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第135話 助っ人参上!

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 俺と同じ王聖六将で、超一流冒険者パーティーを務めるニーナ。
 そんな彼女のパーティーに所属し、優秀な冒険者として名を馳せているフィオナが助っ人に来てくれた。

「フィ、フィオナだって……?」
「あの期待の新星と呼ばれている冒険者か!?」
「こ、こいつは凄ぇ大物が来たな……」

 レドルの町には元冒険者という肩書の者が多く、今はその道を離れていてもいつか復帰することを夢見て最新の情報は集めているらしい。なので、フィオナの存在を知っている者は多かった。
 これがさらに彼らのヤル気を刺激することとなる。
 おまけに、そのフィオナが俺の弟子と分かると酒場は騒然となった。

「あ、あんた、そんなに凄い人だったのか……」
「頼む! 冒険者の極意を教えてくれ!」
「いや、俺は冒険者じゃなくてテイマーなんだよ」

 なんか誤解し始めている人もでてきたな。
 一旦落ち着かせてから再度作戦を練っていくか。

 ――ただ、フィオナの加入は非常に大きい。
 彼女の登場でレドルの町の人々の決意はより強固なものとなったし、何より俺を見る目がガラッと変わった。さっきまではまだどこか信用しきれていないという雰囲気も感じていたのだが、今はもうそんな気配は一切ない。
 もしかしたら、ニーナはここまで予測してフィオナを派遣したのかもな。
 ちなみに今回は極秘に動き回ることになるため、フィオナのパートナー魔獣である雪蛇《スノー・スネーク》のユキゾーは王都で待機しているらしい。ただ、非常時にはいつでも呼びだせる召喚術は会得しているので問題という。そういえば、ミネットやノエリーも同じようにして魔獣を呼びだしていたな。

 とにかく、心強い味方が増えて作戦の幅も広がった。
 問題はボスの側近という凄腕のふたり組……明日この町にやってくるというふたりを捕らえて情報を集めるとするか。

「そのふたりって何者なんでしょうか」
「皆目見当もつかないが……小さいとはいえ、ひとつの町を悪事の元凶のように扱っているところを見る限り、相当な権力者がバックにいると思う」

 レドルの町がある領地を治めているのは評判のいいダルフォス家。
 あそことつながりがある何者かが、領主の目を盗んで悪事を働いている可能性が高いな。
 ともかく、明日この町へ来るというふたり組をなんとか確保しないと。

「フィオナ、明日は少し派手に暴れなくちゃいけないかもしれない」
「任せてください、師匠! 俺、暴れるのは得意ですから!」

 満面の笑みで元気いっぱいに答えるフィオナ。
 本当に頼もしい限りだ。
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