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憤怒は蜜愛に溶かされて
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しかし口付けが下へ下へと行くと、呼吸するたびにコルセットの奥で腹が上下するのが嫌でも感じてしまう。すると、今まで彼の方へ向いていた意識が自分へと向いてきたのだった。
……醜い太った身体だこと。
全部、あんたのせいよ。
不意に自分への苛立ちが爆発した。そして私は、コルセットを巻いた腹を拳で殴ろうとした。
しかしその瞬間。グーは大きな手に包み込まれてしまったのだった。
「え、あ……」
呆気に取られていると、大きな手が脇の下を思いっきり擽ってきたのだった。
「……っ、ひ、ぁ、っ!? ……っ、ちょ、ドゴール様、ぁ、」
「ふ、やられっぱなしは性にあわないんだ」
よろけたところで、ドゴールは私をベッドの上に押し倒したのだった。
「ん……エレナ」
「ぁ、……んんっ」
深い深い口付けの後、ドゴールは私の身体に愛撫とキスをし始めた。
ナイトドレス越しに、熊の吐息が身体に当たる。しかし私の了解無しに彼が服を取り払うことは無い。つまりナイトドレスは、彼と私を隔てる鉄格子と言ったところである。
柔らかな檻の外で、熊は私を待ち構えているのだ。
「……は、っ、」
「ぁ、……んっ、」
ドゴールと迎えた初めての夜。私は、ナイトドレスを脱がされる直前に泣いてしまった。美しさの型にはまれなかった自分の身体を見て彼に嫌われると考えたら、恐ろしさのあまり涙が出てきたのだ。
彼に全てを晒すことが出来るようになるまで、多くの時間を要したことは事実だ。けれども、彼は焦らすことなく待っていてくれたのである。
まだ直に触れられていないというのに、身体はすっかり熱を孕んでいた。
「ドゴール様」
愛しい名を呼び、私は彼の鼻先にキスをした。その行為はいつしか、‘‘良し’’という私なりの意思表示となっていた。
「ん、……分かった」
大きな手が、コルセットとナイトドレスとドロワーズを取り払う。そしてドゴールは、直ぐさま私を抱きすくめたのだった。
「……っ、ぁ、っ、あ、ん」
淫蜜により蕩け始めていた秘所が、太ましい指で解されていく。熊の手が蜜をかき混ぜる音が自分の耳にまで届いて恥ずかしい。嫌だ嫌だと首を振るものの、ドゴールが指を止めることはなかった。
彼は分かっているのだ。私が今何を一番欲しているのかを。
「……っ、ふ、もう良さそうだな」
絶頂の気配を感じかけた矢先、ドゴールは指を引き抜いた。そして、ゆっくりと私の脚を大きく開かせたのだった。
「……っ」
彼の下腹部に目を向けると、硬く反り返った‘‘尻尾’’が姿を現していた。
熊の尻尾は太くて短い。しかし彼のそれは、太くて長い。まるでそびえ立つ塔のようだ。そこは彼が唯一怪我を負っていない場所で傷跡は無いものの、いつ見てもその猛々しさに息を呑んでしまうのだった。
ペニスの先端には透明な先走りが滲んでおり、ドゴールは自身に淫蜜を絡めるように性器同士を擦り合わせ始めた。
「あ、……ドゴール様、ぁ、……っ、」
熱が陰唇に擦り付けられる度に、喘ぎ声が漏れる。しかし意地悪な熊は、快楽により零れた涙を舌先で舐め取るばかりで奥には来てくれない。これ以上先には、私から誘わなければならないのだ。
「……っ、は……、ドゴール、様……っ、もっと、奥、いらして、」
「ん、……っ、そうか」
「ひ、ぁ、ああああっ」
ずん、と熱杭が身体を貫いた瞬間、私は悲鳴をあげた。胎内が侵入してきた大きな存在を締め付けたことにより、熊は切なげに眉を寄せた。
しかし、ドゴールは間髪を容れずに抜き差しを始めたのだった。
「ひ、あっ、ドゴール様、ぁ、」
「……っ、は、エレナ……っ、は、」
ドゴールを受け入れたことで、私の下腹部はやや膨らんでいるようにも見える。しかし不思議なことに、太ったという嫌悪感は微塵も感じない。むしろ、愛する男と一つになれたという幸福感すら抱いていた。
……醜い太った身体だこと。
全部、あんたのせいよ。
不意に自分への苛立ちが爆発した。そして私は、コルセットを巻いた腹を拳で殴ろうとした。
しかしその瞬間。グーは大きな手に包み込まれてしまったのだった。
「え、あ……」
呆気に取られていると、大きな手が脇の下を思いっきり擽ってきたのだった。
「……っ、ひ、ぁ、っ!? ……っ、ちょ、ドゴール様、ぁ、」
「ふ、やられっぱなしは性にあわないんだ」
よろけたところで、ドゴールは私をベッドの上に押し倒したのだった。
「ん……エレナ」
「ぁ、……んんっ」
深い深い口付けの後、ドゴールは私の身体に愛撫とキスをし始めた。
ナイトドレス越しに、熊の吐息が身体に当たる。しかし私の了解無しに彼が服を取り払うことは無い。つまりナイトドレスは、彼と私を隔てる鉄格子と言ったところである。
柔らかな檻の外で、熊は私を待ち構えているのだ。
「……は、っ、」
「ぁ、……んっ、」
ドゴールと迎えた初めての夜。私は、ナイトドレスを脱がされる直前に泣いてしまった。美しさの型にはまれなかった自分の身体を見て彼に嫌われると考えたら、恐ろしさのあまり涙が出てきたのだ。
彼に全てを晒すことが出来るようになるまで、多くの時間を要したことは事実だ。けれども、彼は焦らすことなく待っていてくれたのである。
まだ直に触れられていないというのに、身体はすっかり熱を孕んでいた。
「ドゴール様」
愛しい名を呼び、私は彼の鼻先にキスをした。その行為はいつしか、‘‘良し’’という私なりの意思表示となっていた。
「ん、……分かった」
大きな手が、コルセットとナイトドレスとドロワーズを取り払う。そしてドゴールは、直ぐさま私を抱きすくめたのだった。
「……っ、ぁ、っ、あ、ん」
淫蜜により蕩け始めていた秘所が、太ましい指で解されていく。熊の手が蜜をかき混ぜる音が自分の耳にまで届いて恥ずかしい。嫌だ嫌だと首を振るものの、ドゴールが指を止めることはなかった。
彼は分かっているのだ。私が今何を一番欲しているのかを。
「……っ、ふ、もう良さそうだな」
絶頂の気配を感じかけた矢先、ドゴールは指を引き抜いた。そして、ゆっくりと私の脚を大きく開かせたのだった。
「……っ」
彼の下腹部に目を向けると、硬く反り返った‘‘尻尾’’が姿を現していた。
熊の尻尾は太くて短い。しかし彼のそれは、太くて長い。まるでそびえ立つ塔のようだ。そこは彼が唯一怪我を負っていない場所で傷跡は無いものの、いつ見てもその猛々しさに息を呑んでしまうのだった。
ペニスの先端には透明な先走りが滲んでおり、ドゴールは自身に淫蜜を絡めるように性器同士を擦り合わせ始めた。
「あ、……ドゴール様、ぁ、……っ、」
熱が陰唇に擦り付けられる度に、喘ぎ声が漏れる。しかし意地悪な熊は、快楽により零れた涙を舌先で舐め取るばかりで奥には来てくれない。これ以上先には、私から誘わなければならないのだ。
「……っ、は……、ドゴール、様……っ、もっと、奥、いらして、」
「ん、……っ、そうか」
「ひ、ぁ、ああああっ」
ずん、と熱杭が身体を貫いた瞬間、私は悲鳴をあげた。胎内が侵入してきた大きな存在を締め付けたことにより、熊は切なげに眉を寄せた。
しかし、ドゴールは間髪を容れずに抜き差しを始めたのだった。
「ひ、あっ、ドゴール様、ぁ、」
「……っ、は、エレナ……っ、は、」
ドゴールを受け入れたことで、私の下腹部はやや膨らんでいるようにも見える。しかし不思議なことに、太ったという嫌悪感は微塵も感じない。むしろ、愛する男と一つになれたという幸福感すら抱いていた。
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