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20歳、独身、彼氏無し、癌、宣告受けて自棄糞で宝くじ買ったら1等10億円当たりました。

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私は紅月林檎20歳、夢はごく普通に結婚して子供を産んで幸せな結婚生活が夢だったのに・・・・・・。


私の両親は6歳の時、父親の浮気が原因で離婚しました。私は母親に育てられましたが幸せだと実感は、ありませんでした。


母は私を育てるため、クラブで働いて夜は1人母が戻るのを待っていました。テーブルに食事代500円が置いてあり夕食は近くのコンビニで、おにぎりを買って食べていました。


寂しくて、夜は近所の祖父母と暮らしている子の家に遊びに行っていました。その子も寂しかったのだと思います、何時も喜んでくれていたからです。


今思えば迷惑だったに違いありません、夕食も美智子ちゃんの家で食べて夜も泊ったりしてると、その日は珍しく家に帰っていて、お母さんに怒られて暫くの間、美智子ちゃんと遊べませんでした。


久しぶりに遊びに行くと、お婆さんが美智子ちゃんは、もう居ないと言ってたのです。


ショックで詳しい話しを訊かずに泣きながら帰っていました。彼女とはそれっきり再開することは、ありませんでした。



ある日、母は戻らず後で解ったのが、母はお店の常連客と無理心中で亡くなっていたのです、常連客の男性が事業に失敗して、母を刺して自分も胸を刺したと訊きました。


私の父親と母は離婚していたので、一人になり孤児院に入所して育ったのです。
父親は、すでに再婚して家庭を築いていました。


父親には、私を引き取り育てるのは経済的に無理でした。


父親と母親を見てきたせいか、彼氏の浮気は赦せません、ですが、初めの頃の浮気は気付いていない振りをしていました。


彼と約束していてアパートに行くと親友の由紀が、彼とキスしていたのです、ショックだけど淳司は女癖が悪く由紀に誘われたとしても断る事はできたはずです。


魔が差したと言い訳してましたが、納得いかないから別れることにしました。


私に、たいする由紀の態度が冷たいと思ってはいました。おかしいと感じていました。私の洋服に化粧品が少しづつ無くなっていて、淳司に相談したら『私があげる』と、由紀が話したそうです。


私が彼の、アパートに行く約束してたのに!この日2人の濡れ場を目撃しました。忘れていたの?まあ、最低の男だったから、もっと早く別れていたら・・・・・・。


淳司と由紀は1週間程で別れたと風の便りに訊いたが、もう私には関係無い事です。





身体の調子が悪くて病院で検査したら癌宣告され(白血病でした)ショックです、だって私は、まだ20歳です結婚したかった。子供産みたかった。


限られた命・・・・・・長くは生きられないので、お金くらい残そうとユー○ューブの手相を見れば当たると有名な人が、この線が長いと宝くじ1等、間違いなく当たると豪語してたので、見たら私に、その線があり宝くじ売場に行き買ったら当たった1等10億円です。


10億と命なら、どちらを取りますか?


今の私だと悩みます、お金無いと病気の治療費払えないし、もしも、10億で長生きできるなら命かな?


あれ、両方ですね!命無いとお金あっても意味無いし両方あるのが一番!



ただ、長生き出来ない私が何するのが良いのか考えて、まずはユ○セフに毎月10万円寄付することにしました。


エステを毎日通うと凄いです綺麗になり洋服も買ったこと無いブランドショップで買い物をして!?後は何しょうかな?
そうだ行ったことない、ホストクラブに行こうかな色々、調べて老舗で有名な「男爵」と、言うお店に決めました。



美容室に筋トレもしたくて、○イザップに通いだすと見た目が綺麗になってウキウキした。


勢いでホストクラブに電話してみると午後7時から開店してるようで、その時間に行くことにしました。

待ち合わせ場所は繁華街の入り口で、ここからが飲み屋街、風俗が多い場所です。


通称、新海、ここにはスナック、クラブ、ホストクラブなど夜の憩いの場が数多くあります、「男爵」って看板が無いから電話すると迎えに来てくれるようです、待ってると18歳位の男の子が声をかけてきて。

見た目は良いが性格までは何とも言えない男の人です。


「電話の方ですか?」


不安そうに声を掛けられた、きっと感じ悪い子が結構いるのかも。
「はい、そうです男爵の方ですか?」


「良かったです、うちの店看板が無いから初めての方は解らないんですよ昔は看板あったらしいが、気に入ったお客様が持ち帰り、新しいのつけても、また誰かが持ち帰るので看板は無しで今日までやってきたんです」


「看板無しで、お客さん来るの凄いですね」


「人伝だけで結構お客さん来てくれてます」


人懐っこい感じの良い好青年です、こんな良い人がホストクラブで遣っていけるのでしょうか?





お店の扉までの廊下が耀きすぎて目が痛いです。歩いてると、お店の1番人気から10番までのポスターが貼られてあり、アイドル顔負けのイケメンが揃っていて、中に入るとキラビヤかな内装で店の中心部に有る、10人は座れそうな豪華ソファーに座れとか言われて何だか恥ずかしいです。


「1時間したら帰るのでお会計はこれで、10万円で足りるようにお願いします午後8時になったら教えてください、私は下戸なのでジュース持ってきて下さいね、お店の子にはブランデーをキープして飲んでください、10万で足りないようなら帰る時教えてください以上です」


黒服が片膝を床につけニッコリ笑。
「仰せのままに」


男爵では給仕専用の方を黒服と呼ぶようです。



「あっという間に1時間たち、やっぱりプロは話が楽しい10万でこれだけ笑えたので満足です、10万円で足りた?」
一応訊いてみました。

「はい、ありがとうございます」


1時間の飲み食いの金額、想像ではボトルキープ5万円、フルーツ盛り合わせ2万円、ジュースキープ1万円、おつまみオードブル1万円テーブルチャージ1万円也、かな?


「明日午後7時に又来るから宜しくね」


「「「「有り難う御座います、またのお越しをお待ちしておます」」」」
全員で見送ってくれました。


楽しかったので、次ぎの日も来ようと思い、宝くじで1等当たらないと、来れないよね癌宣告されたのも有るけど。

長生きできないから宝くじ当たったのかな?






トップになると午後9時からの出勤で雑用もしなくて良い。


伝票見ていたら午後8時に10万か!
「早い時間から10万て誰が来店したんだ?」


「20歳って言ってたかな、結構可愛い子で性格も良くて明日も来店してくれるようです」


「へえ!」
俺は彼女に興味をもっていた。

普通の子が10万を一晩で使わない大概、人に言えないような仕事で稼いでホストクラブでストレス発散しているのだ。

何か秘密が有るのだろうか?





俺は西野優勢21歳、中学、高校も偏差値70の名門校を卒業したが大学はある事情で中退した。

家は結構な資産家だが父親が敷地内に愛人を住まわす用な鬼畜で、母はこの辺の土地持ちの娘で大事に育てられたせいか日に日に心を病んでしまい、自分の息子に恋愛感情を持つようになってしまう。


息子が恋人だと思い込んで毎夜、優勢の部屋に忍び込み俺は追い出していたが、結局その事が原因で俺は我慢ができず家出をし転々としていたのを男爵の社長に拾ってもらった。


初めの頃は出勤時間はPM6時~基本AM00時まで、トイレ掃除、フロアーの掃除、料理の盛り付けetc雑務になれた頃、先輩であり、この店のトップ売り上げナンバーワンの碧には罠に掛けられたが何とか無実だと証明した。彼はこの店をやめた。


俺が客の女の子をレイプして写真をネットに晒したとオーナーに相談したようだ。だが俺には覚えが無いので徹底的に調べ上げた!


俺に、ナンバーワンを奪い取られると思い客と組んで俺を嵌めたと訊いたので、その話しを録音して社長に聞かせた。


それから3ヶ月程で俺は男爵のトップまで登り詰めて名実共に看板ホストになっていた。



俺は、早い時間から来店する林檎に興味があり6時から出勤して皆と同じ仕事を、こなしながら彼女を待っていた。


昨日訊いたとおり午後7時に彼女が現れ思っていたより可愛いのでドキンと胸が高鳴ってビックリしていた。
(こんな気持ち初めてで驚いた)


黒髪は腰まで伸ばし艶があり肌や爪も美容室やエステで手入れをしているのが解る。


ドレスやバックは宮内庁御用達で有名なブランドの物を着こなしている、人に言えない仕事ではないようだ。


人に話せない仕事だと、ヤサグレて服装も下品になるが彼女は違う。


今日も10万でジュースを飲みボトルをキープし午後8時には帰っていた。
彼女は1ヶ月通っている休み以外毎日だ250万使っている、普通こんだけ使うと何かしら要求してくる。


休みを訊いてきたり、デートがしたいとか、彼女になりたいとか言い出すが全く無い何がしたいんだ?


彼女のことが気になって午後6時には出勤していたら俺は、何故か執事の格好して彼女に格好良いと思われたくて付きっきりの給仕をしている。



名前は紅月林檎、歳は二十歳で今は無職らしい、そして彼女がお会計して見送りした後、追いかけ食事の約束をして浮かれてた。


俺は自分から誘ったのは初めてで、それもお客様だこれは禁止事項なんだ。





最近俺が1人の客に執着して開店から店に出勤して甲斐甲斐しく面倒をみていると噂されている。


俺は今まで枕営業をしてないので本気で好きなんだと囁かれていて何人かヤバイ考え方の女達が居るので警戒したほうが良いと同僚に忠告された。


そんなある日、林檎が店に来店したので今日はホットプレートを持ち込んでパンケーキを焼いて生クリームと苺や桃をカットした物で、デコレーションした即席ショートケーキを彼女に食べてもらっていたら。


何時もは11時頃来店する百合ちゃんがこんな時間に来店してきた。


そして俺が甲斐甲斐しく林檎に給仕してるのを見た彼女が林檎のボトルを持った瞬間、林檎の頭目掛けて振り下ろしていた。


真っ赤な血が頭から出血してる噴水のように血液が飛び出て殴った本人が泣きながら叫んでいた。


「私は悪くない!そのクソ女が人の者を横取りするから、私の優勢を取るな!」


傷口をオシボリで押さえて救急車に乗って優勢も付き添って病院で治療して用心の為、一晩入院することになった。


その頃、昔からの知り合いの百合の父親をマスターと社長が呼び出して2人を説教していた。


「今度こんなこと、したら容赦しないから覚えとけ品川、娘の教育ちゃんとしろ次は警察に通報するからな」

「本当申し訳ない今回は助かった百合には暫くの間、更生施設に入所させる、もう決めたからお前も謝罪しろ!」

「私は悪くない、何で私が!パパはこんな時、私の思うようにしてくれるのに今回は何故、私が謝罪しないといけないの?」

「百合、謝罪しろ!」


ビクッ、久しぶりの父の睨む目です、私は何時もの父親ではない人を見ています。

私は土下座をして謝りました。


「本当にご免なさい」


「明日には施設に入所させた方がいいね、このままだと、百合は人を殺すぞ」


「ああ、解った本当にすいません」




結局1ヶ月は念のため入院して傷も綺麗に消えてホッとした。


今回、百合の父親が慰謝料に病院代を全て支払ってくれました。それに、毎日お見舞いに来てくれて嬉しいです。





約束していたデートをする日が待ち遠しくてカレンダーに印を付けています。


もうじき二人でデート、なんだが変装したほうが良いだろうな。


サングラスに迷彩柄マスクにカツラで待ち合わせの猫の木彫りが有る公園に出掛けると彼女がベンチに座わり待っていた。


俺より若い男にナンパされてるのか?
近くまで行くとナンパしてた男が気付き去っていったがムカついた。


俺に気付いた林檎がニッコリ笑うのでイラついた心が癒されていた。


近所のショッピングセンターに林檎と手を繋いで歩いていたら。


林檎はたまに寂しげな表情をするけど今の俺に、その原因を訊いたり、できなくて元気ないなと思う瞬間、彼女の身体の力が抜けて倒れていた。


「誰か救急車を呼んで下さいお願いします」
俺は林檎を抱き青白い彼女の顔、嫌な予感がして泣き叫んでいた。


救急車で病院に運ばれ(家族の方ですか?)と、訊かれ(恋人です)と答えていた。





先生が話してくれた彼女は白血病で長くないようだと半年か1年か、もしかしたら骨髄移植をしたら健康になるはずだと少しだが希望がある。 


彼女の病室で手を握り目覚めるのを待っていたら彼女が目覚めて俺を見て笑った。


「ごめんね、デート中倒れて病気のこと訊いたかな?」


「訊いたよ、でさ、ご家族の方ですかって訊かれて思わず恋人です、と答えてた」


彼女はケラケラ笑っていた。


「私の夢は結婚して子供産んで幸せになるのが夢だったけど無理みたい、だから病院には通ってないんです、貴方が本当に恋人なら良かったのに」


微笑みながら俺は彼女の手を握り。
「俺と結婚しないか?生活日や病院の支払いは貯金があるから安心してほしい」


「・・・・・・私は長生きできないし子供産めないと思う、それでも良いの?」


優勢は彼女の頬に手で触れながら。
「ああ君だけを愛してる僕と結婚してください」


「喜んで、ありがとう、もう泣きそうだよ」


そう言いながら彼女は微笑んでいた、優勢は林檎にキスをして幸せって、こんな感じ何だと実感していた。


元気なうちに結婚式したいと優勢が言うので1ヶ月後式を挙げて籍を入れました。





入院して暫くすると、元恋人の淳司がお見舞いに来たのです。どうやって知ったんだろうか?病気で窶れた顔、別れた元彼に、見られたくないけど!


昔は好きだったから、今は優勢も居てくれて幸せなんだから・・・・・・。


私の好きな桃を沢山持ってきてくれた。


「一度ちゃんと謝りたくて、本当にごめんよ」


彼は、私の顔色の悪さを見て泣いています。


「お願いがある、ごめんよ、あれからずっと考えていた。看病したいんだ君の面倒を俺もみたいんだ!」と、言い出した。


優勢は怒り初めて病室から淳司を連れ出して、病院の喫茶室で話しをしたようです。


戻ってから暫くの間は、黙っていました。


優勢が私を見ないで話し始めた。
「明日、昼に最後もう1度だけ、話しをしたいと言っていたけど、どうする?」


彼はきっと、私に選んで欲しいと思って話しているのが解りました。


「もう、会いたくないと伝えて」


「本当にそれで後悔しないのかい?」


「優勢が居てくれたら、私は幸せよ」


彼の頬に涙が流れていました。

















    
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