上 下
6 / 49

0話 新婚時代の話。2

しおりを挟む




侍女達が叫んでいた。

キャーッ「奥様を殴ったわね」

何が奥様よ!

侍女達と、お揃いの服装だなんて着るはずがない、そうよ間違いよ。



私は、アイリス・エリウッド男爵令嬢です。

最近は、晩餐会で知り合った方シェーン・ロングベルク公爵様と名乗る方と同じべットで寝たのです。

お友達が、同じべットで寝ると、コウノトリが赤ちゃんを運んでくると家庭教師から教わったそうです。

だから私は、コウノトリが赤ちゃんを運びやすいように窓を開けていますが一向に来ないのです。





お付き合いを初めて、すぐ妊娠に気づきシェーン公爵様に伝えると喜んでくれたはずです。私は、幸せでした。

私の名前はジュリエット・ドリュウ侯爵令嬢です。

それが・・・臨月に生活費を置いて、いかれてから連絡が取れなくなり半年後シェーン公爵様に会いに行きました。

家族に君を紹介するには、まだ準備が・・・できていないから、もう少し待ってくれと、言われて私は帰ったのです。




何週間も待ちましたが、彼に会って子を托すしかありません、私の命の灯火が消えかけているのです。



手紙に事情を書き記しました。


カゴに大事な我が子と手紙を添えて、警備兵に預けそのまま倒れ込み気を失っておりました。


ジュリエット・ドリュウ侯爵令嬢が公爵様に会いに来られたのですがカゴを預けられた後、意識を無くされました。


カゴですが一応中身を確認したところ、可愛らしい赤ん坊と手紙があった。と、渡された。


一応、母親のようだいを聞けたら過労だそうです、このまま屋敷に帰すと困窮して亡くなるでしょう。


言っておくがこの子は俺の子ではない、心あたりはあるが。

たぶん、俺にそっくりだと噂の的の俺の従兄弟シェーク・ロングベルク侯爵令息だ。

名は一文字違いで、爵位は俺より一つ下の侯爵だ!紛らわしい!


女をナンパしては、俺の名前をかたっていたらしく名前と顔が似てるから仕方がないだろう、と開き直るとこがムカつく!


シェークには抗議文を送った。



1時間して馬車を走らせてシェーク侯爵令息は到着して叫んでいた。


「ジュリエット、愛してる両親に知らせたら喜んでくれているよ早く孫の顔見たいと言ってるんだ」



「シェーク様」


二階の階段から叫んでいた。泣きながら走りシェークの元へ抱き着いていた。


「ジュリエットこんなに、やつれてごめんよ」



「シェーク、お前が来なかったら、お前の息子を養子に、したのになヴィヴィアンは最初は俺の子だと思い悩んでいたんだぞ」


「ああ、ヴィヴィアン済まない気苦労かけたね!」

「いいえ、嫁にきて数ヶ月で離婚かしら?と悩んだくらいですわ!ホホホ」

目が笑ってない・・・。

シェークはシェーンにコソコソ話した。

「目が怖いな」

「今日は、そんなに怒ってないさ!?」

あれで、そんなに怒ってないだって。


シェークは早く帰ったほうが、身のためだと思い親子3人帰るが、日を改めて、お礼に伺うと言い残し帰っていった。



シェークは、屋敷に戻ると両親に応接間に呼ばれた。


両親は、初めて見る我が孫が可愛くて泣きながら抱っこしている。


「シェークどうして私達に相談しなかったの?」


「お金、爵位、目当てと言われると思って彼女の人柄を見てほしくて」


成る程、今までシェークが付き合ってきた子達は、みんな、ろくでもない淑女の皮を被った売女だった。

ジュリエット・ドリュウ侯爵令嬢は、淑女だわ早く結婚して家を継いで欲しい。


結婚式しないとね!

「ねえ、あなた結婚式は盛大にしましょうね!」

「そうだな、王族にも相談しないといけないね、書状は僕が出しとくよ」

「ありがとう、あ・な・た・張り切って準備しませんとね」


孫がこんなに可愛いい、だなんて幸せだわ。














しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

女官になるはずだった妃

夜空 筒
恋愛
女官になる。 そう聞いていたはずなのに。 あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。 しかし、皇帝のお迎えもなく 「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」 そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。 秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。 朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。 そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。 皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。 縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。 誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。 更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。 多分…

私のことが大嫌いらしい婚約者に婚約破棄を告げてみた結果。

夢風 月
恋愛
 カルディア王国公爵家令嬢シャルロットには7歳の時から婚約者がいたが、何故かその相手である第二王子から酷く嫌われていた。  顔を合わせれば睨まれ、嫌味を言われ、周囲の貴族達からは哀れみの目を向けられる日々。  我慢の限界を迎えたシャルロットは、両親と国王を脅……説得して、自分たちの婚約を解消させた。  そしてパーティーにて、いつものように冷たい態度をとる婚約者にこう言い放つ。 「私と殿下の婚約は解消されました。今までありがとうございました!」  そうして笑顔でパーティー会場を後にしたシャルロットだったが……次の日から何故か婚約を解消したはずのキースが家に押しかけてくるようになった。 「なんで今更元婚約者の私に会いに来るんですか!?」 「……好きだからだ」 「……はい?」  いろんな意味でたくましい公爵令嬢と、不器用すぎる王子との恋物語──。 ※タグをよくご確認ください※

酷い扱いを受けていたと気付いたので黙って家を出たら、家族が大変なことになったみたいです

柚木ゆず
恋愛
 ――わたしは、家族に尽くすために生まれてきた存在――。  子爵家の次女ベネディクトは幼い頃から家族にそう思い込まされていて、父と母と姉の幸せのために身を削る日々を送っていました。  ですがひょんなことからベネディクトは『思い込まれている』と気付き、こんな場所に居てはいけないとコッソリお屋敷を去りました。  それによって、ベネディクトは幸せな人生を歩み始めることになり――反対に3人は、不幸に満ちた人生を歩み始めることとなるのでした。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

家出したとある辺境夫人の話

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』 これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。 ※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。 ※他サイトでも掲載します。

処理中です...