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湖に戻るか散になり消えるか?
しおりを挟む水の精霊女王にルビアンは訊いてみた。
「私も一緒にウイリアム様と湖にいきたいです」
ウイリアムは彼女の発言に嬉しい気持ちと、後で後悔をさせたくない気持ちで、いっぱいになっていた。
水の精霊女王は。
『この世に戻る事が容易くできないし期限を守らないと散になる貴女はそれでも良いのか?』
「良いです、覚悟はできている一緒にいたいんですウイリアム様を愛してます」
「ルビアン、君は何も知らないだろう?」
「私は決めました。もう後戻りしない覚悟をしております」
ウイリアムは、ため息をつき。
「俺と一緒に行くと?もう御両親に合えない良いのか?」
「合えないのは辛いけどウイリアム様、貴方と合えないのはもっと辛いのです」
「水の精霊女王様お願いです私も一緒に連れて行って下さい後悔は、けしてしません」
『お前は、ひつこい娘ね解った連れて行くわ』
*
「お父様お母様、私もウイリアム様と行きます、もう合えなくなるけど、ご免なさい」
「お前は小さい頃から、こうと決めた事は、やり遂げていた。もう合えないのは辛いがルビアンの幸せだけは願っている」
「私は孫の顔を見たかったけど、ルビアン元気でね」
「はい、幸せになります」
2人は静かにゆっくり歩いて湖に一歩進む度に御互いの身体が何か暖かいフワッとした物に包まれ消えていた。
湖の底で1年たった某日、陸では5年程たっていた。
ルビアンとウイリアムが赤ん坊を布で包み手紙を置いて父親ベンジャミンが畔を通るだろうと待っていると馬車でやって来た。
馬車を止め赤ん坊を抱き上げて手紙を読むと懐かしい娘の字で綴られている、この子は孫息子なんだな5年間立派に育てあげるよ。
5年だけケビンを育て湖に戻してくれたら、この子は好きな方で暮らせるようになると書いてある。
孫息子に、会えて、これから5年間一緒に暮らせるのだ。
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