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第139話 謎の空間
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ついに本隊との合流を果たした俺たち――であったが、肝心のアキノの姿はどこにも見えなかった。
「ダニーさん、アキノはどこに?」
「彼女はモンスターの声を耳にした途端、急に走り出して……」
「なっ!? どっちの方向に行ったんですか!?」
「あ、あっちだ」
ダニーさんが指さす場所にはさらに奥へと続く細い道が。
どうやら、アキノはあそこへ入っていったらしい。
「しょうがない子だね。ダンジョン内では常に冷静でいろと口酸っぱく教えていたのに、単独で動くなんて」
「モンスターを追っていったのなら、俺たちもすぐに合流しないと」
「分かっているよ」
今度こそ合流できたかと思いきや、アキノは単独でモンスター討伐に動きだしたという。
恐らく、このダンジョンの攻略難易度を大幅に上昇させている原因となっているモンスターとさっきの咆哮を放ったモンスターは同一の存在だろう。となれば、単独での討伐はかなり難しいか。
大急ぎでダンジョン内を駆けていく俺たち。
やがて、進行方向に光が見えてきた。
「あそこだ!」
そこが目的地であるかどうかはハッキリしないが、ひとつ区切りとなる場所であるというのは間違いなかった。
傾斜のある坂道をひたすら上り続け、光の先にあったのは――
「こ、ここは……外?」
俺たちはダンジョンの外へと出ていた。
サーデル王国との国境近くであるのは間違いないと思うのだが……周辺をチェックしても心当たりのある風景ではない。
周辺は高い岩壁に囲まれており、移動できる範囲は狭い。真上から降り注ぐ陽光に照らされながら、他に道はないか探してみる。
岩壁の隙間にできた空間であるというのは理解したが、それ以外に特徴らしい特徴は見当たらない。とりあえず、一本道が続いているようなので、そこをたどってみることにした。
モンスターの気配は――する。
どこかに潜んでいるようだが姿は見えない。
いつ襲ってくるかも分からないので警戒しながら進んでいると、道をふさぐように倒木が重なり合っている場所へと出た。
その倒木に寄りかかっている人影を発見。
静かに近づいてみると、
「っ! ア、アキノ!」
倒れていたのはアキノだった。
エリさんとともに急いで駆け寄り、必死に声をかけてみる。
「う、うぅん……」
気を失っているだけで、大した怪我ではないようだ。
すぐに【月光】の仲間たちがアキノを保護。
俺たちは幻覚を操るモンスターを見つけるため、もうしばらく周辺の調査を続行することにした。
一体、アキノの身に何が起きたというのか。
それはここを調べれば分かるだろう。
「ダニーさん、アキノはどこに?」
「彼女はモンスターの声を耳にした途端、急に走り出して……」
「なっ!? どっちの方向に行ったんですか!?」
「あ、あっちだ」
ダニーさんが指さす場所にはさらに奥へと続く細い道が。
どうやら、アキノはあそこへ入っていったらしい。
「しょうがない子だね。ダンジョン内では常に冷静でいろと口酸っぱく教えていたのに、単独で動くなんて」
「モンスターを追っていったのなら、俺たちもすぐに合流しないと」
「分かっているよ」
今度こそ合流できたかと思いきや、アキノは単独でモンスター討伐に動きだしたという。
恐らく、このダンジョンの攻略難易度を大幅に上昇させている原因となっているモンスターとさっきの咆哮を放ったモンスターは同一の存在だろう。となれば、単独での討伐はかなり難しいか。
大急ぎでダンジョン内を駆けていく俺たち。
やがて、進行方向に光が見えてきた。
「あそこだ!」
そこが目的地であるかどうかはハッキリしないが、ひとつ区切りとなる場所であるというのは間違いなかった。
傾斜のある坂道をひたすら上り続け、光の先にあったのは――
「こ、ここは……外?」
俺たちはダンジョンの外へと出ていた。
サーデル王国との国境近くであるのは間違いないと思うのだが……周辺をチェックしても心当たりのある風景ではない。
周辺は高い岩壁に囲まれており、移動できる範囲は狭い。真上から降り注ぐ陽光に照らされながら、他に道はないか探してみる。
岩壁の隙間にできた空間であるというのは理解したが、それ以外に特徴らしい特徴は見当たらない。とりあえず、一本道が続いているようなので、そこをたどってみることにした。
モンスターの気配は――する。
どこかに潜んでいるようだが姿は見えない。
いつ襲ってくるかも分からないので警戒しながら進んでいると、道をふさぐように倒木が重なり合っている場所へと出た。
その倒木に寄りかかっている人影を発見。
静かに近づいてみると、
「っ! ア、アキノ!」
倒れていたのはアキノだった。
エリさんとともに急いで駆け寄り、必死に声をかけてみる。
「う、うぅん……」
気を失っているだけで、大した怪我ではないようだ。
すぐに【月光】の仲間たちがアキノを保護。
俺たちは幻覚を操るモンスターを見つけるため、もうしばらく周辺の調査を続行することにした。
一体、アキノの身に何が起きたというのか。
それはここを調べれば分かるだろう。
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