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応接間での団欒。21
しおりを挟むヴィヴィアンとシェーン公爵は、家族用応接間に並んで座り執事セバスチャンが、淹れてくれた紅茶を飲みながら、今回の事件が悲劇的な結末に成らず、ほっと、していた。
「ご無事で良かったですね私1度会ってみたいです」
「ダン・ドリンク侯爵が3年半ぶりに帰ってきたと家族で喜んでいるそうだよ今度ダン・ドリンク侯爵の屋敷に遊びに行ってみるか?」
「良いのですか?」
「会いに行ってみよう」
「楽しみです」
「奥様が旦那様の手紙を読みながら泣いたそうだよ、女性が媚薬を盛って1度、閨を共にした話も書いていたらしいんだ!」
ヴィヴィアンの顔色が雲った。
「そうなんですか・・・・・・その部分は書かなくて良かったと思いますよ」
「えっ、1度ならそれに媚薬を盛られたのだし問題は無いと思うが?」
「ウ~ン、もしも、奥様が盛られたならどうですか?殿方は納得できますか?
今は良いですよ、何年かたって奥様より若く綺麗な女性の方が媚薬を盛ってまで閨を共にした。
その話しを奥様が思い出して、その事実だけ想像するのですよ!
旦那様は、興味は無かったと言っても信じられず、きっとネチネチと・・・・・・」
何て恐ろしい話だ。己の事で無いから聞けるが一生言われ続くのか?
「そうだね黙ってた方が良いのかもしれないな、でもね彼は懺悔して楽になって屋敷に戻りたかった。案外それで奥さんが許さなくてもスッキリできて、やり直す事も出来る、そう考えて告白したのかな?」
「成る程ね!」
「俺は、盛られないように気をつけるよ、女性は怖い何時までも覚えているようだね、肝に銘じるよ」
「女性は絶対忘れませんよ、旦那様!」
ヴィヴィアンはニッコリ微笑んでいたが、シェーンには、ちょっぴり怖かった!
「しつこいと、男は新しく自分の好みの女性が現れると、そちらに靡いてしまうから気をつけないと!僕は違うがね」
「上手くいってるのに、浮気する人もいますから関係無い気もしますわ!」
シェーンは黙る、ことにした。昔話がヴィヴィアンから語り始めたら、きっと我が身が危ない!
そうだ!話しで彼女には勝てない。
その日の夜ダン侯爵と妻は共に寝室のベッドに入るなり抱き合い2人は3年半ぶりに頑張った。
2人共、体力があり余っていた。
朝まで寝ずに頑張り、もしかしたら子供ができる?かもしれない!
年の割に2人とも外見が若く、ダン侯爵は朝晩鍛練しておるし、妻は庭の草むしりや畑なども使用人達と毎日しており、身体は20代後半のようなスタイルだ。
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