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行為の代償
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アルビナはその後、オフェリアのことを徹底的に調べ始めた。ユリウスのオフェリアへの想いが変わらない以上、婚約破棄に至る相応の理由が必要だったからである。
やがて彼女は、オフェリアに病弱な妹がいること、そして治療費がかさみ、貴族でありながらも生活に困窮していることを突き止めた。
しかし。ここまで調べがついても、アルビナがオフェリアを告発することはなかった。
「病弱な妹がいるってことだけでは、きっとみんなあの子を庇うに違いないわ。妹のために奔走した素敵な姉だとか言って、美談に仕立て上げるのでしょうね」
「……確かに、その可能性は高いでしょう」
「それぐらい、あの二人の‘‘麗しき愛の物語’’は、人々に持て囃されているもの」
「一時の感情に任せた恋など、まやかしでしかございません。私はそう思います」
「慰めてくれるの? ……ありがとう、嬉しいわ」
アルビナが私の部屋を訪れた時に話す話題は、いつしかオフェリアのことばかりになっていた。取り憑かれたように、彼女はオフェリアを如何に蹴落とすかを考え続けていたのだ。
オフェリアの名を口にする度、アルビナは憎しみの籠った険しい表情となった。しかし、私の彼女への気持ちが変わることは一切無かった。
私もまた、どうすればアルビナが幸せになれるかばかりを考えていたのである。
「でも困ったわね。これ以上、どうやって調べたら……」
「でしたらアルビナ様。裏の情報に詳しい者を使いましょう。どんなに清廉潔白を演じていたとて、叩けば何かしらのホコリは出てくるものです」
「あら、そんなツテがあるの?」
「ええ。勿論でございます」
王室と繋がりを持ちたいと考える者は、表の世界でも裏の世界でも山のようにいるものだ。私はあくまで庶子という身分ではあるものの、彼等からすれば王宮に住んでいて王族の血を継ぐならば‘‘王族’’である。
そのため汚れ仕事も厭わないような人間に声をかけ、私の名を出して金貨を握らせたならば、協力者はいくらでも用意できるのだ。国王の庶子という立場が役に立ったのは、この時が初めてのことであった。
こうして雇った密偵を使い、私達はオフェリアを追い込むための手がかりを集めていったのである。
そしてとうとう、アルビナはオフェリアの署名が入った借金のための借用書という最大の武器を手に入れた。そこには、金の利用目的として靴や宝石、ドレスとはっきり記載されていたのだ。
借金してまで宝飾品を買い漁る強欲な娘が、財産目当てで王子ユリウスに色仕掛けをした。借用書を見せながら、アルビナはオフェリアを衆人環視の中で告発したのだった。
アルビナが借用書から作り上げたそのシナリオが真実なのかは、定かでは無い。しかし、証拠がある以上、周りもそれを認めざるを得なかった。
ユリウスはオフェリアを庇ったものの、ラティスラ国王は元来身分を重要視する人だったこともあり、国王はアルビナの主張を全面的に受け入れたのだった。
オフェリアが借金について認めたことで、彼女とユリウスは婚約破棄となった。そしてオフェリアが遠方の国リアードに追放された後、周囲の後押しもあり、アルビナはユリウスと結婚することになったのである。
悪女は去り、王子と妃は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
……そう言えたならば、どれ程良かっただろう。
+
「爪のがたつきも大分無くなってきたようで、安心いたしました」
爪の根元にオイルを塗り、指一本ずつ刷り込むようにマッサージしていく。惨憺たる有り様であった左手の爪も、数年経過したからか、正常に爪が生えるようになっていたのだった。
「さ、出来ました。アルビナ様」
爪のオイルマッサージを終えて、私は言った。
「……ありがとう」
礼を言った彼女は、どこか上の空であった。
アルビナとユリウスが結婚してから、一年が経とうとしていた。しかし、二人の結婚生活は、とうの昔に破綻していたのである。
ユリウスは初めから、彼女を愛するつもりなど無かった。オフェリアを国外追放する原因を作ったアルビナを恨み、その復讐として‘‘不幸な夫婦生活’’を与えるために、彼女と結婚したのだと風の噂で聞いた。初夜から夫婦の寝室が別室だったことから、それはおそらく事実なのだろう。
そんな状況であるため、結婚後もアルビナは私の部屋を何度も訪れた。オフェリアを追い詰める方法を考えていた頃のトゲのある雰囲気は無くなったものの、当時の彼女は抜け殻のようにぼんやりとしていることが多かった。
爪を剥がされてから、アルビナは自分の爪を見ること、手入れすることを極端に嫌がった。そのため、代わりに私が指のマッサージなどをするのが日課となっていたのだ。
「結婚式を挙げたのは去年の冬だから、もう一年経つのね」
火の燃える暖炉に目を向けながら、アルビナはぽつりと言った。窓の外は、いつしか猛吹雪となっていた。
「私……ずっと、このままなのかしら」
「何を仰っているのですか。どんなに雪が降り積もっても、春になれば雪解けになるものです。殿下もいつかは……」
「ねえ、イヴァン」
「はい?」
「本当はね、ユリウス様のことを本当に愛しているのかすら、自分にはもう分からないの」
寂しげに笑いながら、アルビナは言った。その表情には、散りかけの花を思わせるような、危うい美しさが感じられた。
「あの子を退かしてユリウス様と結婚できた時、確かに幸せだと思ったわ。でもね、それはユリウス様と結婚したかったからなのか、自分が死ななくて済んだからなのかか、分からないの」
「……考えても分からぬことは、世の中にいくらでも存在しますから」
「ふふっ。貴方って、本当に何処までも優しいのね」
アルビナは席から立ち上がり、私の元へと歩み寄った。どうしたのかと聞く前に、彼女は私に抱きついたのだった。
「……っ、アルビナ様?」
「ねえ、イヴァン。私、色んなことにもう疲れちゃった。それに、心の中が満たされない寂しさに、耐えられないの。だから……」
私を、抱いてくださらない?
アルビナの言葉を聞いて、ぞくりと肌が粟立つのを感じる。何故ならそれは、彼女が初めて、ユリウスよりも私を求めた瞬間だったからである。
「駄目かしら?」
「……」
入浴後の柔らかな肌の感触が、ナイトドレス越しに感じられる。全てを取り払ってその温もりを独り占めできたならばと考えるだけで、自然と身体は熱を持ち始めていた。
歪な形ではあるものの、愛しい人に振り向いてもらえた。天にも登るような気持ちだったが、その高揚感は直ぐに消え去っていった。
今ここで一夜の過ちを犯したならば、アルビナが身篭る可能性もある。となれば、中絶でもしない限り、彼女は私の子供を生むことになる。そしてその子は、庶子という立場となるのは明白だ。
庶子が辿る人生は、地獄だ。
移動の自由もなく、結婚する権利も無い。私はアルビナに出会えたものの、子供がそういった存在に出会えるかは分からない。生きる糧となるものが無いならば、かつての自分と同じく暗い洞窟を一人歩いていくような日々を過ごすだけだ。
それに、私は生まれつき目を患っている。もしその病が子にまで遺伝したならば……。
そう考えた瞬間。私は、引き剥がすように、アルビナの身体を後ろにゆっくり押した。
「アルビナ様、今日はとてもお寒いので。きっと風邪を引いてしまいます、どうかこのまま、温かくしてお休みください」
厚みのあるカーディガンを彼女の肩に掛けながら、私は言った。
「……分かったわ。突然変なこと言って、ごめんなさいね」
「いえ、とんでもないことです。おやすみなさいませ」
「おやすみ」
きっとこれで良かったのだと自分に言い聞かせながら、私はアルビナを見送った。彼女の要求を拒んでしまったものの、別の方法で支えることは出来ると思っていたのだ。
この晩のおやすみが……アルビナと交わした、最後の言葉になってしまうとも知らずに。
やがて彼女は、オフェリアに病弱な妹がいること、そして治療費がかさみ、貴族でありながらも生活に困窮していることを突き止めた。
しかし。ここまで調べがついても、アルビナがオフェリアを告発することはなかった。
「病弱な妹がいるってことだけでは、きっとみんなあの子を庇うに違いないわ。妹のために奔走した素敵な姉だとか言って、美談に仕立て上げるのでしょうね」
「……確かに、その可能性は高いでしょう」
「それぐらい、あの二人の‘‘麗しき愛の物語’’は、人々に持て囃されているもの」
「一時の感情に任せた恋など、まやかしでしかございません。私はそう思います」
「慰めてくれるの? ……ありがとう、嬉しいわ」
アルビナが私の部屋を訪れた時に話す話題は、いつしかオフェリアのことばかりになっていた。取り憑かれたように、彼女はオフェリアを如何に蹴落とすかを考え続けていたのだ。
オフェリアの名を口にする度、アルビナは憎しみの籠った険しい表情となった。しかし、私の彼女への気持ちが変わることは一切無かった。
私もまた、どうすればアルビナが幸せになれるかばかりを考えていたのである。
「でも困ったわね。これ以上、どうやって調べたら……」
「でしたらアルビナ様。裏の情報に詳しい者を使いましょう。どんなに清廉潔白を演じていたとて、叩けば何かしらのホコリは出てくるものです」
「あら、そんなツテがあるの?」
「ええ。勿論でございます」
王室と繋がりを持ちたいと考える者は、表の世界でも裏の世界でも山のようにいるものだ。私はあくまで庶子という身分ではあるものの、彼等からすれば王宮に住んでいて王族の血を継ぐならば‘‘王族’’である。
そのため汚れ仕事も厭わないような人間に声をかけ、私の名を出して金貨を握らせたならば、協力者はいくらでも用意できるのだ。国王の庶子という立場が役に立ったのは、この時が初めてのことであった。
こうして雇った密偵を使い、私達はオフェリアを追い込むための手がかりを集めていったのである。
そしてとうとう、アルビナはオフェリアの署名が入った借金のための借用書という最大の武器を手に入れた。そこには、金の利用目的として靴や宝石、ドレスとはっきり記載されていたのだ。
借金してまで宝飾品を買い漁る強欲な娘が、財産目当てで王子ユリウスに色仕掛けをした。借用書を見せながら、アルビナはオフェリアを衆人環視の中で告発したのだった。
アルビナが借用書から作り上げたそのシナリオが真実なのかは、定かでは無い。しかし、証拠がある以上、周りもそれを認めざるを得なかった。
ユリウスはオフェリアを庇ったものの、ラティスラ国王は元来身分を重要視する人だったこともあり、国王はアルビナの主張を全面的に受け入れたのだった。
オフェリアが借金について認めたことで、彼女とユリウスは婚約破棄となった。そしてオフェリアが遠方の国リアードに追放された後、周囲の後押しもあり、アルビナはユリウスと結婚することになったのである。
悪女は去り、王子と妃は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
……そう言えたならば、どれ程良かっただろう。
+
「爪のがたつきも大分無くなってきたようで、安心いたしました」
爪の根元にオイルを塗り、指一本ずつ刷り込むようにマッサージしていく。惨憺たる有り様であった左手の爪も、数年経過したからか、正常に爪が生えるようになっていたのだった。
「さ、出来ました。アルビナ様」
爪のオイルマッサージを終えて、私は言った。
「……ありがとう」
礼を言った彼女は、どこか上の空であった。
アルビナとユリウスが結婚してから、一年が経とうとしていた。しかし、二人の結婚生活は、とうの昔に破綻していたのである。
ユリウスは初めから、彼女を愛するつもりなど無かった。オフェリアを国外追放する原因を作ったアルビナを恨み、その復讐として‘‘不幸な夫婦生活’’を与えるために、彼女と結婚したのだと風の噂で聞いた。初夜から夫婦の寝室が別室だったことから、それはおそらく事実なのだろう。
そんな状況であるため、結婚後もアルビナは私の部屋を何度も訪れた。オフェリアを追い詰める方法を考えていた頃のトゲのある雰囲気は無くなったものの、当時の彼女は抜け殻のようにぼんやりとしていることが多かった。
爪を剥がされてから、アルビナは自分の爪を見ること、手入れすることを極端に嫌がった。そのため、代わりに私が指のマッサージなどをするのが日課となっていたのだ。
「結婚式を挙げたのは去年の冬だから、もう一年経つのね」
火の燃える暖炉に目を向けながら、アルビナはぽつりと言った。窓の外は、いつしか猛吹雪となっていた。
「私……ずっと、このままなのかしら」
「何を仰っているのですか。どんなに雪が降り積もっても、春になれば雪解けになるものです。殿下もいつかは……」
「ねえ、イヴァン」
「はい?」
「本当はね、ユリウス様のことを本当に愛しているのかすら、自分にはもう分からないの」
寂しげに笑いながら、アルビナは言った。その表情には、散りかけの花を思わせるような、危うい美しさが感じられた。
「あの子を退かしてユリウス様と結婚できた時、確かに幸せだと思ったわ。でもね、それはユリウス様と結婚したかったからなのか、自分が死ななくて済んだからなのかか、分からないの」
「……考えても分からぬことは、世の中にいくらでも存在しますから」
「ふふっ。貴方って、本当に何処までも優しいのね」
アルビナは席から立ち上がり、私の元へと歩み寄った。どうしたのかと聞く前に、彼女は私に抱きついたのだった。
「……っ、アルビナ様?」
「ねえ、イヴァン。私、色んなことにもう疲れちゃった。それに、心の中が満たされない寂しさに、耐えられないの。だから……」
私を、抱いてくださらない?
アルビナの言葉を聞いて、ぞくりと肌が粟立つのを感じる。何故ならそれは、彼女が初めて、ユリウスよりも私を求めた瞬間だったからである。
「駄目かしら?」
「……」
入浴後の柔らかな肌の感触が、ナイトドレス越しに感じられる。全てを取り払ってその温もりを独り占めできたならばと考えるだけで、自然と身体は熱を持ち始めていた。
歪な形ではあるものの、愛しい人に振り向いてもらえた。天にも登るような気持ちだったが、その高揚感は直ぐに消え去っていった。
今ここで一夜の過ちを犯したならば、アルビナが身篭る可能性もある。となれば、中絶でもしない限り、彼女は私の子供を生むことになる。そしてその子は、庶子という立場となるのは明白だ。
庶子が辿る人生は、地獄だ。
移動の自由もなく、結婚する権利も無い。私はアルビナに出会えたものの、子供がそういった存在に出会えるかは分からない。生きる糧となるものが無いならば、かつての自分と同じく暗い洞窟を一人歩いていくような日々を過ごすだけだ。
それに、私は生まれつき目を患っている。もしその病が子にまで遺伝したならば……。
そう考えた瞬間。私は、引き剥がすように、アルビナの身体を後ろにゆっくり押した。
「アルビナ様、今日はとてもお寒いので。きっと風邪を引いてしまいます、どうかこのまま、温かくしてお休みください」
厚みのあるカーディガンを彼女の肩に掛けながら、私は言った。
「……分かったわ。突然変なこと言って、ごめんなさいね」
「いえ、とんでもないことです。おやすみなさいませ」
「おやすみ」
きっとこれで良かったのだと自分に言い聞かせながら、私はアルビナを見送った。彼女の要求を拒んでしまったものの、別の方法で支えることは出来ると思っていたのだ。
この晩のおやすみが……アルビナと交わした、最後の言葉になってしまうとも知らずに。
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