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カウドゥール
【言葉遊び31】というバトンで軽く小話(Kさんら編)
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★下記の文章に言葉を足してみてください。……っていうバトン。
『言葉』というか、なんかもう話をつけちゃった系。
◆仲間として受け入れた
→……が、実はコイツと行動を共にするのは反吐がするほどイヤだった。
「……? どうしたの? B君」
Knが笑顔でこちらの顔を覗き込んでくる。
「勘違いするなよ? 俺はお前のことなんか“仲間”だなんてカケラも思ってなっ」
腕と共に腰に縛られたロープを思っクソ引っ張られて、息が止まる。腰をギリギリ締められる。超イテェ。
「まぁまぁ。はぐれもの同士、たかが一時的如きならいいじゃないか。仲良くしようよ? ね?」
暗い洞窟の中、松明の薄明かりに照らされたKnの笑顔はなんとも楽しそうだった。
―――なんで、こんな奴と遭難するハメになったんだか。
本気でヤバイ。何が『仲間』だ、クソ。『非常食』の間違いじゃねぇのか、このクソ食人野郎。
奴は「死人しか食べないよ♪」と公言してはいるが、じゃあ逆に考えると「死んだら食うよ♪」という事になるではないか。
洞窟内でオレが高い所から落ちても、コイツにはオレを助ける理由がない。
オレが魔獣に襲われても、コイツにはオレを助ける理由がない。
というか「むしろ、早く死んで“食べ物”に分類されてくれよ」な考えではなかろうか。
……油断して死んだら、食われる……。
そうこう考えていたら――苔むした地面、だろうか。
それにズルリと足を滑らせ、オレの体は大きくバランスを崩した。
「ひっ……!」
得体の知れない暗闇の中で転倒する恐ろしさに、つい体がこわばる。縛られているので受け身の態勢もとれやしない。
「危ない!」
――と、意外にもKnがオレの体を支えてくれ、暗闇の中で転倒することはまぬがれた。
「……意外と、あんがと…………なんで?」
お前的には「とっとと頭打って死んで食糧になれよ」なモンなんじゃねぇの? ……と思って、つい「なんで?」と問う。
「? 友達を助けるのは当然の事だろう?」
まっすぐに人を見つめてくる人食いの気持ち悪い返答に、顔がこわばる。だから、オレを【友達】のカテゴリーに入れるな、ってのに。
「それに……こんな所で“ぼっち”になるとか寂しすぎるでしょう? まだ一応は死なないでおいてよ」
ん? それは「飽きたらお役ごめん」ということですか?
え? 何? 「まだ一応」って何?
オレは、洞窟内でコイツがヒマにならないように全力で話しかけたりボケたりおどけたり、な道化を演じた。
◆俺には重い称号だけど
→本当に血がつながっているのかと疑うくらいには、俺の兄の出来は良くて。
その兄が家出したので仕方なく王位を継いだわけで。
しかし、常に兄と比べられ「あぁ。お兄様の方が恋しい」と誰しもが口々に言い。
こんな、人の命や生活を預かる責任重大な重い称号、俺には荷が重く。自信がなく、猫背になっていく毎日……。
…………………………そんなあなたに朗報です。このビタミンサプリ『JSMRMR』。
飲めばたちどころに体の内から自信が湧き出てく~るく~る。
村1番の自信家の脇汗から抽出されたこの“自信家”の成分『JS』がたっぷり配合されております。
数十匹のラットで実験済みで安全性に補償有り。数日試してみて効果の実感がわかなかったら返品OK!
さぁ、気になるお値段は~~~~…………。
「独り言うるせぇな!!!!!!????」
隣に突っ立っている眉のない護衛が激しくツッコミを入れてきた。
「何その気持ち悪い薬! 本当にあったらイヤだわ!!!!」
「……たかが独り言に全力でツッコミ入れてくるお前の事、好きだわぁ」
俺は、手元にある殺人犯の資料を見ながら爆笑した。
◆とやかく言う前に、さあ
→「昔やったみたいに俺を犯せばいいんじゃねぇの?」
Gがぐちゃぐちゃためらってうっせぇから、ついには俺から雑に誘う。
「何、今更気ィ使ってんだこのクズ。金払ったんだからとっとと好きにすりゃあいいんじゃねぇのかよ。てめぇ、人に気ィ使うタマかよ。押し倒して殴って首絞めて両手抑えて、震える俺を見下ろしながら、俺がマジ泣きするまでヤリゃあいいだろ」
そう震え声で言いながら涙ぽろぽろ流している俺は、やはり覚悟が足りない。
元凶と向い合う覚悟も、勇気も全然足りない。
「逃げようとした、ら、手足折るか切り落とせば、いいじゃねぇか。……まぁ、逃げねぇけどな。む、昔と違って賃金はもらっ、てるんだから……な!」
殺気立った口調と、惨めに震えながらな外側のギャップにGはますます戸惑ってしまったようだ。
「いや、その、そんな、いや……」とか抜かす割には、しっかりおっ勃ててるじゃねぇか、このクソが。
こちとら、性虐待かました男に面と向かって勇気出して食らいついてるっつのに、そんな俺の必死な姿すらコイツにとっちゃあ興奮材料か。最低だ、死ね。
『言葉』というか、なんかもう話をつけちゃった系。
◆仲間として受け入れた
→……が、実はコイツと行動を共にするのは反吐がするほどイヤだった。
「……? どうしたの? B君」
Knが笑顔でこちらの顔を覗き込んでくる。
「勘違いするなよ? 俺はお前のことなんか“仲間”だなんてカケラも思ってなっ」
腕と共に腰に縛られたロープを思っクソ引っ張られて、息が止まる。腰をギリギリ締められる。超イテェ。
「まぁまぁ。はぐれもの同士、たかが一時的如きならいいじゃないか。仲良くしようよ? ね?」
暗い洞窟の中、松明の薄明かりに照らされたKnの笑顔はなんとも楽しそうだった。
―――なんで、こんな奴と遭難するハメになったんだか。
本気でヤバイ。何が『仲間』だ、クソ。『非常食』の間違いじゃねぇのか、このクソ食人野郎。
奴は「死人しか食べないよ♪」と公言してはいるが、じゃあ逆に考えると「死んだら食うよ♪」という事になるではないか。
洞窟内でオレが高い所から落ちても、コイツにはオレを助ける理由がない。
オレが魔獣に襲われても、コイツにはオレを助ける理由がない。
というか「むしろ、早く死んで“食べ物”に分類されてくれよ」な考えではなかろうか。
……油断して死んだら、食われる……。
そうこう考えていたら――苔むした地面、だろうか。
それにズルリと足を滑らせ、オレの体は大きくバランスを崩した。
「ひっ……!」
得体の知れない暗闇の中で転倒する恐ろしさに、つい体がこわばる。縛られているので受け身の態勢もとれやしない。
「危ない!」
――と、意外にもKnがオレの体を支えてくれ、暗闇の中で転倒することはまぬがれた。
「……意外と、あんがと…………なんで?」
お前的には「とっとと頭打って死んで食糧になれよ」なモンなんじゃねぇの? ……と思って、つい「なんで?」と問う。
「? 友達を助けるのは当然の事だろう?」
まっすぐに人を見つめてくる人食いの気持ち悪い返答に、顔がこわばる。だから、オレを【友達】のカテゴリーに入れるな、ってのに。
「それに……こんな所で“ぼっち”になるとか寂しすぎるでしょう? まだ一応は死なないでおいてよ」
ん? それは「飽きたらお役ごめん」ということですか?
え? 何? 「まだ一応」って何?
オレは、洞窟内でコイツがヒマにならないように全力で話しかけたりボケたりおどけたり、な道化を演じた。
◆俺には重い称号だけど
→本当に血がつながっているのかと疑うくらいには、俺の兄の出来は良くて。
その兄が家出したので仕方なく王位を継いだわけで。
しかし、常に兄と比べられ「あぁ。お兄様の方が恋しい」と誰しもが口々に言い。
こんな、人の命や生活を預かる責任重大な重い称号、俺には荷が重く。自信がなく、猫背になっていく毎日……。
…………………………そんなあなたに朗報です。このビタミンサプリ『JSMRMR』。
飲めばたちどころに体の内から自信が湧き出てく~るく~る。
村1番の自信家の脇汗から抽出されたこの“自信家”の成分『JS』がたっぷり配合されております。
数十匹のラットで実験済みで安全性に補償有り。数日試してみて効果の実感がわかなかったら返品OK!
さぁ、気になるお値段は~~~~…………。
「独り言うるせぇな!!!!!!????」
隣に突っ立っている眉のない護衛が激しくツッコミを入れてきた。
「何その気持ち悪い薬! 本当にあったらイヤだわ!!!!」
「……たかが独り言に全力でツッコミ入れてくるお前の事、好きだわぁ」
俺は、手元にある殺人犯の資料を見ながら爆笑した。
◆とやかく言う前に、さあ
→「昔やったみたいに俺を犯せばいいんじゃねぇの?」
Gがぐちゃぐちゃためらってうっせぇから、ついには俺から雑に誘う。
「何、今更気ィ使ってんだこのクズ。金払ったんだからとっとと好きにすりゃあいいんじゃねぇのかよ。てめぇ、人に気ィ使うタマかよ。押し倒して殴って首絞めて両手抑えて、震える俺を見下ろしながら、俺がマジ泣きするまでヤリゃあいいだろ」
そう震え声で言いながら涙ぽろぽろ流している俺は、やはり覚悟が足りない。
元凶と向い合う覚悟も、勇気も全然足りない。
「逃げようとした、ら、手足折るか切り落とせば、いいじゃねぇか。……まぁ、逃げねぇけどな。む、昔と違って賃金はもらっ、てるんだから……な!」
殺気立った口調と、惨めに震えながらな外側のギャップにGはますます戸惑ってしまったようだ。
「いや、その、そんな、いや……」とか抜かす割には、しっかりおっ勃ててるじゃねぇか、このクソが。
こちとら、性虐待かました男に面と向かって勇気出して食らいついてるっつのに、そんな俺の必死な姿すらコイツにとっちゃあ興奮材料か。最低だ、死ね。
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