75 / 87
連載
第150話 死霊魔術師
しおりを挟む ゼルマがみんなに受け入れられてから数日が経った。
エーアストから移住してきたパルレさんは、このテンプルムでも冒険者ギルド職員に就職し、毎日元気に働いている。
今までの経験も活かせるし、総合ギルド長のヨシュアさんにもパルレさんのことはよろしく伝えておいたので、今後も安心して仕事ができるはず。
すでにここでの生活にもすっかり慣れたようだ。
エイミーさんも就職場所が決まったので、近々カイダからこっちへ引っ越すための作業をする予定だ。
これは僕も手伝うので、それほど困難ではないだろう。荷物は全部『空間転移』で持ってきちゃうしね。
ちなみに、エイミーさんが選んだ職業は料理人だ。
僕らがカイダ国を出たあと、エイミーさんは料理を一生懸命勉強していたら、なんと『料理』スキルを習得することができたらしい。
よほどの根気と才能がなければ技能スキルは出てこないのに、それを数ヶ月で習得するなんて、相当頑張ったんだと思う。
まだレベル1らしいけど、スキル持ちはその道では食いっぱぐれることはないので、これも問題なく暮らせるだろう。
そして今日もゼルマのもとに、血を飲ませに訪れた。
みんなにバレてからは、吸血行為は1日置きにしてもらったので、2日ぶりの血にゼルマは喉を鳴らして飲んでいる。
「飲み放題と言ったのに、1日置きにしちゃって申し訳ないね」
「ふん、きひゃまの血にゃど、別に3日おひでも問題にゃいわ!」
あ、いらないとは言わないんですね。それに、3日置きでは問題ないけど、4日置きだと不満があるのかな。
相変わらずツンツンと強がってはいるけど、一応少しは素直になっているんだろうか?
「……ふー満足したぞ。しかし小僧、貴様女たらしのくせに、あの下女どもに頭が上がらぬようではないか。だらしのない男だ」
「彼女たちは下女じゃなくて仲間だよ。それに、頭が上がらないってわけじゃ……」
いや、これは当たってるか。
実際、彼女たちには全然頭が上がらないもんな。
「全く、貴様はいったいどういう勇者なのだ。弱くはないようだが、貴様の力がサッパリ分からぬ。まあ女たちにこき使われてるようでは、まだまだ未熟者だな」
「はい、仰る通りで……精進します」
うう、するどい指摘に、もはや逆らう気力も起こらない。薄々自分でも気付いてたけど、僕には亭主関白は無理だろうな。
カインやイザヤみたいな、女性に対するあの自信って、どうやったら身につくんだろう?
そういえば、父さんも母さんの尻に敷かれているような感じだし、女性に弱いのは僕の血筋なのかもしれない。
そうだ、両親といえば……。
「ねえゼルマ、キミのお父さんやお母さんは生きてるの? 復活してから会いには行ったかい?」
封印されている間に長い年月が経ってしまって、ゼルマも家族のことが気になっているんじゃないかと。
「親のことなど知らぬ。ワシが封印される前は生きとったが、あれから3000年も経てば、すでに討ち倒されているやもしれぬな」
「ええっ!? 気にならないの?」
「ワシら吸血鬼一族は、血縁者に対してそれほど情は感じぬ。子も数百年に一度しか生まぬし、基本的には単独で生きていく。よって、親といえどもほとんど他人同然だ。ワシの故郷はここよりかなり遠方ゆえ、確かめに行くのも億劫だしな」
なるほど……その辺は人間の常識には当てはまらないんだろうな。
不死ならではの感覚なのかも。
もしも吸血鬼が情に厚くて、一族で結託してどんどん子を増やして襲ってきていたら、人類はとっくに滅んでいたかもしれないな。
「それじゃあゼルマ、また2日後に来るよ」
「あ、ああ、分かった。だがその、なんだ、血を飲む以外でも……」
「え? なに?」
「……いや、なんでもない。2日後でもなんでも好きに来るがよい。べ、別に明日でもワシは構わんがな、ひ、ひまだから相手をしてやってもよいぞ」
「……? よく分からないけど明後日でOKだね? それじゃあ」
「ちょ、まっ……そ、だっ……おぅ……なっ、こ……ほうぅ」
ゼルマはなんかオロオロとしながら落ち着かない様子でモゴモゴ言ってるけど、あまり長居しないようにしてるので、さっさと帰ろう。
っとその前に、せっかくだから1ヶ所だけ寄り道していくか。
◇◇◇
「ユーリ様、またいらしてくださいね」
帰り掛けに寄ったのは、以前山賊から救い出した女性たちが住んでいるところだ。
ゼルマの住居からそれほど遠くないので、ついでに顔を出すことにした。まあ眷女のみんなも連れて、度々様子を見に来てはいるけどね。
女性たちには農地を与えて、そこで国家として依頼した作物を作ってもらっている。
収穫に特化したゴーレムも渡してあるので、作業的には問題ないとは思うけど、男手が一切ないので少々心配なんだよね。
山賊に囚われていた頃と違って、女性たちはすっかり健康と美しさを取り戻しているので、そろそろ旦那さんを持ってもいいとは思うんだけど……。
彼女たちは相当酷い目に遭わされたので、少なからず男性恐怖症になっているのではないだろうか。
心の傷が癒えるまでまだまだ時間が掛かるかもしれないけど、いずれいい人を見つけて幸せな家庭を築けることを祈ってる。
さて、用事も済ませたし王城に帰ろうかと思ったところ、少し離れた場所をてくてくと歩く5~6歳くらいの少女が視界に入った。
少女はアピよりも小さい100センチ程度の身長で、オレンジ色の髪を2本の三つ編みにして垂らしている。
こんな街外れで、小さな子が1人で行動していることにも驚いたが、それよりも目に付いたのはその背中だ。
その少女は、自分の身体よりも大きな荷物を背負って歩いていたのだ。
こんな子が背負えているんだから中身は軽いんだろうけど、それにしても見た目のインパクトは大きい。
こんな大荷物を背負って、いったいどこへ行こうとしているのか。
そのまま立ち去るのも薄情な気がしたので、少女に声を掛けてみようとしたところ……。
「あうっ!」
少女が躓いて転んでしまった。
前方に倒れ込んだ少女の背に、大きな荷物がのし掛かる。
「キミっ、大丈夫かい!?」
僕は慌てて少女へと駆け寄る。
そこで僕は再び驚いてしまった。
転んだ拍子に少女の荷物から飛び出たその中身は、なんと多数の剣だった!
その数ざっと30本。それが少女の頭部を覆い隠すように散らばっている。
剣は通常サイズよりも大きいくらいで、どう見てもこんな小さな子が背負えるような重さじゃないぞ?
荷袋に軽量化の魔法も掛かっている様子はないし、どうなってるんだ?
とりあえず、僕は落ちた剣を拾い集める。
あ、これミスリル製だ! なるほど、見た目よりはだいぶ軽いのか。
それでも、この本数をこんな少女が背負うのは相当キツいはず。ましてや歩いて移動するなんて、ちょっと信じられない。
目的地は近くなのかな?
「うう~あたいとしたことがとんだ失態を。あ、拾ってくれてすまないでしゅ」
「キミ、こんなにたくさん剣を持ってどこに行くの? 良かったら運ぶの手伝うよ?」
「だ、大丈夫でしゅ。どうぞお構いなくでしゅ」
少女はそそくさと剣を受け取りながら、僕の申し出を断ってきた。
少し迷惑そうにしてるから、1人で運ばなくちゃいけない理由でもあるのかもしれないけど、ちょっと気になるところだ。
それにしても、これほどミスリル製の剣を持ってるなんてすごいな。
安いお店で買ったとしても、相当な金額になるぞ。こんな子供に運ばせるにしては、あまりにも高価すぎる。
それに、剣自体の出来もなかなか素晴らしく……って、ちょっと待て!
「これ、ドマ・ギンガイムの剣じゃないの!?」
僕は思わず叫んでしまった。
数十年にわたって超一流の剣を作り続けたという、謎の天才鍛冶師ドマ・ギンガイム。
解析してみると、やはりそのドマ・ギンガイム作の剣だった。それも30本全部だ。
こんな少女が、ドマ・ギンガイムの剣を大量に持ち歩いてるなんて!?
「ぼ、坊主っ、なぜそれを!? い、いや、なんでもないでしゅ、拾ってくれてありがとでしゅ」
「あ、待って!」
少女は剣を全部受け取ると、急いで走り去っていく。
あの重さの荷物を背負っているのに、とんでもない速さだ。
これはさすがに普通じゃないな。間違いなくただの子供ではないだろう。
どうも何かを隠したいようだし、色々と気になることもある。
ひょっとして、ドマ・ギンガイムさんと何か関係のある子なのでは?
ストーカーみたいで申し訳ないが、こっそりあとを尾けてみよう。
エーアストから移住してきたパルレさんは、このテンプルムでも冒険者ギルド職員に就職し、毎日元気に働いている。
今までの経験も活かせるし、総合ギルド長のヨシュアさんにもパルレさんのことはよろしく伝えておいたので、今後も安心して仕事ができるはず。
すでにここでの生活にもすっかり慣れたようだ。
エイミーさんも就職場所が決まったので、近々カイダからこっちへ引っ越すための作業をする予定だ。
これは僕も手伝うので、それほど困難ではないだろう。荷物は全部『空間転移』で持ってきちゃうしね。
ちなみに、エイミーさんが選んだ職業は料理人だ。
僕らがカイダ国を出たあと、エイミーさんは料理を一生懸命勉強していたら、なんと『料理』スキルを習得することができたらしい。
よほどの根気と才能がなければ技能スキルは出てこないのに、それを数ヶ月で習得するなんて、相当頑張ったんだと思う。
まだレベル1らしいけど、スキル持ちはその道では食いっぱぐれることはないので、これも問題なく暮らせるだろう。
そして今日もゼルマのもとに、血を飲ませに訪れた。
みんなにバレてからは、吸血行為は1日置きにしてもらったので、2日ぶりの血にゼルマは喉を鳴らして飲んでいる。
「飲み放題と言ったのに、1日置きにしちゃって申し訳ないね」
「ふん、きひゃまの血にゃど、別に3日おひでも問題にゃいわ!」
あ、いらないとは言わないんですね。それに、3日置きでは問題ないけど、4日置きだと不満があるのかな。
相変わらずツンツンと強がってはいるけど、一応少しは素直になっているんだろうか?
「……ふー満足したぞ。しかし小僧、貴様女たらしのくせに、あの下女どもに頭が上がらぬようではないか。だらしのない男だ」
「彼女たちは下女じゃなくて仲間だよ。それに、頭が上がらないってわけじゃ……」
いや、これは当たってるか。
実際、彼女たちには全然頭が上がらないもんな。
「全く、貴様はいったいどういう勇者なのだ。弱くはないようだが、貴様の力がサッパリ分からぬ。まあ女たちにこき使われてるようでは、まだまだ未熟者だな」
「はい、仰る通りで……精進します」
うう、するどい指摘に、もはや逆らう気力も起こらない。薄々自分でも気付いてたけど、僕には亭主関白は無理だろうな。
カインやイザヤみたいな、女性に対するあの自信って、どうやったら身につくんだろう?
そういえば、父さんも母さんの尻に敷かれているような感じだし、女性に弱いのは僕の血筋なのかもしれない。
そうだ、両親といえば……。
「ねえゼルマ、キミのお父さんやお母さんは生きてるの? 復活してから会いには行ったかい?」
封印されている間に長い年月が経ってしまって、ゼルマも家族のことが気になっているんじゃないかと。
「親のことなど知らぬ。ワシが封印される前は生きとったが、あれから3000年も経てば、すでに討ち倒されているやもしれぬな」
「ええっ!? 気にならないの?」
「ワシら吸血鬼一族は、血縁者に対してそれほど情は感じぬ。子も数百年に一度しか生まぬし、基本的には単独で生きていく。よって、親といえどもほとんど他人同然だ。ワシの故郷はここよりかなり遠方ゆえ、確かめに行くのも億劫だしな」
なるほど……その辺は人間の常識には当てはまらないんだろうな。
不死ならではの感覚なのかも。
もしも吸血鬼が情に厚くて、一族で結託してどんどん子を増やして襲ってきていたら、人類はとっくに滅んでいたかもしれないな。
「それじゃあゼルマ、また2日後に来るよ」
「あ、ああ、分かった。だがその、なんだ、血を飲む以外でも……」
「え? なに?」
「……いや、なんでもない。2日後でもなんでも好きに来るがよい。べ、別に明日でもワシは構わんがな、ひ、ひまだから相手をしてやってもよいぞ」
「……? よく分からないけど明後日でOKだね? それじゃあ」
「ちょ、まっ……そ、だっ……おぅ……なっ、こ……ほうぅ」
ゼルマはなんかオロオロとしながら落ち着かない様子でモゴモゴ言ってるけど、あまり長居しないようにしてるので、さっさと帰ろう。
っとその前に、せっかくだから1ヶ所だけ寄り道していくか。
◇◇◇
「ユーリ様、またいらしてくださいね」
帰り掛けに寄ったのは、以前山賊から救い出した女性たちが住んでいるところだ。
ゼルマの住居からそれほど遠くないので、ついでに顔を出すことにした。まあ眷女のみんなも連れて、度々様子を見に来てはいるけどね。
女性たちには農地を与えて、そこで国家として依頼した作物を作ってもらっている。
収穫に特化したゴーレムも渡してあるので、作業的には問題ないとは思うけど、男手が一切ないので少々心配なんだよね。
山賊に囚われていた頃と違って、女性たちはすっかり健康と美しさを取り戻しているので、そろそろ旦那さんを持ってもいいとは思うんだけど……。
彼女たちは相当酷い目に遭わされたので、少なからず男性恐怖症になっているのではないだろうか。
心の傷が癒えるまでまだまだ時間が掛かるかもしれないけど、いずれいい人を見つけて幸せな家庭を築けることを祈ってる。
さて、用事も済ませたし王城に帰ろうかと思ったところ、少し離れた場所をてくてくと歩く5~6歳くらいの少女が視界に入った。
少女はアピよりも小さい100センチ程度の身長で、オレンジ色の髪を2本の三つ編みにして垂らしている。
こんな街外れで、小さな子が1人で行動していることにも驚いたが、それよりも目に付いたのはその背中だ。
その少女は、自分の身体よりも大きな荷物を背負って歩いていたのだ。
こんな子が背負えているんだから中身は軽いんだろうけど、それにしても見た目のインパクトは大きい。
こんな大荷物を背負って、いったいどこへ行こうとしているのか。
そのまま立ち去るのも薄情な気がしたので、少女に声を掛けてみようとしたところ……。
「あうっ!」
少女が躓いて転んでしまった。
前方に倒れ込んだ少女の背に、大きな荷物がのし掛かる。
「キミっ、大丈夫かい!?」
僕は慌てて少女へと駆け寄る。
そこで僕は再び驚いてしまった。
転んだ拍子に少女の荷物から飛び出たその中身は、なんと多数の剣だった!
その数ざっと30本。それが少女の頭部を覆い隠すように散らばっている。
剣は通常サイズよりも大きいくらいで、どう見てもこんな小さな子が背負えるような重さじゃないぞ?
荷袋に軽量化の魔法も掛かっている様子はないし、どうなってるんだ?
とりあえず、僕は落ちた剣を拾い集める。
あ、これミスリル製だ! なるほど、見た目よりはだいぶ軽いのか。
それでも、この本数をこんな少女が背負うのは相当キツいはず。ましてや歩いて移動するなんて、ちょっと信じられない。
目的地は近くなのかな?
「うう~あたいとしたことがとんだ失態を。あ、拾ってくれてすまないでしゅ」
「キミ、こんなにたくさん剣を持ってどこに行くの? 良かったら運ぶの手伝うよ?」
「だ、大丈夫でしゅ。どうぞお構いなくでしゅ」
少女はそそくさと剣を受け取りながら、僕の申し出を断ってきた。
少し迷惑そうにしてるから、1人で運ばなくちゃいけない理由でもあるのかもしれないけど、ちょっと気になるところだ。
それにしても、これほどミスリル製の剣を持ってるなんてすごいな。
安いお店で買ったとしても、相当な金額になるぞ。こんな子供に運ばせるにしては、あまりにも高価すぎる。
それに、剣自体の出来もなかなか素晴らしく……って、ちょっと待て!
「これ、ドマ・ギンガイムの剣じゃないの!?」
僕は思わず叫んでしまった。
数十年にわたって超一流の剣を作り続けたという、謎の天才鍛冶師ドマ・ギンガイム。
解析してみると、やはりそのドマ・ギンガイム作の剣だった。それも30本全部だ。
こんな少女が、ドマ・ギンガイムの剣を大量に持ち歩いてるなんて!?
「ぼ、坊主っ、なぜそれを!? い、いや、なんでもないでしゅ、拾ってくれてありがとでしゅ」
「あ、待って!」
少女は剣を全部受け取ると、急いで走り去っていく。
あの重さの荷物を背負っているのに、とんでもない速さだ。
これはさすがに普通じゃないな。間違いなくただの子供ではないだろう。
どうも何かを隠したいようだし、色々と気になることもある。
ひょっとして、ドマ・ギンガイムさんと何か関係のある子なのでは?
ストーカーみたいで申し訳ないが、こっそりあとを尾けてみよう。
322
お気に入りに追加
5,001
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
異世界じゃスローライフはままならない~聖獣の主人は島育ち~
夏柿シン
ファンタジー
新作≪最弱な彼らに祝福を〜不遇職で導く精霊のリヴァイバル〜≫がwebにて連載開始
【小説第1〜5巻/コミックス第3巻発売中】
海外よりも遠いと言われる日本の小さな離島。
そんな島で愛犬と静かに暮らしていた青年は事故で命を落としてしまう。
死後に彼の前に現れた神様はこう告げた。
「ごめん! 手違いで地球に生まれちゃってた!」
彼は元々異世界で輪廻する魂だった。
異世界でもスローライフ満喫予定の彼の元に現れたのは聖獣になった愛犬。
彼の規格外の力を世界はほっといてくれなかった。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。