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第一章 風の国編
四十四.新たな仲間
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「やはり死属性を扱うには、相応のリスクが伴うらしい」
レイはラウムとの戦いの最中、起きた出来事をリーズへ話す。魔族長ラウムを倒した時、彼はその後の記憶がなかったのだ。脳裏が何かに支配されるような感覚。無意識下で流れ込んでいく何か。そして、意識が戻った時、レイの頭はアンの膝の上だったのである。
「闇精霊ルシアには聞いたのか?」
「嗚呼。だが、ルシアも心核を融合していた影響で記憶が曖昧らしい」
それは、気を失っていたリーズの同様だった。レイの不安定な状態を間近で見た者はアンのみという事実。彼女が居なければ制御出来なかったと考えると恐ろしい話だった。
【だから、彼女が必要と言ったでしょう?】
『ルシアか』
【死を超越したリスクね。闇を制するも、呑まれるも、あなた次第よ、レイ】
彼女はそれだけ言い残して、意識から消える。今、それ以上伝えるつもりはないらしい。
「あの戦いで、私も気になる事があった。シルフの力が奪われた事」
「……ああ、この宝玉の事だろう?」
「なっ! レイ。どうして君がそれを持っている!?」
レイが懐より魔族長ラウムが持っていた妖しい宝玉――呪縛の宝玉を取り出したため、目を見開き驚くリーズ。
「キマイラと同じ理屈さ。奴を殲滅する直前、ルシアのスキルで回収した。危険な宝玉だと分かっていたからな」
危険であり、何か秘密があると踏んでいたレイは、戦闘時、あの宝玉を回収していたのである。すると、厨房よりデザートを持って来ていた筋肉バニーこと、デラウェアが、レイへ話しかける。
「その宝玉、よかったらあたしに預けてくれないかしらん?」
「え? ママ?」
「デラウェア?」
リーズとレイが同時に筋肉バニーを見る。デラウェアは続ける。
「あたしは趣味で魔法具の研究なんかもやっているのよ~ん? それ、相当特殊な魔法具の筈よ? その秘密が分かったら、レイちゃんも嬉しいんじゃないかしら?」
闇収納している状態でルシアに視て貰おうとも思っていたレイだが、元騎士団長からの申し出。悪くない話だと思ったレイは宝玉を筋肉バニーへ渡すのだった。
「分かった。お願いする」
「そう来なくっちゃね。解析結果はリーズを通じて伝えるわねん?」
「え? 私?」
突然名を呼ばれ、両耳がピクリと反応する女勇者。リーズへウインクだけした筋肉バニーは立ち上がり、隣の席へとデザートを持っていく。
「うへぇええ~~。レイ様ぁあ~~助けてくらは~い。もうだめですぅう~~~」
顔を真っ赤にして既に千鳥足のアンが隣の席のバニー達からようやく解放され、レイの隣へと座る。
「なっ、アン! 相当飲んでいるな?」
「うへへ~~、兎さん達に飲まされちゃいましたぁ~」
そのままレイへ腕を絡め、柔らかいメロンを押しつけるアン。その様子に向かいのリーズが慌てふためく様子で立ち上がる。
「ちょっとアン! えっちぃのは嫌いじゃなかったのか!?」
「うへへ……♡ えっちぃのは嫌いですぅ~~~。ス~~ス~~」
そのまま寝息を立てて、眠り始めるアン。押しつけられた二つの果実をそっと離し、ソファーへ寝かせてあげるレイ。バニーの店員達も少々やり過ぎた事に反省したのか、レイへ謝罪を入れる。
「こら、お前達、やり過ぎだぞ!」
「ごめんなさい、反省してます~」
両手を腰に当てて叱るリーズに、平謝りするバニー達。山里亭での宴はこうして終わりを告げ、レイはアンを背負った状態で、宿泊先の宿へと向かう。風の勇者リーズも同時に店を出る。
皆が寝静まった夜道を歩くレイとリーズ。先に話題を切り出したのはリーズだった。
「……お礼を言っていなかったな」
「何のだ?」
レイの背中からはアンの規則正しい寝息が聞こえる。リーズは何度か言いかけては呑み込む事を繰り返し、意を決してその言葉をレイへと告げる。
「あの時……助けに来てくれて……あ……ありがとう」
「当然の事をしたまでだ」
『自分が見ている前で誰かを死なせる事は俺の信念に反する』と、レイはそう付け加える。その言葉にフッと笑みを零すアン。
(ふっ、君らしい答えだな)
「また旅に出るんだろう? そして、残りの勇者にも、逢うつもりだったな」
「嗚呼。そのつもりだ」
火の勇者グラシャス、そして、水の勇者ロイド。精霊を縛る勇者の存在。レイは二人を止めるつもりだ。レイの言葉を聞いたリーズは、彼の前へと駆け出し、振り返る。そして……。
「なら、私を連れていけ!」
「は?」
思わぬ彼女からの言葉に驚くレイ。
「レイ、風の国を君は救ってくれた。闇の力を纏った君を、最初は疑っていた。でも、今は違う。……まぁ、でも……か、勘違いはしないで欲しい! あ、あくまでも私は、勇者に縛られた精霊を助ける目的で、君に力を貸してやろうと言っているんだ。ほら、悪い話ではない筈だぞ?」
「俺はアンと二人でも構わないぞ?」
「どうしてだっ!?」
まさかの否定に必死な表情となるリーズ。普段なかなか見る事の出来ないリーズの表情に、レイも顔が綻ぶ。風の勇者リーズは冒険者ランクSランク。実力も申し分ないし、これだけ心強い仲間は他に居ないだろう。
「冗談だ。よろしく頼む」
「レイ! さては、私を揶揄ったな!」
兎耳をピンと立て、頬を赤くするリーズ。
こうしてレイとアンのパーティに、頼もしい仲間が増えるのだった――――
――――――
いかがでしたでしょうか?
風の国編はここで完結となります。ここまでお読みいただきましてありがとうございます。
先行公開しておりました、小説家になろう、ノベルアッププラスでは既に完結となっております。
このままのペースで更新を続けていこうと思っておりますので、最後まで楽しんでいただけると幸いです。
とんこつ毬藻
レイはラウムとの戦いの最中、起きた出来事をリーズへ話す。魔族長ラウムを倒した時、彼はその後の記憶がなかったのだ。脳裏が何かに支配されるような感覚。無意識下で流れ込んでいく何か。そして、意識が戻った時、レイの頭はアンの膝の上だったのである。
「闇精霊ルシアには聞いたのか?」
「嗚呼。だが、ルシアも心核を融合していた影響で記憶が曖昧らしい」
それは、気を失っていたリーズの同様だった。レイの不安定な状態を間近で見た者はアンのみという事実。彼女が居なければ制御出来なかったと考えると恐ろしい話だった。
【だから、彼女が必要と言ったでしょう?】
『ルシアか』
【死を超越したリスクね。闇を制するも、呑まれるも、あなた次第よ、レイ】
彼女はそれだけ言い残して、意識から消える。今、それ以上伝えるつもりはないらしい。
「あの戦いで、私も気になる事があった。シルフの力が奪われた事」
「……ああ、この宝玉の事だろう?」
「なっ! レイ。どうして君がそれを持っている!?」
レイが懐より魔族長ラウムが持っていた妖しい宝玉――呪縛の宝玉を取り出したため、目を見開き驚くリーズ。
「キマイラと同じ理屈さ。奴を殲滅する直前、ルシアのスキルで回収した。危険な宝玉だと分かっていたからな」
危険であり、何か秘密があると踏んでいたレイは、戦闘時、あの宝玉を回収していたのである。すると、厨房よりデザートを持って来ていた筋肉バニーこと、デラウェアが、レイへ話しかける。
「その宝玉、よかったらあたしに預けてくれないかしらん?」
「え? ママ?」
「デラウェア?」
リーズとレイが同時に筋肉バニーを見る。デラウェアは続ける。
「あたしは趣味で魔法具の研究なんかもやっているのよ~ん? それ、相当特殊な魔法具の筈よ? その秘密が分かったら、レイちゃんも嬉しいんじゃないかしら?」
闇収納している状態でルシアに視て貰おうとも思っていたレイだが、元騎士団長からの申し出。悪くない話だと思ったレイは宝玉を筋肉バニーへ渡すのだった。
「分かった。お願いする」
「そう来なくっちゃね。解析結果はリーズを通じて伝えるわねん?」
「え? 私?」
突然名を呼ばれ、両耳がピクリと反応する女勇者。リーズへウインクだけした筋肉バニーは立ち上がり、隣の席へとデザートを持っていく。
「うへぇええ~~。レイ様ぁあ~~助けてくらは~い。もうだめですぅう~~~」
顔を真っ赤にして既に千鳥足のアンが隣の席のバニー達からようやく解放され、レイの隣へと座る。
「なっ、アン! 相当飲んでいるな?」
「うへへ~~、兎さん達に飲まされちゃいましたぁ~」
そのままレイへ腕を絡め、柔らかいメロンを押しつけるアン。その様子に向かいのリーズが慌てふためく様子で立ち上がる。
「ちょっとアン! えっちぃのは嫌いじゃなかったのか!?」
「うへへ……♡ えっちぃのは嫌いですぅ~~~。ス~~ス~~」
そのまま寝息を立てて、眠り始めるアン。押しつけられた二つの果実をそっと離し、ソファーへ寝かせてあげるレイ。バニーの店員達も少々やり過ぎた事に反省したのか、レイへ謝罪を入れる。
「こら、お前達、やり過ぎだぞ!」
「ごめんなさい、反省してます~」
両手を腰に当てて叱るリーズに、平謝りするバニー達。山里亭での宴はこうして終わりを告げ、レイはアンを背負った状態で、宿泊先の宿へと向かう。風の勇者リーズも同時に店を出る。
皆が寝静まった夜道を歩くレイとリーズ。先に話題を切り出したのはリーズだった。
「……お礼を言っていなかったな」
「何のだ?」
レイの背中からはアンの規則正しい寝息が聞こえる。リーズは何度か言いかけては呑み込む事を繰り返し、意を決してその言葉をレイへと告げる。
「あの時……助けに来てくれて……あ……ありがとう」
「当然の事をしたまでだ」
『自分が見ている前で誰かを死なせる事は俺の信念に反する』と、レイはそう付け加える。その言葉にフッと笑みを零すアン。
(ふっ、君らしい答えだな)
「また旅に出るんだろう? そして、残りの勇者にも、逢うつもりだったな」
「嗚呼。そのつもりだ」
火の勇者グラシャス、そして、水の勇者ロイド。精霊を縛る勇者の存在。レイは二人を止めるつもりだ。レイの言葉を聞いたリーズは、彼の前へと駆け出し、振り返る。そして……。
「なら、私を連れていけ!」
「は?」
思わぬ彼女からの言葉に驚くレイ。
「レイ、風の国を君は救ってくれた。闇の力を纏った君を、最初は疑っていた。でも、今は違う。……まぁ、でも……か、勘違いはしないで欲しい! あ、あくまでも私は、勇者に縛られた精霊を助ける目的で、君に力を貸してやろうと言っているんだ。ほら、悪い話ではない筈だぞ?」
「俺はアンと二人でも構わないぞ?」
「どうしてだっ!?」
まさかの否定に必死な表情となるリーズ。普段なかなか見る事の出来ないリーズの表情に、レイも顔が綻ぶ。風の勇者リーズは冒険者ランクSランク。実力も申し分ないし、これだけ心強い仲間は他に居ないだろう。
「冗談だ。よろしく頼む」
「レイ! さては、私を揶揄ったな!」
兎耳をピンと立て、頬を赤くするリーズ。
こうしてレイとアンのパーティに、頼もしい仲間が増えるのだった――――
――――――
いかがでしたでしょうか?
風の国編はここで完結となります。ここまでお読みいただきましてありがとうございます。
先行公開しておりました、小説家になろう、ノベルアッププラスでは既に完結となっております。
このままのペースで更新を続けていこうと思っておりますので、最後まで楽しんでいただけると幸いです。
とんこつ毬藻
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