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043 練習、特訓、稽古の日々 その①

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 次の日の日曜はプリフォーを事務所に集合させ舞台と一緒に歌のステージもすることを伝える。



 「人前で歌えるんだね、楽しみー」



 「これがきっかけでプリフォーがブレイクすると良いな」



 「心ちゃん主役なんでしょ? 凄いね~」



 「おかげさまで良い舞台になりそうです」



 「本番まで約三週間、演劇組に負けないよう歌のステージも見せつけてやろうぜ」



 「はい!」×4



 四人の元気のいい返事が帰って来た。





 事務所から車で稽古場まで移動しプリフォーの歌や振り付けをチェックする。



 「心、もうちょっとテンポ上げて」



 彗夏がダンスの指導をする、伊莉愛の方がダンスの評価は高いが指導については断然彗夏が上手く社長も任せているくらいだ。



 「せっかく歌えるステージを用意されてるんだ、良いものを見せれるようにしよう」



 リーダーの彗夏がメンバーをやる気にさせる、それぞれ自分のパートを練習する中、心はダンスが苦手のように見える、リズム感がいまいちのようだ。



 彗夏が心のパートを踊り手本を見せる、すると伊莉愛は臣のパートを踊りだし、彗夏に合わせる、踊り終えると心と臣は感心して拍手をする。



 「二人共自分以外のパートも踊れるなんて凄いね」



 「ダンスは得意だからな、この程度の振り付けは何でもないよ」



 「今のやつを高速で踊りま~す」



 伊莉愛が臣と心のパートを順番に早送りのように素早く踊りだした、ボー然と見る二人。



 「お前達が前面で歌うんだからな、私達は後ろで踊って支えるからしっかりやってくれよ」



 「勿論だよ、ね、心お姉ちゃん」



 「う、うん」



 心は頼りなさそうな返事をする。



 この日の練習は終わり次回までに苦手な所を重点的に個人練習しておくという事で解散となった。







 4月に入り数日が過ぎいよいよ本番に向けて本格的に動き出す。



 芝居の方は本番さながらの衣装を身につけて通し稽古をする、メインの8名が全員白いシャツに白いパンツの上下白で統一感があり良い感じだ、地獄の案内人役の三島さんの衣装は黒い浴衣で他のメンバーとは違う、衣装を着ての芝居は練習とはいえ見ごたえがある。



 舞台監督の矢崎さんも今日は辛口で立ち位置を間違えていたり、セリフを覚えていない人には厳しく指導をしていた、幸い心は注意されることなく本日の稽古を終えた。



 車の中、夕方からはプリフォーとの歌と振り付けの練習のため稽古場に向かう。
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