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第121話 新たな王聖六将
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翌日。
この日は朝からノエリーと一緒にデリックたちの鍛錬に付き合う。
最初の頃に比べると信頼関係は深まり、いい連携ができるようになってきた。ここからさらに練度を上げていけば戦力として十分計算できるだろう。
今のところは戦闘特化型の魔獣が中心となっているが、その種類も増やしていきたいところだ。戦場では戦う以外にもいろんな役割を持った兵士が存在している。彼らにはそうした役割を魔獣の力で数段上へと駆けあがってもらいたい。
鍛錬には俺の相棒であるシロン、クロス、クウタ、そして新加入のタマも加わっている。特にタマは他の魔獣たちとは初顔合わせとなるため、自己紹介をしながらになった。
王都から離れた演習場での鍛錬が順調に進む中、こちらへとゆっくり近づくふたつの人影を発見する。
「あれは……」
騎士団関係者なのかと思ったが、どうも違うようだ。
現れたのは、
「お久しぶりです、バーツさん」
大陸でもトップの実績を誇る傭兵派遣商会の代表にして王聖六将の候補者でもあるトラビスと、彼の秘書のエリカだった。
「トラビス? どうしてここに?」
「先ほど城からの使者から新しい情報を教わったので、僕が伝えてに来たんです」
「君が自ら?」
「はい。テイマーたちの鍛錬風景というのも興味がありましたし」
凄腕の兵士たちを抱えているらしいが、トラビス自身はまだあどけなさの残る少年。
しかし、そう語った彼の顔つきはまさに商人そのものであった。
一代で業界ナンバーワンの地位まで上り詰めた父親の資質をしっかりと受け継いでいるようだな。
「それで、その情報というのは?」
「実は――新しい王聖六将のひとりが王都に到着されたそうです」
「っ!? ほ、本当か!?」
現在まで分かっている王聖六将は四人。
俺とニーナとアリアーヌ、そしてトラビスだ。
うちひとりは俺の元弟子だという話だが……今回の候補者がそうなのか?
果たして誰なんだろう。
めちゃくちゃ気になってきたな。
トラビスの来訪にノエリーたちも気づき、鍛錬を一旦止めて集まってきた。
そこで、俺はみんなにも情報を共有しようと王聖六将の話をする――と、
「もしかしたら、以前うちに来た人物かもしれません」
そう切りだしたのはデリックだった。
確か、彼の父親は騎士団の副騎士団長……ある意味、俺より情報通なのかもな。
「どういう人物だったか、覚えているか?」
「私も軽く挨拶をしただけで素性まではよく分かりませんが……なんというか、豪快な方でしたね」
豪快、か。
どうもこれまでとはタイプの異なる人物らしいな。
この日は朝からノエリーと一緒にデリックたちの鍛錬に付き合う。
最初の頃に比べると信頼関係は深まり、いい連携ができるようになってきた。ここからさらに練度を上げていけば戦力として十分計算できるだろう。
今のところは戦闘特化型の魔獣が中心となっているが、その種類も増やしていきたいところだ。戦場では戦う以外にもいろんな役割を持った兵士が存在している。彼らにはそうした役割を魔獣の力で数段上へと駆けあがってもらいたい。
鍛錬には俺の相棒であるシロン、クロス、クウタ、そして新加入のタマも加わっている。特にタマは他の魔獣たちとは初顔合わせとなるため、自己紹介をしながらになった。
王都から離れた演習場での鍛錬が順調に進む中、こちらへとゆっくり近づくふたつの人影を発見する。
「あれは……」
騎士団関係者なのかと思ったが、どうも違うようだ。
現れたのは、
「お久しぶりです、バーツさん」
大陸でもトップの実績を誇る傭兵派遣商会の代表にして王聖六将の候補者でもあるトラビスと、彼の秘書のエリカだった。
「トラビス? どうしてここに?」
「先ほど城からの使者から新しい情報を教わったので、僕が伝えてに来たんです」
「君が自ら?」
「はい。テイマーたちの鍛錬風景というのも興味がありましたし」
凄腕の兵士たちを抱えているらしいが、トラビス自身はまだあどけなさの残る少年。
しかし、そう語った彼の顔つきはまさに商人そのものであった。
一代で業界ナンバーワンの地位まで上り詰めた父親の資質をしっかりと受け継いでいるようだな。
「それで、その情報というのは?」
「実は――新しい王聖六将のひとりが王都に到着されたそうです」
「っ!? ほ、本当か!?」
現在まで分かっている王聖六将は四人。
俺とニーナとアリアーヌ、そしてトラビスだ。
うちひとりは俺の元弟子だという話だが……今回の候補者がそうなのか?
果たして誰なんだろう。
めちゃくちゃ気になってきたな。
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「私も軽く挨拶をしただけで素性まではよく分かりませんが……なんというか、豪快な方でしたね」
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どうもこれまでとはタイプの異なる人物らしいな。
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