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【3】Astrophyllite
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心地良い疲労感と、ちょっとおかしな達成感。
皇と二人で快感を分かち合うといつも、心に何かが広がる。それが何か、なんてわからないし、わかりたいとも思わないけれど。
腰にぎゅっと抱き付いてベッドに押し倒す。
皇の体温と心音を感じて。
胸の上にのしかかっていると、
「ちょい、一服さして」と皇がタバコを吸い始めた。
彬も別にタバコが嫌いなわけではないけれど、アルコールが入っていない時には吸いたいと思わないから、手持ち無沙汰に皇の乳首を弄る。
「おい、なんしてんだよ?」
「久々にネコやったから、ちょっと浸ってる」
「は?」
「最近俺、突っ込む方ばっかだったし」
「女?」
「ふふーん」
にや、と笑って「しょおくん」と答えた。
「おい、おまえ何先食ってんのさ? もう一匹の方なんじゃねーの?」
「お愉しみは後にとっとくんだよ」
「ずりーな。どっちもおまえが食うのかよ」
「しょおくんは、あとでこおくんにあげるよ。もーちょっと遊んでからね」
「ま、別にいいけど」
くふくふ笑っている彬が、また何か企んでいると思ったから。
皇にしてみれば、彬が頭を使って権謀術数張り巡らしていろいろ楽しんでいることは知っていて。
いつだってそれは彬のゲームみたいなものだから、自分がそこに関わるつもりはないし、自分の頭がそういうことに向いていないのもわかっているから、常に放置している。
「しょおくんねー、思ってたより美味しい」
すっごいイイ声で啼くんだよー、なんて続けると。
「じゃあ、俺がもう一匹の方貰っていいの?」
「だーめ。なるは、俺の。こおくん、ちょっと待ってってば。暫くは俺で我慢してて」
ウィンクなんてしながら言うから。
皇が「しょーがねーな」と鼻で笑ってやる。
でもそれなら。
「もっかいヤる?」
「いいよー」
皇がタバコを消して、ヤニ臭いキスをしてきた。
皇と二人で快感を分かち合うといつも、心に何かが広がる。それが何か、なんてわからないし、わかりたいとも思わないけれど。
腰にぎゅっと抱き付いてベッドに押し倒す。
皇の体温と心音を感じて。
胸の上にのしかかっていると、
「ちょい、一服さして」と皇がタバコを吸い始めた。
彬も別にタバコが嫌いなわけではないけれど、アルコールが入っていない時には吸いたいと思わないから、手持ち無沙汰に皇の乳首を弄る。
「おい、なんしてんだよ?」
「久々にネコやったから、ちょっと浸ってる」
「は?」
「最近俺、突っ込む方ばっかだったし」
「女?」
「ふふーん」
にや、と笑って「しょおくん」と答えた。
「おい、おまえ何先食ってんのさ? もう一匹の方なんじゃねーの?」
「お愉しみは後にとっとくんだよ」
「ずりーな。どっちもおまえが食うのかよ」
「しょおくんは、あとでこおくんにあげるよ。もーちょっと遊んでからね」
「ま、別にいいけど」
くふくふ笑っている彬が、また何か企んでいると思ったから。
皇にしてみれば、彬が頭を使って権謀術数張り巡らしていろいろ楽しんでいることは知っていて。
いつだってそれは彬のゲームみたいなものだから、自分がそこに関わるつもりはないし、自分の頭がそういうことに向いていないのもわかっているから、常に放置している。
「しょおくんねー、思ってたより美味しい」
すっごいイイ声で啼くんだよー、なんて続けると。
「じゃあ、俺がもう一匹の方貰っていいの?」
「だーめ。なるは、俺の。こおくん、ちょっと待ってってば。暫くは俺で我慢してて」
ウィンクなんてしながら言うから。
皇が「しょーがねーな」と鼻で笑ってやる。
でもそれなら。
「もっかいヤる?」
「いいよー」
皇がタバコを消して、ヤニ臭いキスをしてきた。
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