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北方領ペルゼミネ編
第92話 評価
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王都へ戻った颯太たちはすぐさまレアフォードを隔離竜舎へと連れて行った。
妹ミルフォードの能力により奇病で苦しんでいたすべてのドラゴンは、レアフォードの癒しの能力によりあっという間に全快。残って必死に看病をしていたマシューとオーバも抱き合って喜んでいた。
「本当にありがとう。あなたのおかげよ」
「そんな、俺は自分にできることをしたまでですよ」
自分1人の力ではない。
多くの騎士たちの協力があって初めて成功したのだと主張した。
それを聞いたペルゼミネ兵士たちからは歓声が上がった。
ペルゼミネのドラゴンたちから双子の竜人族の情報を聞き出し、原因を突き止めるだけでなく、レアフォードと話し合って王都へ来るよう説得してくれた颯太に、彼らはありったけの感謝の言葉を並べた。
だが、その一方で竜人族を2匹失ったことを伝えると、兵士たちはショックを受けている様子だった。国家戦力としてもそうだが、共に訓練を乗り越えてきた戦友を失ったという感覚に近いようで、深い悲しみに涙を流す者もいた。
「まだ死んだと決まったわけじゃない! 泣いている暇があるなら訓練を積み重ね、さらなる高みを目指せ! そして次にヤツらが目の前に現れた時、同志エウレンハインズの能力を取り戻すのだ!」
見兼ねたペルゼミネ竜騎士団長のルコードがそう檄を飛ばすと、兵士たちはハッとなって顔を上げた。
なんというか、全体的に体育会系のノリが強い騎士団だった。
作業は夜通し続き――すべてのドラゴンの治療を終えた頃には朝だった。多くの兵士たちに感謝をされながら、レアフォードは、休む間もなく妹のミルフォードが首を長くして待っている哀れみの森へと帰って行った。その際、
「妹はまだうまく能力を制御できないんだ。あいつが他のドラゴンに近づいても病気を発症させないくらいにコントロールが可能となったら、その時は正式に妹共々ペルゼミネ竜騎士団に入れてもらうつもりだ」
そう言い残した。
戦力低下は避けられないペルゼミネだが、レアフォードとミルフォードの姉妹が合流すれば穴埋めになるだろう。もっとも、ペルゼミネの竜騎士団メンバーたちは抜けた2匹をそのままにしておくわけではなさそうだが。
「それにしても、奇病の正体が竜人族の能力だったなんてね。私らの治療じゃ完治しないわけよね」
「とはいえ、症状を軽くすることはできた。もっと時間をかけて研究をすれば、特効薬ができるかもしれん。それに、ペルゼミネで使用されているドラゴン用の薬用植物は初めて見るものばかりで興味が尽きん」
「さすがは医療大国ダステニアの竜医ですね」
ブリギッテがアムとオーバの2人と竜医トークで盛り上がっている中、
「ソータさん、私はこれからハルヴァから派遣されてきた外交局の人間と会ってきます」
「ああ、わかった」
カレンとは外交局と合流するため一時的に分かれることになった。
そこへ、
「外交局といえば、うちの外交大臣があなたに会いたがっていたわよ?」
「ペルゼミネの外交大臣が?」
「ええ。今回の件で直接お礼を言いたいそうだけど……もしよければ、これから会ってもらえないかしら?」
「これからですか?」
随分と急な話だと驚きつつも、ここでその申し出を断ることはできないと判断。颯太は竜医談義で盛り上がるブリギッテに、ペルゼミネの外交大臣へ会いに行くと告げてマシューと共に城へ向けて竜舎を出た。
ちなみに、この後ささやかながら祝賀会を開く予定になっており、それまでには戻って来られるらしい。
◇◇◇
ペルゼミネの城は圧巻の一言に尽きる外観をしていた。
ハルヴァ城を初めて見た時も「大きい」、「凄い」という感想を持ったものだが、こちらはそのスケールがまるで違う。縦にも横にもハルヴァよりずっと大きく重厚だった。
案内された部屋ではペルゼミネの外交大臣が待ち構えており、開口一番言われたのが、
「今の10倍の給金を払うからペルゼミネに移住しないか? 竜の言霊の能力をここで存分に発揮してもらいたい」
という誘いであった。
ようはヘッドハンティングである。
当然、颯太は、
「そこまで高く評価していただき、大変嬉しく思います。――ですが、私はどんなに好条件であっても、ハルヴァを離れるつもりはありません」
と丁重にお断り。
どれだけ大金を積まれようと、颯太はリンスウッドを離れる気は毛頭ない。この世界に転移して、キャロルに助けられ、ハドリーたちハルヴァの竜騎士団と共に戦ってきたのだ。お金には代えられない絆が、颯太とハルヴァの間には芽生えていた。
それを察したペルゼミネの外交大臣は、
「そうか……遺志は固そうだな。残念だよ」
フッと小さく笑い、それ以上その話をしなかった。
最初はただの社交辞令なんだろうなと思っていた颯太だが、横で聞いていたマシューから「口説いても絶対に靡きませんよって言ったんだけどねぇ。余程あなたが欲しかったのね」と小声で告げられ、本気だったのだと知る。
――だが、さすがは大国の大臣まで上り詰めた人物である。断られてスッパリと気持ちを切り替えられる辺り、物事の引き際をわきまえた清々しい潔さであった。
その後は普通にこれまでの働きについてお礼を述べられ、
「ささやかではあるが、感謝の印として君に贈り物があるんだ。受け取ってくれるかい?」
「贈り物……ですか?」
「ああ。これはシリング王のご意思でもある」
「シリング王の……」
この大国ペルゼミネを治める王。
そんなシリング王からの贈り物――期待と不安が入り混じる不思議な気分だ。
「君への贈り物はこの国にある最大のドラゴン育成牧場――サンドバル・ファームにある。マシュー、明日にでも彼を案内してあげてくれ」
「サンドバル・ファームにですか? ……なるほど。贈り物というのはアレですね?」
どうやらマシューは贈り物に心当たりがあるらしい。外交大臣との会談が終わったあとにこっそりたずねてみたが、
「明日のお楽しみよ♪」
とはぐらかされてしまった。
「本当はシリング国王様にも会ってもらいたいところではあるけれど……多忙な方だから時間が取れなくて。ごめんなさいね」
「これだけの大国の王ですからね。無理もないですよ」
ハルヴァのアルフォン王と会った時ですら緊張しっぱなしだったのに、こんなに大きな城の王と話すなんてことになったら卒倒しかねない。
「ともかくそういうわけだから、明日はこのペルゼミネ最大のドラゴン育成牧場であるサンドバル・ファームへ案内するわ」
「今から楽しみですよ」
「ふふ、関心を持ってもらって何よりだわ。明日は他の国から来ている竜医さんたちはうちの竜医たちと懇親会を兼ねた研究成果披露をするために集まるそうだから、ちょうどよかったわね」
「マシューさんは参加しなくても?」
「私はもう十分親交を深めたわ。あなたは気づいていなかったでしょうけど、私はハルヴァの舞踏会にも竜医学会のメンバーとして参加していたから、他の竜医たちよりも交流はあったのよ」
「なるほど……じゃあ、明日のサンドバル・ファームで俺もこの国のドラゴン育成方法についてたくさん学ばせてもらいますよ」
ブリギッテたちに負けないようにしなくてはと闘志を燃やす颯太であった。
――その後、宿で行われた祝賀会では酔ったブリギッテとアムがいろんな意味で大騒ぎを巻き起こしたのだが、それはまた別の話ということで。
妹ミルフォードの能力により奇病で苦しんでいたすべてのドラゴンは、レアフォードの癒しの能力によりあっという間に全快。残って必死に看病をしていたマシューとオーバも抱き合って喜んでいた。
「本当にありがとう。あなたのおかげよ」
「そんな、俺は自分にできることをしたまでですよ」
自分1人の力ではない。
多くの騎士たちの協力があって初めて成功したのだと主張した。
それを聞いたペルゼミネ兵士たちからは歓声が上がった。
ペルゼミネのドラゴンたちから双子の竜人族の情報を聞き出し、原因を突き止めるだけでなく、レアフォードと話し合って王都へ来るよう説得してくれた颯太に、彼らはありったけの感謝の言葉を並べた。
だが、その一方で竜人族を2匹失ったことを伝えると、兵士たちはショックを受けている様子だった。国家戦力としてもそうだが、共に訓練を乗り越えてきた戦友を失ったという感覚に近いようで、深い悲しみに涙を流す者もいた。
「まだ死んだと決まったわけじゃない! 泣いている暇があるなら訓練を積み重ね、さらなる高みを目指せ! そして次にヤツらが目の前に現れた時、同志エウレンハインズの能力を取り戻すのだ!」
見兼ねたペルゼミネ竜騎士団長のルコードがそう檄を飛ばすと、兵士たちはハッとなって顔を上げた。
なんというか、全体的に体育会系のノリが強い騎士団だった。
作業は夜通し続き――すべてのドラゴンの治療を終えた頃には朝だった。多くの兵士たちに感謝をされながら、レアフォードは、休む間もなく妹のミルフォードが首を長くして待っている哀れみの森へと帰って行った。その際、
「妹はまだうまく能力を制御できないんだ。あいつが他のドラゴンに近づいても病気を発症させないくらいにコントロールが可能となったら、その時は正式に妹共々ペルゼミネ竜騎士団に入れてもらうつもりだ」
そう言い残した。
戦力低下は避けられないペルゼミネだが、レアフォードとミルフォードの姉妹が合流すれば穴埋めになるだろう。もっとも、ペルゼミネの竜騎士団メンバーたちは抜けた2匹をそのままにしておくわけではなさそうだが。
「それにしても、奇病の正体が竜人族の能力だったなんてね。私らの治療じゃ完治しないわけよね」
「とはいえ、症状を軽くすることはできた。もっと時間をかけて研究をすれば、特効薬ができるかもしれん。それに、ペルゼミネで使用されているドラゴン用の薬用植物は初めて見るものばかりで興味が尽きん」
「さすがは医療大国ダステニアの竜医ですね」
ブリギッテがアムとオーバの2人と竜医トークで盛り上がっている中、
「ソータさん、私はこれからハルヴァから派遣されてきた外交局の人間と会ってきます」
「ああ、わかった」
カレンとは外交局と合流するため一時的に分かれることになった。
そこへ、
「外交局といえば、うちの外交大臣があなたに会いたがっていたわよ?」
「ペルゼミネの外交大臣が?」
「ええ。今回の件で直接お礼を言いたいそうだけど……もしよければ、これから会ってもらえないかしら?」
「これからですか?」
随分と急な話だと驚きつつも、ここでその申し出を断ることはできないと判断。颯太は竜医談義で盛り上がるブリギッテに、ペルゼミネの外交大臣へ会いに行くと告げてマシューと共に城へ向けて竜舎を出た。
ちなみに、この後ささやかながら祝賀会を開く予定になっており、それまでには戻って来られるらしい。
◇◇◇
ペルゼミネの城は圧巻の一言に尽きる外観をしていた。
ハルヴァ城を初めて見た時も「大きい」、「凄い」という感想を持ったものだが、こちらはそのスケールがまるで違う。縦にも横にもハルヴァよりずっと大きく重厚だった。
案内された部屋ではペルゼミネの外交大臣が待ち構えており、開口一番言われたのが、
「今の10倍の給金を払うからペルゼミネに移住しないか? 竜の言霊の能力をここで存分に発揮してもらいたい」
という誘いであった。
ようはヘッドハンティングである。
当然、颯太は、
「そこまで高く評価していただき、大変嬉しく思います。――ですが、私はどんなに好条件であっても、ハルヴァを離れるつもりはありません」
と丁重にお断り。
どれだけ大金を積まれようと、颯太はリンスウッドを離れる気は毛頭ない。この世界に転移して、キャロルに助けられ、ハドリーたちハルヴァの竜騎士団と共に戦ってきたのだ。お金には代えられない絆が、颯太とハルヴァの間には芽生えていた。
それを察したペルゼミネの外交大臣は、
「そうか……遺志は固そうだな。残念だよ」
フッと小さく笑い、それ以上その話をしなかった。
最初はただの社交辞令なんだろうなと思っていた颯太だが、横で聞いていたマシューから「口説いても絶対に靡きませんよって言ったんだけどねぇ。余程あなたが欲しかったのね」と小声で告げられ、本気だったのだと知る。
――だが、さすがは大国の大臣まで上り詰めた人物である。断られてスッパリと気持ちを切り替えられる辺り、物事の引き際をわきまえた清々しい潔さであった。
その後は普通にこれまでの働きについてお礼を述べられ、
「ささやかではあるが、感謝の印として君に贈り物があるんだ。受け取ってくれるかい?」
「贈り物……ですか?」
「ああ。これはシリング王のご意思でもある」
「シリング王の……」
この大国ペルゼミネを治める王。
そんなシリング王からの贈り物――期待と不安が入り混じる不思議な気分だ。
「君への贈り物はこの国にある最大のドラゴン育成牧場――サンドバル・ファームにある。マシュー、明日にでも彼を案内してあげてくれ」
「サンドバル・ファームにですか? ……なるほど。贈り物というのはアレですね?」
どうやらマシューは贈り物に心当たりがあるらしい。外交大臣との会談が終わったあとにこっそりたずねてみたが、
「明日のお楽しみよ♪」
とはぐらかされてしまった。
「本当はシリング国王様にも会ってもらいたいところではあるけれど……多忙な方だから時間が取れなくて。ごめんなさいね」
「これだけの大国の王ですからね。無理もないですよ」
ハルヴァのアルフォン王と会った時ですら緊張しっぱなしだったのに、こんなに大きな城の王と話すなんてことになったら卒倒しかねない。
「ともかくそういうわけだから、明日はこのペルゼミネ最大のドラゴン育成牧場であるサンドバル・ファームへ案内するわ」
「今から楽しみですよ」
「ふふ、関心を持ってもらって何よりだわ。明日は他の国から来ている竜医さんたちはうちの竜医たちと懇親会を兼ねた研究成果披露をするために集まるそうだから、ちょうどよかったわね」
「マシューさんは参加しなくても?」
「私はもう十分親交を深めたわ。あなたは気づいていなかったでしょうけど、私はハルヴァの舞踏会にも竜医学会のメンバーとして参加していたから、他の竜医たちよりも交流はあったのよ」
「なるほど……じゃあ、明日のサンドバル・ファームで俺もこの国のドラゴン育成方法についてたくさん学ばせてもらいますよ」
ブリギッテたちに負けないようにしなくてはと闘志を燃やす颯太であった。
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