罠に嵌められた美少女は魂が入れ替わる。

尾道小町

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俺はこんなに彼女を愛していたんだな。

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あの時もっと反対しとけば君は死なずに済んだのだろうか?

今でも2人で過ごし来年結婚式を挙げて新婚旅行で小さな喧嘩して俺が謝り君のご機嫌を取って1つ、2つ、3つ、思い出を作り子供ができて名前を付けて俺は幸せになるはずだった。



うわぁー君の温もりは今でも覚えてる声も覚えてる愛してる、だが君はもういないんだ。


マーシャルが亡くなって、墓の前で泣きながら叫んでいたら、誰かが後ろに立っていて話し始めた。振り向くとジュリエットだ!
「ジュリエット君は今、何て言った?」


わたしが、マーシャルよ気付いてお願い?
「だから、わたしが、マーシャルで魂が入れ替わったみたいなのよ、本当よ信じて欲しいジャンポール!」


何でそんな酷いことが言える、親友の婚約者でも赦せない。
「もう1度、言ってくれ君は頭を打って混乱しているのか?」


深いためいきをして、中身はマーシャルが話した。
「身体はジュリエットだけど、中身はマーシャルなのよ信じてお願い!」


ジュリエットはレオナルドの婚約者だが色々あって信じられない。
中身はマーシャルと言う、ジュリエットをどうしたものかと考えながら屋敷に帰って執務室で書類の分類とサインをして仕事をこなしていた。


彼女は、声は違うし顔も違う話し方は似ていた。仕草も似ていたが、マーシャルだと言えば俺が信じて結婚すると思ったのか?

もう何時間も書類にサインして目を通している、マーシャルはこんな時お茶を出してくれてた。


思い出すのは君のことばかり、そこへジュリエットがお茶を持ってきたのだ。
「ダージリンよ好きよね」

マーシャル本当に君なのか?だがジュリエットは彼女の親友で話しを訊いていたのかもしれない?

笑顔でジャンポール様が私を見てくれています、そうよ私よマーシャルです。
気が付けば、ジュリエットと入れ替わっていたわ。


私ね聞いたの、あの日ジュリエットから貴方との子ができたから別れて頂戴って言われたのよ。

その後、旅行先で直ぐ盗賊に襲われて殺されました。盗賊達はジュリエットが雇っていて私は、死ぬまで盗賊と、ジュリエットの話を全部訊いてたのです。


疑がわれるのを恐れた彼女は、死なない程度の傷を負わせるように頼んで傷を負ったが、思ったより傷が深かったようで死亡していた。

(自業自得よね)


どんなに怖かったろう、恐ろしくて震えていただろう。
「待ってくれジュリエットが、そんな恐ろしいことを企てたのか?」

「そうよ、ジュリエットは貴方と結婚したくてマーシャル、私を殺させたのよ」


俺とジュリエットは何もなかった。
「だが俺は、ジュリエットとは何も」


コンコン 


「旦那様、グレッシェル伯爵様が来られました」


話はまだ終わってないのに、仕方ないな。


「通してくれ」





「レオナルド、どうしたんだ」


ジュリエットはやっぱりここにいたか。
「ジュリエットなぜ、ここにいるんだ?」


レオナルドは疑っているのね、本当の事を話した方が良いわね。
「私はジュリエットではないの、マーシャルなのよ信じられないかもしれないけど」


俺が説明した方が良いかもな。
「盗賊に襲われた日マーシャルは亡くなったんだ。ジュリエットは生き残ったが中身はマーシャルなんだ」


何言ってるんだ。そんな話、訊いた事ないぞこの2人は昔から怪しくて俺は疑っていた。


私は、レオナルドしか知らない事実を話した方が信じてくれるかもしれないわ。
「マーシャルが8歳だった頃レオナルド貴方マーシャルにキスしたわね!」


その事は、マーシャル以外、誰も知らないのになぜ知っているんだ?
「本当にマーシャルなのか?」


「待て!レオナルド、お前マーシャルにキスしたのか?」


俺は思わず不味いと顔に出てしまった!
「まだ、お前達婚約してなかったろう?」


少しは信じたようね?
「そうよ、あの日ジュリエットは天に召されたのよ」


そうか中身はマーシャルなら良いかもな俺は本当はマーシャルを愛しているし。
「このまま結婚しよう」


「「それは駄目」」


やっぱり駄目か。
「揃って返事するとは流石、元婚約者だな解った婚約解消するよ」


「君にはマーシャルの従姉で、マリアンヌ・フェイスフル侯爵令嬢19歳を紹介するから直ぐ結婚してくれ、マーシャル似の美人だ」


「マーシャル似の美人了解、結婚するよ」



ジュリエットの事を説明しといた方が良いと思い告白した。
「ジュリエットの話しは全部嘘だ。真実はレオナルドの事で相談があるからと呼び出され彼女の家まで行ったら睡眠薬を盛られて起きたら彼女のベッドに寝かされてたんだ!」


ジュリエットはジャンポールに、睡眠薬を盛った。何て酷いことをしたの彼女はそんなに彼と結婚したかったのね。
「待って睡眠薬を盛ったの?」


「そうだ彼女は俺の爵位と財産に目が眩んで君まで殺そうとしたんだ。恐ろしい女だ。彼女とは閨は共にしていないよ」







それから、レオナルドにマリアンヌを紹介したら、気に入ったみたいで直ぐ結婚してくれた。



色々噂話を囁かれて悩んでいたが、いつの間にか誰も何も話さなくなっていた。


2年後、ジャンポールとジュリエットが結婚し小さな噂は囁かれたがまあ良しとした。


マーシャルとジュリエットの入れ替わりは3人だけの秘密になった。












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