75 / 78
075 MVP雨木川還流
しおりを挟む
「さあ還流、ステージに上がってこい」
「えっ、俺は裏方だし・・」
突然の事で戸惑いを隠し切れないでいるとパチパチパチと大きな拍手があちこちから鳴る。
「カエル! やったじゃん、おめでとう!」
臣が喜びの声を上げると続いて心、彗夏、伊莉愛もステージに上がって下さいと微笑んでくれる。
俺なんかでいいのかと少々戸惑いながら社長の元に足を勧める、ステージに向かう間社長は語りだす。
「実は今回の生放送、私は観覧客を入れるつもりはなかったんだ、生放送だし一般の客を入れて何かトラブルでもあったら大変だし慎重に事を運びたかったのだ、だが還流がお客は入れた方がいい、笑い声や声援はあったほうが絶対番組も盛り上がると言って聞かなかった、そんな事もあって少々揉めたりしたのだよ、それでも還流は引き下がらないので、だったら教えてリル先生が本当に好きな方のみにしろ、それならいいと指示を出した、どうやって観覧客を集めるのかを興味深く見ていたら過去に放送された教えてリル先生を徹夜で見返しクイズを作りそれに正解出来た子を選ぶ形で集めたというわけだ、正直良くやるなぁと思ったよ、しかしそのおかげで今回の『復活一日限りの教えてリル先生』は成功できたわけだ、この番組に理解出来ている子達だからこそスムーズに収録できたと思っている」
観覧客の方々は今の話を聞いて手を叩く強さが増し更に大きな音となる。
「そんな事があったなんてな、流石だぜ還流の兄貴!」
「還流ニイニイ見直したー!」
類とキララが大声で称える、肉山と近藤も笑顔で頷く、先程迄そっけない態度だったのにビックリする、ステージに立つと社長から茶封筒、金一封を受け取るが・・・・。
「本当に俺で良いんですか?」
社長は俺を無視しスピーチを続ける。
「プリフォーのマスコットキャラクター、環ちゃんを持っている者がちょくちょくいるな、中には限定品を持っているツワモノもいるようだが、ちなみにここにいる還流が環ちゃんの名付け親みたいなものだぞ」
ええー! 愛宕や竈門、他の生徒役の子供達は驚きの声を上げる。
「名付け親は社長でしょう、俺はきっかけを与えただけで」
「そのきっかけが無ければ生まれなかったんだからそういう事にしておけ」
多くの子供達が俺を見る目が変わるのがはっきりわかる、キラキラしているよ(笑)
「今日のステージが無事成功できたのはここにいる雨木川還流の力が大きいと思っている、よって彼にMVPを与える事にした、賛成と思う者は更なる拍手を!」
会場に大きな拍手の音が鳴り響いた。
「えっ、俺は裏方だし・・」
突然の事で戸惑いを隠し切れないでいるとパチパチパチと大きな拍手があちこちから鳴る。
「カエル! やったじゃん、おめでとう!」
臣が喜びの声を上げると続いて心、彗夏、伊莉愛もステージに上がって下さいと微笑んでくれる。
俺なんかでいいのかと少々戸惑いながら社長の元に足を勧める、ステージに向かう間社長は語りだす。
「実は今回の生放送、私は観覧客を入れるつもりはなかったんだ、生放送だし一般の客を入れて何かトラブルでもあったら大変だし慎重に事を運びたかったのだ、だが還流がお客は入れた方がいい、笑い声や声援はあったほうが絶対番組も盛り上がると言って聞かなかった、そんな事もあって少々揉めたりしたのだよ、それでも還流は引き下がらないので、だったら教えてリル先生が本当に好きな方のみにしろ、それならいいと指示を出した、どうやって観覧客を集めるのかを興味深く見ていたら過去に放送された教えてリル先生を徹夜で見返しクイズを作りそれに正解出来た子を選ぶ形で集めたというわけだ、正直良くやるなぁと思ったよ、しかしそのおかげで今回の『復活一日限りの教えてリル先生』は成功できたわけだ、この番組に理解出来ている子達だからこそスムーズに収録できたと思っている」
観覧客の方々は今の話を聞いて手を叩く強さが増し更に大きな音となる。
「そんな事があったなんてな、流石だぜ還流の兄貴!」
「還流ニイニイ見直したー!」
類とキララが大声で称える、肉山と近藤も笑顔で頷く、先程迄そっけない態度だったのにビックリする、ステージに立つと社長から茶封筒、金一封を受け取るが・・・・。
「本当に俺で良いんですか?」
社長は俺を無視しスピーチを続ける。
「プリフォーのマスコットキャラクター、環ちゃんを持っている者がちょくちょくいるな、中には限定品を持っているツワモノもいるようだが、ちなみにここにいる還流が環ちゃんの名付け親みたいなものだぞ」
ええー! 愛宕や竈門、他の生徒役の子供達は驚きの声を上げる。
「名付け親は社長でしょう、俺はきっかけを与えただけで」
「そのきっかけが無ければ生まれなかったんだからそういう事にしておけ」
多くの子供達が俺を見る目が変わるのがはっきりわかる、キラキラしているよ(笑)
「今日のステージが無事成功できたのはここにいる雨木川還流の力が大きいと思っている、よって彼にMVPを与える事にした、賛成と思う者は更なる拍手を!」
会場に大きな拍手の音が鳴り響いた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説


サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
Hand in Hand - 二人で進むフィギュアスケート青春小説
宮 都
青春
幼なじみへの気持ちの変化を自覚できずにいた中2の夏。ライバルとの出会いが、少年を未知のスポーツへと向わせた。
美少女と手に手をとって進むその競技の名は、アイスダンス!!
【2022/6/11完結】
その日僕たちの教室は、朝から転校生が来るという噂に落ち着きをなくしていた。帰国子女らしいという情報も入り、誰もがますます転校生への期待を募らせていた。
そんな中でただ一人、果歩(かほ)だけは違っていた。
「制覇、今日は五時からだから。来てね」
隣の席に座る彼女は大きな瞳を輝かせて、にっこりこちらを覗きこんだ。
担任が一人の生徒とともに教室に入ってきた。みんなの目が一斉にそちらに向かった。それでも果歩だけはずっと僕の方を見ていた。
◇
こんな二人の居場所に現れたアメリカ帰りの転校生。少年はアイスダンスをするという彼に強い焦りを感じ、彼と同じ道に飛び込んでいく……
――小説家になろう、カクヨム(別タイトル)にも掲載――

小樽あやかし香堂
森原すみれ@薬膳おおかみ①②③刊行
キャラ文芸
【お香×あやかし×北海道小樽市】
26歳千草野紬(ちぐさのつむぎ)は、失業直後、子犬の落とし物を拾う。
子犬を追い辿り着いたのは、歴史の街――「小樽」。
その街で、香炉を手にした和装男子、橘紫苑(たちばなしおん)と出逢う。
香堂を営む紫苑が作りだすお香に、すっかり魅せられる紬。
ところが、魅せられるのは「人間」だけではないみたいで……!?
※ノベマ!、小説家になろうに同作掲載しております
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる