5 / 42
天使編
聖域
しおりを挟む
ありとあらゆる世界が存在する。
平和な世界。
荒廃した世界。
神が権力を持つ世界。
人々がいがみ合う世界。
それら全てを管理する世界も存在する。
この世界に名前は付いていないが、天使達は皆「聖域」と呼ぶ。
聖域のとある場所に小さなバラ園がある。
常に青々とした低木の群れが紅花を咲かせているのは、神の御業によるもの。
木製のベンチに腰掛け、花の美しさにただ心を囚われる少年が1人。
キャラメル色の真っ直ぐな髪が風で揺らぐ。緑がかった茶色の円らな瞳に赤いバラを映している。
緑色の神父の衣装を身に纏い、首から釣り合った天秤を模したロザリオを提げた15くらいの少年だ。
彼こそがランドールが住む世界の国教神フェリスである。
元人間でありながら、神格化され聖域にて生まれ変わったのだ。
「……あぁ、フェリス様!」
遠くから美しい女がフェリスに駆け寄る。
緩く巻いた桃色の長い髪に、大人びた印象の碧眼。耳が妖精のようにとんがっており、白くきめ細やかな肌の彼女は優雅な雰囲気を纏っている。
彼女はいわゆる天使という存在だ。
天使は元人間であり、死後に天使として生まれ変わった。
「お待たせしてしまいました。お許しください」
女は深く頭を下げる。
「良いのですよヴェーラさん。どうか頭を上げてください」
神格化される程多くの人間に認められた少年は、どこか他の人間とはかけ離れているような印象だ。
そのカリスマ性からか。
その溢れる才能からか。
ゆっくりと頭を上げたヴェーラの顔を見上げ、フェリスは微笑んでみせた。
「悪魔狩りとして活動されていて、お忙しいのでしょう?」
悪魔狩りとは、聖域で管理している世界で人間と悪魔の関係性が崩れている場合に、二者の間に介入し人間を守る為結成された組織である。
関係性が崩れた状態とは、悪魔が人間を遥かに上回る力を持っている状態。
もしくは、両者が友好的な関係を築いている状態。
前者はもちろん、人間を滅ぼす可能性が高く危険だと感じるだろう。
後者は問題ないのではと思う者もいるだろうが、実例が奴らの危険性を物語る。
魔女に仕えていた悪魔が主人を噛み殺した。
淫魔が人間を快楽によって堕落させた。
政治にまで介入できるほど信頼されていた悪魔が、一夜にして世界を滅ぼした。
モルゲンレーテの悪魔も人間に取り入り悪事を働こうとしているに違いない。
ヴェーラは口を開く。
「えぇ……我々は今、ダイモニアでの悪魔退治を早急に進めております」
ダイモニア……フェリスにとって聞き覚えのある世界。
元は美しい世界だったそうだが、悪魔の猛烈な攻撃により文明が崩壊したらしい。
ヴェーラは重々しい口調で話し続ける。
「あの世界を治めてられていたディアカル様が亡くなり、後継者が決まらぬ間、ダイモニアへ行く為の通行手形を手に入れられなかったのです」
天使や神が他の世界に行く為には、国教神が発行する通行手形が必要なのだ。
「そう……ですか」
後継者が決まらず誰も助けに行けなかった間、どれだけの人間が殺され、街が破壊されたのか。
遥か遠くの世界の出会った事すら無い人々の魂に、フェリスは祈りを捧げる。
「ダイモニアと並行し、フェリス様が治める世界……モルゲンレーテの悪魔を滅ぼす為。私共が悪魔狩りとして微力を尽くしますわ」
それを聞いたフェリスは安堵の表情を浮かべた。
なんと頼もしい……! と感嘆の声を上げる。
「私の生まれ故郷モルゲンレーテの悪魔は実に狡猾なのです。私もあなた方と共に戦います。私にできる事があれば、何でも仰ってください」
と決意を示すフェリスの表情は、聖人そのもの。
「では、フェリス様の世界の悪魔について知っている事をお話しいただけませんか? 我々には情報が必要なのです」
分かりましたとフェリスは立ち上がった。
「かつて、モルゲンレーテでは世界全てを巻き込んだ戦争が起こりました。その際、1匹の悪魔が人間にこう持ちかけたのです。『我々悪魔を人間と同様に扱う代わりに、悪魔がモルゲンレーテ軍に入り勝利させる』と……当時の国王は条件を呑みました」
更にフェリスは話し続ける。
「戦争中に活躍し、モルゲンレーテを勝利に導いた2匹の悪魔。奴らは2人の英雄と呼ばれています。ですがその悪魔は英雄と呼ばれる事を嫌い、今では過去を隠し生きているそうです」
ヴェーラは頷く。
「私共の方でも2人の英雄について調べました。1匹はまだ不明ですが……もう1匹については調べ終わりました」
とヴェーラは1枚の写真をフェリスに手渡した。
そこに写っていたのは、モンスター討伐屋『黒い仮面』の前で笑顔を浮かべている3人の男達。
「その真ん中にいる男。白い長髪を一本で束ねている男が、英雄のうちの1匹ですわ。名前はランドール。年齢は人間に換算して27歳。悪魔の妻と娘がいます」
フェリスは写真に視線を落とす。
その瞳の冷たさと言ったら。まるで汚物に向けるような非情な目。
人間や天使に向ける慈愛に満ちたあの目はどこに行ったのか。
フェリスは顔を上げ話を続けた。
「モルゲンレーテには様々な種類の悪魔がいます。ランドールのような人型や淫魔、ゴブリンなどと呼ばれる小型の悪魔など……いずれも一筋縄ではいきません」
真剣な表情で続ける。
「人型の特徴は、人間以上の魔力を有する事です。その影響で髪や瞳の色が、赤や紫など特徴的な色になる者が多い。それに加え、奴らは長い寿命と恐るべき治癒力を持ちます。それと……かつてモルゲンレーテで結成されていた悪魔狩りは、人型を捕らえた後、動脈に管を刺し失血させることで殺していたと聞きます」
なるほどとヴェーラは相槌を打つ。
フェリスは「うーん」と唸った。
「そうですね……悪魔を殺すには……私は毒を使うのが良いと思います。他の世界にある毒ならば、死因の特定も難しくなるでしょう」
高名で皆から愛された神父フェリスも、悪魔相手では容赦がないらしい。
「毒を使用した暗殺……それなら、うちのゼトワールが適任でしょう。すぐに彼女を呼び戻します」
「……一刻も早く悪魔を滅ぼさなくては。モルゲンレーテの皆さんが……僕の家族の安全が、脅かされてしまいます」
真っ先に考えるのは故郷の人々の事。
彼らに危険が及ぶ事だけは、どうしても避けたいのだ。
「どうか、モルゲンレーテを……僕の家族を悪魔から救ってください」
ヴェーラは大きく頷き、微笑んだ。
何もかも任せてしまいたくなるような、安心感のある笑み。
「勿論ですわ。私共にお任せください」
平和な世界。
荒廃した世界。
神が権力を持つ世界。
人々がいがみ合う世界。
それら全てを管理する世界も存在する。
この世界に名前は付いていないが、天使達は皆「聖域」と呼ぶ。
聖域のとある場所に小さなバラ園がある。
常に青々とした低木の群れが紅花を咲かせているのは、神の御業によるもの。
木製のベンチに腰掛け、花の美しさにただ心を囚われる少年が1人。
キャラメル色の真っ直ぐな髪が風で揺らぐ。緑がかった茶色の円らな瞳に赤いバラを映している。
緑色の神父の衣装を身に纏い、首から釣り合った天秤を模したロザリオを提げた15くらいの少年だ。
彼こそがランドールが住む世界の国教神フェリスである。
元人間でありながら、神格化され聖域にて生まれ変わったのだ。
「……あぁ、フェリス様!」
遠くから美しい女がフェリスに駆け寄る。
緩く巻いた桃色の長い髪に、大人びた印象の碧眼。耳が妖精のようにとんがっており、白くきめ細やかな肌の彼女は優雅な雰囲気を纏っている。
彼女はいわゆる天使という存在だ。
天使は元人間であり、死後に天使として生まれ変わった。
「お待たせしてしまいました。お許しください」
女は深く頭を下げる。
「良いのですよヴェーラさん。どうか頭を上げてください」
神格化される程多くの人間に認められた少年は、どこか他の人間とはかけ離れているような印象だ。
そのカリスマ性からか。
その溢れる才能からか。
ゆっくりと頭を上げたヴェーラの顔を見上げ、フェリスは微笑んでみせた。
「悪魔狩りとして活動されていて、お忙しいのでしょう?」
悪魔狩りとは、聖域で管理している世界で人間と悪魔の関係性が崩れている場合に、二者の間に介入し人間を守る為結成された組織である。
関係性が崩れた状態とは、悪魔が人間を遥かに上回る力を持っている状態。
もしくは、両者が友好的な関係を築いている状態。
前者はもちろん、人間を滅ぼす可能性が高く危険だと感じるだろう。
後者は問題ないのではと思う者もいるだろうが、実例が奴らの危険性を物語る。
魔女に仕えていた悪魔が主人を噛み殺した。
淫魔が人間を快楽によって堕落させた。
政治にまで介入できるほど信頼されていた悪魔が、一夜にして世界を滅ぼした。
モルゲンレーテの悪魔も人間に取り入り悪事を働こうとしているに違いない。
ヴェーラは口を開く。
「えぇ……我々は今、ダイモニアでの悪魔退治を早急に進めております」
ダイモニア……フェリスにとって聞き覚えのある世界。
元は美しい世界だったそうだが、悪魔の猛烈な攻撃により文明が崩壊したらしい。
ヴェーラは重々しい口調で話し続ける。
「あの世界を治めてられていたディアカル様が亡くなり、後継者が決まらぬ間、ダイモニアへ行く為の通行手形を手に入れられなかったのです」
天使や神が他の世界に行く為には、国教神が発行する通行手形が必要なのだ。
「そう……ですか」
後継者が決まらず誰も助けに行けなかった間、どれだけの人間が殺され、街が破壊されたのか。
遥か遠くの世界の出会った事すら無い人々の魂に、フェリスは祈りを捧げる。
「ダイモニアと並行し、フェリス様が治める世界……モルゲンレーテの悪魔を滅ぼす為。私共が悪魔狩りとして微力を尽くしますわ」
それを聞いたフェリスは安堵の表情を浮かべた。
なんと頼もしい……! と感嘆の声を上げる。
「私の生まれ故郷モルゲンレーテの悪魔は実に狡猾なのです。私もあなた方と共に戦います。私にできる事があれば、何でも仰ってください」
と決意を示すフェリスの表情は、聖人そのもの。
「では、フェリス様の世界の悪魔について知っている事をお話しいただけませんか? 我々には情報が必要なのです」
分かりましたとフェリスは立ち上がった。
「かつて、モルゲンレーテでは世界全てを巻き込んだ戦争が起こりました。その際、1匹の悪魔が人間にこう持ちかけたのです。『我々悪魔を人間と同様に扱う代わりに、悪魔がモルゲンレーテ軍に入り勝利させる』と……当時の国王は条件を呑みました」
更にフェリスは話し続ける。
「戦争中に活躍し、モルゲンレーテを勝利に導いた2匹の悪魔。奴らは2人の英雄と呼ばれています。ですがその悪魔は英雄と呼ばれる事を嫌い、今では過去を隠し生きているそうです」
ヴェーラは頷く。
「私共の方でも2人の英雄について調べました。1匹はまだ不明ですが……もう1匹については調べ終わりました」
とヴェーラは1枚の写真をフェリスに手渡した。
そこに写っていたのは、モンスター討伐屋『黒い仮面』の前で笑顔を浮かべている3人の男達。
「その真ん中にいる男。白い長髪を一本で束ねている男が、英雄のうちの1匹ですわ。名前はランドール。年齢は人間に換算して27歳。悪魔の妻と娘がいます」
フェリスは写真に視線を落とす。
その瞳の冷たさと言ったら。まるで汚物に向けるような非情な目。
人間や天使に向ける慈愛に満ちたあの目はどこに行ったのか。
フェリスは顔を上げ話を続けた。
「モルゲンレーテには様々な種類の悪魔がいます。ランドールのような人型や淫魔、ゴブリンなどと呼ばれる小型の悪魔など……いずれも一筋縄ではいきません」
真剣な表情で続ける。
「人型の特徴は、人間以上の魔力を有する事です。その影響で髪や瞳の色が、赤や紫など特徴的な色になる者が多い。それに加え、奴らは長い寿命と恐るべき治癒力を持ちます。それと……かつてモルゲンレーテで結成されていた悪魔狩りは、人型を捕らえた後、動脈に管を刺し失血させることで殺していたと聞きます」
なるほどとヴェーラは相槌を打つ。
フェリスは「うーん」と唸った。
「そうですね……悪魔を殺すには……私は毒を使うのが良いと思います。他の世界にある毒ならば、死因の特定も難しくなるでしょう」
高名で皆から愛された神父フェリスも、悪魔相手では容赦がないらしい。
「毒を使用した暗殺……それなら、うちのゼトワールが適任でしょう。すぐに彼女を呼び戻します」
「……一刻も早く悪魔を滅ぼさなくては。モルゲンレーテの皆さんが……僕の家族の安全が、脅かされてしまいます」
真っ先に考えるのは故郷の人々の事。
彼らに危険が及ぶ事だけは、どうしても避けたいのだ。
「どうか、モルゲンレーテを……僕の家族を悪魔から救ってください」
ヴェーラは大きく頷き、微笑んだ。
何もかも任せてしまいたくなるような、安心感のある笑み。
「勿論ですわ。私共にお任せください」
2
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる