1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町

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40年牢屋で暮らしていました。 17

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私は幸せでした彼と付き合って、上手くいけば奥さんと離婚して、私との結婚も考えてくれるかもしれないわ、そう、願っていました。


ですが、束の間の幸せは案外、早く終わりが訪れてきました。
彼は、その日から私が作った料理、飲み物も口にしません、そしてCに今回のことを報告して任務を降りたのです。



本部から、私の聞き取り調査を行うからと連絡がありました。
ショックです、既成事実さえあれば、彼はきっと私のものになると、思っていたのに考えが甘かった。小娘の浅知恵です彼は奥さんを愛しているのでしょうか?


暫くすると奥さんから手紙が届きました。読むと帰国が待ち遠しいと書いてあり、私は、もう気が変に、なっていたのでしょうか?ナイフを持ち出し彼を付けていました。




あれから40年たちました。私は60歳のおばあちゃんです。

ゴーンゴーン


まさか、王様が崩御されたの?

恩赦されませんように!
 
私は、修道院から御城の牢屋に移動していました。
城の牢屋の、ほうが快適に暮らせるので居心地の良い環境です。

この年で追い出されたら行く宛もないし、お金だって無いのに、行き倒れなんて嫌よ。



結局、恩赦で御城の牢屋から釈放されて、行く宛もなく彷徨っていますと、若くて身なりの良い青年が声を、かけてきました。

「僕はウイリアム・ドリンク侯爵です」

彼のお孫さんかしら?

私も、名乗るべきよね。

「私はマリアンヌ・エクセルです」


「貴女に会いに来たのは僕のお祖父様に頼まれたからです」

「貴方のお祖父様はダン・ドリンク侯爵様ですか?」

私のこと嫌っているのに有り難いわ。

「多少ですがお金と若返りのポーションです、すぐ飲んでください」

若返りのポーションは1億カネールのはずよ、高額の物を憎い私に与えるはずが無い、きっと中身は毒なのね。

「はい、いただきます」

中身が毒だと解っていてもダンから、もらったんですもの飲まないと。

ビンの、のみ口を一気に口に入れてみたら毒が流れこんできた。

何とも言えない程のまずさです、この世にある、ありとあらゆる不味い食材を交ぜて失敗したんだこれは?

そして、もがき苦しみ倒れました。

やっぱり毒だった・・・・・・?





目覚めるとウイリアム侯爵様が私の手を握りしめ、仰いました。
「マリアンヌ貴女はとても美しいです」

私に手鏡を渡してくれて、見たら40年前のお肌ピチピチで綺麗な顔です、髪は白髪は無くて嬉しくて泣いていました。

「ありがとうございます、毒かもと疑っていました。ごめんなさい」


「大丈夫ですよ、お祖父様が話して、くれました。貴女にしたこと恨まれても仕方ないです」

あれ?なぜ彼が恨まれても仕方ないですって!

勘違いしているのかしら?黙っていたほうが良いかしら・・・・・・。











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