居酒屋“おがた”はムテキのお城

月那

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＜4＞

☆☆☆

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「いいよお、そんなの」
「いくないってば。俺が櫂斗の、やってやるから」
「それこそそんな無理しなくていいってば」
「なんで無理？」
「……だって、女の子には、付いてないモノだし」
「そんなん当たり前だろ。俺いつも櫂斗のコレ、手で可愛がってんじゃん。口ですんのは、櫂斗が嫌がるかなって、ちょっと遠慮してたんだけど。していいなら、するよ？」
「じゃあ、俺がトモさんの、舐める」
「だから！　俺は今、まだ風呂も入ってなくて汚いから、しなくていんだっつの」

　わけのわからない睨み合いになり、次の瞬間笑ってしまう。

「櫂斗。寝て？」
「ん」
「全部、脱がすよ？」
「ん」

　二人して、マッパになって。
　櫂斗の屹立を朋樹が咥えた。
「ンあっ……」
　根元から扱き、先端を口の中で転がす。
　舌を鈴口に入れて刺激を与え、ぐぽ、と奥まで咥え込む。

「やっ……あっ……と、トモさん……あっ」
　ねっとりと絡みつく朋樹の口腔内が、あまりにも気持ち良くて。
　“挿れた”ことのない櫂斗には初めての感覚だったから、溢れ出る先走りを止めることもできなくて。
　腰が揺れる。
　本能がもう、完全に出したいという欲求に突き動かされるから。

　じゅぽじゅぽと濡れた音がして、射精感を堪えられなくなり、櫂斗はされるがままにその場に吐き出した。

　朋樹は口からその白濁を出すと、快感に震える櫂斗の後ろの孔に塗り付けた。
　その滑りで孔に指を挿れ、二本の指で掻きまわすようにナカを解す。
　櫂斗のイイ場所を刺激して、再び勃起を促すと、勃ち上がってきたモノを左手で握る。

「やっ……トモさん……あっ……」
「ダメだよ、櫂斗。俺が挿れるから」
　櫂斗が抵抗する間を与えず、自分のモノにゴムを着ける。
　ぐずぐずに緩んだソコに宛がい、ぐっと押し入れた。

「ああんっ……あっ……ああっ……」
　櫂斗の両脚を抱え上げると、体を進めてナカをモノで抉るようにして。
　無意識に喘いでいる櫂斗にキスをして。
　ずぷずぷ抽挿を繰り返して、ナカを味わう。

「櫂斗……すごい、ナカ、気持ちイイ」
　櫂斗の内壁がきゅうきゅうとモノを締め付けて来る。その逸楽はもう、この世のものとは思えない感覚。
　大好きな人の内側を自分だけが犯しているという占有感と、モノに伝わる物理的な刺激が相俟って、はち切れそうに昂っているのがわかる。

　このままイくのが勿体ないから、朋樹は自制して動きを止めると、櫂斗をぎゅっと抱きしめた。
「櫂斗……大好き」
　耳元で囁いて、深いキスをして。
　くるりと反転させて俯せにする。
　そうして少しだけ落ち着かせ、体位を変えて再びナカを味わう。
　体重はかけないようにして、でも結合部には力を入れて奥へと押し進める。
　後ろから深く繋がると、がつがつとまた腰を動かし始めた。

「ああっ……あんっ……んんっ……」
　ベッドに押し当てられて、くぐもった喘ぎ声で快感をいなしながら櫂斗は背後から包んでくれる朋樹を感じる。
　勃起しているモノにはベッドのシーツが擦れて、もうそれだけでもイってしまいそうなくらい、気持ちいいから。ナカに感じる朋樹と、モノに感じる直接的な快感とで、頭の中が朋樹でいっぱいになるのが幸せ過ぎて。

「櫂斗……櫂斗……ああ、ヤバイ……も、マジヤバイ」
　抱きしめて、肌を重ねて。
　櫂斗を感じて。
　また射精感が高まる。

　櫂斗の腰を浮かせ、四つん這いにして。
「ごめん……櫂斗……イく」
　あまりにももう、耐えられなくて。
　激しく腰を打ち付けると、櫂斗のナカに全部出した。

　二人してくったりとベッドに沈み込む。
　荒い息を抱き合って落ち着けて。

「……俺が、挿れようと思ってたのに」
「ごめんけど櫂斗、それは、ないから」
　後ろから抱きながら、櫂斗のまだ勃ったままのモノを手で包み込む。
「手や口でいくらでもイかせてやるけど、挿れるのだけは勘弁して」
「……んっ……あっ……や……ソコ……」
　根元から全体を大きく扱いて、最終的に先端をぐりぐりと滑りを使って弄ってやると、櫂斗は快感に力を無くしてしまうから。
　生意気なことを言わせないように、朋樹はそうやって櫂斗の射精を促す。

「気持ち、イイ？」
　耳元で低く囁く。少し息を吹きかけながら言うと、櫂斗が黙ったまま小さく頷いた。
「可愛い、櫂斗。……ずっと、俺だけの可愛い櫂斗でいて」
　くちゅくちゅと櫂斗のモノを弄って。
　ほんとはこんな風に、素肌を感じているだけで自分だってもう、勃ってくるけれど。
　とりあえず、櫂斗のこのぱつぱつに勃起しているモノは解放してあげたくて。

「あっ……やっ………やだ……やっ……い、イく……」
　しゅこしゅこと手を激しく動かすと、櫂斗は快感に仰け反って射精した。
　ティッシュでとりあえずお互いの精液を綺麗に拭き取って。
「俺、シャワー浴びて来るけど。どーする？　櫂斗も、もっかい汗流す？」
　汗、だけじゃないけど。

「ん……トモさんと、お風呂でもっかい、する」
「……元気だなあ」
「トモさんだって、も、勃ってるくせに」
「うるせ」

　二人で再びバスルームに入ると、再びそこで交わってからようやく眠りについたのは、夜中の二時を過ぎていた。

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