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おっさん、異世界でドラゴンを育てる【外伝短編】
外伝② 智竜シャルルペトラの憂鬱
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魔竜討伐以降、リンスウッド・ファームには多くの来客が訪れるようになっていた。
ある者はドラゴン絡みの相談を。
ある者は合コンの相談を。
いつの間にやら、ハルヴァの中での颯太は相談役的なポジションを確立しつつあった。
――そんなある日のこと。
「今日はまた随分と珍しい来客だな」
早朝。
いつも通りの朝の仕事を片付けて、家へと戻って来た颯太の前に現れたのは――1匹のドラゴンであった。
巨大な翼に鋭い牙。
しかし、敵意は感じられない。
それもそのはず。
なぜなら、そのドラゴンの正体は、
「お久しぶりなのです」
見慣れた竜人族の姿へと変わったのは――奏竜ローリージンであった。
かつて、魔竜イネスと共に廃界オロムで颯太たち連合竜騎士団と戦ったローリージン。ペルゼミネ竜騎士団所属の鎧竜フェイゼルタットと死闘を繰り広げて敗北したあと、ドラゴンのための国《ドラゴレイズ》の初代女王である智竜シャルルペトラの親衛隊として活動していたのだが、
「なんでまたここに?」
「折り入って相談があるのです」
今日は何やら相談があるとのことでこのリンスウッド・ファームを訪ねてきたらしい。
「君からの相談というと……シャルルペトラ絡みかい?」
「さすがに察しがいいのです」
やはりか、と颯太は思いながらローリージンへ飲み物を渡す。
「ほら、長旅で疲れたろ? これでも飲みな」
「ありがとうございますです」
礼儀正しくお礼を言いながら飲み物を口にするローリージンへ、
「それで、相談というのは?」
そうたずねて颯太も飲み物を口に含み、
「シャルル様が妊娠しました」
ブフォッ――と盛大に飲み物を噴き出した。
「きゃっ!? 急にどうしたですか!?」
「ど、どうしたもこうしたも……」
ゴホゴホと咳き込みながら、颯太は今のとんでも発言が聞き間違いでなかったのかもう一度たしかめてみることにした。
「ああ……ローリージン? 俺の聞き間違いだとは思うのだが――もしかして、シャルルペトラが妊娠しって言った?」
「そうなのです!」
聞き間違いじゃなかった。
「いやいやいやいやいやいやいやいやいや」
そんなバカなと颯太は全力で否定する。
そもそも、なぜそのような話になっているのか、何か根拠があって言っているのかより詳しい事情をたずねてみると、
「実は、ここのところずっとシャルル様の様子がおかしかったのです」
「シャルルの様子がおかしい?」
「私たちの話に対してどこか上の空というか……物思いにふける時間が増えているようなのです」
私たちというのは、恐らく他の親衛隊――磁竜ベイランダムと焔竜ニクスオードのことを指しているのだろう。あの2匹も、イネス討伐後はドラゴレイズへと移り住み、ローリージン同様、女王シャルルペトラの側近として活動している。
「私たちはシャルル様のことが心配で……そんな時、たまたまシャルル様とミラルダさんの会話を耳にしたのです」
「ミラルダさんとの会話?」
ミラルダ・マーズナー。
一代でマーズナー・ファームをハルヴァ一のドラゴン育成牧場へと押し上げたその道のエキスパートであるが、そのミラルダとの会話に問題があるようだ。
以下がローリージンの語った会話の内容である。
『最近なんだか元気がないようだが』
『ごめんなさい。ちょっと、忘れられない出会いがあって』
『忘れられない出会い? ……まさか、恋でもしたのか?』
『恋? ……書物で目にしたことがあるけれど、なるほど、たしかに今の私の胸の内に宿るこの感情は、恋と呼んで差し支えないものかもしれないわね』
『んで、相手は誰なんだ?』
『遠い世界に住んでいる人よ。――まったくの別世界に住む人、ね』
――以上、回想終了。
「と、いうことがあったのです!」
「遠い世界……」
どういう意味なのだろう。
「うぅ……一体どこの誰との間に育まれた愛の結晶なのですか……」
「う~ん……」
颯太は腕を組んで唸った。
その遠い世界とは何を示しているのだろうか。
恐らく、それは比喩だろう。
ただ、もう少しヒントがなければ想像さえできない。
「他に何か言っていなかったか?」
「ええっと……関係あるかどうかはわかりませんが」
「なんでもいい。言ってくれ」
「最近、とにかく酸っぱいものが食べたいと口にしていました」
「…………」
「その話を聞いたミラルダさんが、『おまえもとうとう妊娠したか』と笑っていて……なんでもミラルダさんの前の奥さんがアンジェリカさんを妊娠した時も酸味の強い食事を好まれていたようで――」
「いや、いい。それ以上はいい。謎はすべて解けた」
シャルルペトラが欲する酸味。
恋しい異世界の味。
ああ、と颯太は大きく息を吐く。
それは紛れもなく――颯太の実家で食べた梅干しのことだろう。
すべての謎が一本の線になったとき、颯太は思わず脱力してしまう。
「そこまで気に入っていたのか。……ったく、別世界の人なんて回りくどい言い方をして」
「? なんのことです?」
「あのな――」
颯太はシャルルペトラが颯太の実家での梅干し体験の話について語った。すると、
「そういうことだったのですね」
「ああ。だから君の心配するようなことは何もないよ」
「さすがはソータ様なのです!」
ローリージンから羨望の眼差しを向けられる颯太。
とりあえず、次に実家へ戻った時は、大量の梅干しを差し入れに持って帰ってやろうと思うのだった。
◇◇◇
悩みの消え去ったローリージンは晴れ晴れとした笑顔と共にリンスウッド・ファームからドラゴレイズへと帰って行った。
一件落着と伸びをしていた颯太のもとへ、
「ソータ!!」
メアが何やら叫んでいる。
振り返ると、ノエルとトリストンを加えたリンスウッド自慢の竜人族3人娘が何やら怒った様子で颯太を見つめていた。
「どうかしたのか?」
ローリージンの相談に乗っていたことで構ってあげられなかったことに対して拗ねているのだろうか――と、簡単に考えていた颯太であったが、事はそれほど容易に解決できるものではなかった。
「ローリージンとの話を聞いていた」
代表者であるメアが一歩前に出て言う。
「ああ、聞いていたのか。まあ、あの子の勘違いってだけでシャルルは妊娠なんてしていないと思うぞ」
「それなのだ!」
「?」
力強く叫ぶメアだが、要領を得ない発言のため、颯太は首を傾げる。
「なんのことだ?」
「妊娠……つまり、子どもができたということだろう?」
「疑惑だけ――というか、ただの早とちりなんだけど」
「とにかく! 颯太はどうやったら子どもができるのか、その過程を知っているのだな?」
「……ん?」
なんだか雲行きが怪しくなってきた。
まさか、この後に続く言葉は――
「どうやったら子どもが作れるのか教えてくれ!」
予感は的中。
しかも、ノエルとトリストンも知りたいらしく、揃って頷いている。
「そ、それは……」
困った、と颯太の表情が強張る。
こういった性教育の場は必要であることは事実。本来ならば通常種とはいえ、ドラゴンの生態に詳しく、同じ性別のリートが適役なのだろうが、残念ながらまだ遠征から帰還していないという状況だった。
一瞬、イリウスでもいいかなとも思ったが、きっとろくでもない教え方をするという未来がすぐさま想像できたので却下。
「もし知っているのなら教えてほしい。そして――ソータとの子どもがほしい!」
「!?」
「あ、私もほしいです!」
「私も」
「おいおいおいおいおいおいおい!!!」
まるで「将来はパパと結婚する!」みたいなノリで語り、迫り来る3匹。
まずい。
このままでは非常にまずい。
残る人材は――ただひとり。
「! いるぞ! ドラゴンの生態に詳しくて同じ性別の人材が!」
適役を見つけた颯太は早速連絡を取る。
もちろん、その人物とは、
「……私に竜人族の性教育を?」
竜医のブリギッテ・サウアーズだった。
「頼む! 頼れるのはもはやブリギッテだけなんだ!」
「はあ……たしかに、誤った知識を持たせるわけにもいかないし、仕方がないわね」
ため息をつきながらも了承してくれたブリギッテに感謝する颯太。
こうして、ブリギッテによる竜人族を対象とした性教育が始められた。
その後――子作りのなんたるかを学習した3匹は、恥ずかしさからなのか、親代わりである颯太としばらくの間距離を置いた。
結果として、颯太は思春期の娘を持つ親の気持ちを痛いほど味わうことになるのだった。
ある者はドラゴン絡みの相談を。
ある者は合コンの相談を。
いつの間にやら、ハルヴァの中での颯太は相談役的なポジションを確立しつつあった。
――そんなある日のこと。
「今日はまた随分と珍しい来客だな」
早朝。
いつも通りの朝の仕事を片付けて、家へと戻って来た颯太の前に現れたのは――1匹のドラゴンであった。
巨大な翼に鋭い牙。
しかし、敵意は感じられない。
それもそのはず。
なぜなら、そのドラゴンの正体は、
「お久しぶりなのです」
見慣れた竜人族の姿へと変わったのは――奏竜ローリージンであった。
かつて、魔竜イネスと共に廃界オロムで颯太たち連合竜騎士団と戦ったローリージン。ペルゼミネ竜騎士団所属の鎧竜フェイゼルタットと死闘を繰り広げて敗北したあと、ドラゴンのための国《ドラゴレイズ》の初代女王である智竜シャルルペトラの親衛隊として活動していたのだが、
「なんでまたここに?」
「折り入って相談があるのです」
今日は何やら相談があるとのことでこのリンスウッド・ファームを訪ねてきたらしい。
「君からの相談というと……シャルルペトラ絡みかい?」
「さすがに察しがいいのです」
やはりか、と颯太は思いながらローリージンへ飲み物を渡す。
「ほら、長旅で疲れたろ? これでも飲みな」
「ありがとうございますです」
礼儀正しくお礼を言いながら飲み物を口にするローリージンへ、
「それで、相談というのは?」
そうたずねて颯太も飲み物を口に含み、
「シャルル様が妊娠しました」
ブフォッ――と盛大に飲み物を噴き出した。
「きゃっ!? 急にどうしたですか!?」
「ど、どうしたもこうしたも……」
ゴホゴホと咳き込みながら、颯太は今のとんでも発言が聞き間違いでなかったのかもう一度たしかめてみることにした。
「ああ……ローリージン? 俺の聞き間違いだとは思うのだが――もしかして、シャルルペトラが妊娠しって言った?」
「そうなのです!」
聞き間違いじゃなかった。
「いやいやいやいやいやいやいやいやいや」
そんなバカなと颯太は全力で否定する。
そもそも、なぜそのような話になっているのか、何か根拠があって言っているのかより詳しい事情をたずねてみると、
「実は、ここのところずっとシャルル様の様子がおかしかったのです」
「シャルルの様子がおかしい?」
「私たちの話に対してどこか上の空というか……物思いにふける時間が増えているようなのです」
私たちというのは、恐らく他の親衛隊――磁竜ベイランダムと焔竜ニクスオードのことを指しているのだろう。あの2匹も、イネス討伐後はドラゴレイズへと移り住み、ローリージン同様、女王シャルルペトラの側近として活動している。
「私たちはシャルル様のことが心配で……そんな時、たまたまシャルル様とミラルダさんの会話を耳にしたのです」
「ミラルダさんとの会話?」
ミラルダ・マーズナー。
一代でマーズナー・ファームをハルヴァ一のドラゴン育成牧場へと押し上げたその道のエキスパートであるが、そのミラルダとの会話に問題があるようだ。
以下がローリージンの語った会話の内容である。
『最近なんだか元気がないようだが』
『ごめんなさい。ちょっと、忘れられない出会いがあって』
『忘れられない出会い? ……まさか、恋でもしたのか?』
『恋? ……書物で目にしたことがあるけれど、なるほど、たしかに今の私の胸の内に宿るこの感情は、恋と呼んで差し支えないものかもしれないわね』
『んで、相手は誰なんだ?』
『遠い世界に住んでいる人よ。――まったくの別世界に住む人、ね』
――以上、回想終了。
「と、いうことがあったのです!」
「遠い世界……」
どういう意味なのだろう。
「うぅ……一体どこの誰との間に育まれた愛の結晶なのですか……」
「う~ん……」
颯太は腕を組んで唸った。
その遠い世界とは何を示しているのだろうか。
恐らく、それは比喩だろう。
ただ、もう少しヒントがなければ想像さえできない。
「他に何か言っていなかったか?」
「ええっと……関係あるかどうかはわかりませんが」
「なんでもいい。言ってくれ」
「最近、とにかく酸っぱいものが食べたいと口にしていました」
「…………」
「その話を聞いたミラルダさんが、『おまえもとうとう妊娠したか』と笑っていて……なんでもミラルダさんの前の奥さんがアンジェリカさんを妊娠した時も酸味の強い食事を好まれていたようで――」
「いや、いい。それ以上はいい。謎はすべて解けた」
シャルルペトラが欲する酸味。
恋しい異世界の味。
ああ、と颯太は大きく息を吐く。
それは紛れもなく――颯太の実家で食べた梅干しのことだろう。
すべての謎が一本の線になったとき、颯太は思わず脱力してしまう。
「そこまで気に入っていたのか。……ったく、別世界の人なんて回りくどい言い方をして」
「? なんのことです?」
「あのな――」
颯太はシャルルペトラが颯太の実家での梅干し体験の話について語った。すると、
「そういうことだったのですね」
「ああ。だから君の心配するようなことは何もないよ」
「さすがはソータ様なのです!」
ローリージンから羨望の眼差しを向けられる颯太。
とりあえず、次に実家へ戻った時は、大量の梅干しを差し入れに持って帰ってやろうと思うのだった。
◇◇◇
悩みの消え去ったローリージンは晴れ晴れとした笑顔と共にリンスウッド・ファームからドラゴレイズへと帰って行った。
一件落着と伸びをしていた颯太のもとへ、
「ソータ!!」
メアが何やら叫んでいる。
振り返ると、ノエルとトリストンを加えたリンスウッド自慢の竜人族3人娘が何やら怒った様子で颯太を見つめていた。
「どうかしたのか?」
ローリージンの相談に乗っていたことで構ってあげられなかったことに対して拗ねているのだろうか――と、簡単に考えていた颯太であったが、事はそれほど容易に解決できるものではなかった。
「ローリージンとの話を聞いていた」
代表者であるメアが一歩前に出て言う。
「ああ、聞いていたのか。まあ、あの子の勘違いってだけでシャルルは妊娠なんてしていないと思うぞ」
「それなのだ!」
「?」
力強く叫ぶメアだが、要領を得ない発言のため、颯太は首を傾げる。
「なんのことだ?」
「妊娠……つまり、子どもができたということだろう?」
「疑惑だけ――というか、ただの早とちりなんだけど」
「とにかく! 颯太はどうやったら子どもができるのか、その過程を知っているのだな?」
「……ん?」
なんだか雲行きが怪しくなってきた。
まさか、この後に続く言葉は――
「どうやったら子どもが作れるのか教えてくれ!」
予感は的中。
しかも、ノエルとトリストンも知りたいらしく、揃って頷いている。
「そ、それは……」
困った、と颯太の表情が強張る。
こういった性教育の場は必要であることは事実。本来ならば通常種とはいえ、ドラゴンの生態に詳しく、同じ性別のリートが適役なのだろうが、残念ながらまだ遠征から帰還していないという状況だった。
一瞬、イリウスでもいいかなとも思ったが、きっとろくでもない教え方をするという未来がすぐさま想像できたので却下。
「もし知っているのなら教えてほしい。そして――ソータとの子どもがほしい!」
「!?」
「あ、私もほしいです!」
「私も」
「おいおいおいおいおいおいおい!!!」
まるで「将来はパパと結婚する!」みたいなノリで語り、迫り来る3匹。
まずい。
このままでは非常にまずい。
残る人材は――ただひとり。
「! いるぞ! ドラゴンの生態に詳しくて同じ性別の人材が!」
適役を見つけた颯太は早速連絡を取る。
もちろん、その人物とは、
「……私に竜人族の性教育を?」
竜医のブリギッテ・サウアーズだった。
「頼む! 頼れるのはもはやブリギッテだけなんだ!」
「はあ……たしかに、誤った知識を持たせるわけにもいかないし、仕方がないわね」
ため息をつきながらも了承してくれたブリギッテに感謝する颯太。
こうして、ブリギッテによる竜人族を対象とした性教育が始められた。
その後――子作りのなんたるかを学習した3匹は、恥ずかしさからなのか、親代わりである颯太としばらくの間距離を置いた。
結果として、颯太は思春期の娘を持つ親の気持ちを痛いほど味わうことになるのだった。
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