25 / 62
25 王子のイジメ ※
しおりを挟む
「俺も女の体にじっくりふれるのは初めてだ。でも――」
イグニスの指が前触れなく下着の上から秘裂をなぞったので、ルルシェは「ぎゃあっ」と色気のない悲鳴を上げた。自分でもほとんど触ったことのない場所なのに!
「どっどどど、どこ、触って……!?」
「女は気持ちが良くなると、ここが濡れるらしい。おまえも濡れてる……気持ちがいいと思ってくれてるんだろう?」
イグニスが曇りなき眼で見つめてくる。
期待に満ちた顔を見ていたらとても「いいえ」とは答えられない。しかも相手は、心にトラウマをかかえる王子様なわけで。
「…………気持ち、いい……です……」
(なんの拷問なの。恥ずかしい体の反応を、無理やり認めさせられるとか……!)
耐え切れなくなり、赤くなった顔を両手で隠してイグニスに背を向けた。腰のあたりでくしゃくしゃになったドレスを脱がされ、下着も靴下も全てはぎ取られる。
寝台に転がっていると後ろから衣擦れの音がした。イグニスも裸になったのだろうか。今夜はどこまで我慢したら終わるんだろう。
イグニスがルルシェの体をあお向けにしたので、まともに彼の裸を見てしまった。こんな時だというのに、美しい体に魅入ってしまう。がっしりした肩に、厚い胸板。腹筋は六つにくっきりと割れている。
「なんて綺麗な体……羨ましい……」
思わずため息混じりに呟くと、イグニスはふっと笑った。
「綺麗なのはおまえの方だろ。俺の手に余るぐらい大きな胸をして、そのくせ腰は折れるぐらい細くて。なんと言うか……男を喜ばせるために作られたような体だな」
武骨な手が両脇から乳房を持ち上げ、ふるふると揺らす。振動によって性感に火が灯り、下腹の奥のほうがずきんと疼いた。痛みはないけれど、熱い何かが溢れてくるような感じがする。
「あ、あぁ……や、あう……」
「体を隠していたせいか、肌が雪のように白いな。だから余計にここの紅が目立つ。ほら」
下からすくい上げるようにされて、ルルシェにも上気した乳房がよく見えた。白い乳房の中心で乳首が薔薇色に染まり、男を誘うようにツンと勃ち上がっている。
長い指の間から柔らかそうな乳房がはみ出していて、その卑猥な光景からルルシェは顔を背けた。
「ん、あ……で、殿下……痛いです」
「痛い? こんなに紅く色づいているのに?」
イグニスの指が、ピンと軽く乳首を弾く。胎の奥に甘い痛みが走り、ルルシェはびくっと顎を反らした。
「あっ、く……い、痛い……」
「痛いのか。じゃあ舐めてやろう」
「えっ? あ、ああっ!」
紅くなった頂に、ぬるついた熱いものがねっとりと這い回った。舌で乳首を押しつぶされて甘い悲鳴が上がる。
「はぅっ、ん……あ、くぅ……」
どうしてこんな変な声が出ちゃうの。僕は男にならなきゃいけないのに――。
ルルシェは意地になって、変な声を出すまいと歯を食いしばった。こんなの剣の稽古に比べたらどうという事はない。痛くもないし、つらくも……。
「っ、う……くっ、ふ……」
「おまえ、無理して声を我慢してるだろ」
乳房を嬲っていたイグニスが顔を上げ、面白そうにルルシェを眺めている。観察するように。ますます抵抗したくなってきた。
「べ、別に……我慢なんか……」
「そういう所がな……。いじめたくなるんだよな」
聞き取れない程の小声で何か呟いて、じゅうっと強い力で乳首を吸われた。硬い歯が尖りを甘噛みし、強烈な快感が全身を突き抜ける。
「あっ、あぁ! やぁ、噛まなっ……!」
「素直に啼いてろよ。俺の腕の中でぐらい、可愛い声を聞かせろ」
「わ、分かったから……胸、引っ張らないで」
イグニスは何故かいじけた顔でルルシェの乳首を摘まみ、くいくいと引いている。ぱっと手を放すと乳房がぶるんと揺れ、イグニスの瞳に劣情の炎が揺らめいた。
「いい匂いがする」
「……匂い? あ、だめっ」
ルルシェの腹部に顔を乗せていたイグニスは、いきなり脚を掴んで全開にした。慌てて閉じようとしても、がっしりした体が素早く割り込んでくる。
ルルシェの秘められた場所を見た彼は満足そうに呟いた。
「やっぱりか。おまえが濡れた匂いだったんだな。甘酸っぱくて……男を狂わせる匂いだ」
「ひっ……!」
M字に開かれた脚の付け根に、いきり勃つ雄のモノが乗っている。子供の腕ほどもありそうな太さで、血管が浮き出る様は少し禍々しい。
濡れた女の花びらを割るように竿が密着し、ここに入らせろと主張しているようだった。ルルシェは焦り、縋るようにイグニスの肩に手で触れる。
「っでん、か……こ、子供が出来るようなことは、しないでください」
母は確か、男女が裸になって何かをすると子が出来るのだと言っていた。女性は男性に身を任せるものらしいけれど、ルルシェは男として生きると決めていたから詳しいことは聞いていない。
でも今している行為は、まさに子供が出来るような事ではないのか。このままイグニスに任せていたら、彼の子を身篭ってしまうかもしれない。それだけは避けなければ。
イグニスは不安そうにするルルシェの頬にキスを落とし、大丈夫だ、と囁いた。
「おまえのここに俺のを挿れて、中で子種を出すと子供が出来る。でもおまえの純潔を守るためには、何も挿れない方がいいんだ。今夜は擦るだけにする」
「……こする?」
イグニスの指が前触れなく下着の上から秘裂をなぞったので、ルルシェは「ぎゃあっ」と色気のない悲鳴を上げた。自分でもほとんど触ったことのない場所なのに!
「どっどどど、どこ、触って……!?」
「女は気持ちが良くなると、ここが濡れるらしい。おまえも濡れてる……気持ちがいいと思ってくれてるんだろう?」
イグニスが曇りなき眼で見つめてくる。
期待に満ちた顔を見ていたらとても「いいえ」とは答えられない。しかも相手は、心にトラウマをかかえる王子様なわけで。
「…………気持ち、いい……です……」
(なんの拷問なの。恥ずかしい体の反応を、無理やり認めさせられるとか……!)
耐え切れなくなり、赤くなった顔を両手で隠してイグニスに背を向けた。腰のあたりでくしゃくしゃになったドレスを脱がされ、下着も靴下も全てはぎ取られる。
寝台に転がっていると後ろから衣擦れの音がした。イグニスも裸になったのだろうか。今夜はどこまで我慢したら終わるんだろう。
イグニスがルルシェの体をあお向けにしたので、まともに彼の裸を見てしまった。こんな時だというのに、美しい体に魅入ってしまう。がっしりした肩に、厚い胸板。腹筋は六つにくっきりと割れている。
「なんて綺麗な体……羨ましい……」
思わずため息混じりに呟くと、イグニスはふっと笑った。
「綺麗なのはおまえの方だろ。俺の手に余るぐらい大きな胸をして、そのくせ腰は折れるぐらい細くて。なんと言うか……男を喜ばせるために作られたような体だな」
武骨な手が両脇から乳房を持ち上げ、ふるふると揺らす。振動によって性感に火が灯り、下腹の奥のほうがずきんと疼いた。痛みはないけれど、熱い何かが溢れてくるような感じがする。
「あ、あぁ……や、あう……」
「体を隠していたせいか、肌が雪のように白いな。だから余計にここの紅が目立つ。ほら」
下からすくい上げるようにされて、ルルシェにも上気した乳房がよく見えた。白い乳房の中心で乳首が薔薇色に染まり、男を誘うようにツンと勃ち上がっている。
長い指の間から柔らかそうな乳房がはみ出していて、その卑猥な光景からルルシェは顔を背けた。
「ん、あ……で、殿下……痛いです」
「痛い? こんなに紅く色づいているのに?」
イグニスの指が、ピンと軽く乳首を弾く。胎の奥に甘い痛みが走り、ルルシェはびくっと顎を反らした。
「あっ、く……い、痛い……」
「痛いのか。じゃあ舐めてやろう」
「えっ? あ、ああっ!」
紅くなった頂に、ぬるついた熱いものがねっとりと這い回った。舌で乳首を押しつぶされて甘い悲鳴が上がる。
「はぅっ、ん……あ、くぅ……」
どうしてこんな変な声が出ちゃうの。僕は男にならなきゃいけないのに――。
ルルシェは意地になって、変な声を出すまいと歯を食いしばった。こんなの剣の稽古に比べたらどうという事はない。痛くもないし、つらくも……。
「っ、う……くっ、ふ……」
「おまえ、無理して声を我慢してるだろ」
乳房を嬲っていたイグニスが顔を上げ、面白そうにルルシェを眺めている。観察するように。ますます抵抗したくなってきた。
「べ、別に……我慢なんか……」
「そういう所がな……。いじめたくなるんだよな」
聞き取れない程の小声で何か呟いて、じゅうっと強い力で乳首を吸われた。硬い歯が尖りを甘噛みし、強烈な快感が全身を突き抜ける。
「あっ、あぁ! やぁ、噛まなっ……!」
「素直に啼いてろよ。俺の腕の中でぐらい、可愛い声を聞かせろ」
「わ、分かったから……胸、引っ張らないで」
イグニスは何故かいじけた顔でルルシェの乳首を摘まみ、くいくいと引いている。ぱっと手を放すと乳房がぶるんと揺れ、イグニスの瞳に劣情の炎が揺らめいた。
「いい匂いがする」
「……匂い? あ、だめっ」
ルルシェの腹部に顔を乗せていたイグニスは、いきなり脚を掴んで全開にした。慌てて閉じようとしても、がっしりした体が素早く割り込んでくる。
ルルシェの秘められた場所を見た彼は満足そうに呟いた。
「やっぱりか。おまえが濡れた匂いだったんだな。甘酸っぱくて……男を狂わせる匂いだ」
「ひっ……!」
M字に開かれた脚の付け根に、いきり勃つ雄のモノが乗っている。子供の腕ほどもありそうな太さで、血管が浮き出る様は少し禍々しい。
濡れた女の花びらを割るように竿が密着し、ここに入らせろと主張しているようだった。ルルシェは焦り、縋るようにイグニスの肩に手で触れる。
「っでん、か……こ、子供が出来るようなことは、しないでください」
母は確か、男女が裸になって何かをすると子が出来るのだと言っていた。女性は男性に身を任せるものらしいけれど、ルルシェは男として生きると決めていたから詳しいことは聞いていない。
でも今している行為は、まさに子供が出来るような事ではないのか。このままイグニスに任せていたら、彼の子を身篭ってしまうかもしれない。それだけは避けなければ。
イグニスは不安そうにするルルシェの頬にキスを落とし、大丈夫だ、と囁いた。
「おまえのここに俺のを挿れて、中で子種を出すと子供が出来る。でもおまえの純潔を守るためには、何も挿れない方がいいんだ。今夜は擦るだけにする」
「……こする?」
14
お気に入りに追加
2,247
あなたにおすすめの小説

【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【完結】あわよくば好きになって欲しい(短編集)
野村にれ
恋愛
番(つがい)の物語。
※短編集となります。時代背景や国が違うこともあります。
※定期的に番(つがい)の話を書きたくなるのですが、
どうしても溺愛ハッピーエンドにはならないことが多いです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる