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旅行。23
しおりを挟む町並みは美しく道路は石畳で、歩道の設備もしてあるので美観がとても良い、俺とヴィヴィアンはその上を歩き楽しんでいた。
花売りの少女や、新聞売りの少年達が必至で売り歩く姿を見ると、花を買い新聞も買っていた。子供がこうやって働くには理由がある、片親か兄妹が多いか両親が居ないので日銭を稼いでいるのだ。
「おっちゃん、ありがとうな、昨日も買ってくれたよな?」
意味は知っているが、おっちゃんと呼ばれたのは初
めてだ!
粗末な服装だが身綺麗にしている、母親がいて、きちんと面倒を見ているようだ。
おじさんと呼ばれたのか?ダメージが俺はまだ20代なんだが!
「あれくらい構わない、調子はどうだい?」
「おっちゃん、犯罪意外なら何でもするから使い走りで良いから雇って、おくれよ」
「分かった。いつもこの辺にいるのか?」
「この辺で聞いてくれたら直ぐ分かる、おいらト厶って言うんだ!よろしく」
「俺の名はシェーン公爵だ。よろしく」
「私はヴィヴィアンよ、よろしくね」
「お姉さん美人だな、おっちゃんの妹なのか?」
妹に見えるのか?
「僕は24歳で彼女は妻だ」
「えーっそうなんだ」
俺は、公爵になって町並みを歩くまで気付く事が出来なかった。初めて子供達の現状を貧富の差が激しい事実を、公爵になって良かったのは民の生活環境が見れることだ。そしてこの子達に支援することができる。
懐中時計を見ると朝9時30分ゆっくり歩いたつもりだったが、まだ約束の時間より30分あるな!
客船は人が乗船してるようで、先に乗り込むか?ここで待つか悩んでいたら彼がやってきた。
懐中時計を見ると9時50分だ、僕は20分も悩んでいたのか・・・・・・。
後ろには美しい令嬢がいる、見た目は金髪でウエーブかかったロングを腰まであるようだ。
瞳は、エメラルドグリーンで色白まだ幼さの残った10代後半で、スタイルはスレンダーだが、豊満な胸で男なら結構好きな体型だ。
サミエル・プランデル子爵が彼女を紹介し始めた。
「シルビア・ディルトン侯爵令嬢です」
「初めましてシェーン公爵です」
「初めましてヴィヴィアン公爵夫人です」
婚約者が、いるのに愛人の話しは不味いよな?
黙認すべきだな、どうなるか興味深いんだが侯爵令嬢の前で話題を出すのは無理だな。
「客船に乗り込みましょう」
サミエル子爵が僕を、なぜ誘ったのか解らなかったが、暫くすると、もう1人可愛らしい少女が現れた。
子爵が彼女を紹介しようとすると、彼女は、腕を掴み子爵の顔を見て声は出さず、手振りで私が挨拶します!と、言ってるようだ。
「ご機嫌よう、ルージュ・ランバート男爵令嬢です」
最近の子は皆、礼儀作法を学ばないようだ。
彼女はペロッと舌を出している。
この、少女は貴族とは思えない行動力があり俺と、サミエル子爵の腕を組み歩いている。
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