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第29話 忍者、立ちはだかる
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「アリュー、いるでござるか!?」
急ぎのあまりドアを強く開け過ぎてしまい、室内にいたアリューの眠気も吹き飛んだ。
「どうしたんですか~? 随分と気合の入った格好で~」
忍装束で現れた斬九郎に、さすがのアリューも少し驚いたようだ。
「依頼していた武器はどこまで完成しているでござるか?」
「それなら今日の夕方頃に完成しましたよ~。明日渡そうと思っていましたが~」
「今すぐ必要でござる!」
そう言うと、斬九郎はテーブルの上にあった予備の苦無と手裏剣を手にする。
「随分と急いでいますね~。というか、その格好は~?」
「説明している暇はないでござる! とにかく武器を!」
「はいはい~」
斬九郎の慌てぶりで、尋常じゃない事態が発生していると読んだアリューは、のんびりした口調とは裏腹に手際よく仕上がった武器を整理し、斬九郎に渡した。
「武器の使用方法については、斬九郎さんの指示通りにしてあります~」
「かたじけない」
それが確かであれば、例え相手が魔法使いであっても後れを取ることはない。同等以上に戦えるはずだ。
「そんなに急いで武器が欲しいなんて、何かあったんですか~?」
「まあ……それより、じきにここも戦場となるやもしれぬ」
「戦場? この学園がですか~?」
「いや、王都でござる。敵は王都内に侵入し、どこかへ向かおうとしているようなのでござる」
「王都に敵が~?」
いつもと変わらぬのんびりした様子の中にも、信じられないといった動揺した様子がうかがえるアリュー。
だが、斬九郎はこの目で侵入者を確認している。
ハルヴァの兵士たちがどれだけ分厚い防衛網を敷いたかは定かでないが、悠然と誰もいない王都を歩き回る不審人物がいるのはたしかだ。
「お主もすぐにここを出て寮へ戻るでござる」
「私はここが家みたいなものですから~」
「ならばしっかり扉を施錠しておくようにするでござる。来客があったらきちんとその身元を確認してから施錠を解くように心がける――よいな?」
「わかりました~」
できる限りの助言をし、斬九郎はアリューの作った武器を装備して部屋を出ようとする――と、
「あ、ザンクローさん」
アリューが斬九郎を呼び止める。
「なんでござる?」
「もし敵がこの学園を狙っているのだと判明したら、必ず講堂へ向かうはずです~」
「講堂?」
「あそこには学園の地下校舎へ繋がる隠し階段があります~。敵がこの学園を狙うならお目当てはきっとそこです~」
「なぜ敵がそこを狙うと?」
「……あそこには学園で一番のお宝が眠っているそうですよ~」
「宝? ――その割には随分と守りが薄いようでござるが」
「お宝とはいえ、その実体を知る者はごくわずかと言われています~。どうやらそのこくわずかのうちのひとりである学園長も魔獣人形狩りに駆り出されているようなので余計に手薄なんですよね~」
「そうでござるか。――わかった。頭に入れておくでござる」
アリューから敵の狙いの助言を受けた斬九郎は、一気に階段を駆け上がる――が、
「うっ!?」
飛び出しそうになった斬九郎は身を屈め、すぐ近くの木製の柱の陰に身を潜めた。というのも――ガラス張りになっているこの校舎の入り口付近にあの女と少女が立っていたのだ。
「まさかアリューの言う通り……この学園が狙いだったとは」
どうやら、学園の入り口には関係者以外が立ち入れないような魔法がかけられているようで、女は入るのに手間取っている様子だった。
「あと数日、入学の話が遅かったら拙者もこの中には入れなかったでござるな」
そうなると、あの女たちと鉢合わせて丸腰のまま戦闘になっていたかもしれない。本当に間一髪であった。
「このまま退いてくれるのが理想でござるが……」
斬九郎の願望――それは、けたたましく響き渡るガラスの吹き飛ぶ音によってかき消されることとなる。
「……やはりそうなるでござるか」
飛び散るガラスの破片に臆することなく、斬九郎は仁王立ちで待ち構える。
敵はあの巨大な魔獣人形を生み出した魔法使いだ。
相当な手練れであるのは間違いない。
アリューが制作したこの対魔法使い用の忍道具――可能ならば、何度か試しをしてより精度を高めたかったが、今はそのようなことを言っている余裕はない。
例えぶっつけ本番になろうとも、ここで退くわけにはいかないのだ。
王都の外では、魔獣人形と戦う騎士団。そして、王都内でも未だに見回りを続けている者たちがいる。それだけでなく、今も侵入者の恐怖に人々が震えている。それは寮にいる者たちとて例外ではない。
イヴリットやリーナやフィリオ――そして、この国の人たちを守るためにも。
「あら? 学園には誰もいないという情報でしたが……いい加減な男たちね」
立ちはだかる斬九郎を前に、女はまったく怯む様子はない。少女の方も、まるで生気を感じない無表情さでこちらを見つめている。
「あなた……魔力を全然感じないわね」
「それが売りでもあるでござる」
「おまけに変な話し方――ひょっとして、あなたが例の異世界人?」
「いかにも」
斬九郎が答えると、女は「ふう」と息を吐き、
「読めませんわね。魔力を欠片も持たないよそ者が、なぜ私の前に立ちはだかるのか。どうしてそこまでラステルに肩入れするのか」
損得勘定を最優先とする女の――ジェネリアの価値観では、斬九郎の行動は不可解そのものであった。
しかし、
「拙者は……この国の主をはじめ、多くの民たちによって導かれたでござる」
「導かれた?」
女の表情が険しくなる。
「そう――それがきっかけになり、拙者は新たな道を歩む決意をした。いくら感謝しても足りないくらいでござる」
斬九郎にとっては、命を賭けるに足りる理由が十分にあった。
かつて住んでいた矢凪の里と似たこのラステル――今この場にこうして生きていられるのも、女王であるイヴリットをはじめ、多くのラステルに暮らす民たちに助けられたからに他ならない。
ならば――その義に応えなければならない。
今、このラステルが危機だと言うなら、持てる力のすべてを吐き出してその危機を救おう。何より、与えられるままでは性に合わないから。
それが矢凪の者として、永西時勝の影として――例え忍者らしくないと師匠から怒られようとも、支部斬九郎という人間として譲れない想いだから。
一つ呼吸を挟んでから、
「ゆえに――お主がこの国に害をなす存在であるならば、拙者は義によってこのラステルへ助太刀いたす!」
斬九郎は背中の忍刀に手をかけた。
「ここから先へは一歩も通さぬ――覚悟せよ」
急ぎのあまりドアを強く開け過ぎてしまい、室内にいたアリューの眠気も吹き飛んだ。
「どうしたんですか~? 随分と気合の入った格好で~」
忍装束で現れた斬九郎に、さすがのアリューも少し驚いたようだ。
「依頼していた武器はどこまで完成しているでござるか?」
「それなら今日の夕方頃に完成しましたよ~。明日渡そうと思っていましたが~」
「今すぐ必要でござる!」
そう言うと、斬九郎はテーブルの上にあった予備の苦無と手裏剣を手にする。
「随分と急いでいますね~。というか、その格好は~?」
「説明している暇はないでござる! とにかく武器を!」
「はいはい~」
斬九郎の慌てぶりで、尋常じゃない事態が発生していると読んだアリューは、のんびりした口調とは裏腹に手際よく仕上がった武器を整理し、斬九郎に渡した。
「武器の使用方法については、斬九郎さんの指示通りにしてあります~」
「かたじけない」
それが確かであれば、例え相手が魔法使いであっても後れを取ることはない。同等以上に戦えるはずだ。
「そんなに急いで武器が欲しいなんて、何かあったんですか~?」
「まあ……それより、じきにここも戦場となるやもしれぬ」
「戦場? この学園がですか~?」
「いや、王都でござる。敵は王都内に侵入し、どこかへ向かおうとしているようなのでござる」
「王都に敵が~?」
いつもと変わらぬのんびりした様子の中にも、信じられないといった動揺した様子がうかがえるアリュー。
だが、斬九郎はこの目で侵入者を確認している。
ハルヴァの兵士たちがどれだけ分厚い防衛網を敷いたかは定かでないが、悠然と誰もいない王都を歩き回る不審人物がいるのはたしかだ。
「お主もすぐにここを出て寮へ戻るでござる」
「私はここが家みたいなものですから~」
「ならばしっかり扉を施錠しておくようにするでござる。来客があったらきちんとその身元を確認してから施錠を解くように心がける――よいな?」
「わかりました~」
できる限りの助言をし、斬九郎はアリューの作った武器を装備して部屋を出ようとする――と、
「あ、ザンクローさん」
アリューが斬九郎を呼び止める。
「なんでござる?」
「もし敵がこの学園を狙っているのだと判明したら、必ず講堂へ向かうはずです~」
「講堂?」
「あそこには学園の地下校舎へ繋がる隠し階段があります~。敵がこの学園を狙うならお目当てはきっとそこです~」
「なぜ敵がそこを狙うと?」
「……あそこには学園で一番のお宝が眠っているそうですよ~」
「宝? ――その割には随分と守りが薄いようでござるが」
「お宝とはいえ、その実体を知る者はごくわずかと言われています~。どうやらそのこくわずかのうちのひとりである学園長も魔獣人形狩りに駆り出されているようなので余計に手薄なんですよね~」
「そうでござるか。――わかった。頭に入れておくでござる」
アリューから敵の狙いの助言を受けた斬九郎は、一気に階段を駆け上がる――が、
「うっ!?」
飛び出しそうになった斬九郎は身を屈め、すぐ近くの木製の柱の陰に身を潜めた。というのも――ガラス張りになっているこの校舎の入り口付近にあの女と少女が立っていたのだ。
「まさかアリューの言う通り……この学園が狙いだったとは」
どうやら、学園の入り口には関係者以外が立ち入れないような魔法がかけられているようで、女は入るのに手間取っている様子だった。
「あと数日、入学の話が遅かったら拙者もこの中には入れなかったでござるな」
そうなると、あの女たちと鉢合わせて丸腰のまま戦闘になっていたかもしれない。本当に間一髪であった。
「このまま退いてくれるのが理想でござるが……」
斬九郎の願望――それは、けたたましく響き渡るガラスの吹き飛ぶ音によってかき消されることとなる。
「……やはりそうなるでござるか」
飛び散るガラスの破片に臆することなく、斬九郎は仁王立ちで待ち構える。
敵はあの巨大な魔獣人形を生み出した魔法使いだ。
相当な手練れであるのは間違いない。
アリューが制作したこの対魔法使い用の忍道具――可能ならば、何度か試しをしてより精度を高めたかったが、今はそのようなことを言っている余裕はない。
例えぶっつけ本番になろうとも、ここで退くわけにはいかないのだ。
王都の外では、魔獣人形と戦う騎士団。そして、王都内でも未だに見回りを続けている者たちがいる。それだけでなく、今も侵入者の恐怖に人々が震えている。それは寮にいる者たちとて例外ではない。
イヴリットやリーナやフィリオ――そして、この国の人たちを守るためにも。
「あら? 学園には誰もいないという情報でしたが……いい加減な男たちね」
立ちはだかる斬九郎を前に、女はまったく怯む様子はない。少女の方も、まるで生気を感じない無表情さでこちらを見つめている。
「あなた……魔力を全然感じないわね」
「それが売りでもあるでござる」
「おまけに変な話し方――ひょっとして、あなたが例の異世界人?」
「いかにも」
斬九郎が答えると、女は「ふう」と息を吐き、
「読めませんわね。魔力を欠片も持たないよそ者が、なぜ私の前に立ちはだかるのか。どうしてそこまでラステルに肩入れするのか」
損得勘定を最優先とする女の――ジェネリアの価値観では、斬九郎の行動は不可解そのものであった。
しかし、
「拙者は……この国の主をはじめ、多くの民たちによって導かれたでござる」
「導かれた?」
女の表情が険しくなる。
「そう――それがきっかけになり、拙者は新たな道を歩む決意をした。いくら感謝しても足りないくらいでござる」
斬九郎にとっては、命を賭けるに足りる理由が十分にあった。
かつて住んでいた矢凪の里と似たこのラステル――今この場にこうして生きていられるのも、女王であるイヴリットをはじめ、多くのラステルに暮らす民たちに助けられたからに他ならない。
ならば――その義に応えなければならない。
今、このラステルが危機だと言うなら、持てる力のすべてを吐き出してその危機を救おう。何より、与えられるままでは性に合わないから。
それが矢凪の者として、永西時勝の影として――例え忍者らしくないと師匠から怒られようとも、支部斬九郎という人間として譲れない想いだから。
一つ呼吸を挟んでから、
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