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第217話 再び遺跡へ
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長い道のりを経て、俺たちは再びあの扉の前へとやってきた。
遺跡の中でも特に謎多き場所。
イムはここにたどり着いてすぐに体調を崩したんだよな。
現在のイムはというと――顔色は優れないが、以前よりはずっとマシだという。
とはいえ、万全の状態を崩されているため、あまり無茶はできない。
こちらでも様子をチェックしつつ、無理をさせないようにしなくては。
さて、ここまでやってきたのはいいが……問題はこの扉をどうやって開けるか、だ。
超一流の魔道具師であるウェンデルの腕をもってしても、鍵の複製はできないという。となると正攻法でいくしかないわけだが、肝心の鍵のありかについては皆目見当もつかない状況だ。
――いや、ヒントならある。
それはイム自身だ。
レゾンの元老院は彼女こそ魔法兵器の封印を解くキーパーソンだと確信している。
だから、オズボーンさんはレゾンの姫だったイムを連れてこの島へと逃げてきたのだ。
だが、本当にそうなのだろうか。
今のイムは扉を前にして立っているのが精一杯という状態。
ここからどうやって封印を解くと――うん?
「イム? どうかしたのか?」
「……思い出した」
彼女はそう呟くと、ふらついた足取りで扉へと向かっていく。最初は止めようとしたのだが、近づいていくと扉からわずかに魔力が放出され始めているのに気づく。
「扉が――いや、遺跡全体がイムに反応を示している?」
こんなことがあるのか?
……いや、現に目の前で起きているのだから疑う余地はない。
「せ、先生……こいつは一体……」
「何が起きようとしているの……」
ロレッタもエリーゼも、これからの展開がまったく予想できずに困惑している。
そんな状況で俺が下した判断は――
「ここはイムに任せよう」
きっと、本人でさえこれから何が起きるのか予想できないのだろうが……それでも本能が遺跡へと足を向かわせている。
俺はそれに賭けてみることにしたのだった。
遺跡の中でも特に謎多き場所。
イムはここにたどり着いてすぐに体調を崩したんだよな。
現在のイムはというと――顔色は優れないが、以前よりはずっとマシだという。
とはいえ、万全の状態を崩されているため、あまり無茶はできない。
こちらでも様子をチェックしつつ、無理をさせないようにしなくては。
さて、ここまでやってきたのはいいが……問題はこの扉をどうやって開けるか、だ。
超一流の魔道具師であるウェンデルの腕をもってしても、鍵の複製はできないという。となると正攻法でいくしかないわけだが、肝心の鍵のありかについては皆目見当もつかない状況だ。
――いや、ヒントならある。
それはイム自身だ。
レゾンの元老院は彼女こそ魔法兵器の封印を解くキーパーソンだと確信している。
だから、オズボーンさんはレゾンの姫だったイムを連れてこの島へと逃げてきたのだ。
だが、本当にそうなのだろうか。
今のイムは扉を前にして立っているのが精一杯という状態。
ここからどうやって封印を解くと――うん?
「イム? どうかしたのか?」
「……思い出した」
彼女はそう呟くと、ふらついた足取りで扉へと向かっていく。最初は止めようとしたのだが、近づいていくと扉からわずかに魔力が放出され始めているのに気づく。
「扉が――いや、遺跡全体がイムに反応を示している?」
こんなことがあるのか?
……いや、現に目の前で起きているのだから疑う余地はない。
「せ、先生……こいつは一体……」
「何が起きようとしているの……」
ロレッタもエリーゼも、これからの展開がまったく予想できずに困惑している。
そんな状況で俺が下した判断は――
「ここはイムに任せよう」
きっと、本人でさえこれから何が起きるのか予想できないのだろうが……それでも本能が遺跡へと足を向かわせている。
俺はそれに賭けてみることにしたのだった。
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