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【6】Imperial topaz(caramel stone)
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成親に会おう、と決めたけれど。
いざ本気で会おうとすると、そのきっかけを翔は掴めないでいた。
当たり前だ、こんなにも長い期間、お互い何もアクションを起こさず、顔を合わせることをしないなんて、これまでになかったから。
部屋で勉強をひと段落させ――三十分間隔で別教科に取り組むというやり方をしているから――、アラームを止めた流れでラインを開いて。
逢いたいと、簡単にメッセージを入れようとしたけれど。
手が止まる。
だって、どのツラ下げて“逢いたい”だよ?
征人が言う通り、成親を放置していたのは自分だ。
逢いたいなんて言われなかったのも、それは自分が皇とヤってる姿を見られたせいで。
純粋な成親が、気持ちもないのにセックスしてるなんて絶対考えられないハズで。
ということは、あんな姿を見られた以上、成親の中では完全に自分は皇とデキてるわけだから、そんな自分に成親が逢いたいというのは。
それは、はっきりと別れの宣言を自分が受けるだけのもの。
そう思うと。
怖くて仕方がなくなる。
本当に“しょーさんに逢いたいって泣いてる”のかどうか、征人のその言葉が信じられなくて、頭の中でまたぐるぐると迷いだけが巡るから。
翔は頭を抱えてベッドに横になった。
成親のラインは、あれからずっと更新されないまま。
最後のメッセージは、あの日の朝、おはようという挨拶のスタンプをお互いに送り合って。
付き合い始めてからずっと、いつだってそんな小さなメッセージやラインのやり取りで幸せを感じていた。
逢えなくても、それだけで繋がっていられると思っていたから。
勉強の合間にその画面を開くだけで頑張れた。
総ての原動力が成親だったから。
でも今はただただ、惰性で勉強して、惰性で生きてるだけで。
スマホを手に、ベッドに顔を埋めた。
どうしていいかわからない。
征人は成親が逢いたがっているから逢ってやれと言うけれど、それはあの事実を知らないから。
あれを踏まえた上で、成親がそれでも自分に逢いたいと思ってくれているなんて。
信じられないから。
こっちはもう、内臓を全部吐いてしまいそうなくらいに逢いたい想いを募らせているけれど。
と。
「翔、ちょっと、いいかな?」
扉をノックして、美香が顔を覗かせた。
夜十時を過ぎているから、双子を寝かしつけた後だろうし、いつもなら勉強している翔のことは放置して夫婦でリビングでイチャついているハズの時間なわけで。
いざ本気で会おうとすると、そのきっかけを翔は掴めないでいた。
当たり前だ、こんなにも長い期間、お互い何もアクションを起こさず、顔を合わせることをしないなんて、これまでになかったから。
部屋で勉強をひと段落させ――三十分間隔で別教科に取り組むというやり方をしているから――、アラームを止めた流れでラインを開いて。
逢いたいと、簡単にメッセージを入れようとしたけれど。
手が止まる。
だって、どのツラ下げて“逢いたい”だよ?
征人が言う通り、成親を放置していたのは自分だ。
逢いたいなんて言われなかったのも、それは自分が皇とヤってる姿を見られたせいで。
純粋な成親が、気持ちもないのにセックスしてるなんて絶対考えられないハズで。
ということは、あんな姿を見られた以上、成親の中では完全に自分は皇とデキてるわけだから、そんな自分に成親が逢いたいというのは。
それは、はっきりと別れの宣言を自分が受けるだけのもの。
そう思うと。
怖くて仕方がなくなる。
本当に“しょーさんに逢いたいって泣いてる”のかどうか、征人のその言葉が信じられなくて、頭の中でまたぐるぐると迷いだけが巡るから。
翔は頭を抱えてベッドに横になった。
成親のラインは、あれからずっと更新されないまま。
最後のメッセージは、あの日の朝、おはようという挨拶のスタンプをお互いに送り合って。
付き合い始めてからずっと、いつだってそんな小さなメッセージやラインのやり取りで幸せを感じていた。
逢えなくても、それだけで繋がっていられると思っていたから。
勉強の合間にその画面を開くだけで頑張れた。
総ての原動力が成親だったから。
でも今はただただ、惰性で勉強して、惰性で生きてるだけで。
スマホを手に、ベッドに顔を埋めた。
どうしていいかわからない。
征人は成親が逢いたがっているから逢ってやれと言うけれど、それはあの事実を知らないから。
あれを踏まえた上で、成親がそれでも自分に逢いたいと思ってくれているなんて。
信じられないから。
こっちはもう、内臓を全部吐いてしまいそうなくらいに逢いたい想いを募らせているけれど。
と。
「翔、ちょっと、いいかな?」
扉をノックして、美香が顔を覗かせた。
夜十時を過ぎているから、双子を寝かしつけた後だろうし、いつもなら勉強している翔のことは放置して夫婦でリビングでイチャついているハズの時間なわけで。
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