【完結】あわよくば好きになって欲しい(短編集)
野村にれ
恋愛
番(つがい)の物語。
※短編集となります。時代背景や国が違うこともあります。
※定期的に番(つがい)の話を書きたくなるのですが、
どうしても溺愛ハッピーエンドにはならないことが多いです。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

【完結】呪いを解いて欲しいとお願いしただけなのに、なぜか超絶美形の魔術師に溺愛されました!
藤原ライラ
恋愛
ルイーゼ=アーベントロートはとある国の末の王女。複雑な呪いにかかっており、訳あって離宮で暮らしている。
ある日、彼女は不思議な夢を見る。それは、とても美しい男が女を抱いている夢だった。その夜、夢で見た通りの男はルイーゼの目の前に現れ、自分は魔術師のハーディだと名乗る。咄嗟に呪いを解いてと頼むルイーゼだったが、魔術師はタダでは願いを叶えてはくれない。当然のようにハーディは対価を要求してくるのだった。
解呪の過程でハーディに恋心を抱くルイーゼだったが、呪いが解けてしまえばもう彼に会うことはできないかもしれないと思い悩み……。
「君は、おれに、一体何をくれる?」
呪いを解く代わりにハーディが求める対価とは?
強情な王女とちょっと性悪な魔術師のお話。
※ほぼ同じ内容で別タイトルのものをムーンライトノベルズにも掲載しています※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる