40 / 60
罪の重さ
2
しおりを挟む
状況は極めて難しい。今の会話を聞いて沙織がどう出るのか、咲久にはまったく予想が出来なかった。
優人のことを知っている沙織にすると、いったいどうなっているのだと思っても不思議じゃない。
そもそも、沙織にバレていいのだろうか。カミングアウトする気はないと、言っていたはずだ。もしかすると会いたいというのは、そういう意味ではないのかもしれない。普通に考えると、そういう意味だろう。だけど、日向に限っては違う場合もあり得る。誤解を招く態度ってだけなのかも。
緩衝材をダンボールに戻す沙織が声を出した。
「えっと、私、聞かなかったことにしましょうか?」
「うん……助かる」
「ですよね。てか、最近の店長の周辺、イケメン率高くないですか?」
「そう……かな」
「そうですよ。聞かなかったことにしますけど、そのかわりひとつだけ聞いても?」
聞かなかったことにしてくれるのなら、ひとつくらい答えてもいい。咲久が頷くと、沙織が考えるような顔になり。
「この前の話、もしかして今の人のことですか?」
どの話のことかわからず黙っていると、咲久お気に入りのふわりとした笑顔になり。
「最悪なんだけど愛おしいって、あの話です」
「関係ないよ……え、どうしてそう思うの?」
「だって、今の店長、まさにそんな感じですよ。あの人が入ってきたとき、会いたくない人が来たって顔したはずなのに、何でか、すっごく会いたかったって顔にも見えましたから。そういう矛盾した気持ちのことを言ったんじゃないんですか?」
女性は本当によく見ていると思った。沙織の言う通りだ。まさに日向との時間は、いつもそんな感じになる。始めは最悪だと思っていても、あの優しさで救ってくれるのだ。大丈夫ですよ、あなたは最悪なんかじゃないですよと。だけど、やっぱり最悪になる。そうするとまた、同じ優しさで癒してくれるのだ。
沙織を帰して、店を終え鍵を閉めたところで『終わりました』とメッセージを送ると、近くの公園にいると返事が来た。そこまで走って行くと、日向はベンチに座り動かないブランコをジッと見つめていた。
咲久に気付き、いつもの穏やかな笑顔を見せる。傍に近づくと、ブランコとか懐かしいなと呟いた。
「飯行きます?」
確かに、お腹は減っている。ただ、その前にひとつ確認しておきたい。
「あの、会いたかったって、どういう意味ですか?」
咲久が聞くと、日向は不思議そうな顔をした。どうしてそんなことを聞かれるのかわからない、といった感じだ。
「そのままの意味ですけど」
「そのままとは? もう隠しても仕方ないので、正直に言います。僕も、会いたいと思ってました。でも、僕の会いたいと、日向さんの会いたいは同じなんでしょうか?」
同じ?と口の中で呟き、咲久から視線を離した。
「同情からくる優しさなら、ホントにやめてください。僕、言ったはずです。勘違いするんです。もしかしたらって思うんです。でも、そうじゃないって、思わされるのは嫌なんです」
咲久は恋をしてしまったのだ。それが許されるとか、許されないとか、そんなことはどうでもよくて、ただ好きになってしまった。
「店に会いに来て、ご飯を一緒に食べて、それからどうするんですか? 当たり障りのない優しさで、気を持たせるだけ持たせて、そこからどうするつもりなんですか? 僕は、曖昧な友達関係を続けるための食事なんてしたくありません。だって、僕は抱かれたいと思ってますから」
咲久を見ない日向は、黙ったまま。
「僕の会いたいは、そういう会いたいでした。でも、日向さんは違いますよね。僕がキスをしたから、日向さんもしたんです。僕が日向さんに欲情したから、日向さんは手を貸してくれたんです。あの夜のことがずっと気になっているから、会いに来たってだけです。優しいから、放っておけないだけなんです。これが僕でなくても、きっと日向さんは同じことしてるはずです」
男でも、女でも、誰にだって優しくするのだ。自分を慕ってくれる相手に、冷たく出来ない。それが日向のいいところでもあるし、悪いところなのだろう。
黙って聞いていた日向が、思わずといったように声を出して笑った。
「前から思ってましたけど、椿さんって俺のこと誤解してますよね」
誤解などしていない。日向は間違いなくそういう男だ。
「俺は、優しくなんかないし、あなたに同情もしてませんよ」
また、綺麗事を言うのだろうかと思っていると、困ったなというように首の辺りを掻き。
「俺も、言ったじゃないですか、椿さんは愛されるべき人だって。キスのときも、思わず抱きしめそうになったって。性の対象として見てる、とも言いましたよね」
「でも、それは……」
「全部言いましょうか? 俺が何考えてたか」
そう言って、咲久を見上げる。
「初めから、可愛いと思ってました。あんまり可愛いから、出来ることなら関わりたくないなって。でも、仕事を引き受けた以上、そういうわけにもいかなかった。会えば会うほど、椿さんは愛されるに相応しい人だと思っていたのに、自分は愛されているのかわからないし、あげく欲求不満だとまで言い出す。ゾクッとしましたよ。おとなしそうな顔して、欲求不満なんて、どんだけエロいんだよって思いましたしね」
エロい、何て言葉が日向の口から出るとは思いもしていなかった。
「だから、マズイと思いながらもキスしたんですよ。我慢できなかったんです。でも、さすがによくないなと思ってるのに、今度は俺で抜いてるなんて言い出す。そんなこと知ったら、誰だって自分の手でイカせたいと思うでしょ。最高でしたよ。俺に縋って、何度もイク姿は本当にヤバかった。でも、最後までは踏み込み切れなかったってだけです」
困ったような、でもどこか怒っているような複雑な溜め息を吐き。
「俺からすると、椿さんこそどういうつもりで言ってるのかよくわかりません。本当に会いたかったんですか? 俺が会いに来たから、話を合わせてるだけなんじゃないですか?」
咲久は好きなのだ。話を合わせているわけじゃない。
「普通、会いたいと思ってたなら、連絡しますよね」
「それは……」
「連絡先知ってるのは、俺だけなんですか? 違いますよね。椿さんだって、知ってるのにしてこなかった。だから、後悔してるんだなって。もう、俺には会いたくないんだなって」
咲久にも思うことがあるように、日向にもあるのだと知る。
「後悔しましたよ。あんな機会が二度と来ないなら、あの日、ヤッときゃよかったなってね。どうせなら、突っ込んでやればよかったって」
複雑な顔を見せ、直接的な言葉を吐き出す。
「最初で最後になるなら、気遣いだとかあなたの負担を考えてだとか、くだらない格好なんてつけなきゃよかったって思ってますよ」
そう言った日向が、ベンチから咲久を見上げ手を掴んだ。
「これって、同情ですか?」
違う。それは同情とは言わない。
咲久が否定するように首を横に振ると、掴んだ手を強く握り締め。
「俺は、ズルイんです。純のことも、鬼塚さんのことも曖昧にしたまま、あなたに会いにくるような男です。本当は今すぐにでもヤリたいと思ってるのに、それ隠して飯に誘ったりするような、姑息な男なんです。それでも、俺が優しいって言えますか?」
言えない、と思った。本当に優しいのなら、大人としての常識があるのなら、そんなことはしないだろう。だけど、わからなかった日向の本音が見えたから。
「言えません。でも、いいんです。だって、同じですから……僕もズルイことばかり考えてますから」
「だったら、もう遠慮しなくていいですよね」
しなくていい。最初から遠慮なんて必要なかった。だって、今になって振り返ると、初めから気になってしかたなかったのだから。
出会い、惹かれ、恋をした。ただ、それだけのことなのだ。
わかっている。けして褒められることではないと。だけど、綺麗事ではもう止められない。
ベンチから立ち上がり、咲久の手を離すことなく歩き出す。日向は間違いなく、後悔するだろう。でも、それはそれでいい気がした。
後悔とは文字通り『後で悔いる』ことであって、少なくとも今ここにいる日向は咲久のものだと思えたから。
優人のことを知っている沙織にすると、いったいどうなっているのだと思っても不思議じゃない。
そもそも、沙織にバレていいのだろうか。カミングアウトする気はないと、言っていたはずだ。もしかすると会いたいというのは、そういう意味ではないのかもしれない。普通に考えると、そういう意味だろう。だけど、日向に限っては違う場合もあり得る。誤解を招く態度ってだけなのかも。
緩衝材をダンボールに戻す沙織が声を出した。
「えっと、私、聞かなかったことにしましょうか?」
「うん……助かる」
「ですよね。てか、最近の店長の周辺、イケメン率高くないですか?」
「そう……かな」
「そうですよ。聞かなかったことにしますけど、そのかわりひとつだけ聞いても?」
聞かなかったことにしてくれるのなら、ひとつくらい答えてもいい。咲久が頷くと、沙織が考えるような顔になり。
「この前の話、もしかして今の人のことですか?」
どの話のことかわからず黙っていると、咲久お気に入りのふわりとした笑顔になり。
「最悪なんだけど愛おしいって、あの話です」
「関係ないよ……え、どうしてそう思うの?」
「だって、今の店長、まさにそんな感じですよ。あの人が入ってきたとき、会いたくない人が来たって顔したはずなのに、何でか、すっごく会いたかったって顔にも見えましたから。そういう矛盾した気持ちのことを言ったんじゃないんですか?」
女性は本当によく見ていると思った。沙織の言う通りだ。まさに日向との時間は、いつもそんな感じになる。始めは最悪だと思っていても、あの優しさで救ってくれるのだ。大丈夫ですよ、あなたは最悪なんかじゃないですよと。だけど、やっぱり最悪になる。そうするとまた、同じ優しさで癒してくれるのだ。
沙織を帰して、店を終え鍵を閉めたところで『終わりました』とメッセージを送ると、近くの公園にいると返事が来た。そこまで走って行くと、日向はベンチに座り動かないブランコをジッと見つめていた。
咲久に気付き、いつもの穏やかな笑顔を見せる。傍に近づくと、ブランコとか懐かしいなと呟いた。
「飯行きます?」
確かに、お腹は減っている。ただ、その前にひとつ確認しておきたい。
「あの、会いたかったって、どういう意味ですか?」
咲久が聞くと、日向は不思議そうな顔をした。どうしてそんなことを聞かれるのかわからない、といった感じだ。
「そのままの意味ですけど」
「そのままとは? もう隠しても仕方ないので、正直に言います。僕も、会いたいと思ってました。でも、僕の会いたいと、日向さんの会いたいは同じなんでしょうか?」
同じ?と口の中で呟き、咲久から視線を離した。
「同情からくる優しさなら、ホントにやめてください。僕、言ったはずです。勘違いするんです。もしかしたらって思うんです。でも、そうじゃないって、思わされるのは嫌なんです」
咲久は恋をしてしまったのだ。それが許されるとか、許されないとか、そんなことはどうでもよくて、ただ好きになってしまった。
「店に会いに来て、ご飯を一緒に食べて、それからどうするんですか? 当たり障りのない優しさで、気を持たせるだけ持たせて、そこからどうするつもりなんですか? 僕は、曖昧な友達関係を続けるための食事なんてしたくありません。だって、僕は抱かれたいと思ってますから」
咲久を見ない日向は、黙ったまま。
「僕の会いたいは、そういう会いたいでした。でも、日向さんは違いますよね。僕がキスをしたから、日向さんもしたんです。僕が日向さんに欲情したから、日向さんは手を貸してくれたんです。あの夜のことがずっと気になっているから、会いに来たってだけです。優しいから、放っておけないだけなんです。これが僕でなくても、きっと日向さんは同じことしてるはずです」
男でも、女でも、誰にだって優しくするのだ。自分を慕ってくれる相手に、冷たく出来ない。それが日向のいいところでもあるし、悪いところなのだろう。
黙って聞いていた日向が、思わずといったように声を出して笑った。
「前から思ってましたけど、椿さんって俺のこと誤解してますよね」
誤解などしていない。日向は間違いなくそういう男だ。
「俺は、優しくなんかないし、あなたに同情もしてませんよ」
また、綺麗事を言うのだろうかと思っていると、困ったなというように首の辺りを掻き。
「俺も、言ったじゃないですか、椿さんは愛されるべき人だって。キスのときも、思わず抱きしめそうになったって。性の対象として見てる、とも言いましたよね」
「でも、それは……」
「全部言いましょうか? 俺が何考えてたか」
そう言って、咲久を見上げる。
「初めから、可愛いと思ってました。あんまり可愛いから、出来ることなら関わりたくないなって。でも、仕事を引き受けた以上、そういうわけにもいかなかった。会えば会うほど、椿さんは愛されるに相応しい人だと思っていたのに、自分は愛されているのかわからないし、あげく欲求不満だとまで言い出す。ゾクッとしましたよ。おとなしそうな顔して、欲求不満なんて、どんだけエロいんだよって思いましたしね」
エロい、何て言葉が日向の口から出るとは思いもしていなかった。
「だから、マズイと思いながらもキスしたんですよ。我慢できなかったんです。でも、さすがによくないなと思ってるのに、今度は俺で抜いてるなんて言い出す。そんなこと知ったら、誰だって自分の手でイカせたいと思うでしょ。最高でしたよ。俺に縋って、何度もイク姿は本当にヤバかった。でも、最後までは踏み込み切れなかったってだけです」
困ったような、でもどこか怒っているような複雑な溜め息を吐き。
「俺からすると、椿さんこそどういうつもりで言ってるのかよくわかりません。本当に会いたかったんですか? 俺が会いに来たから、話を合わせてるだけなんじゃないですか?」
咲久は好きなのだ。話を合わせているわけじゃない。
「普通、会いたいと思ってたなら、連絡しますよね」
「それは……」
「連絡先知ってるのは、俺だけなんですか? 違いますよね。椿さんだって、知ってるのにしてこなかった。だから、後悔してるんだなって。もう、俺には会いたくないんだなって」
咲久にも思うことがあるように、日向にもあるのだと知る。
「後悔しましたよ。あんな機会が二度と来ないなら、あの日、ヤッときゃよかったなってね。どうせなら、突っ込んでやればよかったって」
複雑な顔を見せ、直接的な言葉を吐き出す。
「最初で最後になるなら、気遣いだとかあなたの負担を考えてだとか、くだらない格好なんてつけなきゃよかったって思ってますよ」
そう言った日向が、ベンチから咲久を見上げ手を掴んだ。
「これって、同情ですか?」
違う。それは同情とは言わない。
咲久が否定するように首を横に振ると、掴んだ手を強く握り締め。
「俺は、ズルイんです。純のことも、鬼塚さんのことも曖昧にしたまま、あなたに会いにくるような男です。本当は今すぐにでもヤリたいと思ってるのに、それ隠して飯に誘ったりするような、姑息な男なんです。それでも、俺が優しいって言えますか?」
言えない、と思った。本当に優しいのなら、大人としての常識があるのなら、そんなことはしないだろう。だけど、わからなかった日向の本音が見えたから。
「言えません。でも、いいんです。だって、同じですから……僕もズルイことばかり考えてますから」
「だったら、もう遠慮しなくていいですよね」
しなくていい。最初から遠慮なんて必要なかった。だって、今になって振り返ると、初めから気になってしかたなかったのだから。
出会い、惹かれ、恋をした。ただ、それだけのことなのだ。
わかっている。けして褒められることではないと。だけど、綺麗事ではもう止められない。
ベンチから立ち上がり、咲久の手を離すことなく歩き出す。日向は間違いなく、後悔するだろう。でも、それはそれでいい気がした。
後悔とは文字通り『後で悔いる』ことであって、少なくとも今ここにいる日向は咲久のものだと思えたから。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。

見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています


俺の人生を捧ぐ人
宮部ネコ
BL
誰かを好きになるなんて、気持ち悪いと思ってた幼少期の自分。
高校一年の途中、あいつと再会したことでその気持ちが揺らぐ。
気付いたら止められない気持ちを一体どうすればいいのか。
俺はずっと持て余し、十年ほどの片思いを続けた後、決めた。気持ちを伝えようと。
※一応完結しましたが、現在修正しています。
そのため一度連載中に戻していますのであしからず。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる