キュートなSF、悪魔な親友

月那

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キュートなSF、悪魔な親友

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 キーボードを叩く鹿倉の手が、止まる。
「んっ……おい」
 背後から、田村の舌が耳の中に入ってきたから。
「おまえ……なあ。ウチで資料作るっつったの、おまえだろーが」
 会社のPC前で定時を過ぎても上手く纏めることができなくて二人して煮詰まってしまい、諦めてメシ行こうと言い出したのは鹿倉の方だった。
 が。
 俺んちよりもかぐんちの方がPC環境整ってるし、なんて田村が言うから。
 デリバリーで頼んだ夕食を軽く済ませると、寝室にあるPCの前でデータを開いた瞬間から田村の手悪さが始まっていて。
「なんで俺ばっか入力してんだよ」
 田村の手は既に鹿倉のスウェットの中に入り込んで乳首を摘まんでいて、首筋にキスなんてしているわけで。
「この環境でそんなもん触るよかよっくん触る方が全然いい」
「俺だって、資料作成苦手だっつの」
「真横にベッドあんのに、仕事なんかやってらんね」
「本音ゆってんじゃねーよ」
 口では抵抗しているけれど、鹿倉のモノだって完全に熱が入っているし、画面なんて目に映っているだけで意識は田村の愛撫にしかないから。
 キーボードから手を放すと、背中に当たっている田村の猛りを左手で撫でた。
「……明日にしよ」
 耳元に田村の囁きを聞くと、鹿倉は小さく頷いてキスを返した。そして立ち上がると田村の上に正面から座りなおす。
 唇を深く重ね、舌を絡ませたけれど。田村の指先が背筋を撫で上げるから、「んあっ」と思わず仰け反ってしまう。唇の間を唾液が糸を引き、光を反射した。
「もう……」
「背中、弱いよね」
 田村に言われ、軽く睨む。
「も、いいよ。ベッド、行こ」と言ってスウェットを脱ぎ捨て、パンツだけになるとベッドに横たわった。
「ココでしてもいいけど」
 椅子に座ったまま言ったけれど、
「やだよ。集中できない」
 鹿倉に目で誘われ、真っ裸になって上にのしかかる。
 素肌を楽しむように、鹿倉の体を抱いて自分の上に乗せた。
 キスをしながら、残っていたパンツを剥ぎ取る。お互いのモノが擦れ合うように、ぐりぐりと下半身を絡ませて。
「んんっ……」
 田村の舌先が鹿倉の乳首を捕らえ、擽ると声が上がった。が、次の瞬間、
「あ。……も、跡付けんなよ?」
と一言。
「え?」
「泊まりとかでデカい風呂だって入んだから。脱げねーじゃん、跡あったら」
「あ……そか」
 前までは暗黙の了解だったから、あえて何も言っていなかったけれど。ここのところ田村が嬉し気に印を残すから少し、気になっていて。
 ちょっと、しゅんとなってしまった田村に、鹿倉は再びキスをして。
「それ以外は何してもいいから」
 そう言って優しく笑った。
「ナマで挿れても、俺はかまわないよ?」
「……煽ってる?」
「萎えちゃってるから」
 少し元気のなくなった田村のソレに鹿倉が手をかける。
 体を起こすと、田村の脚の間に顔を埋めた。掌と口を使って愛撫する。
 ちゅぷちゅぷと、わざと音を立てるように唾液を絡ませて丁寧に根元から舐め上げる。先端を口の中にくぽ、と咥え込むと、指で球を転がすようにやわやわと袋を揉んだ。
 割れ目に舌を入れると、チロチロとその様子を見せつけるように田村を見上げ、目を細める。
「く……っ……あっ……」
 再び熱を蓄えたソレが、暴発しないように田村が堪えていたけれど。
「いいよ、先にイっても」
 鹿倉が言って、じゅぼじゅぼと口腔内で抽挿する。
「……っあ……あ、ダメ……出るっ……」
 鹿倉の激しい動きに耐えられなくなった田村は、口の中に放ってしまう。
「っんはっ……ああ、ごめんね、よっくん」
 田村が申し訳なさそうに言ったけれど、鹿倉は黙って首を振り、口の中からとろりと精液を指に取り、自分の孔へと持って行った。
 そのままその滑りを使って自分を解す。
「ローションないから。でも、早く挿れたいし」
 完全に欲情している表情で鹿倉が言って、くちゅくちゅと自分の指を中へと潜り込ませる。鹿倉の中指が出入りするソコが、ぬぷぬぷと指に纏わりついているような感覚を田村に伝えて。
 生唾をゴクリと飲み込むと、鹿倉を押し倒し、指を自分のそれと入れ替える。
「あんっ……」
 自分の指よりずっと太くて骨張っているから、その快感に声を上げる。
「ココでしょ」
 鹿倉の啼きポイントを指で突っつきながら田村が言った。鹿倉の声がそれに応えるように高くなるから、そのままぐちゅぐちゅと中を弄る。指を増やして自分のモノを挿れる準備をして。
「んあっ……あっ……あ……イイ……も……挿れてっ……」
 指だけじゃ、足りないから。鹿倉は自分のモノをやわやわと扱きながら、欲しいと強請る。
 田村も、それに応えるべくゴムを着けると、指からソレへと差し替えた。
 程よく解されたソコが、軽い抵抗の後ずぶずぶと田村を迎え入れる。
「ああっ……んんっ……あっ……」
 奥へ進めると、鹿倉が腕を首へと絡ませて自分へと体を引き寄せた。上から覆い被さり、唇を重ねる。
 正面から抱き合うと、鹿倉の鼓動が伝わって来た。
 腰の動きに合わせてそれが高鳴り、唇の間の鹿倉の吐息が熱くなる。
「イイっ……」
 ずくずくと奥を突き上げ、鹿倉の声を感じて自分のモノが膨らむのがわかるから。
 田村は内壁を抉るように腰を動かした。
 鹿倉の喘ぎ声と自分の荒くなる息と、肌がぶつかる音が部屋に響く。
 肩に絡みついていた鹿倉の指に力が入り、白い喉を上に晒して、
「ああっ……はあっ……もう……も、ダメ……あ……イくっ!」
と鹿倉のモノが爆ぜた。くったりと脱力した鹿倉を強く抱きしめながら田村は中をゆるゆると味わう。
 まだ、出したくないという思いで少し動きを緩めると、汗で額に張り付いていた鹿倉の前髪を指で掻き揚げ、そこにキスする。
 イったことで上気している鹿倉の頬が少し赤らんでいて、余韻で目を閉じているその表情が恍惚に溢れているから。
 それが、自分の与えたものだと思うと、愛しくなる。
「まだいっぱい、動いて?」
 細く目を開けて鹿倉が掠れた声で言う。
「ん……大丈夫? キツくない?」
「だいじょぶ……きもちいー」
 ふわりと笑って、半開きの唇を田村のそこに重ねてきた。
 嬉しくなって舌を絡める。くちゅくちゅとそこを味わっていると、鹿倉のモノがまた硬さを取り戻してきた。
「……今度は、後ろからして」
 唇の間で鹿倉が強請ってきたから、田村は一度モノを引き抜くと鹿倉の体を俯せにし、腰を高く上げさせた。
 背中を唇で辿りその肌の感触を楽しみながら、再び中へと挿入する。
「んんっ……あっ……ソコ……イイ」
 途中、頭のくびれで鹿倉のイイ所をぐりぐりと刺激して。浅い場所で何度も擦り上げると、鹿倉の声が鼻にかかった甘いものになり、硬くなっているモノに触れるとびくびくと脈打っていて。
 先端を撫でるとぽたぽたと涎を垂らしているから、その滑りでぐちゅぐちゅと捏ねる。
「んやっ……あんっ……」
「気持ちイイ?」
 鹿倉の素直に頷く首筋に、指で触れる。どの部分を触っても、そのさらさらとした肌が指に心地いい。
 汗をかいているけれど、それすらも程よい湿り気で。
「んあっ……やん……くすぐったい」
 鹿倉がくふ、と笑って振り返って、田村の手を握った。
「紛らせないと、イきそ」
「イっていいよ?」
「きもちーの、終わってもいいの?」
「……やだ」
 今度は田村がくふ、と笑った。欲望に素直過ぎる鹿倉があまりにも可愛くて。
「中、いっぱい突いてイイ?」
「ん……いいよ……奥、されんの好き」
 答えを聞くと同時に田村が腰を動かしていた。もう、そろそろ限界で。
 中をずぷずぷと奥へと突き進め、鹿倉の声が上がる場所を突き上げる。
「あっ……あんっ……あっ……イイっ……」
 ぱんぱんと肌がぶつかる音と共に、接合部がその激しさで白く泡立ちぐちゅぐちゅと湿った音を立てる。
 鹿倉の声にそれが重なり、田村の射精感を高めた。
「あ……ダメだ……まじ、もう……出るっ……!」
 最奥を激しく突くと、その中で全部を吐き出した。
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