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2巻
2-1
しおりを挟む落ちぶれかけた名門貴族であるアインレット家の末っ子、ロイス・アインレットとして異世界に転生した社畜リーマンの俺。
しかし、優秀で派手な属性魔法を持つ兄と姉に比べ、俺の魔法は無属性というとても地味なもの。このせいで、俺は親から長年冷遇されていた。
だが、俺はあることに気づく。無属性魔法は攻撃手段としては使えないものばかりだが、戦闘以外の場面では非常に優秀な効果を持っていたのだ。
この無属性魔法を領地運営に活かそうと考え、俺は父上から最果ての領地であるジェロム地方をもらい受けた。そして婚約者のシルヴィア、メイドのテスラさんのふたりと、愛羊のマックを連れて家を出たのだった。
狙い通り、ジェロム地方での生活は順風満帆。
ボロボロだった屋敷を直したり、あらゆる場所に一瞬で移動したりと、無属性魔法を駆使することで快適な暮らしができるようになった。
さらに、元冒険者であるフルズさんや、ジェロム地方のシンボルである霊峰ガンティアの麓で古くから暮らしているムデル族といった領民とも交流するように。
俺たちの新たな生活は今のところ、順調に進んでいる。
◇◇◇
ムデル族が抱えていた魔力酔い問題を解決してちょうど一週間が経った日の夜。
夕食を終えると、領地運営の準備を整えていくため、俺は屋敷にある自室で今後について考えていた。
やることは山積みだ。
冒険者のミゲルさんがたくさんの領民希望者をこの領地へ連れてきてくれたものの、何もかもが準備不足。人が増えることは純粋に嬉しいことなのだが、想定以上の数だったため、それに対応しきれていないのが現状だ。
俺はそうした事態の解決を図るべく、今後の計画を根本から練り直した。
まず、急激に数を増やした領民たちのために、住居や宿屋、さらにはアイテム屋などの店を用意する――つまり、村をつくることにした。
そのためには知識と腕のある建築職人と交渉しなければならない。
一応、前に建てられた家屋などについては、俺の修繕魔法で元の姿に戻せるが、それにしても数に限りがある。新たに建設しなければならない部分もあるだろう。
村の敷地に関しては、屋敷を取り囲む森を伐採してスペースを確保していく予定でいる。幸い、ジェロム地方の領地はほとんど手つかずだから、広い土地は確保しやすい。
しかし、区画整備についても専門的な知識がある職人に声をかけていかないとな。
ある程度まで作業が進んだら、次は店を開いてくれる人も募集するつもりだ。
とりあえず、ジェロム地方の隣にある都市アスコサで出会った書店員のユリアーネは確定だが、それ以外はまったくの白紙状態ときている。村となったら複数の人が住むことになるし、医者の存在も欠かせないだろう。ここもしっかり目途を立てていかなければ。
次に、この領地を経済的に盛り上げていくための産業についてだ。
ジェロム地方において目玉となるのは――やはり、当面の間はダンジョンと冒険者ギルドだろう。
だが、ダンジョンもすぐに冒険者たちを招き入れるということはできなかった。
ギルドを立ち上げて運営するには、国の許可が必要だからだ。
実現させようとするなら、もっと入念にダンジョンの調査をしなければならない。
これについては、フルズさんを慕って集まってくれたミゲルさんたち冒険者にお願いしようと考えている。というか、俺が声をかけるよりも先にヤル気満々で、この一週間のうちに何度か探索して安全性を確認してくれている。
ダンジョンに安全性を求めるのはちょっとおかしな話だが、冒険者としてはダンジョンの攻略難度によってその後の生活が決まるため、そこが死活問題になるとフルズさんが教えてくれた。この辺も、俺がやっていたら考えつかなかっただろう。
経験豊富なフルズさんがギルドマスターの大役を担ってくれることになって、本当に助かっている。
フルズさんも、「娘のエイーダの近くにいられるうえにギルドマスターなら安全だな。微力ながら、手伝わせてもらう」と言ってくれたしね。
他にも、ギルド運営に必要な物についてはいくつかリストアップをしてもらっているから、それを参考にして進めていこうと思う。
あとは特産品とか観光スポットでもあれば売りにできるんだけど、霊峰ガンティアの方はまだほとんど手つかずだからなぁ。
山に住むムデル族の人々も、急に人が増えたら困惑するだろうし、その辺は徐々に時間をかけてやっていくしかないだろう。幸いにも、長の娘であるオティエノさんをはじめ、友好的な関係を築けているのだ。
今の調子をキープしつつ、今後の方針を長のハミードさんと話し合っていこう。
「やれやれ……軽く書き出すつもりだったのに、これは思った以上に大変だぞ」
課題をリスト化するために書いたメモを見て、俺はため息とともにそんな言葉を漏らす。
ただ、忙しさに辟易しているというよりは、むしろ喜ばしいことであるとプラス思考に捉えていた。
何せ、この地へ来た当初は俺たちが住む場所さえハッキリしないくらい何もなく、あったとしてもボロボロの状態で、とてもじゃないが領地運営に時間を割く余裕なんてなかった。あの頃に比べれば、いろいろとやりたいことが出てきた分、進歩しているということじゃないか。
そんなことを考えていると、部屋のドアをノックする音が。
「ロイス、コーヒーを淹れたんだが、少し休憩しない?」
「ありがとう、いただくよ」
訪ねてきたのはシルヴィアだった。
ドアを開けて招き入れると、彼女は真っ先に机の上に置いてあったメモ書きを見つけ、コーヒーをテーブルに置くとそれを興味深げに眺めている。
「熱心だな、ロイスは」
「ジェロム地方のためだからね」
おどけるように力こぶを作って見せると、シルヴィアは「ふふふ」と小さく笑ってから話を続ける。
「頑張ることはいいことだが、無理は禁物だぞ。これからという時にダウンしてしまわないようにな」
「肝に銘じておくよ」
シルヴィアの言う通りだ。
無理をして体を壊しては元も子もない。ここまで順調にきているのだから、せっかくのペースを乱すようなことはしたくなかった。
そういえば……シルヴィアが俺の部屋を訪ねてきた理由は、ただコーヒーを届けに来てくれただけではないらしい。
と、いうのも、おそらく仕掛け人と思われる人物たちが、わずかにドアを開けてこちらの様子をうかがっていたからだ。
「……テスラさん? それにエイーダも」
「おや、バレてしまいました」
「あはは、残念だったね」
どう見ても隠れる気のなかったメイドのテスラと、フルズさんの娘でメイド修業中のエイーダが悪びれる様子もなく部屋に入ってきた。
「まったく……覗き見なんていい趣味とは言えないぞ」
「それは誤解です。私たちはシルヴィア様が心配になり、こうして陰から見守っていたのですよ」
「そうそう!」
テスラさんの言葉にエイーダも頷く。
「シルヴィアが心配?」
どういう意味だ?
詳しく聞いてみると、テスラさんが話してくれた。
「私とエイーダさんが下で食器を洗っていると、シルヴィア様がやってきて『そろそろロイスにコーヒーを淹れてやろうと思うのだが』と仰いました……ですが、実は領地運営で頭がいっぱいになっているロイス様との会話のきっかけを探していただけだったのですよ」
「なっ!? どうして分かった!?」
どうやら図星らしい。
……そういえばここのところ、シルヴィアとのんびり会話をする機会がなかった気がする。
仕方がなかったとはいえ、シルヴィアには寂しい思いをさせてしまっていたようだ。
「……ごめん、シルヴィア」
「ロ、ロイスが謝ることなんてない! ……私が勝手に寂しくなっただけで――」
そこまで言った途端、シルヴィアは顔を真っ赤にしてその場から逃げだした。
「おやおや、ロイス様に何も告げず自室に戻られるとは……」
「恥ずかしかったみたいだね!」
わざとらしく言い合うメイドふたり。
仲が良いのはよろしいけど……あまりシルヴィアをからかいすぎないようにしてもらいたいものだ。この件についてはあとで厳重注意をしておこう。シルヴィアの未来の夫として。
「それよりもロイス様、明日の準備は整っていますでしょうか」
「えっ? ……準備っていったって、そんなたいした物は必要ないだろ?」
明日の準備――それは、都市アスコサに行くための準備を指していた。
これから取りかかろうとしている新しい産業の数々の中で、もっとも手早く実現可能なのは冒険者ギルドの設立だろう。
前に行った時は、半ば観光みたいなものだった。
しかし、今回は明確な目的があってアスコサを訪れる予定でいる。
俺としても学ぶべきものは多いだろうし、今からとても楽しみだ。
とりあえず、ニヤニヤしているメイドふたりを外に出し、俺は明日に備えて就寝するために着替えを始めたのだった。
◇◇◇
翌朝。
俺は朝食を終えると、フルズさんが来るまでの間、愛羊であるマックのお世話をするため庭に出た。
「おはよう、マック」
「メェ~」
今日も朝から元気いっぱいだな、マックは。
俺たちが何をやっているのかまでは理解できていないのだろうけど、物事がうまく進んでいるというのは周りの反応から分かるようだ。
「今日も手伝ってくれよ。アスコサまで行くには、君の力が必要不可欠だからな」
「メェ~!」
「任せろ!」と言わんばかりに力強く鳴くマック。
ちょうどその時、俺は背後に気配を感じて振り返った。
「やぁ、領主殿」
「ロイスの旦那、おはようございます!」
「おはようございます、フルズさん。それにミゲルさんも」
本日ともに都市アスコサへと向かうフルズさんとミゲルさんのふたりが訪ねてきた。
「準備は大丈夫か?」
「はい、フルズさん。俺もシルヴィアもマックも万端です。いつでも出られますよ」
「それならすぐに荷台を持ってきますね」
足取り軽く、ミゲルさんはマックに引かせる荷台を取りに、屋敷の敷地内にある倉庫へ向かった。
前に話し合ったのだが、アスコサではいくつかのグループに別れて行動することになりそうだ。
まず、ミゲルさんは心当たりがあるという魔鉱石の加工職人に接触。さらに、今なお増え続けている、フルズさんを慕って集まる冒険者たちにも片っ端から声をかけていくと息巻いていた。
あれだけの人数が集まっていたのにまだ増えているとは……今さらなんだけど、もしかしたらフルズさんって、現役時代は俺の想像を遥かに超える凄い冒険者だったのでは?
まあ、フルズさんの過去についてはまた機会がある時に聞くとしよう。それより、ムデル族の一件が終わって山から下りたばかりだというのに、また屋敷を空けて遠征となる――留守役のテスラさんにはまたも迷惑をかけることになっちゃうな。
見送りのために外へ出てきたテスラさんにそのことを謝罪すると……
「何を仰います。主が頑張っていらっしゃるのに、その姿を応援しない者などメイドを名乗る資格はありません」
と言い切ってくれた。
本当に、俺を全力でからかう時以外はとても優しくて有能な人だ。心身ともに支えられていると実感するよ。
続いて、俺はシルヴィアに向き直る。
「今回は前回とは違った視点で町を見ることになる。シルヴィアも、気づいた点はどんどん俺に報告してほしい」
「任せてくれ」
おぼろげながらもようやく見え始めてきたジェロム地方の新たな姿に、シルヴィアも喜んでいる様子だった。
思えば、シルヴィアにも迷惑をかけ通しだったな。いや、現在進行形で多大な迷惑をかけているようなものだけど。
「申し訳ないな、シルヴィア。領地運営が落ち着くまでは、バタバタと慌ただしい日々になりそうだ」
「むしろ望むところだ……ロイスの頑張りを間近で見られるのだからな」
「シルヴィア……」
骨身に染みる言葉だよ、ホント。
「領主殿、マックの準備も整ったぞ」
感激していると、屋敷の外でマックに荷物を載せていたフルズさんから声がかかる。
いよいよ出発の時だ。
「じゃあ、行ってきますね」
「行ってらっしゃいませ」
「気をつけてね~」
テスラさんとエイーダに見送られながら、俺たちはマックが引いてくれる荷台に乗り込む。
「出発しよう!」
二度目の都市アスコサへの遠征。
だけど、この時の心境は、初めて町へ向かった以前の時とはまるで違っていた。
楽しみと不安が入り混じる不思議な感覚――うまくいくように、俺も最大限の努力をしなくちゃな。
マックの引っ張る荷台の上で揺られること数時間。
再び都市アスコサへ足を運んだ俺たち。
距離があるため、転移魔法を使ってもいいのだが、それは非常事態の時のみに限定することにした。というのも、道中の景色がとても良くて、俺もシルヴィアもそれを眺めながら町を目指すことが楽しみになっていたからだ。
で、そのアスコサへ到着するやいなや、ミゲルさんは「関係各所へ挨拶するとともに冒険者たちへ声かけをしてきます!」と言って早速別行動をとる。
ミゲルさんを見送ったあと、俺たちはギルドの建物造りを依頼するため、フルズさんとともに彼の知人の職人が営んでいる店へ向かった。
そこで打ち合わせをするのが午前の予定で、午後からは俺たちも別行動になる。
フルズさんには午後、ムデル族の集落の近くにあるダンジョンで拾ってきた魔鉱石の換金をお願いした。
でっかいサイズの物は運びだせそうになかったが、周りに飛び散っていた破片だけでもかなりの値がつくだろうとのことだったので、それを売って今後の活動資金の足しにしようと決めたのだ。
それと、アスコサへ来たら是非会いたい人物がひとりいた。
「あとでユリアーネの店も寄ってみるか」
「そうだな」
アスコサで出会った少女、ユリアーネ。
年齢が近いということもあって、すぐに打ち解けた俺たち。身分を超えた友人として接している。
そんな彼女も、ジェロム地方で書店を開くことになっていた。現在はまだ建物が完成していないので、それができ次第移住する。
両親が経営するアスコサの書店の、いわば支店をジェロム地方に出店するという形になるため、ユリアーネ自身も張り切っているらしく、店に並べる本の選別に日々頭を悩ませているという。
午前中に村の建設について話をしたら、その経過報告も彼女にしておこう。
歩きながら午後の予定を決めているうちに、目的地に到着。
石造りの家が並ぶ中で、珍しい木造の建物。建築の知識は皆無だが、その外観からは強いこだわりが伝わってきた。まさに職人の英知を結集して建てられた物であることは素人目にもハッキリと分かる。
さすがはフルズさん一押しの職人が住む建物……できるな。
「デルガドさん、いますか?」
ドアをノックしながらフルズさんがそう声をかけると、中から「おう」とぶっきらぼうな返事が。この辺もなんとなく職人気質っぽい。
とりあえずみんなで建物の中に入る。
「お? 誰かと思ったらフルズか」
「ご無沙汰しています」
職人のデルガドさんは白髪の老人だった。
しかし、その肉体は「凄まじい」の一言に尽きる。
背が高いということもあるが、力作業である現場での仕事を通して鍛え上げられた屈強な分厚いボディ……俺は思わず目を奪われた。フルズさんと並んで立っていても、まったく見劣りしない。純粋に、男として憧れる肉体美だ。
「それで、今日はなんの用だ? 冒険者稼業からは足を洗ったって聞いたが……そっちの若造たちとパーティーでも組んだのか?」
「いや、彼はこの先にあるジェロム地方の新しい領主殿だ」
「何? ジェロムの領主? この若造が?」
デルガドさんはジッと俺を見つめる。
獰猛な肉食獣を彷彿とさせる鋭い眼光に射抜かれて、俺はたまらず固まってしまった。なんというか、凄い目力だ。
「あそこの森の中にはデカい屋敷があったが……今もまだあるか?」
「あっ、は、はい。ちょっと修繕して、今は俺たちが住んでいます」
「修繕? そんな技術があるのか?」
「あっ、無属性魔法といって――」
そうだった。
初めて会う人にはきちんと説明をしておかないと。
俺はなるべく分かりやすく無属性魔法のことと、その中のひとつである修繕魔法を駆使して建物を直したことを告げる。
「ふぅむ……魔法絡みのことはまったく知識がないから分からんが、とにかく凄いというのはよく分かった」
まあ、そのくらいの解釈でもまったく問題ないからいいか。
「修繕魔法の効果で、その屋敷もなんとか住めるようにはなりました」
「なるほど。まあ、君らの役に立っているのなら良かった。あの屋敷は完成して早々に領主がどっかへ逃げちまったからな。本来の役目を果たさずに朽ち果てていく一方だったから、活用してくれているのなら、造った俺たちとしてもありがたい話だ」
「は、はあ――って」
あれ?
デルガドさん、今なんか凄いこと言わなかった?
「あ、あの」
「うん? なんだ?」
「あの屋敷って……デルガドさんが建てた物だったんですか?」
「まあな。かれこれ二十年近く前になるが」
「そ、そうだったのか……」
「俺も知らなかった……」
これにはシルヴィアとフルズさんも驚いている。しかも、今の口ぶりからするに――
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